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自然対数eは何に使えるのですか?eが含まれている関数を微分することはできても、これが何に使えるのかわかりません、何に使えるのか教えてください。

A 回答 (8件)

こんにちは。

色々と用途はありますよ。

まず、eは「自然対数」ではありません。
「ネイピア数」あるいは「自然対数の底」と呼ばれる定数です。
まー、あなただけでなく、間違える人は結構多いですけれども。

私は学生のときに放射性同位体の半減期の件を習いましたが、
半減期Tを用いるならば、
t秒後の個数 = 初期の個数 × (1/2)^(t/T)
というふうに、1/2 を用いればよく、eを用いる必要はありません。
しかし、微分方程式を解くときには、eを使った計算を経由すると楽に解けます。

No.1さんが挙げられているのは、オイラーの公式と呼ばれるものです。
実用でも非常に有用な式ですが、この世の真理(量子力学)を記述する際には欠かせません。
「実数eの純虚数乗」なので、私は初めて見たとき「なんのこっちゃ」と思いましたが、
sinx、cosx のテイラー展開と e^x のテイラー展開とを見比べると正しいことがわかります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%A4% …

あるいは、オイラーの公式には「計算を楽にする」という「ずるい応用」もあります。
「cos(aθ)をθでn回微分した式を書け」
という問題があるとしましょう。
ストレートにやろうとすると、
0回 cos(aθ)
1回 -a・sin(aθ)
2回 -a^2・cos(aθ)
3回 a^3・sin(aθ)
4回 a^4・cos(aθ)
・・・・・
というふうにややこしくなり、やる気がしないですが、
cosθ = 「cosθ + isinθ の実数部分」 = 「e^(iθ) の実数部分」
としてしまえば、
cosθのn回微分 = 「i^n・e^(iθ) の実数部分」
と一発で式が書けます。
私は、仕事で光学を扱ったころ、この「ずるい」計算方法に助けられました。

虚数単位iは電気工学ではjと書きます。
(電気では電流をiと書く習慣があるので、同じにならないように隣の文字を使っているだけです。)
高校物理や工業高校の電気科の交流回路の計算で「jωc」「jωL」というのが出てきますが、
それは、e^(iωt) に関係します。
つまり、高校生は、オイラーの公式や微分方程式を、知らず知らずのうちに利用しています。

科学や工学への応用だけではありません。
eは、金利の計算でも用いられます。第3章をご覧ください。
http://c-faculty.chuo-u.ac.jp/~nishioka/napier.pdf

あと、役に立つ例としては、電気回路の動作速度にかかわる配線遅延の計算です。
これも、私は仕事でよく使いました。
たとえば、こんな単純な回路です。

Eボルト(一定)-------スイッチ------抵抗R---(V)-----|容量C|-------0ボルト

初期(スイッチを入れる前)のRの左右の電位がともに0ボルトだとしましょう。
そして、スイッチをONにしてからVがどのように変化するかを考えます。
すなわち、Eボルトという電圧がVの部分にどのように充電されていくか(伝わるか)です。

抵抗Rの両端のオームの法則は、
E - V = Ri
コンデンサにたまっている電荷Qは
Q=CV
ところが、回路は一本道なのでiはQの時間変化dQ/dtと等しいです。
よって、両辺を微分すれば、
i = dQ/dt = CdV/dt

以上のことから
E - V = RCdV/dt
簡単な微分方程式なのですが、字数制限に引っかかりそうなので、はしょります。
1-V/E = 1/e^(t/RC) = Vの部分の満充電に対する割合
という答えが出ます。
というわけで、時間がRC秒(抵抗と容量の積)だけ経過すると、
満充電に対する割合は、e分の1、
2RC秒後は、e^2分の1
3RC秒後は、e^3分の1
・・・
無限秒後は、e^∞分の1 ⇒ 1 (100%)
となります。
ですので、仕事仲間と回路の話をするとき、よく
「1RC分で2.7分の1」とか、よく言ってました。
抵抗と容量の積である「RC」は「時定数」と呼ばれます。
オームという単位にファラッドという単位を掛け算すると秒という単位になるということでもあります。
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dy/dx = y だけでも、x = at と置けば済む話ですが…


どうせ派生させるなら、関数を一つ咬ませて、
y = exp( f(x) ) とすると面白いです。
科学方面で出会う微分方程式の
かなりの部分が、これで解けます。
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#5様の解答の補足です。



微分方程式 dy/dx=y の解であるというだけでは「そうですか」というだけで終わりになります。
dy/dx=ayと書く方がいいでしょう。

dy/dt=ayと時間変化で考えると具体的になります。
ある量yの変化がその時に存在する量yに比例するという式です。
a>0であれば増える場合、a<0であれば減る場合です。

それ自身が増加、または現象の原因になっている場合です。
自然界には例がたくさんあります。
物理で習う加速度のような場合はその時にいくらの速さで運動しているかに関係ありません。これは外部に原因があるからです。重力のような外部からの力が働いた結果速度の変化が起こります。
でも人口の増加のような現象であればその時の出生数は人口に比例するとしていいはずです。
既に例が上がっている放射性元素の崩壊はその時に存在する原子の数に対して一定の割合で変化が起こるのですから減少率がその時の原子数に比例するということになります。
コンデンサーにたまっている電荷が放電で減少していく場合でも当てはまります。その時たまっている電荷の量に電流は比例するということです。

集団の中に変化の原因がある場合のすべてがこういう風に表現されるとは限りませんが重要な部分を占めていることが分かると思います。

確率分布には指数関数で表されるものが多いです。
分布関数の標準になっている正規分布はe^(ーx^2)の形になっています。
指数関数はf(x)・f(y)=f(x+y)という性質を満たします。これが確率の表現に指数関数が出てくる一つの理由になっています。(対数関数の場合はf(x)+f(y)=f(xy)です。エントロピーはこちらです。)


分子や分子のエネルギー分布はe^(-βE)の形で出てきます。
原子の中での電子の分布を表す表現の中でも指数関数は出てきます。
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定数 e そのものには、たいした意味はありません。


重要なのは、指数関数 e^x です。

この関数は、最も基本的な微分方程式 dy/dx = y の解です。
そのため、この関数を使って、様々な微分方程式の解が構成できるのです。
近代以降の物理では、自然現象の多くが、微分方程式によって記述されます。
だから、No.3 No.4 さんも書いておられるように、
e^x を使って記述される現象が多い という結果になるのです。

e^x などと書くと、初めに e ありきのような印象なので、
微分方程式 dy/dx = y, y(0) = 1 で定義される関数を
y = exp(x) と書きましょう。e は、exp(1) の略記だと思えばよいです。
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自然界の現象でf(x)=e^xを使って表わされるものは極めてたくさんあります。


たとえば黴菌の増殖はその速度(単位時間当たりの増加数)dN/dtは
現在の黴菌の数Nに比例します。この比例係数をpとすると
  dN/dt=pN
これは微分方程式と呼ばれるものですが、解くと
  N=N0e^(px)
N0は観測開始時間(t=0)における黴菌の数です。

逆に減衰と呼ばれる多くの現象は
  R=R0e^(-qt)
で表されます。たとえば放射性物質の崩壊などはこの式に従って減衰していきます。
Rは放射線の強度、R0は観測開始時点の強度、qは崩壊定数と呼ばれ半減期と関係づけられます。
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すべての自然科学に使う数学を支配している数です。



高校以上の数学ではパイ以上に重要な数です。

これのおかげで宇宙や素粒子の世界が出来ています。
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eπi^2=-1


なので 「いいおっぱいの愛人はただ一人」 とおぼえるのに使えるそうです。
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   exp(iΘ)=e^(iΘ)=cosΘ+isinΘ (for i^2=-1)

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