宗教学に詳しい方おしえてくだい。
モーセの十戒に、唯一神であること、偶像崇拝禁止などが含まれています。モーセはイスラエルの民を引き連れ、エジプトを脱出し、新たに十戒を設けたと思うのですが、多神教の教義の問題点(多数の神々、偶像崇拝)を考慮した結果に思われます。
(1) 多神教においての多数の神々を崇拝する事においての問題点はなんですか?
(2) 偶像崇拝を禁止した理由はなんですか?
(3) その様な記述はありませんか?また、宗教学者の見解はありませんか?
また、創世記には、アブラハム・イサク・ヤコブの3代の族長の物語が記されていますが、
(4) アブラハムの時代の教義(古代イスラエルの民)には既に偶像崇拝禁止、一神教の概念があったのでしょうか?
(5) それとも創世記の内容自体、モーセ以降の時代の人間が、先代から聞いてきた内容を踏まえ、旧約聖書に織り込んだのでしょうか
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教を信じるいわゆる聖典の民は、いずれも唯一神がアブラハムを人類救済のために選んだ預言者として尊敬し、祝福する傾向が強いとウィキペディアにありますが、
要約しますと
(6) モーセが、何故、唯一神、偶像崇拝を禁止にしたのか・・・その理由
(7) アブラハムの教義には、既に、唯一神、偶像崇拝禁止の概念があったのか
(8) アブラハムの生まれた時代には、その周辺の教義は主に何だったのか
以上、宜しくお願い致します。
A 回答 (4件)
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No.3
- 回答日時:
こんにちは。
主題の一環として。
▲ (関根正雄:神の祝福こそすべて) ~~~~~~~
結論としては アブラハムの出発の時にすでに神とのかかわりはつけられていたと当然思う。
歴史の中で一人の人間がいわば選び出されて 自分の今までの生活環境から根こそぎされてしまった。そういう不幸な人間(アブラハム)がここに登場する。
これは ネエルの『預言者の精髄』でアブラハムについてもモーセについてもいわれている。この人たちはそのおかれていた環境世界からいわばひっこ抜かれた 私は根こそぎされたと訳しておくが そういう具合いにして出発した。
その根こそぎされたのは 祝福を伴なってといえるが もっとはっきりいえば何ともならないすごい霊的強制力によったのであろう。
けれども祝福には違いない。強制力といえる程の神の祝福があったから我々は出発できるのだということをアブラハム一族は魂(ネフェシ)に刻印され その新しい歴史の出発がなされたのだと思う。それが旧約の思想のいちばん最初の出発である。
(『古代イスラエルの思想』 2004(原本1982)I 族長とモーセ 1 族長の時代 一 旧約思想の出発点)
▲ (同:族長時代歴史的に確実なこと) ~~~~~~~
『創世記』および『出エジプト記』の初めのあたりにアブラハムの神 イサクの神 ヤコブの神ということがくり返し出てくる。・・・それから人に関係した神の名前の代わりに 《イサクの畏れるもの》(バハド・イツハーク)という名前 《ヤコブの強きもの》(アビール・ヤーコーブ)という名前 これらの名称が何回も出てくる。それでアルトは 族長時代についてこれらの名称は歴史的にまづいちばん確実なことだと考えた。神が族長に顕現し 一族がこの神に従って歴史の中で新しい歩みをはじめた ということである。アルトのこの認識はきわめて重要である。
・・・ 《アブラハムの神》 《イサクの畏れるもの》 《ヤコブの強きもの》といった種類の 神顕現を中心として出発した砂漠の族が存在したとするのである。
(同書 I・1・二 神の問題と契約)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
No.2
- 回答日時:
質問者の基本的な疑問を解決するためには、自然崇拝の考え方をよく知る必要があります。
一神教も多神教も、そもそも基本的には全く同じ自然崇拝の中から生まれています。
太陽を崇拝するのが一神教へとつながり、大地を崇拝するものが多神教へとつながります。
太陽は、天空にあり、人々に光であり、力を与えてくれる唯一の存在です。
それに対して大地は、作物を育て、人々の繁栄をもたらす存在です。
古代において、ほとんどが、太陽を崇めるか、大地を崇めるかのどちらかの宗教がほとんどを占めます。
遊牧民や狩猟の民、砂漠の民は、太陽を崇める者が多く、農耕民は、大地を崇める者が多くなっています。
また、太陽は男性であり、大地は女性を現すのも、多くの神話で共通しています。
一神教と多神教の対立は、遊牧民と農耕民、天と大地、力と繁栄、男性と女性との対立が、根底にあります。
ただし、文明がすすんでくると、一神教と多神教の境界線は、限りなく低くなり、多神教になったり一神教になったり、複数神教になったりしますが。
そういったことを理解していると、疑問点の回答がみえてきます。
>(1) 多神教においての多数の神々を崇拝する事においての問題点はなんですか?
自分たちのアイディンティティを破壊する行為であるため、一神教においては、多神教を受け入れられないのです。
ユダヤの民にとって、敵対していたパリエシテ人やフェニキア人が、豊穣を尊ぶ多神教徒でしたから、その間で自立するためには、両者と明確に異なるアイデンティティを打ち出す必要があったのです。
>(2) 偶像崇拝を禁止した理由はなんですか?
偶像を崇拝すると言うことは、多数の神を生み出すことになります。
つまり、多神教になってしまうために、禁止しているのです。Aという像が神で、Bという像も神、Cという絵画も神として崇拝したら、一神教はなりたたなくなってしまいます。
>(3) その様な記述はありませんか?また、宗教学者の見解はありませんか?
質問の意味が理解できません。
>(4) アブラハムの時代の教義(古代イスラエルの民)には既に偶像崇拝禁止、一神教の概念があったのでしょうか?
>(5) それとも創世記の内容自体、モーセ以降の時代の人間が、先代から聞いてきた内容を踏まえ、旧約聖書に織り込んだのでしょうか
ユダヤ教が成立するのは、紀元前530年ごろです。
それ以前には、明確なものはなく、漠然としたものだけでした。
ユダヤ教の創世記の話は、キリスト教徒が、聖書を編纂した後に、キリスト教の旧約聖書をユダヤ教が聖典として採用したものです。
もともとの考え方は、ゾロアスター教の考え方を取り入れ、ユダヤの歴史と組み合わせたもので、アブラハムもモーゼも存在しなかったと推測します。
現在のユダヤ教の考え方は、だいたい3世紀ごろにできあがったもので、古代のものとは、ほとんど別の宗教といってもよいそんざいです。
ちなみに、ゾロアスター教徒も、経典の民として扱われます。
No.1
- 回答日時:
1)多数というより、、、自分でも整理ついてないんですが、、、
エジプト第18王朝。アメン教からアテン教になった時代があったんです。
アーメンってことは「アメン神の言う通り」って意味だと思う。それ以降「その通り」っていうとき「アメン」って言うようになったんだと思う。
で、アテン教は一神教というより、、、梵我一如の考えだったので、悪というものが存在しないことになる。
日本の民間信仰と同じ。
病気も疫病の神の仕業とし、怒りを納めてください って祈祷してたでしょ?
アテン教が流行らなかったというより、アメン教の時代にものすごい権威を誇っていた神官が、アテン教の出現で権威を失墜してしまい、神官たちは取り戻そうとして、宗教改革のやり返しをしたようなんです。
で、アクアンアテンの息子? つまり王の息子という意味のモーセがアテン教の残党を率いて、エジプトの植民地だった対岸に移り住んだんじゃないかと。
実際モーセが王位をついでいたら、アメンホテプ6世とかになっていたんじゃないか と。
<聞け イスラエルよ 汝の神は唯一の神なり>と訳されているもの。
エジプト文字がヘブライ文字になったときどう転化されるか考慮して、もう一度訳しなおすと
<聞け イスラエルよ、 汝の神は唯一神アテンなり>
だからユダヤ教って多神にして唯一神のアテン教なんです。
ただ そうなると悪いものが無くなり、現実病気とかになると、何か悪いものがあるからだってなって、それも神の仕業ってなっちゃうと、神の権威が失墜するじゃないですか。
ユダヤ人は「どんなに信仰深く正しく生きたとしても、すべてを掌握しているわけじゃないので、神を恨まずず、信仰を続けよう」って考えを作り出した。(ヨブ物語)
2)モーセが40日過ぎても戻ってこなかったので、民がエジプトの神の偶像の牛を拝み、戻ってきたモーセは怒って破壊させたって内容ですよね。
モーセの時代は牡牛座から牡羊座に<時代>が変わる頃だったので、古い時代の象徴である古い神の偶像の牛を破壊させ、新しい時代を迎えようって運動だったわけです。
新しいぶどう酒は新いい袋に入れましょう ってこと。
じゃあ 今度は羊の偶像を拝めばいいのかというと、、、
神とはこういうものなり って概念を偶像化すると危険でもあるじゃないですか。
ヘタすると神官や聖職者が神を騙って人々を自分の都合のよいように操ってしまうから。
<ベルと竜>って物語で、ダニエルは神を騙った聖職者の悪事を暴いた。
4)アブラムの住んでいたウルに伝わっていた神話をみると多くの神々がいる認識だったようです。
アブラムは商人で、各地から品物を仕入れては、軍隊に物資を供給するという仕事をしていた。
要するに売店のおじちゃんみたいなもの。
そのうち商才を買われ「権力と繁栄を与えよう」とう話がきて、別の軍隊の商人になったんじゃないかと。
そうやって移動していてエジプトまで行ったんじゃないかと。
そしてついに妻を王に嫁がせて権力ゲット。
で、妃がアブラムの妻だったってことに気づいたエジプトの王は「姦淫したことになる」となり、「財産もっていっていいから、出てって」ってなったわけで。
「うっしゃー 作戦成功!」 と持ちきれないほどの財産をひーこら積んでエジプトを出た。
商才すごいですね。
後にモーセが知識人を略奪。エジプト文明が崩壊。
エルサレム王国ができ、ソロモンの時代で繁栄を極めた と。
5)創世記はバビロン捕囚以降に成立したという説が有力。
バビロン捕囚であの地方に伝わる神話を知り、それを自分たちの神話にもしたので、バビロン地方に伝わっていた創世記とユダヤ人の創世記が同じになって当然。
6)時代精神。
偶像を作ると古い仕来りに固執してしまい、新しい考えを受け入れず、改革が難しくなるでしょ?
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