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「マルトースは2分子のαーグルコースが脱水縮合した構造をもつ。」と思っていたのですが、高校の化学II教科書(今年度版)に「マルトースはαーグルコースとαーまたはβーグルコースが脱水縮合した構造をもつ。」と書いてありました。
同様に「セロビオースは2分子のβーグルコースが脱水縮合した構造をもつ。」と思っていたのですが、高校の化学II教科書(今年度版)に「セロビオースはβーグルコースとαーまたはβーグルコースが脱水縮合した構造をもつ。」と書いてありました。
どなたか説明をお願いします。


あと、
「スクロースはαーグルコースと五員環のβーフルクトースが脱水縮合した構造をもつ。」←正しいですか?

「ラクトースはαーグルコースとβーガラクトースが脱水縮合した構造をもつ。」←正しいですか?

A 回答 (3件)

そうですね, wikipedia の絵でいうところの「右側」のグルコースは開環した構造を中心に α と β をいききできますから, 右側のグルコースが α か β かはあまり意味を持たないですね>#1.


IUPAC 名も「4-O-α-D-グルコピラノシル-D-グルコース」となっていて, 左側のグルコピラノースは α であることを指示しているのに対し右のグルコースは α/β の指示がありません. また, 英語の wikipedia では右側が β-グルコピラノシルになっているものが「β-マルトース」として描かれています.

ちなみにスクロースについては「β-D-フルクトフラノシル-(2→1)-α-D-グルコピラノシド」と「α-グルコース+β-フルクトース」ですがラクトースのグルコースは α, β のどちらもとれます (ガラクトースはやっぱり β だけ). 余談ですがトレハロースは 2つのグルコースが α(1→1)α結合しており, 両方とも α-グルコースでなければなりません (α, β および β, β は別の化合物).

あ, 「フラノシル」は 5員環を, 「ピラノシル」や「ピラノシド」は 6員環を表してます.
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この回答へのお礼

Tacosan様
回答いただき、ありがとうございました。
とても、すっきりと理解することができました。
今後ともよろしくお願い致します。

お礼日時:2011/01/25 13:16

それぞれの構造がわかりやすいように、ちょっと詳しい名称が下記です。


1つめの糖については、α、βなどが指定されていますが、2つめの糖についてはScroseを除いて、この指定がありません。
したがって、2つめには、α、βいずれでもよいので、「化学II教科書(今年度版)」が正しいということになります。

「ラクトースはαーグルコースとβーガラクトースが脱水縮合した構造をもつ。」
は、グルコースはα、βどちらでもよいということです。


「スクロースはαーグルコースと五員環のβーフルクトースが脱水縮合した構造をもつ。」
スクロースは、2番目の糖フルクトースがβですから、あってます。

Cellobiose
β-D-glucopyranosyl (1→4) D-glucopyranose
Maltose
α-D-glucopyranosyl (1→4) D-glucopyranose

Lactose
β-D-galactopyranosyl (1→4) D-glucopyranose


Sucrose
α-D-glucopyranosyl (1→2) β-D-fructofuranoside

これらの名前の付け方は、どちらの糖を1番にするのかによって、ちょっと変わってきます。IUPACで決められているのでしょうが、厳密にするとわかりにくくなることもあるので、実際の使用では、いくらか出入りがあって、違う名前に見えることもあります。

もっと厳密な名前の付け方もありますが、何だかほとんどわからなくなる。
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この回答へのお礼

okormazd様

回答ありがとうございました。
正式な名称を見ると、よくわかりますね!。
やはり教科書は正しいことが厳密に書いてあるんだなと思いました。
今後ともよろしくお願いします。

お礼日時:2011/01/25 13:26

wikiでマルトースを調べると「2分子のαーグルコースが縮合して・・・」と書いてあります。

添えられている図を見ても右端がα型になっています。
でも辞典で調べるとαー型、βー型の両方が出てきます。
wikiに載っている融点102~103℃というのは辞典ではβ型の値です。
α型のマルトースの融点は108℃だそうです。
(辞典には「β型の水和物を無水エタノールと煮沸するとα型の無水物が得られる」と書かれています。)

でも考えてみればグルコースがα⇔βと移り変わることができるのですからマルトースも右側のグルコースについてはα、βのどちらもありだということになりそうです。(グルコースが水溶液中では輪を開いてα⇔βと移り変わるというのは高校の教科書には出ていると思います。)

マルトースが「デンプンが分解利用される際に中間体として生じるほかには天然にはほとんど存在しない」ということがマルトースはα型だという認識を生みだしたものでしょう。これだとマルトースとしての存在形態とは必ずしも一致しないということが起こります。
セルビオーズについても同様でしょう。
セルロースの加水分解で得られたものということであればβ型になりますがセルビオーズはどういうものがあるかということであれば端のOHが上についても下についてもいいのですからα型もβ型もありです。

デンプン、またはセルロースから分解で得られたものという場合とグルコース2分子が縮合してという場合で表現が変わってくるということが起こるということではないでしょうか。
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この回答へのお礼

htms42様
丁寧に回答いただきありがとうございました。
とても参考になり、また速く回答いただき、助かりました。
今後ともよろしくお願い致します。

お礼日時:2011/01/25 12:05

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