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某大学の生物の過去問です。




リード文

『ある昆虫の赤褐色眼の系統と白眼の系統を交雑すると、

F1はすべて赤褐色眼となった。
このF1の雌を検定交雑して得られた子供は、

赤褐色眼:朱色眼:褐色眼:白眼
=3:1:1:3

であった。

F1の雄を検定交雑して得られた子供は

赤褐色眼:白眼
=1:1であった。』




『この眼の遺伝について正しい文をア~エから1つ選べ。


ア.
これらの眼の色は4つの複対立遺伝子が関与している。

イ.
これらの眼の色には2対の対立遺伝子が関与し、それらは性染色体上にあり連鎖している。

ウ.
これらの眼の色には2対の対立遺伝子が関与しており、1対は性染色体上に、もう1対は常染色体上にある。

エ.
これらの眼の色には2対の対立遺伝子が関与しており、それらは常染色体上にあり、連鎖している。』




正解はエですが

解答の根拠がよく分かりません。

・なぜ常染色体上にあると分かるのか、
・なぜF1の雌と雄で検定交雑の結果が異なるのか
・F1を検定交雑するとは
ここではどういう行為なのか。

分かる方よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

訂正



>、「ア」や「イ」はないと判断できると思いますが、迷うとすれば「ウ」でしょう。

「ア」や「ウ」はないと判断できると思いますが、迷うとすれば「イ」でしょう。


つまり、高校レベルの教育で、やや専門的なショウジョウバエに関する知識が無ければ、ANo.2さんのような解答は当然であろうし、それで成立すると思います(と大学に文句をつければ両方正解になりそうな出題)。
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この回答へのお礼

ありがとうございます

お礼日時:2012/03/10 18:20

解法はまず置いておいて、試験問題の出題者はこう考えていたであろうというところを説明します。



ある昆虫とはショウジョウバエが想定されています。ショウジョウバエの眼色は朱色の色素と褐色の色素があります。両方が正常に発現すると、赤褐色の野生型の眼色になります。朱色の色素の産生にかかわる遺伝子がつぶれると眼色は褐色になります。褐色の色素の産生にかかわる遺伝子がつぶれると眼色は朱色になります。両方の遺伝子がつぶれると白色になります。
それぞれの色素の産生にかかわる遺伝子はいずれも複数ありますが、ここでは常染色体上にあり、連鎖している朱色色素産生にかかわるある遺伝子と、褐色色素産生にかかわるある遺伝子の二者(それぞれの野生型対立遺伝子と突然変異型対立遺伝子)が想定されています。
また、ショウジョウバエではメスは染色体の乗換えが起こり、連鎖した遺伝子間の組換えが起こりますが、オスでは性染色体、常染色体に関係なく乗換えが起こりません(なぜF1の雌と雄で検定交雑の結果が異なるのか、というのはそういうわけです)。ショウジョウバエはメスXX型、オスXY型です。

以上の想定されている条件から逆に考えると、「エ」が当てはまるというというのはわかると思います。
>


事前にそういう基礎知識(おそらく高校の教科書では、そのものずばりはでてきません)がないときでも、「ア」や「イ」はないと判断できると思いますが、迷うとすれば「ウ」でしょう。

もし性染色体上の遺伝子であるなら、F1がすべて赤褐色眼だということから、P世代はメスXXが野生型のホモ接合体で赤褐色眼、オスXYのXに突然変異型が乗っていて白色眼のはずです(逆ならF1メスは赤褐色眼、F1オスは白色眼になり、F1すべてが赤褐色眼にはならない)。その場合、F1メスは二者の遺伝子についてヘテロ接合であり、検定交配すると問題文にあるような分離比になる可能性があります。一方、F1オスを白色眼のメスに戻し交配した場合も、メスが赤褐色眼、オスが白色眼となり、その比が1:1となって問題文の条件に合います。ここんところは、検定交配の定義をどのように捕らえるかによりますが、Y染色体にはそもそも両者の遺伝子が乗っていないので、それらの遺伝子についての検定交配という観点からは除外すべきであるという考えかた(つまりF2ではオスは除外してメスだけ見て分離比を考える)という立場なのでしょう。

このへんは、このような微妙な問題を含むので、入試問題の出題として不適当じゃないかと、個人的には考えます。
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この回答へのお礼

ありがとうございます

お礼日時:2012/03/10 18:20

答えはイです。


雌で組換えを起こして雄で組換えがないので、性決定が雄ヘテロ様式であり、問題の遺伝子はX染色体上で連鎖していることが分かります。

仮に優性の赤褐色眼系統の表現型をRB、白色眼系統の表現型をrbとでも置きます。
F1が全て赤褐色ということは、P世代の雌が優性ホモ(RRBB)、雄が劣性(rb)だとわかります。
逆に雌が劣性ホモ(rrbb)、雄が優性(RB)だと、F1の雄が白色眼となり、問題文と矛盾します。
ということでF1の雌はX(RB)X(rb)、雄はX(RB)Yとなります。

雌はX染色体同士が交叉して組換えをするので、配偶子遺伝子型は(RB):(Rb):(rB):(rb)=3:1:1:3
これが検定交雑でX(br)Yと当たるので、F2世代の表現型は雌雄ともに(RB)(Rb)(rB)(rb)=3:1:1:3になります。

もう一方の雄の方は、X(BR)YとX(br)X(br)の交雑なので雄は全てX(br)Y=白色眼、雌は全てX(RB)X(rb)=赤褐色眼となり、赤褐色眼:白色眼=1:1となります。


>・F1を検定交雑するとは
検定交雑とは劣性遺伝子しかもっていない系統と交雑させることを言います。
「劣性ホモ」と言いたいところですが、今回のようにX染色体上に座乗している遺伝子においては、雄は2つ遺伝子を持てないので、必ずしも「劣性ホモ」と掛け合わせることだけではありません。
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この回答へのお礼

ありがとうございます

お礼日時:2012/03/10 18:20

検定交雑とは、F1の検定個体に一種の配偶子しか生じない劣性個体を交雑し、検定個体がどのような遺伝子型の配偶子をどのような割合で生ずるのか調べる交雑です。



F1はすべて赤褐色眼となった。このF1の雌を検定交雑して得られた子供は、
赤褐色眼:朱色眼:褐色眼:白眼=3:1:1:3

このことから分かることは、配偶子が4種類生じたことから2対の対立遺伝子が関与しいることが分かります。さらに赤褐色眼:白眼が多いことからこれらを表す遺伝子が連鎖していて尚かつ組換え(組み換え?)が起こったことが分かります。

F1の雄を検定交雑して得られた子供は
赤褐色眼:白眼=1:1

このことから分かることは、伴性遺伝ではないことです。伴性遺伝ならば雄はX染色体を1本しか持ちませんから組換えを起こすことはありません。赤褐色眼のみならば伴性遺伝も考えられますが2種の配偶子が生じていますから常染色体上に遺伝子があることが分かります。

「なぜF1の雌と雄で検定交雑の結果が異なるのか」
これは雌の場合には2対の対立遺伝子が組換えを起こし、その組換え率は25パーセントになります。雄は組換えを起こしません。
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この回答へのお礼

ありがとうございます

お礼日時:2012/03/10 18:21

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