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少し前のニュース番組で、1960年代では原発事故の放射線量の何千倍も高かったなどと言っていました。
本当にそうなんでしょうか?
少し検索してみても、根拠となる数値が分かりませんでした。

見つけた記事
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110428/trd110 …
この産経ニュースから
「これまで放射性物質が国内の地表から最も多く検出されたのは63年(昭和38年)6月。東京で放射性セシウム137が、1カ月間で1平方メートル当たり550ベクレル検出された。」
http://www.asahi.com/special/10005/TKY2011032205 …
朝日から
「文部科学省は22日、福島第一原発事故の影響を受け、上空からちりなどとともに落ちた放射性物質の測定結果を発表した。首都圏などを中心に増加傾向を示した。東京都新宿区で1平方メートルあたり5300ベクレルのセシウム137、3万2千ベクレルのヨウ素131を検出」

この2つの記事の比較でも60年代よりはるかに高いと思われます。
ネットでも非常に今の方が高いと書かれていると思うのですが、どうなんでしょうか?

よろしくお願いいたします。

A 回答 (5件)

核実験時代とは比較にならない大量の放射性降下物が、原発事故の為に、南東北・関東地方に降り注ぎました。


核実験時代には誤差以下の放射線量上昇しかありませんでしたが、今回の事故ではその為に大量の放射性降下物による空間放射線量の大幅な上昇が見られています。

明らかな事実に基づく現象ですので、これを否定する人は科学者ではありませんし、理系的な考え方の出来ない人です。
ところが驚く事に、原発御用学者の中にも、核実験時代の方が1千倍1万倍多くの放射能が降ったとわめき散らす人たちが居ましたね。


別の件でその関係の事をネットで調べてみていたんですが、頭が腐りそうになりました。
どうも「放射線量」と「放射性降下物」の相違を良く理解してない人が多いみたいです。
放射線の落下があったとか、放射線量が増えただとか、訳分からない事を言いつつ、実に丁重な流麗な文章を書きつつ、逐次文献やら試料やらを提示し、外見は理論的に見えてしまう弁舌を振るいながら… 丸きりのデタラメ・デマを垂れ流している…
そういう状況が在るようですよ。


次にあげるのは2011年3/20日~3/23日までの4日間のC-137の降下の模様です。
----------------------------------------
http://www.mext.go.jp/(文部科学省)
環境放射能水準調査結果(定時降下物)
毎日9時から9時まで 単位Bq/m2
Cs-137のみピックアップ
ただし■福島県■宮城県■は震災の為、計測不能

2011年3月20日・21日・22日・23日のCs-137の降下量

岩手県(盛岡市) 690 0 13 5.6
山形県(山形市) 4300 140 1900 150
茨城県(ひたちなか市) 13000 12000 420 63
栃木県(宇都宮市) 250 440 99 95
群馬県(前橋市) 320 790 0 0
埼玉県(さいたま市) 790 1600 320 180
千葉県(市原市) 110 2800 360 210
東京都(新宿区) 560 5300 340 160
神奈川県(茅ヶ崎市) 210 110 64 42
山梨県(甲府市) 0 36 14 29
静岡県(御前崎市) 0 72 25 5.9
----------------------------------------

一方核実験時代には1963年に特筆的な放射性降下物の大量落下があり、量的に他の年を凌駕してますので、この時代の放射性降下物を考える場合にはこの年だけを考えても量的に概略としてはOKです。
他の年は誤差の範囲に収まってしまいます。
また、この降下物をグラフ化したものがよく出回っていますが、多くの場合、その縦軸が対数表示なので注意が必要です。
1963年も特に6月に集中して、質問者さん引用の通りにCs-137 約550 Bq/m2の降下があったわけであります。

上の表の東京都の4日間を合計しますと6360になり、これは550の11.5倍。
また、上の表の茨城の4日間を合計しますと25483になり、これは550の46倍になります。
また、福島の4日間のデータは収集されていませんが、もしデータがあれば東京や茨城を遥かに上回る驚異的な量の降下があったはずです。

以上、今回の福島第1原発事故による放射性物質の降下は、南東北・関東地方に壊滅的なダメージを与えました。
ダメージが高すぎて、核実験時代のソレとは到底比較になりません。


またちなみに、2011年3月10日には放射性降下物は全国でゼロです。
ですから、、、1はゼロの無限大倍に成りますから、2011年3月10日に降った死の灰の無限倍の死の灰が核実験時代に降った!!! というのは正解でもあります。
「何千倍」ではなくて「無限大倍」ですねえwww  (← 冗談)

それから核実験時代に降った放射性降下物については、「核実験時代・放射性降下物」とかで検索してみればヒットしてくる資料は多いんじゃないでしょうか。
私も昔やってみましたけど。
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この回答へのお礼

詳しい回答をありがとうございました。
各数値参考になりました!
いい加減でコロコロその場凌ぎの学者先生ってなんなんでしょうね。
私みたいな素人でも、それほんと?なんか詐欺師の口調ぽい!と思ってしまいます。
テレビで解説した場面を海外の研究者が見たらどう言うのでしょうかね?
異常事象解説チームという肩書きの先生もかなり怪しかったです。
そういえば「事象」という言葉を未だに使っておられる先生もいたり。
事故と言うとまずいことでもあるんでしょうか。
「事象」と聞くたび違和感を感じています。

お礼日時:2011/06/04 14:00

>1960年代では原発事故の放射線量の何千倍も高かったなどと言っていました。



当時のことを良く覚えている者です。
子供の頃は、日本人全員と言っていいほど、日本人は原子力にアレルギー反応を示していました。原水禁のデモなど、すごかったですよ。 私の周りの大人は、子供たちの被曝に対し大変気を使っていたと今になって分かりました。

皆が原発におとなしくなったのは、田中総理の時のオイルショック以降だと思います。
当時も確かに自然界に無い放射線の値は高かったと思いますが、福島原発にあった燃料の多さから考えたら、今の方がはるかに高レベルだと思います。 また、汚水などもどんどん放射線量が高くなっているようなので、比べ物にならないでしょう。 メルトダウンにならなかったら、爆発しなかったら、昔の方が高かったかも知れません。

ただ、放射性物質は低レベルでも怖いものですよ。 日本で癌、特に女性の乳がんや子宮の癌が増えたのは其の当時の放射線物質のせいだと思います。 放射線は子供や女性の方が感受性が高いと思います。 私を含め、私の周りの同年輩の女性の殆どが癌を患っています。 若くして、白血病や乳がんで亡くなった友も居ます。

こちら、参考になりませんか。

http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/arch …

いい加減なことを本当のことの様に言う御用学者やそれを流すマスコミは許せません。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
当時の話は参考になります。
低レベルの放射能も影響しますよね。
長期間にわたる被害ですので、誤魔化しやとぼけて責任逃れが心配されますね。

お礼日時:2011/06/07 15:36

 科学雑誌で特集組まれてますので、購入なり図書館なりで確認しては。

P33に途中数年途切れてるけどグラフがありました。解説も付いてます。

http://www.newtonpress.co.jp/
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
暇をみて探してみますね。

お礼日時:2011/06/04 13:50

>ネットでも非常に今の方が高いと書かれていると思うのですが、どうなんでしょうか?



この点について。
正確には解りません。
過去の観測資料と現在の測定数値については、測定条件が若干違う(例えば測定器、測定点、残留か降下ばいじんをリアルタイムで取ったか等々の資料の点etc)ので。

「私は測定についてはプロではないので、断定には限界が相当あり」「測定を通じた評価解析については、radioisotopeさん(回答者様)がプロですので、これを見られて修正が入っていたら、そちらを信じてください。」という条件付きで話すなら.....。

60年代と現在は、そう大差ないのではない、むしろ現在の方が相当マシなのではないかと思います。
例えば核種も違いますし。
放射性ヨウ素が深刻でない&プルトニウムが深刻という事でもないのですが、60年代の原水爆実験が盛んな時期は、相当量のプルトニウムが降っていましたしね。(今では大半が洗い流されて海域等に消えているでしょうが。)

ただし、当時と今では「局地的に見た場合」は、今回の方が深刻な影響を受けている地域が発生している可能性はあります。
放射性物質が気体状で放出された場合、風向や風速・ガスの温度・大気温度等々色々なパラメタを受けて、拡散しながら(風下側に)広がって行くんですが、極論すれば「空気より重い物はいつか地表面or海面に降って来る。」って性質を持っているんですが、その降下するときに「局地的に高濃度で降って来る。」場所が発生することがあるんです。

質問者様も、風呂屋や工場の煙突から水蒸気等が出ているのを見たことは無いですかね?
あの水蒸気、煙突の根元には降りて無いでしょう?
これは、周囲の大気より水蒸気の温度が高いので、暫くの間は空気中に漂って、その間に風に載って遠くに運ばれ、そのうちに温度が下がって密度が空気より重くなって地面に落下してくるんです。
それと同じ現象ですね。

今回の放射性物質放出・降着においても、こういう「放出源から離れた地域に予想以上の高濃度がピンポイントで降着する」って事はあり得ますし、実際起こってもいる様子ですから、その地点と過去実績を比較すると「昔より今の方が高濃度」とも言えます。

蛇足ですが。
拡散・降着の予測は、環境アセスメントでは日常的に行われる、そう大したことも無い計算です。(せいぜいExcelレベル)
幸いなことに、日本は経産省・文部省等が中心になって開発したSPEEDIってシステムがあります。
SPEEDIは予測に必要なデータ類を各地のモニタリングポスト等から自動的に(しかも高密度に、膨大に)収集して計算してくれますので、拡散計算を行う人間からしたら夢のような、それこそ世界でも相当上位に来る予測システムなんですよ。
事故発生当時からも拡散計算をする人間などは、「なんでSPEEDIのデータを出さないの?」と不思議に思ってたんですがね。


過去のデータが記載されている文献。
大元になっているのは気象庁気象研究所の文献ではないかと思います。
http://www.mri-jma.go.jp/Welcome-sjis.html

上のURLにある「研究成果発表リスト」や「刊行物」で調べられたら良いかと思います。

例えば、気象研究所技術報告第36号では「降水・落下塵中の人工放射性核種の分析法及びその地球化学的研究」(地球化学研究部 DECEMBER 1996)があります。
また、大気・降水中の放射性核種についても経年測定結果が出ています。
http://www.mri-jma.go.jp/Publish/Technical/DATA/ …
他にはプルトニウムについても経年測定結果が出ていますね。


重複になりそうですが。
諸条件から「一律に過去より多い少ない」とも断言できませんので、過去との対比において「安心だ!不安だ!」という判断をするのは現時点では早計かと思います。
過去との比較というのは、飽くまで相対論であり、絶対的尺度が成立しえない場合に用いるor絶対基準の補足的立場(少なくとも絶対評価基準を超えるものではない)という原則を踏まえて、この手の報道は見るべきでしょう。

放射線を恐れず、でも軽視せず、技術論等は解らなくても論旨等から判断してどうなのか?と考えていただける契機になればと思い、長文を恐れず回答申し上げます。
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この回答へのお礼

詳しい回答ありがとうございました。
安心、不安だ!
というよりも、いい加減な解説を聞いていると、なんなんだろう?と疑問に感じますね。
SPEEDI、お金をかけているのですから、迅速に活用してほしかったですね。
まったくスピードを感じません。
学者先生も分かりやすく、正確に事態を説明していただきたいものです。
自分の解説を10年後見直したときにどのように感じるか、ぜひ聞きたいものですね。

お礼日時:2011/06/04 13:49

当時の状況を示す報告は、これしか読んでいません。


駒村ら(2006) 農業環境技術研究報告, 24, 1-21. http://www.niaes.affrc.go.jp/sinfo/publish/bulle …
図1にグラフがあります。規約でpdfファイル参照が禁止されている関係で、消されるかもしれません。htmlファイルはこちらの参考文献。
http://jssspn.jp/info/secretariat/post-15.html

私も、知りたいです。放送法に基づく修正放送を請求できますので。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
pdfはこれから読ませていただきます。
これから出来るお米は少し心配ですね。
今のお米は心配してないですけど。

お礼日時:2011/06/04 13:42

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