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経済数学において、関数の連続性を学ばなければなりません。
関数の連続性自体の定義等は、ある程度理解できるのですが、
なぜこのことを学ぶ必要があるのでしょうか。

直感的にいうと、
どのような事を考えれば、良いのでしょうか。
お教えいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

A 回答 (3件)

連続性の定義をある程度理解していれば分かると思いますが、関数の連続性の直観的意味は、


「変数の値が微小に変化するとき、関数の値が非常に大きく変化することはない」
ということです。
「グラフがジグザグ」であっても連続関数でありえるし、「グラフがなめらか」な関数や微分可能な関数は連続関数の一種です。

経済学では、しばしば意思決定者の目的関数(消費者の効用関数など)の連続性を仮定します。
例えば効用関数の変数は消費する各財の量の組み合わせ(ベクトル)です。
効用関数の値は、そのベクトルから生じる効用です。
したがって、「効用関数が連続である」の直観的意味は、
「消費する財のベクトルを微小に変化させても、効用が非常に大きく変化することはない」
ということです。

経済学の研究者が、この仮定が分析に役立つと考えれば、この仮定を置きます。
その研究者は当然、連続性の概念を学ばなければなりません。
他方、既に多くの研究が連続性を仮定してきたので、それらの研究を理解するために、経済学の研究者と学生は、連続性の概念を学ばなければなりません。

分析に役立つということの意味には、妥当性と、数学的扱いやすさの2つがあります。

連続性の仮定が妥当かどうかは、研究対象に応じて検討するべきでしょう。
No. 1が指摘しているように、そもそも選択肢の集合が離散的であるような場合、連続性の仮定に基づいた議論は、せいぜい現実の近似にしかなりえません。
それが良い近似になっているかどうかは、それほど明らかにされていない気がします。

数学的扱いやすさについて、とりわけ重要だと思うのは、目的関数が連続であれば、(定義域に関する一定の条件の下で)その関数の最大値が存在することです。
最大値の存在を保証できなければ、目的関数の最大化として意思決定者の行動を特徴づける経済理論は、応用可能性を大幅に失うでしょう。
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分かりやすくするためです。


グラフもギザギザなのより、なだらかな方が見やすいし書きやすいです。
そして社会全体で何万何百万という数のモノが行き交いするわけですから、そうなれば1と2の間の連続性など誤差になります。

経済学は基本的に力学的思考をツールとして社会の経済関係を考えるわけです。
結局は経済を理解するためのツールなのだということを理解しておくと良いと思います。
また考えるのも社会の一般的な事柄です。
生産者も消費者もそこで売り買いされる商品も顔のない規格化された一般的モデルです。
そのモデルを使って経済活動の概要・本質を理解できればいいわけです。
ですから実際の現実と若干の乖離があってもそこら辺はスルーしてもいいわけです。
(物理学で放物線問題を解く時、初めは空気抵抗なんて考えませんよね?)
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議論を単純化するためです。



たとえば 1 通貨単位で自動車が 1 台、買えるとします。すると 1.5 通貨単位で買える車は 1 台半ではなく 1 台です。こういう不連続関数を扱うと議論が煩雑になるし、微分のような便利な道具も使えなくなります。そこで「可分」と称して、車が 1 台半でも買えることにし、連続関数とみなしちゃうのです。その結果、経済学に現れる多くの関数は連続です。
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