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円高・円安と輸入・輸出について

今、円高になっていて「円高差益還元セール」とか、「円高だから自動車の輸出で損が出る」とかが新聞記事になったりしています。

質問ですが、
「円高だから輸入が得をする」というのは「外貨建(ドル建等)」になっている
「円高だから輸出で損をする」というのは「外貨建(ドル建等)」になっている
という理解で正しいでしょうか。

もし、正しいとすると「円建」の場合はそれぞれ逆の現象になると思うのですが正しいでしょうか。

そうだとすると、日本はすべて「外貨建」で貿易を行っているということになると思うのですが、
「円建」で取引を行っている商品はないのでしょうか。
あるとすれば具体的にどのようなものが「円建」で取引されているのでしょうか。

全ての商品を「外貨建」で取引していると、為替変動のメリットもデメリットもすべて日本が引き受けているような気がします。
日本は貿易に対して「そういうスタンスの国」なのでしょうか。

A 回答 (5件)

<1>単価1ドルの商品を輸入するとどうなるでしょうか



ケース1)ドル建ての場合
昨年1ドルが120円の時に商品を1000個輸入しました。価格は1000ドルですから、12万円を1000ドルに両替して送金しました。

今年1ドルが100円になりました。同じ商品をもう一度1000個輸入しました。価格は1000ドルです。10万円を1000ドルに両替して送金しました。


ケース2)円建ての場合
昨年1ドルが120円の時に商品を1000個輸入しました。価格は1000ドルですが、円建てだったの12万円を送金しました。

今年1ドルが100円になりました。同じ商品をもう一度1000個輸入しました。価格は1000ドルです。やはり円建ての契約だったので10万円を送金しました。


ケース1)と2)を比較すると、ドル建てでも円建てでも支払う金額は同じになります。
円高になるとそれまで12万円だったものが10万円で買えるようになります。




<2>単価120円の商品を輸出するとどうなるでしょうか

ケース3)ドル建ての場合
昨年1ドルが120円の時に商品を1000個輸出しました。単価120円ですから、ドル建てで単価は1ドルで、1000ドルの入金がありました。銀行で両替して12万円受け取りました。

今年1ドルが100円になりました。同じ商品をもう一度1000個輸出しました。単価は120円=1ドル20セントですから、総額は1200ドルの入金がありました。銀行で両替して12万円を受け取りました。

ケース4)円建ての場合
昨年1ドルが120円の時に商品を円建てで1000個輸出しました。価格は12万円ですから、1200ドルの入金があり、銀行で両替して12万円受け取りました。

今年1ドルが100円になりました。同じ商品をもう一度円建てで1000個輸出しました。単価は120円=1ドル20セントですから、総額は1200ドルの入金がありました。銀行で両替して12万円を受け取りました。


ドル建てで輸出する場合は、ドルから見た単価が変わりますが円の単価は変わらないので、輸出する企業から見ると、受け取る金額は変わりません。
ところが相手国から見ると、ドル建ての場合1000ドルで買えたものが1200ドルに値上がりしてしまうので、買いたくなくなります。つまり、日本企業が売る値段が変わらないのに、外国企業が買う値段が値上がりしてしまい売れなくなってしまうのです。だから輸出する企業は困ってしまいます。

円建てで輸出する場合は為替レートが変わるとドルから見た単価が変わるので為替レートが変わっても売り手買い手とも何も変わりません。


<3>契約した時期と支払いの時期に差がある場合の輸入

ケース5)
1ドル120円の時に、単価1ドルの商品を輸入し、消費者に単価130円で売ろうと考えました。そこで、外国企業と、単価1ドルで1000個買う契約をしました。総額1000ドル=120000円です。ところがその商品は外国でもたくさん売れていて、相手企業に在庫がありません。入荷は1カ月後になるので支払いもその時、という契約でした。
1カ月後、1ドルが100円になりました。相手企業には1000ドルを支払えば良いので、支払額は10万円で済みました。単価120円で仕入れて130円で売るつもりでいたのに、単価が100円で仕入れることができました。1個につき20円儲かったわけです。じゃあ、円高差益還元割引セールをやろう、ということになるのです。




>「円建」で取引を行っている商品はないのでしょうか。

実際にあるかどうかは知りませんが、ありうると思います。

1985年のプラザ合意のより、急激な円高となり、輸出産業が急に落ち込み、円高不況が懸念された頃のことです。私の友人で、通信用のグラスファイバーを製造する企業に勤めている人がいました。彼の会社が作っているグラスファイバーは輸出用なので円高で苦しいのだろうな、と思っていたら、「円建てで輸出しているから大丈夫だ」というのです。彼の会社が作っていたのは、きわめて高性能の特殊なグラスファイバーで、用途によっては他社のものでは性能が低くて使えず、彼の会社のものでなければだめなのだそうです。「円建てで嫌なら売らない、と言えば全部円建てになる。」と言っていました。技術力のある会社は強いのだなあと思いました。

今、そんなことを言える企業があるかどうか知りませんが、国力だけでなく、企業の持つ力というのも大きいようです。
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この回答へのお礼

回答、ありがとうございます。

「この会社ならでは(日本ならでは)」の技術を利用したものや商品であれば、それが強みになって「円建」の取引ができるということですね。

日本は「技術立国」と言われ続けていても、なかなか「円建」の取引ができないのはほかの国も勝らず劣らずの努力をしているということでしょうか。

「これは日本しかない」のような技術や商品が開発できれば、少しは「相手の失点」以外の理由で「円」が強くなれるのかもしれないですね。

お礼日時:2010/08/21 18:23

補足に回答させて頂きます。



>ユーロはどうなのでしょうか。
10%程がユーロですね。

>「基軸通貨となりえないだろう『円』が高くなる」のでしょうか。
失点が無いからです。
ドルはリーマンのおかげで幾らドル札を刷っているか解らない状態ですし、ユーロは例の件で加盟国の一部がいい加減な国である事が解りました。
単純に資産を減らしたくないだけです。
他の回答でも書いてますが、100億ドル有ったら購入できる品物がどんどん少なくなる(インフレ)ドルを円に換えておこうと思いませんか?

>「香港ドル」
USドルとは全く関係が無い通貨ですね。因みにジンバブエドルも有りますがこちらはご存知の通りです。通貨として使い物になりません。

>「香港ドル」と「USドル」の間でも「レート変動」があって、「ドル建」と言えば基準は「USドル」のことになる。
その通りです。
名前にドルが付いているだけで独自の通貨です。
極端な話、来月から「円」を廃止して「1日本ドル=1円」と政府が変更すれば来月から日本ドル/米ドルレートと言う事になります。
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この回答へのお礼

たびたびありがとうございます。

色々と疑問に感じていたことがすっきりしました。
これを機に勉強してみたいと思います。

お礼日時:2010/08/21 17:40

名古屋のトヨタがトヨタアメリカに自動車を輸出するケースなどでは、円高の時には対米輸出事業決済で名古屋トヨタの取り分が減少します。


もし、円建て決済にすると、円高の時にも名古屋トヨタの取り分は減りませんが、トヨタアメリカの支払いが増えます。

では、連結のトヨタグループとしてどちらが良いかといえば、法人税の高い日本にある名古屋トヨタの収益が悪化して、法人税の安いアメリカトヨタの収益は維持出来た方がよいのです。連結での営業利益は一定で、連結での納税額が減少できるからです。

結局、日本と言う国の愚かな政治・行政のために世界でも高い法人税を課すので、グローバル企業は貿易によって利益計上国を調整することで連結での納税額を最小しようとしますし、日本国は税収が減ることになるのです。

アメリカ合衆国などの主要国よりも法人税率を下げてみれば、日本側での利益計上が激増し、日本国への納税額が増加し、日本人の福祉に貢献するでしょう。
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この回答へのお礼

回答、ありがとうございます。

税金も絡んでくるのですね。
グローバルで考えることもしなくてはならないのですね。

勉強になりました。

お礼日時:2010/08/21 17:39

>「円高だから輸入が得をする」というのは「外貨建(ドル建等)」になっている


>「円高だから輸出で損をする」というのは「外貨建(ドル建等)」になっている
その通りです。
世界の貿易の2/3はドル建てなので石油も鉄鉱石もドルで購入し、自動車もテレビもドルで販売します。
急激な円高で企業の業績が悪化するのは、製品(例えば自動車)の定価と言うのが決まってます。
例えば2万ドルだったとします。
輸入する材料費が1万ドルで製造費用が100万円だったとします。
円が120円の時は2万ドルの売上なので、220万で製造し、240万円売げ上ます。
円が 80円の時は2万ドルの売上なので、180万で製造し、160万円売げ上ます。
実際には仕入れと販売のタイムラグもあるのでこれ以上の差がつきますが、簡単にはこんな感じです。
従って収益改善の為、アメリカなどの製造費の安い地域で製造する事に成り、日本では人余りが発生します。

>「円建」で取引を行っている商品はないのでしょうか。
基本無いと思ってください。
基軸通貨とは何かを考えると軍隊や核を持たない日本が基軸通貨に成るのは不可能です。

>日本は貿易に対して「そういうスタンスの国」なのでしょうか。
日本以外もほぼ全ての国はそうですよ。
大体アメリカが許すわけありません。
本当は日本はアメリカの国債を沢山持っているので、もっと発言権が有ってしかるべきだと思いますが、政治家が弱腰なのと国民がアホだから仕方が無いです。

この回答への補足

回答、ありがとうございます。

>世界の貿易の2/3はドル建てなので石油も鉄鉱石もドルで購入し、自動車もテレビもドルで販売します。
やはり、そうなんですね。


>従って収益改善の為、アメリカなどの製造費の安い地域で製造する事に成り、日本では人余りが発生します。
なるほど、そのあたりから「派遣切り」とかにつながるのですね。


>>「円建」で取引を行っている商品はないのでしょうか。
>基本無いと思ってください。
無い・・・のですか。
何か一つでも・・・


>基軸通貨とは何かを考えると軍隊や核を持たない日本が基軸通貨に成るのは不可能です。
なるほど。
ユーロはどうなのでしょうか。
それなりに米国に対抗できるだけのものを持っているような気もしますが、今も円高ユーロ安になっています。


新たな質問ですが、
そもそも、なぜ「基軸通貨となりえないだろう『円』が高くなる」のでしょうか。


>>日本は貿易に対して「そういうスタンスの国」なのでしょうか。
>日本以外もほぼ全ての国はそうですよ。
>大体アメリカが許すわけありません。
なるほど。


もう一つ質問です。

「香港ドル」とかのように「USドル」以外のドルもあります。
一般的に「ドル建」言った場合は「USドル」のことになる。
同じ「ドル」でも例えば「香港ドル」と「USドル」の間でも「レート変動」があって、「ドル建」と言えば基準は「USドル」のことになる。

このような理解で正しいでしょうか。

補足日時:2010/08/21 13:03
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円高だから輸入が得をする」「円高だから輸出で損をする」「というのは「外貨建(ドル建等)」になっているからではありません。



輸入するときに、円が価値があるので、少ない円で買える、輸出するときに、円が価値があるので、少ない円しかもらえないのです。

この回答への補足

回答、ありがとうございます。

>輸入するときに、円が価値があるので、少ない円で買える、輸出するときに、円が価値があるので、少ない円しかもらえないのです。

この説明の「円の価値」というのは、例えば
「1ドル=80円」の方が「1ドル=100円」より価値が高い
ということですよね。
「円の価値」の高低がそのまま数値として「1ドル=x円」になっていると思うのですが。
そのことと「貿易の円建、外貨建との関係」はどのようになるのでしょうか。

もう少し具体的に教えていただけると助かります。

補足日時:2010/08/21 11:40
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