原子力損害の賠償に関する法律第三条に「ただし、その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によつて生じたものであるときは、この限りでない。」との天変地異免責条項が存在することは皆様ご存知のとおりです。
今回の事故がこの条項に当てはまるか否か、文面上は当てはまると考える方が当然で、当てはまらないとするには相当の根拠が必要と思われますが、それは兎も角、この条項の解釈は政治家や行政府が決めて良いことではなく裁判所が判断すべきことである筈です。

因みに4月1日の内閣府の大臣記者会見で与謝野氏は次のように答えています。
「恐らく東電側は、こういう混乱している時期にあの条文を引き合いに出して物事を言われるということはないと私は思っております。おりますが、異常な天災というところ、その場合にはこの限りにあらずという条文がありますので、あの解釈は東電の立場とは別にどう解釈するのかというのは法律の専門家たちの大事な仕事ではないかと思っております。」

小生もこの天変地異免責条項の解釈を巡って最高裁判所まで争って決着しなければ、被災者に対する賠償が開始されないという事態は避けなければならず、目下政府が検討していると報道されているような賠償スキームで動き出せるようにすることが必要と考えております。
然るに、政府はこのようなスキームで東電と合意するに当たり、当該天変地異条項の適用放棄ないしそれを争う権利放棄を東電に求める蓋然性が高いと考えます。
東電の代表取締役がこのような不条理な求めに応じた契約を国との間で締結することを防ぎ、適切な時期に当該条項の解釈を裁判で争う権利を留保させるためには、東電株主は何が出来るのでしょうか、お教え下さい。
また何をしなくても事後で遅くない、即ち原賠法という法律がある以上、上のような権利放棄の契約を締結しても事後の訴訟でそれを無効とすることが出来るのでしょうか。

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A 回答 (6件)

>損害賠償負担の引き受けに関して明文規定上株主総会決議によらなければならないと定めているのは、452条の損金処分だけのように見て取れます。



損害賠償負担を引き受けるかどうかの判断は、業務執行の決定ですから、取締役会の権限です。452条は、業務執行の結果、損失が発生した際の損失処分について取締役会は処分案を提案できますが、処分案を実行に移すには株主総会の決議が必要だということです。

従って、『巨額の損害賠償負担が生じ且つ法律解釈の問題が絡む「政府が提示するであろう本件の損害賠償スキーム」について、東電取締役会や代表取締役は株主総会決議を条件とする仮契約までしか締結する権限はなく』というのは誤りです。取締役会に業務執行の決定権がある以上、どのような契約であろうと締結権があります。

たとえば、価格を値引く契約をしても、それが販売促進につながり業績が伸びれば、その契約は有益なものになるわけですから、経営陣の業務執行が適切であったことになり、値引きをしたことによる短期的な損失の責任は問えません。

東電の場合も、賠償責任を負うことと免責について争うこととどちらを選択するかは、取締役会の権限の範囲内ですし、少なくとも明らかに賠償責任がないと断定できるケースではありませんから、賠償責任を負うことを選択しただけで責任追及をすることはできないでしょう。

事故の検証が進むと、その責任が明確になり、東電は免責されるべきであったという結論になるかもしれません。ただ、その場合でも、免責適用を争わなかった経営陣の責任追及は難しいでしょう。
質問者様もご指摘されているように、世論や被災者感情は事故は東電の防災対策の不備で発生したものとなってしまっているのですからね。仮にも総資産13兆円を越える大企業ですから、ジャイアンツの脇谷のように火に油を注ぐような「言い逃れ」をするわけにはいきません。
従って、現在、政府の指示に従って仮払いをしたり、本格的に賠償金を支払ったとしても、善管注意義務違反とはならないでしょう。

東電が倒産しな限り、検証の結果、東電は免責されるべきではなかったのかという状況になってから、国と争っても間に合います。
払わなくてよいものを払ったのは、国の免責不適用という判断に従っただけですから、最高裁が免責適用と認めれば利息がついて戻ってくるのですからね。

それまで大切に保有して温かく見守ってあげてください。
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この回答へのお礼

御礼が遅くなりました。
販促値引きの例示では俄に得心が行きませんが、巨額の損害賠償負担が生じ且つ法律解釈の問題が絡む損害賠償負担であっても、それをを引き受けるかどうかの判断は業務執行の決定であり、取締役会の権限の範囲内、というのが通念とされているらしいということは理解しました。

他の回答者の方々を含め、コメント有難うございました。
皆様に大変お手数をかけてしまいましたが、小生が教えて頂きたかったことはほぼ分かりましたので、質問は終了とさせて頂きます。

お礼日時:2011/04/26 08:07

>(1)東電経営陣の意思表示とされるものの出典など:



清水社長は、4月13日の記者会見以降、メディアの前で「原子力損害に関する補償については、原子力賠償法に基づいて国と協議し風評被害にも誠実に対応する」と繰り返しています。
仮払補償金のプレスリリースでも、仮払補償金を「避難による損害への充当を前提に」としています。
一方で、事故から40日以上が経過していますが、免責適用の可能性についての言及はありません。
ニュース見てますか?プレスリリース読んでますか?

経営陣の責任追及のポイントは、経営上の善管注意義務を果たしたかどうかです。「法的に原賠法第3条但し書きの解釈について争う権利を放棄」したかどうかではありません。
政府は、免責適用を否定し、東電に賠償責任を負わせていますが、電力供給という社会的責任から東電を存続させるための必要な支援の枠組みを設けようとしています。
経営陣が政府の方針に従うという選択をしたことが、経営上の善管注意義務違反にあたるのであれば、経営陣の責任追及が可能ということです。

>(2)株主が損害を受ける前に代表取締役の行為を縛る方法はありませんか

だから、少数株主であれば、経営陣の解任や賠償方針の転換を求めることができると回答しているでしょう。
また、単独株主の責任追及等の訴えも「会社に回復できない損害が生じる虞」がある場合は、直ちに訴えを提起できることになっています。(会社法第847条第5項)
条文読みましたか?

>石原都知事なる政治家が自分に不利になる発言などしないことは明白でしょう。

石原氏は、非難されようが自分の考えをはっきり言う人です。氏の発言内容や考え方に私は賛同できませんが、この姿勢は政治家として社会人として大切な姿勢であると考えます。
http://matome.naver.jp/odai/2129161684892120001
また、東電株式を大量保有する株主として免責適用を主張するのは、なぜ自分に不利になるのでしょうか。東電が無配になると、東京都は年間25億円の減収になるんですよ。
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この回答へのお礼

早速再度のご回答有難うございました。
会社法第847条第5項のご指摘、理解いたしました。
今回会社法をあれこれ見てみましたが、私の関心事からは360条辺りの方が適切かもしれません。

(再々質問)
回答者は会社法に詳しい方とお見受けしますが、
小生が見た限りでは、損害賠償負担の引き受けに関して明文規定上株主総会決議によらなければならないと定めているのは、452条の損金処分だけのように見て取れます。
巨額の損害賠償負担が生じ且つ法律解釈の問題が絡む「政府が提示するであろう本件の損害賠償スキーム」について、東電取締役会や代表取締役は株主総会決議を条件とする仮契約までしか締結する権限はなく、本契約は株主総会に諮って当然と考えますが、それにかかわる法律の条文や判例はありませんでしょうか。

(以下は感想)
東電社長が「原子力損害に関する補償については、原子力賠償法に基づいて国と協議し風評被害にも誠実に対応する」旨の話をしていることは、小生も承知しています。流石注意深い言葉を選んでいると思っています。どこにも天変地異免責条項の請求を放棄したなどとは言明していませんね。今これを争うことは(東電株主を含め)誰の為にも、得にもなりませんから。

お礼日時:2011/04/25 11:19

裁判所は、裁判になる前に、個々の事件の適法かどうかを判断するところではありません。


裁判になって初めて判断するところです。

今回は、裁判にならないで、東電は受け入れるとおもいますので、
東電が賠償を支払うことに確定するでしょう。

6月に開催される株主総会で取締役を変更することです。

株主として、取締役の判断に違法がある場合は、取締役に損害賠償を請求できます。
ただし、代表取締役が、会社として賠償支払いを受諾した効力は覆りません。=損害賠償の義務は残ります。
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東電の経営陣は、原賠法の無過失責任の適用を容認し、賠償については原子力損害賠償紛争審査会の指針に従うとの意思表示をしています。



経営陣のこの判断が誤りで会社に損害を与えているとするなら、責任追及等の訴え(会社法847条)、いわゆる株主代表訴訟権の行使ができます。(1単元以上の株式を6カ月以上継続保有している株主)

少数株主は、さらに株主提案権(303条2項)、株主総会招集請求権(297条)、役員解任の訴えの提起(854条)などにより、経営陣の交代や賠償の方針転換を求めることも可能です。

ご質問への回答は以上ですが、私見を述べさせていただきます。

原賠法の免責要件についてですが、平成9年のウィーン条約改正議定書で「異常に巨大な天災地変」が免責とされなくなったことを受けた原賠法改正議論の中で、原子力委員会は平成10年に「異常に巨大な天災地変とは、一般的には日本の歴史上例の見られない大地震、大噴火、大風水災等が考えられる。我が国原賠法の考え方としては、被害者保護の立場から、原子力事業者の責任を無過失賠償責任とするとともに、原子力事業者の責任の免除事由を通常の不可抗力よりも大幅に限定し、賠償責任の厳格化を図っている。」との考え方を示しています。
参考質問・回答:http://qanda.rakuten.ne.jp/qa6690659.html

また、東北電力の女川原発や日本原子力発電の東海第2発電所が原子炉を安全に停止できたのに、福島第1原発だけで被害が拡大した点が問題視されております。
電源喪失時の対策が正常に機能しておれば、その後の水素爆発や放射性物質の外部放出は回避できた蓋然性が高く、正常に機能しなかったのは、非常用発電機の設置場所など福島第1原発固有の問題と考えられます。

東京都は東電株を4000万株以上保有していますから、免責要件に該当しないとする政府の方針が誤っているのなら、石原都知事が真っ先に噛みついているはずです。
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この回答へのお礼

早速の回答(No. 3)有難うございました。以下いま少しご教示下さい。

(1)東電経営陣の意思表示とされるものの出典など:
回答の冒頭に「東電の経営陣は、原賠法の無過失責任の適用を容認し、賠償については原子力損害賠償紛争審査会の指針に従うとの意思表示をしています。」とありますが、出典は何なのでしょうか。東電のニュースリリースを見る限りそのような発表は見当たりません。
また、もしそう受け取れる発言を経営陣の誰かがしたとして(多分取締役会決議も経ていないでしょう)、それは法的拘束力を持つもの(つまり法的に原賠法第3条但し書きの解釈について争う権利を放棄したと断じ得るもの)なのでしょうか。

(2)株主が損害を受ける前に代表取締役の行為を縛る方法はありませんか:
適用される法律の条文解釈が(判例などなく)明確でない状況下で、10兆円を超えるとも言われる巨額の賠償金負担が左右される事項を、代表取締役ないし取締役会が、裁判所の判断を請求することなく判断し賠償義務を負ってしまうことは、善菅義務違反ないし他の法律違反と思いますが如何でしょうか。
そのようなことがないよう、株主が損害を受ける前に代表取締役や取締役会の(越権)行為を縛ったり、権限を制約したりする方法はありませんか。


回答者が私見として書いておられることについて一言:
石原都知事なる政治家が自分に不利になる発言などしないことは明白でしょう。

お礼日時:2011/04/24 18:32

近くにある女川原発は、住民に被害をあたえていない。


他の原発無傷なのに、東電の原発がなぜ、被害をだしたのか!
全部の原発が、同じ損害をあたえたなら、巨大な天変地異といえるが、東電だけ、、、



電源が落ちても、8時間程度は蓄電池が稼働してたとの話があります。

電源が落ちても、すぐ爆発したわけではない。
電源車を陸送した、なぜへりを使用しなかったのか
新聞報道には、電源コードの形状が一致せず使用できなかったとの話があります。

あきらかに、海水注水が遅かった。

事故の責任は東電にあると思います。
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今回は津波という被害がありましたが、それ以前に電源喪失時には炉心冷却ができなくなる報告と過去に大津波があった事実に基づいた予防策の検討もしていなかった経緯で免責はあり得ないと私は考えています。


東電の免責を主張するのであれば、国家が主導して原発の導入と運用方針の決定を行っていた証拠が必要なのではないでしょうか。
それら証拠を集めることが回答です。
なお、国も東電を潰してしまったら国営にせざるを得ないので度を越した要求は難しいと思いますよ。

株主の規模にもよりますが、今までに危機管理を働きかける機会はなかったのでしょうか・・・。

参考URL:http://www.jcp-fukushima-pref.jp/seisaku/2007/20 …
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