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よろしくお願いします。

先日生イカをたくさん頂いたので塩辛を作ってみました。
作って3日目ぐらいから味がまろやかになり、美味しく頂けているのですが、ふと刺身のイカだとせいぜい2、3日しか持たないのに何故塩辛だとすぐに腐らないのか疑問になりました。

塩分や発酵である程度保存が可能になる事は何となくわかるのですが、詳しく仕組みを知りたいと思いネットで検索すると、他の質問者様が過去に質問されていたページを見つけました。
そこのベストアンサーを見て疑問が残りましたので、こちらで質問させて頂きたいと思います。

過去の質問
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question …


質問[1]
ベストアンサーの回答者様の回答にある下記について、

>>納豆や塩辛は、特定の菌(納豆菌/糀菌)だけが素材(大豆/イカ)全体を覆っていますので、他>>の菌が入り込む余地がないのです。

この糀菌が他の菌(食べられない状態に腐らせる菌)を防いで発酵食品の状態を維持できるというのは分かったのですが、そもそも糀菌というものは、どこから、またどの段階で発生する菌なのでしょうか?
イカの塩辛を作るのに使ったのはイカの身・肝・塩で、イカの刺身だとすぐ腐ってしまう事を考えると、肝か塩が何らかの働きをしていると思うのですが・・・


質問[2]
[1]の答えがわかっていないので何とも言えないのですが、
塩が重要なのだとしたら、美味しい、美味しくないは別として、基本的に全ての肉や魚で塩辛を作れるという事になるのでしょうか?
それとも何らかの条件を元になる肉や魚が満たしていないとダメなのでしょうか?


以上になります。
よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

イカの塩辛が腐りにくいのは食塩の作用です。

イカの塩辛は発酵食品ではありますが、発酵そのものには食塩は関係ありません。イカの発酵は、イカの肝に含まれる消化酵素によって発酵が進むのです。発酵とは酵素を発動させてたんぱく質や糖分を分解することです。イカの身のたんぱく質が酵素によってグルタミン酸などのうまみ成分でもあるアミノ酸に分解されるわけです。元々はイカが食べる小魚やオキアミを消化する為の酵素なのですが、それが今度は自分自身を消化してしまうのです。それを自家消化という。イカの塩辛はイカ自身が元々持っている消化酵素で発酵させるのです。麹菌を外から付加する作り方もあるのですが、それは発酵をより促進させる為のおまけであって麹菌を使わないからインチキだという話でもないのです。発酵には時間がかかります。その間に腐ってしまったらなんにもならない。だから食塩を加えて腐敗菌が繁殖できないようにするわけです。塩漬けは冷蔵庫も何もない時代からある日本古来の伝統的な食品保存方法です。日本人は経験的に食塩を加えると腐りにくいと気づいていたのです。食塩は発酵を進めるための時間かせぎの役目を果たしているのです。

納豆も発酵食品ですが、納豆の発酵は外部から追加した納豆菌が持つナットウキナーゼという酵素によって発酵を進めます。納豆は元々大豆です。植物ですから消化酵素などは持っていません。それがある時藁で大豆をくるんだところ、藁に付着していた納豆菌が繁殖してしまった。試しにおそるおそる食べてみたところ、これが美味い!というわけで納豆が偶然発明されたのです。それは大昔のことで現代では藁は使わずに別途品種改良した納豆菌を植え付けて製造しています。ところで納豆には食塩を付加しません。納豆は納豆菌が持つ抗菌作用によって腐敗を防止しているのです。これで食塩が発酵そのものには関係していないことがお分かりいただけるかと思います。

以上のようにイカの塩辛も納豆も発酵食品ですが、発酵の仕組も抗菌の仕組も異なっています。

ところで質問者さんが麹菌を追加した覚えが無いなら、麹菌は追加されていません。それもイカの塩辛の作り方として間違いではないのです。それも立派なイカの塩辛です。

世に発酵食品は数多い。ヨーロッパには肉の発酵食品もあるのです。詳しい製造方法は知りませんが、たんぱく質かでんぷん質を含むなら、なんであっても発酵食品を作ることができます。例えば沖縄の泡盛はインディカ米に黒麹菌を加えて発酵させて製造するアルコール飲料ですが、でんぷん質が分解されてアルコールが生成されるので酒ができるのです。黒麹菌はクエン酸を生成して強い酸性にするので雑菌の繁殖を防ぐことができます。このように酒を作るための発酵をアルコール発酵といいます。

塩辛は発酵食品の一種で、塩を付加することと内蔵の消化酵素によって発酵させる点が特徴です。だから内蔵の無い植物の発酵は塩辛とはなりえません。アユの塩辛をうるかと呼ぶのですが、私は詳しいことは知りません。昔は猪の塩辛もあったらしいです。今もどこかの地方の郷土料理として生き残っているのかも知れませんが、これも私は詳しいことは分からない。そろそろぼろが出そうなので、この辺でやめておきます。
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この回答へのお礼

お礼が遅くなって申し訳ありません。
なるほど、なるほど。
読みながらふんふん頷いてしまいました。
発酵させるのは肝の作用で、塩は保存するためのものなのですね。
色々と興味が出てきたので少し気合を入れて調べてみたいと思います。
ありがとうございました!

お礼日時:2011/10/05 06:33

イカの塩辛は、ワタの中に残っている酵素(スルメイカの場合、カテプシンというタンパク質分解酵素)が発酵することによる「酵素発酵塩辛」です。


食塩によって腐敗が防止され、自己消化酵素によって旨みと、微生物による独特の匂いが生成されます。
塩辛が腐りにくいのは、食中毒菌や腐敗菌が高い塩分濃度(通常は10~20%以上)では増殖できないことによります。
元々は冷蔵庫のない時代に、大量の塩によってイカを保存しようという知恵で出てきた食品です。
糀菌とおっしゃっていますが、お店によっては製造の過程で入れるところもあるようですが、元々の菌としては糀菌は関係ないような気がしますが、どうなのでしょう?

>全ての肉や魚で塩辛
基本的に内蔵の内容によりますが、ワタを使ったものには「アユのうるか」や「カツオの酒盗」、ナマコのワタでは「このわた」、サケの腎臓の「めふん」などがあります。
卵巣を使ったものには「ウニの塩辛」など、また内臓と身を使ったものではイカ以外に、「タコの塩辛」「ホヤの塩辛」などがあります。
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この回答へのお礼

お礼が遅くなって申し訳ありません。
糀菌というものはイカの塩辛を作る過程で発生するものだと勘違いしておりました。
工程によっては後から入れるものなのですね。
一言に塩辛といっても作り方等様々で奥が深そうです。
大変参考になりました。
ありがとうございます!

お礼日時:2011/10/05 06:22

以下、引用。


http://www2.fish.hokudai.ac.jp/news/open/20001sh …

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5)イカ塩辛の安全性を高めたければ塩をできるだけ入れよ!

イカの筋肉や肝臓に含まれている酵素の働きと,
高塩分でも増殖可能な有用微生物の働きによって
熟成を促進させるためと考えられています。
10%以上の食塩存在下では腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus ) や
黄色ブドウ球菌 (Staphylococcus aureus) などの食中毒菌も
ほとんど増殖することができないか,またはその発育は極めてゆっくりになります。
したがって微生物の面からみると,塩辛に10数%の食塩を添加するということは,
有害微生物と有用微生物をうまく制御しながら美味しい塩辛を作っていると考えられます。

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あとは私からの回答を。

質問1について

菌類は最初からついています。
つまり、イカ自身の身、内臓に付着しているのですね。

生きている間に塩辛にならないの?と思うでしょうか。
それは、人間はなぜ生きている間に腐らないのか、
という疑問と同じ性質のものです。

生物には無数の菌が共生、寄生しています。
お互いがけん制して大量発生にならないように調整し、
また生物そのものの免疫をつかってそれを行っているのです。

生物が死ねば免疫がとまるので、
あとは共生、寄生している菌の独壇場です。
だから人間もイカも死ねば腐るし、
イカを10%程度の塩に内臓ごとつければ塩辛になります。
なぜ腐らずに塩辛になるのかは、引用文を読めばわかりますね?

酵素もはじめからイカの内臓に入っているのです。
食べたえさを溶かすのに、吸収できる形まで分解するのに使ってます。

それが内臓から漏れ出せばうっかり自分が溶けますので、
生きているうちは内臓にだけとどまるように内蔵が頑張ってるわけです。
当然、死ねば内臓が頑張らなくなるので、自己消化で溶け始めます。

塩辛は、それら菌類と、イカの酵素を利用した食品です。



質問2について

これは、1で答えた共生、寄生している菌、
また生物そのものの成分にもよるでしょう。
内臓にどんな酵素をもっているのか、
また体組織のたんぱく質含量、糖質などが関係します。

ですので、なんでも発酵食品になるか、といえばNOです。
上記の条件を満たしていても、
単独では増殖する菌がうまくさだまらず、難しいこともあります。
だから麹を使ったり、酵母菌をつかうのがお酒ですね。

カニやえびも塩辛が作れますよ。かなり珍しい発酵食品で、
管理が難しいうえに素人じゃたぶん無理なしろものですが。
毛ガニの塩辛の美味しさはものすごいです。びっくりするくらい。

あと「めふん」とか、タイの内臓の塩辛とかもgood。
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この回答へのお礼

お礼が遅くなって申し訳ありません。
毛蟹の塩辛ですか・・・想像しただけで美味しそうですね。。。
イカの塩辛にも肝を入れないものや墨まで入れるものなど様々なのですね。
大変興味深く読ませていただきました。
ありがとうございます!

お礼日時:2011/10/05 06:19

とりあえず塩に漬けたら腐らない、ってコトです。



バイキンが繁殖するためには、栄養と水分が必要になります。
栄養は食品そのもの、水分は多くは食品に含まれているので、食品は基本的に腐りやすいのです。
ところが、塩分が多いと、
まずは浸透圧の関係で食品自体から水分が抜けること
また、バイキンが付いたとしてもバイキンからも水分が抜けること
から、容易にバイキンが繁殖できない環境となるのです。

肝を入れると、要するに内臓なので消化酵素とかも入ってますから、肝自体やイカの身を消化して、柔らかくなるし、うまみ成分とか出てきて、しかもしょっぱいから酒飲みには嬉しい塩辛が出来上がるのです。

ビーフジャーキーとか、魚の干物とかも、干す前に調味液(=塩水+α)に付けてます。
野菜の漬物もそうですよね。
燻製なんかも、調味液に付けてから燻して乾燥させますね。


ちゃんとした塩辛は、糀なんかを入れて、ちゃんと発酵食品として作ります。
質問者さんが作られた塩辛は、糀菌がちゃんと発酵させたものかはわかりませんが、いずれにしても美味しければOKですね。

肉の塩辛は、肉味噌なんかが該当しますかね。美味しいですね。
イカや貝類、小エビなど以外であまり塩辛を見かけないのは、他の食材は他にもっと美味しく食べる方法があるからではないですか。

いかがでしょうか。
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この回答へのお礼

お礼が遅くなって申し訳ありません。
肝はどちらかというと味を良くする効果が大きいのですね。
大変参考になりました。
ありがとうございます!

お礼日時:2011/10/05 06:16

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