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【回路における「電位」(電圧)って結局何なんですか?】

独学で高校物理を勉強している者です。

静電気(クーロン力のはたらき)については一通り理解したつもりですが、
回路の話が意味不明です。
教えてください。

もともと、電場がまずあって、それを保存力として位置エネルギーを考えたのが電位ですよね?
なのに、電場を差し置いて「電圧をかける」なんて言うことができるのは何故ですか?

無限平面で作られた一様電場に、電場の向きと平行に導線を張った、
なんて状況だとすれば理解できます。
が、導線は曲がってる上に電荷や電場なんて一言も触れず、
いきなり「電位」が出てくるのがまったく意味不明です…。

考えるきっかけになるように、本質的な説明をお願いします。

A 回答 (3件)

これだ、という回答が思いつかないのでいくつか書いていきたいと思います。



・保存力
確認です。
力学で言うところの仕事は物体にエネルギーを与え(奪い)ます。途中で物体がどのような仕事をしたかで物体のエネルギーは異なります。もしここで、ある点からある点へどのような経路で物体が移動しても途中でした仕事が等しくなる力場を考えるなら、初期状態の位置と最終状態の位置だけで得た(失った)エネルギーがわかるので非常に便利です。
この時の物体が得るべきエネルギーは位置の関数で表せるようになり、これをポテンシャルと呼ぶことになっています。またポテンシャルを与える力を保存力と呼びます。
電界は電磁誘導を考えなければ保存力であり、電位はポテンシャルです。高校の範囲を超えた説明になりそうなので電磁誘導のことはとりあえず忘れてください。以降電界は保存力として話を進めます。

・電界と電位

力とエネルギーが微積の関係にある(というのはわかるでしょうか?)のと同様に電界と電位も微積の関係にあります。電位は位置の関数なので電界は電位分布の傾きで与えられます。
電界の分布がわかれば電位の分布がわかりますし、電位の分布がわかれば電界の分布がわかります。
どちらか一方がわかればそれで事足ります。


・測定可能な物理量
電圧・電流を測定するなら電圧計・電流計を使えば簡単に測定できます。
電荷・電場はそうはいきません。
もともと電荷・電場は、様々な実験を通して電圧・電流、その他諸々の測定できる物理量を計測して得られた経験則から「根本的な何かが存在する」との推測から見出されたものです。(電圧・電流もそうですが)
実験的な立場から言えば、測定できる物理量があって、それを測定して初めてそこに存在する電荷・電場の値が計算出来るわけです。


・キルヒホッフの法則と素子特性
電源(の中身でどのような電界が働いているかはブラックボックスとして)の両極にある電位ポテンシャルの差(電圧)Vが生じたとします。電界は保存力ですから、電源の一方の極を出発点、もう一方を終着点とすれば、どのような経路選んだとしても(回路があろうとなかろうと)、電界を経路に沿って積分する(つまりその経路での電圧を足し合わせていく)と必ずVになります。
(実用上は当然回路上の経路を選ぶことになります)
これがキルヒホッフの電圧則です。

また、正味の電荷は何もない所からは生まれません。ですからある場所に流れ込む電荷量(電流)をあらゆる場所で合計してやれば必ず0になります。(正味の電流が流れこむ場所は実質、電気素子以外に考えられないので各素子について合計することになります)
これがキルヒホッフの電流則です。

各素子についての電圧・電流の関係式を素子特性といいます。
例えばオームの法則V=IRなどです。
電圧と電流を関連付けることができます。

これらキルヒホッフの法則と素子特性から方程式をたて、知りたい素子の電圧・電流を求めるのが「回路理論」の概念です。
物理的な作用を一つ一つ適用して回路を解くことも出来ますが、複雑な回路では余りに大変ですので、立てる方程式はキルヒホッフと素子特性だけ、求める物理量は電圧・電流だけでその他はブラックボックスにしておいて後で電圧・電流から逆算する方が簡単です。

参考になればよいですが・・・
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
雰囲気が掴めた気がします。

つまり、
・電池があると、負極が正極よりも~Vだけ電位が低い状態になる
 (全宇宙の電荷の電界による電位を足し合わせても大して変わらない、と仮定する)
・導線の中で電位が直線的に低下しているとは限らないが、
 オームの法則を前提とすることで全体としての抵抗率などを考えることができる。
 (抵抗器を入れれば全体としての抵抗が増えて電流が減るため、
  抵抗以外の部分は電位がほとんど下がらず、
  あくまで全体として抵抗器がどれだけあるかを考える。
  あるいは、導線の抵抗率も含めて抵抗器を想定する)
という2つの基本的事実から、
回路における現象を計算できるという感じでいいでしょうか。

結局この「回路理論」というのは、
オームの法則などがあるからこそ成り立つ理論だということですね?
これによって、静電気とは別個の理論が成り立っている、と。

それでも、V=RIで現れてくるVと、V=∫Edr(点電荷について)で現れてくるVは、
確かに物理的に同じ量なんですよね?
歴史的経緯を知ることで理解が深まりそうです。
とりあえずは学習が進められそうですが、
機会があれば調べてみたいと思います。

この度はありがとうございました。

お礼日時:2010/08/12 06:10

正しく答えられるか分りませんが


電場があって電位があるって言うのは空間電位のことです
回路の電位とは別物と思った方がいいです。
だから分野が電磁気と電気回路に分かれているんだと思います(高校で分かれているか知りませんが)。
私は来れまで空間電位と導線上の電位は同じようにあつかったことはありません。
(平板コンデンサが入ると空間電位が入ることがあるので考えるかもしれません。)

電圧というのはある地点Aの電位を0として他の地点Bの電位の差(AB間の電位差)をいいいます。(これは私の捉え方ですので必ずしも正しいとはいえません)
電圧をかけるというのはその電位差を人為的に作ることを言います。

例えば電池は1.5Vの電位差を作り出す装置です。
元々電位差が2Vなどあったところにつないでも強制的に電位差は1.5Vになります。


電場(電界)は回路の分野に出てくることはないです。
あと回路で扱うのは(動)電気で静電気ではありません。
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こんにちは。



たとえば、

電池のプラス - スイッチ - 導線 - 抵抗 - 導線 - 電池のマイナス

という回路を考えます。
スイッチをONにすると、導線や抵抗の中を極めて速い速さで電場が伝わります。
ところが、
スイッチをONしなくても、電場はすでにあるんです。
電池というものが存在しているからです。

電池のプラスからマイナスに向かって(その逆と考えてもよいですが)、いつでも電場はあるし、いつでも電流は流れています。
その電流というのは、空気の中を流れる電流です。
空気の電気抵抗が著しく高いので、流れる量が少ないだけの話です。
乾電池、特に、パックを破った乾電池をしばらく保管していると、自然放電で電池のエネルギーが放出されてしまいますが、まさにそれのことです。

導線や抵抗は、空気よりも電気抵抗が小さいです。
ですから、スイッチより左側の導線は一様にプラス、スイッチより右側は一様にマイナスになって待機しています。
スイッチをONにすることで待機状態が終わり、電池のプラスからマイナスまでの経路が完成し、回路としての電場が伝わります。
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