プロが教えるわが家の防犯対策術!

昔、とある団体で公務員試験用の問題を作っていたものです。

私が担当していたのは一般教養試験と呼ばれるもので、
主に
「人文科学」・・・政治、経済、日本史、世界史、地理、etc....
「自然化学」・・・生物、化学、物理、地学 etc...
「文章理解」・・・評論文の内容合致、穴埋め、整序問題 etc....
「英語」・・・長文読解、文法
「数的処理」・・・数的推理、判断推理、空間把握、資料解釈 etc....

という感じで50題を作っていました。

当時は配属された部署の業務だからということで何の疑問も抱かず職務遂行、つまり問題作成をしていたわけですが、その仕事から離れて数年たった今、
「本当にこれらの科目が公務員試験に必要だったのだろうか」との疑念がわいてきました。

もちろん、一般教養試験は足切り、持ち点といったサブの役割であることがほとんどです。

しかし、かなり受験生を苦しめていることも確かです。
苦しめるのはいいです。試験ですから楽にパスされては困るでしょう。
ただ、その苦しめ方のベクトルが違うのではないか、と最近思うのです。

私が作成に携わっていた当初から、いろいろな教育機関の先生方に「難しすぎる」「細かすぎる」という指摘を受けてきました。
確かにそうです。50問の試験を行って100点換算をすると、平均点が40点台ということもざらでした。
場合によっては3割台前半、ということもありました。
かなり大きな政令市でも6割後半取れれば1000人規模の試験でもかなり上位に入ります。
団体側も「ここまでの難易度は必要ないのでは」「相対的な差がつくといっても、絶対的な点数が低いと上層部への受けが悪く、採用しづらい」と漏らしていました。
しかし、前例踏襲ということで今も変わってはいないはずです。

例えば文系の一般事務職に「メタンの組成式」に関する問題や「ベクトルの分解」に関する問題を問うことが果たして意味のあることなのでしょうか。

また、判断推理のうそつき問題、論理問題、組合わせ、トーナメントなどは思考力を問うという意味で必要なのかな?とも思いますが、空間把握や数的推理の図形問題などは本当に必要なのでしょうか。

実は私は法科大学院の適性試験を昨年受験したのですが、公務員試験と似て非なるものだと感心しました。
もちろん択一式の試験で、持ち点制になるものですから型にはまった試験であはりましたが、「思考力と読解力を試すぞ」という出題者の明確な意図が感じられました。
その点、公務員試験の一般教養は何を問いたいのかぼやけているという印象です。

人文科学や自然科学の幅広い知識も当然知っていてほしいでしょうし、立体パズルのような問題も解けないよりは解けたほうがいいでしょう。
しかし、限られた時間と回数の中で、問うべきところはそこなのでしょうか。
博学な人、パズルが得意な人、そういう人が欲しいのでしょうか。
以前の自分の仕事ながら、はなはだ疑問に思う次第です。

そこで、そのような採用試験の分野に携わっている方やそれを研究されている方、受験者の方に質問です。

現在の公務員試験の一般教養試験で高得点をマークできるということは、具体的にどのような能力があるということの証明になるのでしょうか。
「努力ができる」というような抽象的なものではなく。

ご意見をお待ちしております。

A 回答 (2件)

はじめまして


公務員試験予備校で,講師をしている者です。
基本的な見解は質問者様,あるいは質問文の中で
登場している関係者の方々と同じです。

たぶん,限られた時間の中で最大限の成果を効率よく
上げる能力を判定する。
ということになるのでしょうが,
それでもやはり,問題が難しすぎるし,不要な科目が
多すぎると思います。
数的処理の中の図形などは不要と思いますが,それでは
図形が得意な方にとってのアドバンテージがなくなるので,
公平性の観点から図形もあると,私は推定しています。
ただ,公務員に求められる資質としては,巣的処理の中で
本当に必要なのは資料解釈くらい。
判断推理はあってもいいと思いますが,数的推理は?
まして図形は不要というのが,私の個人的見解です。

多くの科目があれば,どんな人でも,いくつかの得意科目が
あるだろうとの配慮,そして,総合的な能力を判断できると
いう観点から,多数の科目が出題されているのでしょうが,
受験生(つまり私にとっての教え子)にとっては,大きな
負担を感じているのは事実です。

あと,質問者様は合格ボーダーラインの真実を記載されて
いますが,ちょっと物議をかもすかもしれません。
多くの公務員試験関係の教育機関や出版物では,教養試験
のボーダーは6割としています。
しかし,実際には,専門で7割以上正解できれば,教養は
5割未満でも,一次(学科)は通っています。
にもかかわらず,ボーダー6割としているのは,
教育機関であれば,受験生にオプション講座を含む多くの
講座を受講してもらい,出版業界では多くの参考書,問題集
を購入してもらいたいからと思われます。

私は非常勤講師なので,「6割取れなくても大丈夫。120分
程度で6割取れる人なんてごく一部」と,生徒には実態を
話していますが・・・

来年以降,国家公務員試験制度が変革されるようですが,
ただ単に枠組みが変わるだけでなく,科目構成を含めた
抜本的改革をしてほしいものです。そうすれば,それに応じて
地方公務員の試験も改革されると期待できるからです。
ただ,そうすると,数的処理の講義を担当している私としては,
仕事が減るのかもしれず・・・痛し痒しです(><)
ではまた。
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http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6695025.html

例えば、上記の質問も「数的処理」の問題です。

大学生が質問しています。

6人の方が、回答していますが、最初のほうで回答している方は、問題の意図が判断しかねています。

特に、3番の方は、問題を取り違えています。

ある程度、時間をかければ問題を解くことはできます。中には、解けない問題もあるでしょう。

いかにして短時間に、多くの正解を導きだせるかを問う目的の試験だと思います。

「思考力+スピード+正確性」でしょうか。

就職版のIQテストのようなものではないでしょうか。

いかに、頭の回転が速いか、これを求めているように思います。

あくまでも、個人的な見解ですが。
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