プロが教えるわが家の防犯対策術!

原子力・放射線部門の技術士、技術士補資格をお持ちの方、原発に勤めていらっしゃる方、もしくは技術士資格取得のため勉強中の方、その分野を専攻している方、今回の原発事故について質問があります。
専門的な知識をお持ちの方に是非アドバイスを頂きたいと思い質問しました。

1、政府の対応はどう思われますか?(避難範囲や、説明責任など)

2、今後、事態はどのように変化すると思いますか?(ヘリや放水車で本当に効果があるか?)

3、今後、どのような対策をするべきですか?(半永久的に冷やし続ける?石棺で塞ぐ?)

4、どうなった時、事態が終息したといえますか?(冷却機能の回復?埋め立て?)

5、注視すべき情報はなんですか?(各市町村の放射線量?風向き?)

6、あなたが仮に郡山(保安院が避難している)に滞在していたらどうしますか?(さらに避難?そこなら安全?)

以上の質問にお答えいただければ幸いです。
よろしくお願いします。

A 回答 (6件)

いちよう原子力・放射線の技術士です。

地震の影響でパソコン不調。今になっての遅れての回答です。ちなみに特殊防護服での作業は何度か経験しています。
1. 政府の対応について
 防災指針を定めた原子力安全委員会、食品の安全を守る厚生労働省、中心軸となる原子力安全・保安院、最高決定の官邸がバラバラな動きの印象が強い。(原子力防災指針に目を通すとよい。原子力安全委員会のホームページで閲覧可能)
2. 今後の事態の進展
 汚染水の処理が長期化。汚染水の処理が終わっても、周辺汚染の処置が長期間必要。汚染水のレベルが高いので、スカイシャイン等にも注意が必要かも知れない。
3.今後の取るべき対策
 冷却。汚染水の処理、周辺住民が元に戻れる環境。広島、長崎を見て解るとおり、死の町になることはない。今後の原子力業界が共同して取り組めばできること。やらなくてはならないこと。
4.どのような時、事態が終息したと言えるか。
 サイト周辺の皆さんが日常がおくれるようになったとき。終息に向けて可能となった範囲から段階的に制限エリアを解除していくことが必要。
5.注視すべき情報
(1) 農産物、海産物への影響。生物濃縮(「放射線医学総合研究所」「那珂湊支所」「生物濃縮」の3つで検索してみてください。役に立つ文献が見つかりますよ)。
(2) 汚染水の処理。どれくらいの量、どれくらいの二次廃棄物、どれくらの期間、コストを自分で概算を試みてください。ちなみに、発電所1つ造るのに、どれくらいの金額か等と対比しながら。
6. 退避
 もうすでに時間が経過していので、ご承知と思いますが、退避の必要はない。

なお、被ばくに関しては、確定的影響と確率的影響の混乱が生じているようです。GyとSvの使い方の違いもそれ。
影響を論じるならSvである。ただし、確定的影響を示す場合はGyが従来からよく用いられている。
燃料からの放射線は、製造工場での内部被曝であれば、影響はαであるかもしれないが、今回のような使用済み燃料は、αβγのすべてを考慮する必要がある。加工施設や原子炉施設で扱う核種よりも、使用済み燃料再処理で扱う核種である。

なお、6万トンの汚染水を処理すると、食塩の処理が重荷になる(機器腐食、濃縮処理する場合の廃棄物量)。どのような問題が生じるかなどを考察されるとよいでしょう。

調べる場合は、データや文献の信頼性も確認してください。新聞記事のうそはありませんが、表現がトリッキーだったりで、間違った理解になる場合がよくあります。マスコミやインターネットのうわさだけで判断するのではなく、原典にさかのぼる習慣をつけてください(私のこの助言すら)。

とにかく、他と定量的な理解に努めてください。そのためには調べる必要がありますが、格段に知識と理解が広がります。
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この件でSv使ってるような人は確実に専門じゃない人かと・・・




原発燃料による放射線の種類はほとんどがα線ですよ。

だからSvの計測は人によって大きく異なりGyを目安にするしかない。


最近の原子力技術士試験はそういう基本的なこともやらないんですかね。
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この回答へのお礼

現在の電力状況ではまだまだ原子力に頼らざるを得ないのは明白ですし、大切なことなのだから原子力のことについて勉強しようと思いました。

今回の事故は、われわれ無知な一般人が本質的な理解をしなかったことも原因のひとつだと思います。その理由に安全性、危険性について知ろうともせずに感情的な反対しかできなったこと、電力会社の怠慢を長年見逃がし続けたことなどがあげられます。

電力会社によるリスクマネジメントが機能しているかを監査する責任は、政府だけでは無くその恩恵に預かる一般人にもあるのだと思い知らされました。

今回の件については事態の早期沈静化と現場で作業している方々の安全を願うばかりです。






>この件でSv使ってるような人は確実に専門じゃない人かと・・・

そうなんですか?保安院と政府の発表が食い違ったりするのはそのためですか?

>原発燃料による放射線の種類はほとんどがα線ですよ。

α線は紙でも防げるそうですね。だから、屋内退避でも効果的なんですね。

>だからSvの計測は人によって大きく異なりGyを目安にするしかない。

今の私ではまだ理解できなそうなので、早急に勉強させていただきたいと思います。

お礼日時:2011/03/18 01:46

4.どうなった場合に終息といえるか?


    テクニカルには、冷却・除染・永続的遮蔽が終了した
    時点です。
    冷却期間はそう長くないと予想されます。
    除染は、汚染の範囲と原因核種の確定が必要になり
    ます。
    遮蔽については汚染範囲と核種の決定後に設計が
    始まります。
    住民様へのフォローは、その人々が天寿を全うするまで
    続きますね。

5.注視すべき情報
    決定的には圧力容器・格納容器の破壊が発生したか
    否かですが、これが出てくるより(一瞬でしょうが)避難
    指示の方が早いでしょう。
    先にも書きましたが、我々も結果を繋いで現場状況を
    推測し、そこから将来を予測していますから、どの情報
    をと絞ることは困難ですね。
    あとは、目的と情報発信頻度で着目すべき点は異なり
    ますが、質問者様が「自己責任でも良いから、自分の
    判断で行動を起こす際の指標」が必要と言われるなら
    線量当量(シーベルト)に着目したらいいでしょうね。
    吸収線量(グレイ)でも目安にはなるんですが、人体への
    影響は放射線の種類(中性子とかガンマ線とか)ごとに
    深刻さが異なりますから、グレイ×放射線荷重係数
    (放射線種類ごとの人体への影響の深刻さ)で評価
    する必要がありますので。
    皆さんのお住まい各所での線量等量がリアルタイムで
    閲覧出来れば良いんですが.....。
    ちょっと厳しそうなので、はやり発電所とか避難指示範囲
    におけるトレンドを見ておいて、各地に避難指示が出るか
    見続ける必要がありますね。

6.郡山に住んでいたら
    特に避難はしません。
    保安院が詰めていたオフサイトセンターは避難指示エリア
    に入っていたから避難した、必要なインフラが整った施設
    となると50km先ということでしょうね。
    オフサイトセンターはJOC臨界事故の教訓から生まれたん
    ですが「情報共有、対策の検討、関係機関の意思統一
    方針の決定」を行う物ですから、資料や通信方法に限らず
    色々な施設も必要ですし、手近な市役所等に「ちょっと貴方
    どいてください。」で押し掛けるわけにもいかないでしょうし。
    ということで50kmまで逃げる必要があるから逃げたとは
    言えないので、5の情報を注視しながら自己判断します。
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この回答へのお礼

2つにわたって丁寧なご回答ありがとうございます。
おかげさまで無知な私でも今回の事故に対する理解が深まった気がいたします。

>4

技術的には段階的な終息があっても、住民の皆様には終息はこないのですね・・・

>5 決定的には圧力容器・格納容器の破壊が発生したか否かですが、これが出てくるより(一瞬でしょうが)避難指示の方が早いでしょう。

やはり、政府の発表は注視する必要があるのですね。

>線量当量(シーベルト)に着目したらいいでしょうね。吸収線量(グレイ)でも目安にはなるんですが

シーベルトとグレイの違いがよく分りました。確かにグレイでは私のような一般人には理解できなさそうですね。

>皆さんのお住まい各所での線量等量がリアルタイムで閲覧出来れば良いんですが.....。

とりあえず、近くの市で一時間ごとの空間放射線量(シーベルト)を発表しているんで注視していきたいと思います。

>発電所とか避難指示範囲におけるトレンドを見ておいて、各地に避難指示が出るか見続ける必要がありますね。

行政の発表を聞き逃さないようにしたいと思います。

お礼日時:2011/03/18 01:08

元発電技術者、一応原子力技術士資格の勉強中です。



1.政府の対応
  1)初動段階(20km避難指示くらい)までは「周辺実測数字は
    危険性を示していないし原子炉も一定の制御性を保てている
    が、今後の事象悪化を懸念して」比較的早期に対処していた
    ので、良いかと思われます。
    結果として周辺住民の内部被ばくは発生していませんし
    外部被ばくもホボ抑えられていますから。
  2)情報公開は、ちょっと評価が難しいですね。
    定量的な数値、特に制御機器の数値(圧力容器内水位、
    圧力)などをそのまま公開しても全ての人が理解できるとは
    思えませんが、最低限でも公開しておけば各研究者が解説
    することも可能でしょうから。
    定性データももう少し公開できるでしょうしね。
    この方向から評価すると落第です。
    でも実際には、現場運転員は通常時の2/3程度の人員で
    充分な休憩も取れずに作業しているでしょうし、どうしても
    彼らがデータを纏めないと伝わってこない部分もあるので
    情報、特に元データ類をリアルタイム、系統的、詳細に送る
    ことは困難でしょうし、結果系のデータが中心になるのは
    やむを得ない話しでしょうね。
    この方向から評価すると、落第がギリギリ及第になります。

2.今後どのように推移するか
   (主として)結果を繋いで原因および状況を推測しているので
   現段階では推定しきれない部分があります。
   ただし、ポイントは一つ。
   現在の運転員が倒れてしまうと、もうバックアップも出来ない
   状態ですから、彼らの頑張り一つに掛かっています。
   能力を備えた人間は居るんですが、各発電号機ごとに機器
   (弁など)の配置が若干違う、現在は状況推移を踏まえて
   速やかに操作を行う事が必要ですから、今現場に籠って
   いる人々がベストマッチで、交代以後はやはり多少とも混乱
   が起きますから。
   運転員及び現地対策要員の混乱は、現時点では致命的と
   いうのは国内外専門家の一致した意見でもあります。
   (頭は動いても手足が動かなくなるって状況ですね。)
   ヘリの冷却効果は限定的でしょうね。
   地上からの放水は線源ー放水点(?)間に遮蔽物もあるで
   しょうから比較的近距離から可能かという期待、交代要員も
   ヘリに比較して多いだろうからという期待、充分な量の投入
   が出来れば境界線上の放射線が劇的に下がるだろうという
   予測から、かなり期待できます。
   

3.今後どのような対策を
   原子炉に対してですよね。
   崩壊熱が収まれば冷却は不要ですし、建屋が破損しています
   ので、何らかの遮蔽、いわゆる石棺は必須でしょう。
   ただ燃料を取りだす必要があるか、燃料もろとも封じ込めるの
   が適切か?低レベル放射性廃棄物がどこまで広がっているか
   は不明なので、遮蔽・除染範囲は想定できません。
   同等の重みは発電所近傍の住民様へのフォローでしょう。
   数値類は別として、もうそこには住みたくないでしょうし。
   新たな生活基盤の提供をどうするか、その範囲は?が問題
   ですね。
   
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この回答へのお礼

>1、1)

意外と政府の初動は悪くなかったんですね。

>1、2)

研究者でも事態を把握するのは難しいくらい情報が少ないのですね。さまざまな要因でデータを得るのが困難なのも良く分りました。

>現場運転員は通常時の2/3程度の人員で充分な休憩も取れずに作業しているでしょう

現場の作業員の方々には頭が下がります。本当にありがたいです。皆無事に帰ってこれるように祈ってます。

>2 (主として)結果を繋いで原因および状況を推測しているので現段階では推定しきれない部分があります。

やはりデータは不足しているのですね・・・

>現在の運転員が倒れてしまうと、もうバックアップも出来ない状態ですから、彼らの頑張り一つに掛かっています。

現場の方々には足を向けて寝れないです。全員の無事を祈るばかりです。

>地上からの放水は線源ー放水点(?)間に遮蔽物もあるでしょうから比較的近距離から可能かという期待、交代要員もヘリに比較して多いだろうからという期待、充分な量の投入が出来れば境界線上の放射線が劇的に下がるだろうという予測から、かなり期待できます。

ヘリより地上からの方が効果的だとは意外でした。ただ先ほどのニュース(報道ステーション)でプールの容量に対し、ヘリや放水車による水の量が圧倒的に少なかった気がするので少し不安も残ります。その辺個人的に調べておきたいと思います。

>3原子炉に対してですよね。

ご指摘のとおりです。

>崩壊熱が収まれば冷却は不要

思ったほど冷却期間は長くは無いみたいですね。

>建屋が破損していますので、何らかの遮蔽、いわゆる石棺は必須でしょう。ただ燃料を取りだす必要があるか、燃料もろとも封じ込めるのが適切か?低レベル放射性廃棄物がどこまで広がっているかは不明なので、遮蔽・除染範囲は想定できません。

遮蔽物の建設など後処理も山積みなんですね・・・政府の適切な舵取りを期待したいです。

>住民様へのフォロー

これは本当に大きな問題だと思います。自分の故郷を失うのは本当につらいと思います。東京の電力を支える為に犠牲になったようなものですし、東電は償っても償いきれないと思います。



    

お礼日時:2011/03/18 00:49

1.説明が下手すぎです。


原発への対応は裏でちゃんとやっているとしても、
説明がおろそかになっているから国民がパニックになっている状況。
放射線についての知識なんか普通の人は無いから当然のことだと思います。

避難範囲については適切だと思います。
20km~60km以上離れた場所は20~30μGy程度
10kmだと1000μGyを軽く超える数値が測定されています

2.まあ最悪のケースとして放射線の大量漏れも覚悟するべきでしょう。
ただ、チェルノブイリみたいな爆発事故はあり得ません。状況も仕様も全然違う。
重大な影響はせいぜい半径数キロ程度。
ただ、風次第で広範囲に小規模の影響を及ぼします。

3.4.崩壊熱が収束するまでのことなので永久的な話ではないです。
冷却しながら「循環できる冷却装置」を使えるように回復させることが課題になるかと。

ふさぐのは最終手段です。

5.原発付近での放射線量はどうでもいいですが、
各市町村の放射線量は重要です。
そしてその量は風向きにより大きく影響されます。

風が向いてなければ20km地点でも0.3μGy程度しか観測されていませんが、
風が向いていると60km地点でも20μGy以上が観測されています。
(0.3μGyというのは自然界に存在するレベルの放射線量)

6.無理して避難するほどではないです。
ただ、風向きに注意して、外出時にはマスクはつけます。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

>重大な影響はせいぜい半径数キロ程度。

そうなんですか。レベル6に引き上げと聞いたのでかなり広範囲に被害が広がるのかと思いました。

>3.4.崩壊熱が収束するまでのことなので永久的な話ではないです。
冷却しながら「循環できる冷却装置」を使えるように回復させることが課題になる

永久的な話では無いと聞き少しほっとしました。電気の復旧作業が進んで冷却機が復活すればなんとかなりそうですね。

>5.原発付近での放射線量はどうでもいいですが、
各市町村の放射線量は重要です。
そしてその量は風向きにより大きく影響されます。

風がかなり重要なんですね。細かくチェックしておきます。

お礼日時:2011/03/17 16:46

1 総理 一生懸命全力 枝野 落ち着いて冷静に


  情報を隠しすぎ バックアップのディーゼル発電が故障〈衛星写真で燃料タンクが津波で流されている〉など

2 タンクの容量が大きいので大変ですが、ウランが山の中に有るときも分裂している状態の発熱だからたぶん大丈夫でしょうが、隊員たちの被ばくから短時間しか有りません。

3  一ヶ月間で安定温度になるようです

4 燃料棒を抜いて安全な保管場所を作りほかんして、常時冷却する

5 何時に何ミリシーベルトで無く、連続測定していますので一日の総量 一週間の総量
  本来ならばテレビに刻々と変化する数値を表示するべき

6 放射能の影響が棺桶の中で現れる年齢になりましたので、100ミリシーベルトでは気にしませんが、
  数値が信じられませんので、逃げるかな
  
参考
  津波でバックアップのディゼル発電機の燃料タンクが流される、と想定されていた、確率ですからいつか起きた確率は100パーセントです。 天災でなく明らかな人災です。停電も火力発電を動かすなど努力はせずに、
信じることができません。
各発電所での発電量の詳細 購入した分 実際に使用した分を明らかにする責任が有ります。

参考URL:http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=9092000 …
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この回答へのお礼

丁寧なご回答ありがとうございます。

>4 燃料棒を抜いて安全な保管場所を作りほかんして、常時冷却する
安全な保管場所を見つけないと安心できないのですか・・・女川原発などに運ぶことになるのでしょうか・・・


>5 何時に何ミリシーベルトで無く、連続測定していますので一日の総量 一週間の総量
  本来ならばテレビに刻々と変化する数値を表示するべき
なるほど、勉強になりました。浴びた総量が大切なのですね。自治体にその旨を問い合わせてみます。

>6 
ご自愛ください。情報はあまり信じられないのですね・・・

>いつか起きた確率は100パーセントです。 天災でなく明らかな人災です
これはびっくりしました。日本の原発は安全だと思っていたので、愕然としています。
電力会社の怠慢とそれを許していた自分の無知さが恥ずかしいです。

お礼日時:2011/03/17 13:25

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