アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

教えて下さい。

理想気体に対する法則として、
・ボイルの法則:
  等温変化の下で体積は絶対圧力に反比例する
・シャルルの法則:
  等圧変化の下で体積は絶対温度に比例する
と習いました。

これらを合わせた法則として、
・ボイル・シャルルの法則:
  体積は絶対圧力に反比例し、絶対温度に比例する
というものが知られていますが、釈然としません。

ボイル・シャルルの法則は、等温変化の下ではボイルの法則に、等圧変化の下ではシャルルの法則になるので、2つを合わせた表現であることは解るのですが、ボイル・シャルルの法則に対しては特に変化の過程に対する条件が示されていません。例えば断熱変化は等温変化でも等圧変化でもないですが、この法則が使えるということになっています。

ボイル・シャルルの法則は、2つの法則の演繹の結果ではなく、実験的に証明されたもの、ということなのでしょうか。それとも考え方が誤っているだけで、実際には演繹から得られる結果なのでしょうか。

A 回答 (5件)

>過渡状態の特定の挙動を前提としたボイルの法則、シャルルの法則から、特定の挙動に限定せず適用できるボイル・シャルルの法則を導けるのかがよく解らないのです。



ボイルの法則、シャルルの法則は平衡状態について成り立つものです。
系を指定する温度、圧力、体積が確定している状態です。変化の途中の状態(=非平衡状態)には適用できません。変化の途中では温度や、圧力がまだ均一にはなっていない(=状態が確定していない)からです。
グラフを見れば連続的に変化させている様に見えるかも知れませんが各段階で温度、圧力、体積が確定するのを待って状態を決めています。「過渡状態」にも適用できると書いてある本はないはずです。

ボイルの法則を表す反比例の式のグラフを見て変化の途中を表していると考えているのではありませんか。グラフ上の点A,B,CについてBはA,Cの間にあるから「過渡状態」であるという意味で使っておられるのでしたら「過渡状態」という言葉の誤用です。グラフの上の各点は平衡状態を表しています。平衡状態と平衡状態の間にある平衡状態のことを「過渡状態」とは言いません。「過渡状態」=変化の途中の状態=非平衡状態 のはずですね。混乱の原因はこの付近にありそうです。(「過渡状態」という言葉をどういう意味で使っておられるかをはっきりさせないと話がかみ合わない可能性があります。)

>ボイルやシャルルの法則が、いかなる熱的過程に対しても始めと終わりで温度(圧力)が同じならば、などとしてあれば納得できますが・・・

「系の状態を温度、圧力、体積で指定できる」というのはそういうことではないでしょうか。
初めと終わりしか状態は考えていないはずです。変化の途中については「温度、圧力、体積」の3つが確定していないのですから。

この回答への補足

>ボイルの法則を表す反比例の式のグラフを見て変化の途中を表していると考えているのではありませんか。グラフ上の点A,B,CについてBはA,Cの間にあるから「過渡状態」であるという意味で使っておられるのでしたら「過渡状態」という言葉の誤用です。

正に仰る通りに、「過渡状態」という言葉を誤用していたようです。等温変化や断熱変化のような過程を指しているのかと思い込んでしまっていました。平衡状態に落ち着くまでの状態、ということですね。(それを知った上で自分のコメントを読むと全くとんちんかんで、お恥ずかしい限りです・・・)

また、反比例のグラフの2点間の部分を変化の途中と考えていたのもご指摘のとおりです。過渡状態の挙動を表していると考えていたわけではなく、平衡状態をほぼ保ったままごくゆっくりと等温で変化させていったときにこのグラフ上をたどっていくイメージでした。等温状態を極限までキープしたまま変化させるのが「等温変化」なのかと思っていたのですが、まずそこが間違っていたようです。2つの平衡状態の間に温度が定まらない過渡状態を挟んでいても始めと終わりが等温ならば等温変化で、この下でボイルの法則等は成り立っているのですね。

ようやく理解できました。

補足日時:2011/11/06 12:24
    • good
    • 0
この回答へのお礼

とても基本的な部分で誤った認識を持っていたことが解り、為になりました。
ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2011/11/06 12:25

簡単に言ってしまえば


>断熱変化は等温変化でも等圧変化でもないですが
⊿tの極めて短時間の観測では立派な等温変化で等圧変化です。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

お礼日時:2011/11/06 13:54

過渡状態とはいっても熱力学で普通扱うのは例の「準静的過程」ですから、


「過渡状態」に属する全ての状態は熱平衡状態であることが仮定されています。
ゆえに、「過渡状態」にあたる全ての状態でも状態方程式(ボイル-シャルルの法則)が成り立ちます。

熱平衡状態でなければ、状態方程式が成り立つことは保証されません。
たとえば、真空中への自由膨張(ジュールの実験)だと、変化の途中で状態方程式は使えません。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

お礼日時:2011/11/06 13:54

「圧力と温度がそれぞれ等しいような二つの状態は、同じ状態である」(理想気体の状態は、圧力と温度だけで指定できる/圧力と温度がそれぞれ等しいのに体積が異なるような状態は存在しない)ということを仮定すれば、ボイルの法則とシャルルの法則からボイルシャルルの法則が導けます。


(ただし物質量は固定して考えることにします)

これを仮定すると、たとえば (p_0, T_0) で指定される状態と (p_1, T_1) で指定される状態の体積の関係が知りたければ、何か一つの方法で (p_0, T_0)→(p_1, T_1) と変化させたときの体積変化を調べれば充分ということが言えます。

まず (p_0, T_0) から (p_1, T_0) という状態へ、等温変化させます。
最初の状態での体積を V_0 とすれば、ボイルの法則より (p_1, T_0) での体積は V_0p_0/p_1 となります。
次に、この (p_1, T_0) から (p_1, T_1) という状態へ、等圧変化させます。
シャルルの法則より、 (p_1, T_1) という状態における体積は (V_0p_0/p_1)*(T_1/T_0) = V_0p_0T_1/(p_1T_0) であることが求まります。

この方法で任意の (p, T) 状態へ遷移できるので、結局気体の体積は T に比例して p に反比例することが言えます。

この回答への補足

等温変化、等圧変化を、「限りなく等温を保ちながら」「限りなく等圧を保ちながら」の連続的変化と誤認識しており、この下でしかボイルの法則・シャルルの法則が成り立たないのかと考えておりました。

始状態と終状態の状態量のみを考えればよいと教えて頂きましたので、heboiboro様のご回答の内容で納得できました。

補足日時:2011/11/06 12:48
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

お礼日時:2011/11/06 12:48

ボイル・シャルルの法則は二つの安定した状態での挙動です



ある状態から他の状態に推移する際の過渡状態の挙動を示すものではありません

この回答への補足

過渡状態の挙動を示す法則でないことは理解できています。過渡状態の特定の挙動を前提としたボイルの法則、シャルルの法則から、特定の挙動に限定せず適用できるボイル・シャルルの法則を導けるのかがよく解らないのです。

素朴に考えると無理がありそうなのですが、テキストやウェブ上の情報では、当然のように「これらからこれが言える」としてあります。

ボイルやシャルルの法則が、いかなる熱的過程に対しても始めと終わりで温度(圧力)が同じならば、などとしてあれば納得できますが・・・

補足日時:2011/11/05 23:43
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

お礼日時:2011/11/05 23:44

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!