プロが教えるわが家の防犯対策術!

寄生虫についての質問です。
ヒトもブタも終宿主とする肝吸虫や横川吸虫は、第二中間宿主の魚などを食べることで感染しますが、成虫に感染しているブタをヒトが食べることで、ブタからヒトに感染することはないのでしょうか。
「第一中間宿主のキャリアの貝をヒトが食べても、第二中間宿主の魚を介さなければ感染しない」という情報は得れたのですが、終宿主どうしのブタ→ヒトへの感染の可能性が分かりません。
よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

肝吸虫、横川吸虫についてはブタからヒトへの感染はありません。

誤って口に入っても胃で消化されちゃいます。

ブタではありませんが、肝蛭(かんてつ)の場合は、自然界での終宿主であるウシやヒツジの肉からヒトに感染することがあります。
終宿主に摂取された肝蛭の幼虫は小腸壁を貫通して腹腔に出て、横隔膜を抜けて肝臓に入ります。その間、移動中の幼虫を含む肉をヒトが刺身で摂取すると感染します。

終宿主同士ではありませんが、イノシシの筋肉が肺吸虫の感染源になることがあります。
肺吸虫は通常第二中間宿主のサワガニ、モクズガニから感染します。イノシシがこれを摂取すると幼虫が感染能力を保ったまま筋肉内に居座ることがしられています。イノシシの中で成虫にはなれないので、終宿主ではなくて待機宿主と呼ばれます。これは実験的にはブタでも起こります。ただしブタが肺吸虫を摂取する機会はほとんどないので心配することは無いと思います。


余談ですが、旋毛虫(線虫)は終宿主同士の摂食による感染で生活史が成り立っています。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

幼虫と違い、成虫の場合は胃の段階で死んでしまうんですね。
吸虫の成虫が終宿主を乗り換える、というケースは心配いらなそうですね。
旋毛虫のことは知りませんでした。勉強します。
明快で詳しいご回答ありがとうございました。すっきりしました!

お礼日時:2011/06/21 10:17

手元にある「家畜寄生虫病学」という本で調べてみましたが、質問者さまが書かれている通り、「第一中間宿主のキャリアの貝をヒトが食べても、第二中間宿主の魚を介さなければ感染しない」という情報しか得られませんでした;;予防法の欄に、第二中間宿主の生食を防ぐ、とだけしか書かれていないため、終宿主同士の感染はまだ確認されていないのかもしれません。



終宿主同士の感染について記述がない可能性のひとつとして、肝吸虫・横川吸虫は、第二中間宿主から終宿主へ移行する際に、セルカリアと呼ばれる幼虫の形から、メタセルカリアと呼ばれる薄い嚢に包まれた形態へと体を変化させます。
このメタセルカリアは侵入後、終宿主の小腸で脱嚢し、成虫になります。つまり、第二中間宿主を生食した場合、体内に侵入するのは嚢に包まれたメタセルカリアですが、終宿主を生食した場合(例えば寄生されたブタの小腸をダイレクトに生食した場合)は成虫を取り込むことになります。嚢に包まれたメタセルカリアと異なり、成虫はむき出しですから、無時に小腸までたどり着くのは難しいのかもしれません。
また、横川吸虫・肝吸虫は吸虫の中では小型のようですが、それでも成虫は肝吸虫で10~20mm、横川吸虫で1~1.5mmと、ギリギリですが目視可能なサイズであり、横川はともかく肝吸虫などは米粒よりやや大きいくらいですから、よく噛んで食べるとすり潰されてしまうのでは・・・とか考えています;;(小腸って弾力があるから噛む回数も多そう??)

予想ばかりでごめんなさい;;
    • good
    • 0
この回答へのお礼

わざわざ調べてくださり、ありがとうございました。
確かに成虫の場合は胃で消化されそうですね。
アニサキスなんかも、刺身は細かく切り目を入れて良く噛んで食べる、って言いますもんね。
さすがにブタの刺身は食べませんが・・^_^;
すっきりしました。ありがとうございます。

お礼日時:2011/06/21 10:29

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!