http://www.aist-riss.jp/main/modules/column/atsu …
食品の暫定規制値は多くの専門家やマスメディアが言っているような「1年間摂取し続けた場合の値」ではなくて、「1回のイベントで汚染された食品をその後摂取し続けた場合」の値なのだ。半減期に応じて汚染がどんどん減り続けることが前提なので、継続的な放射性物質の排出があるような場合には当てはまらない。
乳児の暫定規制値の100Bq/Kg を1年間飲み続けたら、甲状腺等価線量135mSv/年になってしまう。これは、暫定規制値の計算が前提としている1回きりのイベントで100Bq/Kgになった場合の甲状腺等価線量である3mSv の44倍になる。逆に、1年間摂取し続けて当初通りの割り当て線量の11.1mSv になる飲料水の放射性ヨウ素線量は 12Bq/kg となる。
以上のことは本当なのでしょうか?
ちょっと計算などが難しくてよく分からなかったので、どなたか解説しては頂けないでしょうか。
基準値ギリギリの食品を摂取したら、もうそれで打ち止めってことですか??
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
その引用された記事を全然読んでないんですが、、、
放射能汚染食品を食べるという効果ではその通りであり、そのイベントをずっと続けていっても安全なのか危険なのか、その辺を考慮して規制値を考案した… というのが規制値作成側の言い分でしょう。
私の見解では、その規制値作成は随分危険側にシフトして作られてます。
私はその辺に付いて素人なんですが、TVのデマを聞き齧っている内に大きな不審を持つに至り、最近流行の放射線医学に興味を持ちまして、ネットで調べてみました。。
食品の暫定規制値は食品単位重量当たりの「放射能量」で規制されます。
簡単に言えば1Kg中の放射線発射能力を規制します。ナントカBq/Kgという単位ですね。
Bqは放射線発射量、即ち「放射能量」です。
一般の食品は概ね、放射性ヨウ素で2000Bq/Kg、放射性セシウムで500Bq/Kg。
水道水や牛乳は、放射性ヨウ素で300Bq/Kg、放射性セシウムで200Bq/Kgでしたでしょうか。
この「Bq/Kg」では摂取した際の被曝量の計算が出来ません。
放射性物質の核種により、種々の半減期(人体内での半減期もある)があり、種々の体内での蓄積箇所があり、放射線の種類の相違があり、経口摂取か吸入摂取の相違があるからです。
なので、それら千差万別の要素を総合して、相互に比較検討できるよう、
ICRPで「線量係数」という数値を勧告しています。これは1Bqを経口あるいは吸入により摂取した人の預託実効線量で単位はSv/Bqです。
摂取したBq数にこの「線量係数」をかければ、被曝量であるSvが算出されるという、便利なものです。
線量の積分期間は,作業者または成人の一般公衆で50年,子どもでは摂取した年齢から70歳までとしています。
つまり、放射性物質を摂取してから50年間程度の期間、それによって被曝する量を表したものが、ICRPの「線量係数」です。(勿論放射性ヨウ素等では50年後には自然半減期によっても消滅はしてますが)
簡単に言えば、イッパツ汚染食品を食べれば、その後に50年間被曝するだろうから、その被曝量がどのくらいになるかを、ベクレルからシーベルトへの換算係数を、諸々の所見から、仮説的に創出した・・・ というもの。
ですので厳密に科学的な数値ではあらず、専ら医学的若しくは経験的または、会議的談合型の、、言ってみれば政治的計算方式です。
ちなみに、今話題の各種放射性物質のICRPの線量係数をあげておきます。経口摂取と吸入摂取の2通りがあります。
成人一般公衆の例(Sv/Bq換算)
--------------------------------
核種 半減期 経口摂取 吸入摂取
I-131 8.04日 2.2×10-8 7.4×10-9
Cs-137 30.0年 1.3×10-8 3.9×10-8
Sr90 29.1年 2.8×10-8 1.6×10-7
Pu-239 2.41万年 2.5×10-7 1.2×10-4
--------------------------------
「10-8」とかは、10のマイナス8乗の意味です。
線量係数が大きければ大きいほど毒性が高くなります。
プルトニウムの毒性は非常に高いですね。特に吸入摂取の毒性が異様に高いです。
ですので…
基準値ギリギリの食品を摂取してもそれで打ち止めってことではなく、まだまだ食べれますよ。
しかし1年間ギリギリを継続すればかなりに危険ラインに接近します。
そして全ての食品が規制値内に収まっているとは限らず、規制値を遥かに超えた食品も必ず出回っていますから、注意が必要です。
ちみなに米2合炊く時の水の量は「360g」でした。その他はOK。 ww
詳しい解説ありがとうございます。
やっぱり「厳密に科学的な数値ではあらず、専ら医学的若しくは経験的または、会議的談合型の、、言ってみれば政治的計算方式です。
」
ってことなんですね。
No.6
- 回答日時:
質問者さんの仰るとおり、年間の食品を全て、計算するのは難しいですが、厚労省によれば食品暫定規制値にそって食品や飲料水を摂取した場合の年間被曝量は17ミリシーベルトになるようです。
http://www.jca.apc.org/mihama/fukushima/mhlw_kos …
そして、この他に被曝線量(外部被曝)や経気道摂取(呼吸などによる摂取)による被曝を考慮すると文科省によると放射線量(外部被曝)の安全基準を年間被曝20ミリシーベルト、プラスある日の埼玉県の368メガベクレルを経気道摂取(呼吸などによる摂取)の計算式に当てはめ、ミリシーベルトになおすと、
368メガベクレルは368000000ベクレルなので、7.4×10-9乗×368000000
=7.4×0.000000001×368000000
=2.7232シーベルト/平方キロ
=2723.2ミリシーベルト/平方キロ
=2.7232ミリシーベルト/平方メートルになります。
※計算式は下記、帝京大学医療技術学部診療放射線学科の資料から。
http://www.teikyo-u.ac.jp/20110329.pdf
埼玉の1日の放射性物質2.7232ミリシーベルト/平方メートルを全部、吸収することは、まず、ないので1日のほとんどを屋内で過ごしたと仮定して半分の1,3616ミリシーベルトを摂取すると考えると、年間496.984ミリシーベルトの被曝となります。
これらを合計すると、530ミリシーベルトを超える数値となります。
累積で500ミリシーベルト以上を浴びるとどうなるか具体的な例はありませんが、白血病の労災認定基準の年間被曝量5ミリシーベルトの100倍となるので、「チェルノブイリ原発事故では高汚染州であるゴメリ州(筆者注・原発から約100キロ)に限定してみると、91年以降は世界的平均の100倍以上にも達している。ベラルーシ国立甲状腺ガンセンターの資料。、」という数値が日本でも現実めいてくるのです。
http://diamond.jp/articles/-/11752
※白血病の労災認定基準の年間被曝量5ミリシーベルトについては下記、5 白血病について を参照。
http://joshrc.org/kijun/std02-5-810.htm#2-2-5
肌から入ってしまう放射性物質もありますが、今回は目下、健康に影響があるとされる放射性ヨウ素とセシウムに限定して、お話をしています。
No.5
- 回答日時:
回答3には2個問題があります。
1) 規制値は 最も影響を受ける乳児の線量係数から決められています。
1桁違うので要注意です。
2) 質問された方が問題とされている 11.1mSv は等価線量で、実効線量では
ありません。I-131の場合、実効線量の20倍が等価線量です。
規制値は 等価線量の上限 50mSvのうち 水やミルクの割り当て分を
11.1mSv として決めています。
No.4
- 回答日時:
ここ2日間ほどしか調べていないにわか専門家ですが(^^;
どうも本当のことのようです。
食品の暫定規制値は、放射線事故が速やかに収束し、
半減期に従って線量が減少することを前提にした時の
当初のピーク値に対する規制値で、全体の線量は、
日々の線量が一定に保たれた場合の
12日分を想定しています(I-131の場合)。
従って、事故の対処をもたもたしているとあっという間に
前提が崩れてしまいます。
このあたり専門家の詳細かつ難しい説明は、
ネット上に腐るほどありますが、まとまった
わかりやすい説明はないですね。
No.2
- 回答日時:
参照元のteam nakagawaのブログの値を使って実際に計算してみましょう。
年齢階級により「甲状腺等価線量換算係数」と摂取する飲食物の「種類と量」に違いがあり、値は以下のようになるそうです。
甲状腺等価線量換算係数(mSv/Bq)(放射性ヨウ素131〔I-131〕の場合)
成人0.00043幼児0.0021乳児0.0037
水の摂取量(kg/day)〔1日あたりのkg数〕
成人1.65幼児1.0乳児0.71
牛乳等の摂取量(kg/day)
成人0.2 幼児0.5乳児0.6
菜類の摂取量(kg/day)
成人0.4幼児0.17乳児0.07
ここでは、乳児について計算してみましょう。100Bq/kgを365日なので、計算は次の通りです。
100Bq/kg×0.71kg/day×365day×0.0037mSv/Bq=959mSv
なんと、上限値11.1mSvの実に86倍となりました。これが、半減期による減衰を考慮しない場合の値です。では、この前提はどういう状況でしょうか。
ヨウ素131の半減期は8日ですから、1ヶ月も経つと6%ほどになってしまいます。水道水中に常時100Bq/kgが含まれるということは、毎日のように3/12の水素爆発のようなイベントが続いて大気中にヨウ素が供給され続け、それが1年間ずっと続くという状態です。これは現実的でしょうか。
実際には、大規模な放出は3月下旬以降起きておらず、環境中のヨウ素濃度は下がり続けています。原子炉は未だ安定していませんが、崩壊熱による発熱は停止直後に比べると1%以下に小さくなっています。既にヨウ素についてはほぼ心配する必要はなくなっており、今後はセシウムやストロンチウムに対策の主眼が移るでしょう。
つまり、暫定基準値が半減期による減衰を前提としているのはそれが妥当だからです。大気中へ放射性物質が継続的に放出されるということはまずあり得ません。
なお、セシウムなど半減期が30年程度のものについてはそれを考慮した基準となっていることは言うまでもありません。
このごろはICRPが決めた係数は本当に正しいのか、どうやって決めたのかがわからないので疑心暗鬼の状態です・・・ありがとうございます。
No.1
- 回答日時:
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