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有機化合物の構成元素の検出で、硫黄の検出のとき

「ナトリウムの小片を加え加熱して融解させると硫化ナトリウムNa2Sが生成する。
Na2Sの生成を確認するには、生成物を水に溶かし、さらに酢酸と酢酸鉛II水溶液を加える。
酢酸鉛IIが生成して黒色の沈殿が生じれば、確認は終了する。」

とあります。まずNa2Sにする理由がよくわからないのと、一番わからないのが

なぜ酢酸を加えるか ということです。他の参考書には中和する、とか酸性にする、と書いてある
のですがよくわかりません。

よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

>Na2Sにする


検出のためには、とにかく試料を溶かすことが必要になります。
たとえばフランスパンをそのまま試験管に入れても、鉛は反応してくれません。

>酢酸を加える
Na2Sを水に入れると一部加水分解して強塩基性(NaOHを加えたのと同様の状態)になります。
強塩基性だと、生成した硫化鉛が(微量の場合は)水に溶けてしまいます。
中和するなら別に塩酸や硫酸でも良いのですが、
なるべく塩化物イオンや硫酸イオンを系内に存在させたくない(予期せぬ事態が起こる可能性を
否定しきれない)ので、酢酸にします。

ちなみに、鉛の毒性から、この検出手法は現代では嫌われるでしょう。
前時代の検出方法だと思います。
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この回答へのお礼

大変わかりやすかったです。ありがとうございました。

お礼日時:2011/08/06 23:43

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