プロが教えるわが家の防犯対策術!

易しい解説をいただけたら幸いです。

サブプライム問題とは、回収リスクの高い対象者への不動産担保債権をその他債権とパッケージングして投資家へ売却し、その後その債権の価値が暴落したもの、と大雑把に捉えています。

そこで疑問ですが、パッケージングされた商品を買う投資家のメリットは何ですか?投資家が期待できるリターンはここでは何なのでしょうか?


金融業に大変興味があり、真山仁『ハゲタカ』を読んでいます(今更ですが)。
ここでも物語冒頭、大手銀行の不良債権を外資ファンドがバルクセールする内容がありますが(今読んでいるところがちょうどココ)、バルクセールの買い手の投資家のメリットは何なのでしょうか?

不良債権を買う投資家のメリットについて教えて下さい。

ちなみに、本のネタバレになる内容はご遠慮願います^^;

A 回答 (6件)

NHKでやっていた(サブプライム)ローンの証券化の手法のすごく簡単な説明は



例えば5000個のローンの債権をまとめます。
当時の貸し倒れの確率は1/20とします。
この5000のまとまりのなかで貸し倒れが起きた時に引き受けるルールを次の様にきめます。
貸し倒れが100個まではCという証券をもっている人が負担します。
おなじく101個から300個まではBという証券を持った人が負担します。
そして残り5000まではAという証券を持った人が負担します。

5000個のなかで同時に貸し倒れる確率はCとかBの場合かなり高いので高利率でヘッジファンドへ残りのAの証券は数学的0.07%とほぼ安全という部類で一般的な投資家に安全だとして販売していけます。

イメージでは汚れた泥水を沈殿させて底にたまったものがBCで上澄みのきれいな水を飲める水として売るという感じでした。

そしてローンのリスクのみ証券化して投資家に販売したのでローン会社はその時点でリスクから開放されて安心して次のローンを作り始められるわけです。
ビジネスとしてはスマートな展開ですが現実はマクドナルドのバイトの人までローンを組ませるなど倫理感のない事業展開が増えていったのだと思います。
普通のローン会社なら滞納とか破綻は自分の会社利益にかかわりますからある程度抑えますがそのリスクは名も知らぬ投資家が負っているから安易な貸し出し基準で仕事をしてしまします。
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この回答へのお礼

お礼が遅くなり申し訳ありません。
ご回答ありがとうございました。

なるほど。
まさにハイリスク・ハイリターンですね。

リスクを剥いで旨み(利益)を吸えるなら、どんどん貸しますよってわけですか。。

持続可能な金融市場とかどうして考えなかったんだろう。。
個の利益追求なんですかね、結局は。
自分とこの会社が儲かれば、俺のボーナス弾めば、って。

お礼日時:2011/07/17 01:05

米国バブルがはじける以前日本では


「日本の銀行のトップや日本の経営者は能力が低いため、金融工学などが全く理解出来ていなく、リスクをとった投資が出来ていない」
と日本の評論家や元政治家(大臣経験者)などもそんな発言をしていた。これがバブルの心境といったところでしょう。実はこの時、上記のような批判をしていた日本の評論家、金融関係者、政治家から米国の投資ファンドや銀行役員まで金融工学の実など誰も理解していなく、ファンドなどが 物理学を学んだ御用学者として働いてくれる人材に高額報酬で適当な数式を組ませていただけというのが大多数だったわけです。

日本のバブルでもなんだかんだと理由をつけて投機に熱狂していたように、米国でもバブルという熱狂が起こっており実は複雑な理論や数式を用いなくても右肩上がりだったことから多くの人が儲けを出せていたというのが実態でした。複雑な数式はそれを理解するのは非常に面倒で手間であり、誰もそれ自体を理解する気などなく、その数式を理解しているのは作った本人だけというのが実態だった訳です。

金融工学の出発点となり効力を発揮した熱力学などの応用として作られた数式でも、あれはあくまで他者を出し抜く理論、方法論であって、食料の生産が増えるわけでもなく、エネルギー効率が上がるわけでもなく、新たな技術革新を生むわけでもなく、世の中を全く豊かにしません。言ってみればポーカー必勝法を説いた数学理論と同じようなものです。


またサブプライムローン関連債権が飛ぶように売れたもう一つの要因が ”格付け会社” の存在です。サブプライムローン関連債権には当時トリプルAの信用格付けがなされていたものもあり、サブプライムローン関連債権は優良債権と格付け会社の太鼓判が付けられておりこれを鵜呑みに投資家が更にバブルを拡大させていったわけです。
(ちなみにこの格付け機関、格付け対象である債券発行側から手数料収入を得て格付けを行っており、この手数料をいっぱい払うと高い格付がもらえるという事が常態化していたというのだから馬鹿らしい。
そしてこの金融危機を引き起こした主犯格の格付け会社2社である S&P も ムーディーズ もなぜか未だにとてつもない影響力を持っておりこの2社の格付けの格付けが下がると大騒ぎになり、実際に暴落が起こったり、マスコミが大騒ぎしその事が大々的に報道されることになったります。)

行き過ぎた金融の規制緩和やITバブル崩壊後の金融緩和策の失敗によって合法詐欺師が跋扈したという事ですね。


また金融の阿漕な振る舞いとこの米国バブルをバブル崩壊以前に指摘、警告していたドキュメンタリ映画「MAXED OUT」という映画があります。興味があったらどうぞ。
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この回答へのお礼

お礼が遅くなり申し訳ありません。
ご回答ありがとうございました。

回答者さまのご回答内容で、次に読む本が決まりました。
タレブの「まぐれ」にします。

格付け会社については、私も同じ意見です。
どこどこの国債の格付けが下がっただの云々…最近頻繁に見かけますね。
あぁ、またこれで金融市場がドタバタしてるんだろうな、と思いながら通勤する日が増えました。


教えていただいた映画、ぜひみます!

お礼日時:2011/07/17 00:53

国内のバルクセールはそんなもんでしょうか。



国に不良債権処理を急がされたので、それしかなかったというところでしょうか。
不良債権処理を急ぐために仕方なかったという感じですね。

いまは、そのようなやり方は少ないかも知れません。

ちなみにこんなことまでやっていたようです、公的資金投入での不良債権の買い取りです
参考までに・・・

http://www.rondan.co.jp/html/news/sumitomo/index …

サービサー法なども、不良債権処理を助けるという法律でしたが
うまく使うと債務者も破産せずにチャラに出来るという裏技も存在しました(笑)

どちらかというと、私は金融の裏技に興味がありますね。
色んな人からグレーな方法で相談を受けていましたね(笑)

別に裏街道で生きてるわけではないですよ(笑)
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この回答へのお礼

お礼が遅くなり申し訳ありません。
ご回答ありがとうございました。

国をあげての不良債権処理ですね、まさに。
ちなみに先日「ハゲタカ」を読み終えました。

お礼日時:2011/07/17 00:42

いろいろな毒を大量に組み合わせて薄めることなく売り切った、というのが、実態じゃないかな?



専門家は、一つ一つの毒は薄いから影響はないっていってて、解析に弱い投資家は、その専門家の話を鵜呑みにした。なにせ世界一の会社のトッテモ難しいことがわかっている人たちの話だからね。

今も専門家さんたちは言ってますよね。その量だと大丈夫だよ。トラック何台分も食べないと「その」毒は悪さをしないから。
で、その中には、いろんな種類の毒が入っていて、でも、すべては基準値以下。たまたまちょっと超えたものもそれだけで、数年の話なら怖くない。自然界にも同じリスクはあるさ、いつも通りだよって。
でも、そのいろんな種類の毒は、いろんな形を変えているように見えるけど、出どころは一緒だから、危なくなるときは、全部が一度に悪い方向にいく。
いろんなのが組み合わさっているから、リスクが分散されているさ、なんて話は、本当に危ないときは嘘だったと。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

『ハゲタカ』もまた然りですが、回答者さまのご意見でも現代社会の問題点に通じるものがあると気づかされました。

お礼日時:2011/06/22 23:03

サブプライム問題はNHKで当時の関係者から話を聞いて3日くらい連続で解説してたけどうまい仕組みでしたね。



当時の関係者はほとんどが危険とわかってて販売してたので、とっとと南の島で優雅に暮らしてましたよ(笑)

不良債権を投資家は買ってたわけではないですよね。
当然破綻するまでは、不良債権ではなかったので・・

リスクの高い物は当然リターンは大きくなる。
でも、それだけでは危険なのがすぐにわかるから誰も買わないでしょ

だから、パッケージにすることによって、リスクが限りなくないように薄めてしまう
でもそれはそれで、リスクが残るから、またさらに別の物と一緒にしてさらに薄める
どんどん薄めるとわからなくなってくる。

薄めて販売しても、リスクは高いから破綻するんですよ。
でも、破綻させるわけにはいかないから、またそれをさらに別の物で薄めて販売した。
それをどんどん繰り返して最後には破綻しちゃったということですかね。

だから、多くは早々に撤退したんですよ。販売してる側は危険なのはわかってたから。
最後までやったのがリーマンだったということですね。

簡単にいうとこんな解説だったと記憶しています。
実際は、かなり難しい数式が出てきていましたがわかりやすく図で解説していました。

バルクセールは、基本、回収不能の債権をかったところでメリットはありませんが、売り手側にはオフバランスというメリットがありますね。
そこで、不良債権処理を早くすませる為に、担保価値の高いものと一緒に混ぜて販売されることが多いですから、それを安く買えるというメリットがあるでしょう。

外資の参入については、前の回答者さんが答えているようなことでしょうね。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

そうですね、根本的なところで躓いてました。

サブプライムは『不良債権を』わざわざ買ったわけではないですね。


バルクセールについては『不良債権を』買った、そのメリットは『信用度の高い商品も一緒にあるから』。で、おおよそ正しいでしょうか?

お礼日時:2011/06/22 17:03

●パッケージングされた商品を買う投資家のメリットは何ですか?


例えばA、Bともに毎年5%の配当がある証券だとします。
今手元に100万円ありA、Bのどちらかに投資したとします。これをプラン1とします。
一方50万ずつ分散投資した場合をプラン2とします。
両方のプラントも平常時では毎年5万円の配当があり、収益性などは違いがありません。
ただ、仮にAの証券が暴落し紙くずになったと仮定します。するとプラン1では50%の確率で0円になりますがぷらん2では50万円が残ります。
このようにリスクヘッジの役割ができます。
100室のマンションを購入した場合と1棟につき1室のマンションを100室購入した場合、天災が起きた場合前者は無一文になりますが、後者はその可能性は限りなく0になります。
(代金が同一で収益性も同一な場合)
メリットはズバリ「収益性を維持したリスク回避です」

この理論でサブプライムは危険性を回避でき高利回りが期待できると販売されていました。ただ、全ての物件が暴落した場合、どちらも結果は同一になります。

●バルクセールの買い手の投資家のメリット
ゴルフ場などの例が分かりやすいかと思います。
(1)経営に関して欧米人のほうが優秀なことがあり、彼等では儲けられる場合でも日本人では駄目なことがあります。外資系のゴルフ場ではセルフサービスなどが主流ですがこれはコストカットなどが原因です。
(2)銀行では無理なリストラなどでも外資は躊躇なくやれます。そこで収益性を改善し儲けます。
 国籍を理由にするわけではなく、人が変わるとリストラはやりやすいのが世の常です。最近ではJALの稲盛さん、ゴーンさんが来た日産などもいい例です。

(3)自分たちの補強したい個所だけを買えるというのもあります。部門買収などはこれに当たり、製造業の企業間でもこれは頻繁にあります。外資系の証券会社は売り先をあらかじめ決めていおいて買うこともあるようです。

ご参考までに。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
学部での専攻はガチガチの文系だったのですが、社会人になってから経済や金融業についての『知りたい』欲が物凄く沸いてきまして。
読み物やこのようなサイトを利用して勉強させていただいております。

ありがとうございました。

お礼日時:2011/06/22 16:58

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