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先日、「ローマ帝国の繁栄の鍵はインフラの整備であった。」という教授の話に「フランスなどの衛生は最悪ではなかったか?」と友人が反論していました。
それに対して、私は「フランスあたりは属領的なもので、『大本がしっかりしていた』ということではないか?」と答えました。実際のところはどうなのでしょうか?
私と友人は高校地理の出なので、歴史に関しては門外漢です。
よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

インフラの整備と衛生では全然話がかみ合っていないし、反論にも何にもなっていませんが。

「ローマ帝国の繁栄の鍵はインフラの整備であった。」というのはその通りです。「全ての道はローマに続く」といわれるように、古代ローマ帝国では紀元前から舗装された道路網が建設され、すべてローマにつながっています。平時は商人が物資を運び、有事ではローマ軍が軍用道路に使います。属州で反乱が起きても、すぐ軍隊を派遣できるのです。舗装されていたので馬が蹄を痛めるので、蹄鉄が発明されたわけです。日本で道路網が整備されたのは江戸時代のことだし、舗装されたのは明治時代に入ってからのことなのです。整備されたといっても土木技術が全然無かったので、川には橋が架けられないし、山にはトンネルが掘れませんでした。大分県の青の洞門は、山道の大変な難所で旅人が度々谷底転落事故を起すようなところだったのです。300mのトンネルを掘るのに30年かかったのです。明治以降の近代化政策によって日本は欧米に追いつき追い越すことができたかも知れませんが、それ以前はインフラなんて全然ありません。
古代ローマでは、水道も整備され大半は地下化しました。水道によってローマ市は100万人の人口を抱えることができました。都市はインフラを整備しないと人が住めないのです。道路・水道が整備されたのは属州ガリアでも同じです。フランスにはポン・デュ・ガールという世界遺産に登録された古代ローマ時代の水道橋があります。属州だからといって衛生的に劣っていたわけではありません。

古代ローマ帝国は蛮族であるゲルマン人によって滅ぼされました。そうなると土木技術は失われ、誰も道路も水道もメンテナンスしなくなった。ローマ市は度々蛮族によって略奪され、荒れ果てました。道路は枯葉でうずまり、水道は堆積物で水の流れが悪くなっていきました。

フランスが不衛生になったのは(フランスに限ったことでもないが)、暗黒の中世になってからの話です。
古代ローマ時代には属州ガリアを含めて、ペストが流行したことはありません。蛮族が古代ローマの土木技術のレベルに追いつくには千数百年もの年月が必要だったのです。暗黒の中世では災害が起きたり、病気が流行ったりすると魔女のせいだと思い込み、魔女狩りに狂奔しました。ご友人様は暗黒の中世をイメージしているのだろうと推察しますが、古代ローマとは時代が違います。
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この回答へのお礼

「ご友人様は暗黒の中世をイメージしているのだろうと推察しますが~」
まさにその通りだと思います。
かく言う私も中世と古代のイメージが混ざっていました。
回答ありがとうございました。

お礼日時:2011/10/19 20:15

ご友人は社会衛生もインフラのひとつに考えていると思われますが、それは現代先進国社会ではそうですが、歴史を見ると都市(や国家)にとって衛生環境が重要になってくるのはまあせいぜいここ100年かそこいら程度の話です。

他の方が「会話がかみ合っていない」というのはそういうことです。

例えばご友人も指摘するフランスの衛生環境についていえば、パリなんぞはつい200年かちょっと前くらいまで非常に悪い衛生環境にありました。ヨーロッパの都市なんて近代以前は衛生環境なんてひどいものでしたよ。ヨーロッパの都市でペストがたびたび流行したのは、公衆衛生という概念がなく、都市は非常に不衛生だったからです。

例えばパリの下水施設はヨーロッパの都市の中でも歴史が古いもののひとつですが、そもそもパリの下水道が発達した原因にはこんな話があります。
元々、パリには下水はなく、糞尿は「垂れ流し」でした。しかし、パリのそこかしこで豚が放し飼いされていたそうです。豚はそんな糞尿をエサにして、それで都市衛生としての役割と食料源の一石二鳥の役割がありました。
ところが、あるとき王子様を乗せた馬車と放し飼いの豚との間で交通事故が起きて、王子様が事故死してしまいました。当時の王様が誰だったか忘れちゃったのですが、そのせいで、パリで豚を飼うことが禁止されました。そのため糞尿が垂れ流しになってしまい、衛生状況は最悪となってしまいました。そのため、下水が整備されたんですね。

一言でインフラといっても定義づけが難しいのですが、今回の場合は道路や水道、都市計画の充実を指していると思います。ま、そういう意味では「すべての道はローマに通ず」といわしめたローマ(共和制時代と帝国時代の双方を含む)の道路整備の技術の高さといったらないですよ。だって、現代でも道路として使われるくらいです。重量1トンを超える乗り物が乗っても壊れない道路を作ったのですから。
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この回答へのお礼

下水施設はインフラに含まれるものだと当然のごとく思っていたのですが、実は含まれていなかったんですね。勉強になりました。
人間の糞尿を豚のエサにしていたのは初耳でした。フランス人ってたくましい・・・。

回答ありがとうございました。

お礼日時:2011/10/19 20:18

 すべての帝国を含む巨大組織を支えるのは、ヒト・モノ・カネが移動しやすいルートがあるかどうか。


 そのため、大組織は必ず移動ルートの整備に大金を投じることになる。当然そのため(投資という)にヒト・モノ・カネを集めることになり、さらに拡大パワーアップするに従い、健康管理や衛生の問題が出てくる。
 前者の交易ルートでは、アショカ王時代のインド(これで仏教が伝えられる)インド北部への侵入者のペルシャ帝国のルート。有名なローマ公道のネットワーク。それがやがて海を使ったルートに拡大し、イギリスの貿易ルートが世界へ広がったのはご存知の通り。これを発展させて、アメリカがいう「自由航行権」は正しくヒト・モノ・カネのルート管理を目的としている。
 中国の皇帝はの存在理由は、(塀で囲まれた)県と県をつなぐルートの安全確保のため。つまり連邦制のしくみに連なる。(米FBIの仕事のほとんどは事件が州を跨がったときに管轄が移る。)

 やがて人が増えてくるに従いいちばん問題になるのは、まず水。そのためローマ帝国ではいまでも遺跡が残るローマ水道が敷かれた。その際柔らかな金属である鉛が使用されたことがのち、鉛毒によるローマ人の弱体化につながったとの説もある。
 さらに産業革命後、近場の川への排水や汚物を投棄が続くに従い同時に取水していた河川の汚染が進み、やがてペスト、コレラといった疫病が頻発するようになった。それが下水道整備と、水源の管理、そして濾過システムの開発へとつながる。
 フランスの下水道にに関してはユゴーの小説「ああ無情」が有名。(ストーリーの間に唐突にパリの下水道の話が入ってくる。)イギリス、ドイツでは水源を山に近づけ、同時に荒い濾過層を伝わせる上水道が作られる。江戸時代なら玉川兄弟による、玉川水道が知られている。ちなみに江戸城築城の際、水源を発見した侍に家康が与えた名前が「主水(もんど)」。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
中国皇帝の存在理由に驚きました。

お礼日時:2011/10/19 20:12

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