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掛け軸の絵があるところが布の場合、時代は古いのでしょうか。うちにある掛け軸は表装は綺麗なのですが、なかの墨絵が布に描かれておりしみがあります。また、下の軸の部分は陶器です。知ってる方があれば教えてください。

A 回答 (2件)

掛軸の作品部分が布の場合を「絹本(けんぽん)」といい、紙製の場合を「紙本(しほん)」と呼びます。

前者の場合、昔は布と言えば絹しかなかったので、正絹地が使われていましたが、昭和40年頃以降は化繊が多く使われるようになりました。もちろん今でも正絹を使うものもありますが、コストと手間がかかるので一般で売られているものは、ほとんど化繊の新絹本と呼ばれるものでしょう。また一般的な掛軸の軸先は木製がほとんどですが、陶器のものは、上級の仕立てによく用いられてきました。
高度経済成長期に一戸建てブームが起こり、それまで団地や長屋に住んでいた人達が一戸建てに暮らすようになったのですが、床の間という文化は上流階級しか普及していなかったので、大半の庶民は掛軸というものに馴染みがありませんでした。旧家なら先祖代々伝わる由緒あるものもありますが、地方から東京に出てこられたとか、その頃お祖父さんとかが買われたものだとすれば、シルクスクリーン方式で大量生産されたものや韓国製も出回っていましたので、そういうものとも考えられます。
美術的価値に関係なく、あなたから見てその絵が感じ良くて、飾っておきたいと思われるのでしたら、仕立て直すのもいいかもしれません。ただし、当時の購入価格より仕立て直し代の方が高くつくかもしれません。仕立て直しの際、シミなどは洗ってある程度きれいにしてもらえます(絵の具も若干落ちてしまう場合があります)ので、表具屋さんにご相談されてはいかがでしょう。
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この回答へのお礼

はご丁寧な回答をありがとうございます。絵画のところは墨絵です。とても柔らかくて、細かく描かれています。私自身、すこし染みがあっても歴史を感じられてあまり気になりません。ですから、このままご先祖様が残してくれたものとして大切に保管しようと思います。回答を読んで、先祖様の暮らしぶりに触れられたような思いがしました。ありがとうございました。

お礼日時:2011/07/19 10:42

絹の布に書くのは「絹本」という手法で、古くからあります。

つまり今も現役の方法ですから、絹に描かれているから古い、とは全く言えません。
表装が新しいのに中の絵が古そうだということは、おそらく表装をやり直したからでしょう。掛け軸が傷んでいたのでご先祖か業者が表装屋(表具師)に出して直してもらったのでしょう。表装よりは絵が古いということです。
下に入れる軸は重さを調整してちょうどいいものに作ります。軸は木で軸先だけ陶器というのも多い。
重めのものが付いているということは野点など、野外で使ったのかもしれません。

というわけで今書かれている条件だけでは古いとか新しいとか何も言えません。現在でもごく普通のスタイルです。
http://www.seiwadou.co.jp/sindan/index.html
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
知らないことでもあり、勉強にもなりました。いずれにせよ、家の先祖様が大切にしようと表装をやり直したのだと思います。私の代も大切にしていきたいと思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2011/07/19 07:49

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