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「ベルばら」なぜアンドレはオスカルに敬語を使わない?


お世話になります。
最近、漫画ベルサイユのばらを読破しました。
長編歴史ロマンとして大変読み応えのある内容で、少女漫画の金字塔にふさわしい作品と感じました。

ところで読んでいて気になる点があります。
主人公オスカルの遊び相手 兼 護衛のアンドレは、なぜ主人であるオスカルに対して敬語を使わないのでしょうか?
漫画の中ではオスカルとアンドレの「成就できない身分違いの恋」が主な軸として描かれていますが、
アンドレが終始オスカルに対して対等な口のきき方をするので、読み手としては二人の関係が
「主人と召使い」「貴族と平民」
という印象を持てません。

たまーに
「仲が良く兄弟同然に育っていても、オスカルとアンドレは身分が違う」
ということをセリフそのほかで明示されると(例 マロングラッセ婆やがアンドレに釘を指すなど)
「ああ、そういえばこの二人は主人と家来の関係だったわな」
と思うのですが、直後に
「それにしてはアンドレはオスカルにあまり敬意を払っていないようにも思えるが・・・」
と突っ込みを入れたくなります。

なぜアンドレはオスカルに敬語で話しかけないのでしょうか?
確か面と向かって「お前」呼ばわりしているセリフもあったと思います。
心の中で「お前」と呼ぶならまだしも面と向かって主人に対して「お前」とは・・・
オスカルと話すときの一人称もたいてい「俺」だし・・・。


それとも、この言葉遣いは
「やっぱりなんだかんだ言っても、オンナというものは愛する男性からはぞんざいな呼ばれ方をして
 愛する男性の”所有物”扱いされることで愛を感じるのよね」
という女性の心理(1970年代初頭の全般的な女性心理?、あるいは作者・池田先生の個人的な心理?)なのでしょうか?

できれば雑誌掲載当時にベルばら読者だった方の意見をお聞かせください。

A 回答 (5件)

「ベルサイユのばら」は掲載誌を読んだわけでなく、


コミックスが刊行されてから全巻友人から借りて読みました。
友人は「ベルばら」がきっかけで宝塚のファンになりました。
当時小学校の高学年か中学生くらいだったと思います。

オスカルとアンドレが所謂タメ口で話すことに関しては
特に何とも思っていませんでした。
「兄弟同然に育ったから・・」くらいの認識しかなかったと思います。
当時のフランスでは貴族と平民の間にどの位厳格な身分の差というものがあったのか
わかりません。
もしかして、いくら兄弟のように育ったとしても(子供の頃はともかく)
大人になっても召使いが主人に対して「お前」などと呼んだら、
不敬罪に問われるくらい厳しかったのかも・・。
そんなことは当時子供だったし全く考えもしませんでした。

大人になった今考えると、
アンドレがオスカルに敬語を使っていたほうが、
そこにある種のタブーみたいなものを感じて
今風に言えば「萌え」?があるような気がしますし、
ふたりの(とくにアンドレの)苦しみがくっきり浮き彫りになると思うのですが。
あえてそうしなかった
作者の意図はわかりません。

ただ
ふたりが対等に会話することによって、
身分の差はあれど、ふたりの心には壁がなかったという
イメージを植え付けられていたような気がします。
少なくともわたしはそうでした。
なので最終的にふたりが結ばれたことに対して、
すんなり受け入れることが出来たような気がします。
もしアンドレがずっと敬語を通していたとして、
「主人と召使い」が「恋人同士」になるというのは
子供にはハードルが高かったかもしれません。
身分違いでありながら、愛し合うと言うのは
現実にはなかなか高度な恋愛の筈です。

要するに身分違いと言っても
読んでいたわたしにはそれがどのくらい重大な障壁であったか
ちゃんと分かっていなかったということですね。

また仰る通り、記憶にはありませんが、
好きな男にちょっとぞんざいに扱われる事に
憧れを抱いていたかもしれませんね。子供ながらに。
高校生の頃、友人と「連作短編小説」なるものを書いたことがあり、
時々それを取り出して読むことがあるのですが、
主人公はカップルで、男の子は女の子を「お前」と呼んでいるのです。
今なら「彼女を“お前”呼ばわりするとは許せん!」と思いますが。
「ベルばら」の影響・・だったりして。(どうなんでしょう)

大人になってからまた一時期同年代の友人とともに「ベルばら」にハマり、
漫画文庫を揃えました。
子供の頃と同じように、いえ、子供の頃よりずっとずっと感動しました。
たぶん同じくらいの時期に人気のあった「エースをねらえ!」も大好きでした。
まだ読まれていなかったらおススメです。

あまり参考になるような回答になりませんでしたね。
それに自分でもうまく説明出来なくて。
長文失礼しました。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

>大人になった今考えると、
アンドレがオスカルに敬語を使っていたほうが、
そこにある種のタブーみたいなものを感じて
今風に言えば「萌え」?があるような気がしますし、
ふたりの(とくにアンドレの)苦しみがくっきり浮き彫りになると思うのですが。
あえてそうしなかった
作者の意図はわかりません。

そうですね、なぜでしょうか?

>ふたりが対等に会話することによって、
身分の差はあれど、ふたりの心には壁がなかったという
イメージを植え付けられていたような気がします。
少なくともわたしはそうでした。

それもそうですね。

>もしアンドレがずっと敬語を通していたとして、
「主人と召使い」が「恋人同士」になるというのは
子供にはハードルが高かったかもしれません。

そうですかね? この程度なら子供にも理解できる範疇だと思いますが。

質問とは異なりますが、私はむしろこの漫画に
愛人
不倫

売女
賭博
寵愛
保証人
などなど、子供ではフリガナなしでは読めないような、また読めても子供には意味が分からないような単語、漢字表現が多数使われているのに驚きました。

いや、別に子供向け漫画で不倫だの愛人だのというストーリがいけない、と言っているわけではありません。それを言ったらこの漫画が成り立たなくなりますので。
ただ、単語が難しいのでそれを和語や平易な言葉に置き換える必要はなかったのかな?と。
(掲載されていた集英社マーガレットって小学生向けの漫画雑誌ですよね?)

昔の子供は頭が良かった、って事でしょうか?

>たぶん同じくらいの時期に人気のあった「エースをねらえ!」も大好きでした。
まだ読まれていなかったらおススメです。

まだ読んでいないので機会があったら読んでみます。

お礼日時:2011/10/04 10:24

海外の中世ものの小説や映画でも、平民と貴族の子が親友でタメ口調というケースは結構多いと思いますよ。


あまりその手のものを注意深くみてないので具体的に題名をあげるのは辛いですが、映画のエバー・アフターはそうだったようなおぼろげな記憶が。
作者はあまり無理がないと判断したんじゃないでしょうか。
私もそう思いますよ。
貴族は確かに社会的地位が高いですが、日本人みたいな顔も上げられないくらいのものすごいへりくだりはない印象があります。
しかも西洋では貴族社会末期には平民が金で貴族の称号を買うことが増えていたし、平民が水夫や兵士になってキャリアを積めば貴族と変わらないくらい偉くなることもできました。
18世紀ならそういう雰囲気だったと思います。
わりと史実に忠実かもしれません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
身分をカネで買える制度、というのは確か日本にもありましたね。(確か坂本竜馬の家がそうだったのでは?)

この「ベルばら」は架空の人物以外はほぼ史実に忠実に描かれている、と聞いたことがあります。
デュバリー夫人との確執とか、プチトリアノンとか首飾り事件とか、よくもまあ、こんなマンガみたいな数々の事件が本当にあったものだと感心してしまいます。
一番マンガみたいなのは、物語後半で民衆がベルサイユ宮殿にまで押し寄せて、
「マリー・アントワネット、出てこい!」
と叫ぶシーン。マリーが出てきてバルコニーで会釈したらそれまでいきり立っていた民衆が
「マリー王女、万歳!」
だって。ダメじゃん、民衆よ。

お礼日時:2011/10/04 21:53

1です。



よくよく思い出してみたら、オスカルやル・ルー以外の貴族のお嬢様、子息に対してもあまり敬語使っていませんよアンドレ。。。
やっぱりそういうキャラクターなだけではないでしょうか?


>オスカルは幼少のころから
「社会的階級や性別に関係なく、人間はみな平等である」
という思想を持っており・・・

そこまでは考えていなかったのではないでしょう。
目の前にいる男(アンドレ)と同じ土俵で手加減なしで遊びたかっただけでしょう。
オスカル自身は生まれた頃から男として育てられたわけですから、自分のことは男だと思っていただろうし。
敬語を使わせるとそういった幼馴染みたいな関係は築けないし、敬語を使わせるとアンドレではなくなるような気がします。
また、社会的階級云々はまだ理解できていない頃のエピソードでは?


掲載当時女性の社会進出が多くなってきて、読者が「強い女性」を求めていた時代で作者も「強い女性」を描きたかった。
と何かで読んだ記憶があります。
そんな「強い女性」でも普段は頼りにならないが、いざというときにとっても頼りになるお兄さん的キャラクターとしてアンドレが作られたのではないでしょうか?
アンドレというキャラクターを作る過程で敬語を話さないように設定したのでしょう。

もしアンドレに敬語を使わせたら、ただの今流行りの執事っぽくなってしまい、オスカルとの距離はもっと遠くになっていたでしょう。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
1970年初頭というと、まだまだ社会・職場での男女差別が残っていた時期だと思います。
男女雇用機会均等法などはるか未来の話ですからね。
働く女性は結婚退職が当たり前。
女性の賞味期限はクリスマスケーキと同じ(25を過ぎると売れ残り)
なんてのが当たり前に言われていた時代でしょう。

何より「男らしく、女らしく」という考えが社会にも学校にも当たり前に存在していたでしょう。
その頃のTVドラマの再放送など見ると、現代以上に「男言葉」「女言葉」の使い分けがなされています。

そういう観点で考えると、アンドレが主人オスカルに対して対等な言葉づかいをすることよりも、女性のオスカルが男たちに対して、軍隊用語、仕事言葉とはいえ男言葉で丁々発止のやり取りをするさまが、女性読者に痛快に映り、それがヒットの一要因だったのかもしれませんね。

>もしアンドレに敬語を使わせたら、ただの今流行りの執事っぽくなってしまい、オスカルとの距離はもっと遠くになっていたでしょう。

オスカル「アンドレ! 私を抱いて! 抱いてほしいの!」
アンドレ「オスカルお嬢様!!」
オスカル「アンドレ! 生涯、私一人を愛し抜くと誓って言えて!?」
アンドレ「おお、オスカルお嬢様、誓いますとも!! 
 このアンドレ、貴女様のためならば命に代えても、オスカルお嬢様ただ一人を愛し抜きます!!」

うーん、オスカルのセリフを女性言葉にしてアンドレを丁寧語でしゃべらせると、今時の肉食女子と草食男子には結構ウケがいいかも。
池田先生、セリフだけ書き換えて新作版作りませんか?

お礼日時:2011/10/04 21:41

本題とは逸れてしまいますが、#2さんの返信にあった



>(掲載されていた集英社マーガレットって小学生向けの漫画雑誌ですよね?)

についてです。
今の対象年齢は分かりませんが、1970年~1980年代後半までは高校生向けの少女漫画雑誌でした。
その頃の小学生からすればマーガレット・フレンド・別コミと言えばお姉さん世代の読むもので、小学生で愛読していたらマセガキ扱いされていたものです。
なので、小学生を意識した表現はありません。
それなりに知識が積み重なり、感受性も豊かになった中高生向けでしたね。
だから、子どもながらに読んでも理解しづらいものが多かったです。
「ベルばら」も小学生で読んだ人よりも高校生になってから読んだ人の方が多いと思います。
私の周囲で原作(勿論、10数年以上も昔に完結しています)を読んだのは高校に入ってからって人が多かったです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

そうですか、私の知識が間違いなのですね。
高校生なら、愛人も不倫も・・・まあ理解できますね。

この漫画に影響されて社会科の授業選択で世界史を選択する生徒が激増したなんて事実はあるんでしょうかね。

お礼日時:2011/10/04 21:19

雑誌掲載時はまだ生まれていませんが、母がファンで私も幼少時から読んでいます(現在物置にしまいこんで読める状態ではありませんが。

。。)。

多分ですが、オスカルがアンドレにタメ口で話すよう命令したのではないでしょうか?
初対面のときもオスカルは女扱いされるのを嫌がっていた記憶があります。
幼少時のオスカルが求めていたものは話し相手や忠実な召使いではなく対等な遊び相手(正しくは作中では剣の相手)だったのです。

アンドレがオスカルの前で「お嬢様」とか言ったり敬語で話したら、ボコボコにしばき倒されたのでしょうね。



ですけど、外伝にてル・ルーに対してもタメ口ですよね。。。アンドレ。。。
相手が子どもだから?
それとも貴族に対しても飾らないキャラクターとして作られたのかもしれません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

>ですけど、外伝にてル・ルーに対してもタメ口ですよね。。。アンドレ。。。
>相手が子どもだから?

たしかにル・ルーに対してもタメ口ですね。まあ、これは子供だからかもしれませんが、
マロングラッセ婆やが
「ジャルジェ家にずいぶんご厄介になっている」
「これ以上ご主人様に甘えるわけにはいかない」
「オスカルお嬢様にもしものことがあったらアンドレ、お前の責任だよ」
などと言っているセリフを読むと、どうしてもアンドレの言葉遣いが気になります。

回答者様の
「多分ですが、オスカルがアンドレにタメ口で話すよう命令したのではないでしょうか?」
が正解だとすると、オスカルは幼少のころから
「社会的階級や性別に関係なく、人間はみな平等である」
という思想を持っており、その行き着く先が
「フランス国家を、国民の96%を占める平民の手に取り戻すための歴史的闘争、歴史的偉業を成し遂げるために、爵位を捨て平民・アンドレとの結婚を決意した」
ということでしょうか?

・・・難しいです。

お礼日時:2011/10/04 00:23

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