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言語学のデータの分析をしているのですが、言語学の人達は統計に関してはシロートな人も多いので、統計の専門の方のアドバイスを聞かせていただけたらと思います。

簡単に実験の内容を説明すると、
英語ネイティブに、日本語の母音を聞いてもらい、まず英語の1番似てる母音を選んでもらい、次に7=英語と同じ、1=超外国語っぽい、の7段階で評価をしてもらいました。


日本語の「エー」という母音を聞いた時、英語の一番似てる母音として選ばれたのは、
/e/ as in "bed"  47%(小数点以下四捨五入)
/ei/ as in "bay"  38%
/I/ as in "bid"   11%
/ae/ as in "bad"  3%
/ai/ as in "by"   1%

これに加えて、それぞれ英語の音とどれだけ似ているか7段階評価してもらったものもデータとして見せたいのですが、
この7段階評価の「平均値」をデータとして見せるのは、よくないのでしょうか?
平均値ではなく、「中央値」ではどうでしょう?

リッカートスケール(そもそもこれはリッカートスケールと呼んでいいのかもわかりませんが。。。)の時は、全ての合計を出すとかなんとかという話も聞いたり、ちんぷんかんぷんで、、、


統計は全くのシロートなので、質問にお答えいただくためにどこまでの情報が必要かさえわかりませんが、念のため詳細を書きます。必要なかったらすいません。

被験者12人 (英語ネイティブ)
聞いてもらった日本語の母音 21個(短母音5個、長母音5個、アイ等の母音連続11個)

各母音を、単語を変えて6回ずつ。合計、21母音×6回=72の刺激。
72刺激×12人=864の回答。

選んでもらう英語母音の選択枝 13個の母音+「英語のどの母音にもあてはまらない」 計14個。
「あてはまらない」を選んでもらった場合は、7段階評価は無し。

A 回答 (3件)

追加の回答が遅くなりました。



>仮説というのは、例えば、H0:7段階評価で、(例えば)6である。 H1:6ではない。 といった類のことでしょうか??

たとえば、日本語の母音には2つのが特徴AとBがあるとしたときに、

H0:特徴AとBは英語に似ていることにもネイティブらしさにも関係ない。
H1:特徴Aを持っている母音は英語に似ている。
H2:特徴Bを持っている母音はネイティブらしく聞こえる。

これが仮説です。
で、実際にJ1からJ4は特徴Aを持っている。またJ1とJ3とJ5は特徴Bを持っている。というときに、例として挙げているようなデータが得られれば、仮説1と2が支持されたということになります。
仮説というのは個別の母音についてではなく、もう少し理論に従って系統立てた問いのことです。

これとは別に特に仮説を立てずに行う研究、「とりあえず調べてみました」的なものを探索的研究と言います。
質問とお礼を見るかぎり、どちらかということこれに近いことをやられている気がします。

>疑問1 どちらも50%をはるか下回っているので、「計画通り!」と喜んでいいのか。

/a:/に聞こえない率が60%以上なので、あんまり喜べないような気がします。
しかも2番目以降を選んだ人たちの評価がほぼ4以下なので、大半の人はあんまり英語っぽく聞こえていないということになります。

>疑問2 英語の/a:/の代用として使うには、「アー」と「オア」どっちがいいのか。

そもそもデータのとりかたが逆に思えます。
その目的なら「アー」や「オア」などの中で、どれが一番/a:/に似ているかを問うべきでしょう。
そのなかでの「アー」36%と「オア」40%ならいいのですが、挙げられているデータですと、両者の%は質的に違うものですから、そのどちらが大きいかに意味があるとは思えません。

塩ラーメンの代用は天ぷらそばとカレーうどんどっちがいいかを知りたいのに、天そばは味噌や醤油よりも塩ラーメンっぽい、カレーうどんはとんこつや担々麺よりも塩ラーメンっぽい、というデータを比較してもしょうがないような気がします。

>疑問3 例えば「アー」が/ou/に聞こえたという回答が1例、ただし、7段階評価で6とかなり高い数値。これは表に書き表すべきか?無視して排除すべきか?

なんで迷われているのかがわかりません。
その1例の人が明らかにふざけてやっていた、というような無視する積極的な理由がないならば、全部書くべきです。
回答比率と評価の乖離に困っているなら、両者をかけてあたらしい得点を作ってそれを表にしてみては。
たとえば「アー」は、

/a:/ 0.36*5.6=2.02
/ae/ 0.21*3.4=0.71
/A/ 0.17*3.7=0.63
/au/ 0.03*3.0=0.09
/ou/ 0.01*6.0=0.06
/ei/ 0.01*3.0=0.03

となります。
これなら両方の影響を反映できていることになります。
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この回答へのお礼

まずお詫びです。「21母音×6環境=126刺激」「126刺激×12人=1512データ」でしたね。小学校の算数を間違えてしまいました汗。


詳しい回答ありがとうございます!まさに目からウロコです。僕は大学院生(博士課程)なんですが、今まで何をやっていたんだという感じです・・・。


仮説の立て方、非常に分かりやすいです!
確かに言語学的には、日本語も英語も母音を系統別に分ける方法が色々ありますが、今回はまず全てをひっくりめてしまったので、

部分的な分析や、今後の実験に生かしていこうと思います。色々考えてみます。


> しかも2番目以降を選んだ人たちの評価がほぼ4以下なので、大半の人はあんまり英語っぽく聞こえていないということになります。

なるほど。しかしこれはこれで良い発見ではあるので、前向きに考えます。


> 塩ラーメンの代用は天ぷらそばとカレーうどんどっちがいいかを知りたいのに、天そばは味噌や醤油よりも塩ラーメンっぽい、

この例はものすごく分かり易いです!


> 「アー」や「オア」などの中で、どれが一番/a:/に似ているかを問うべきでしょう。

なるほど。では「アー」と「オア」のような判断しがたいものだけを取り出して、また別に実験を行う必要がありそうですね。


>/a:/ 0.36*5.6=2.02
/ae/ 0.21*3.4=0.71
/A/ 0.17*3.7=0.63


これはすばらしいですね!これなら一目瞭然です。

ところで、この分析方法の出典を聞かれたら、なんと答えたらいいのでしょうか?この方法に名前はありますか?

お礼日時:2011/12/22 17:48

> ところで、この分析方法の出典を聞かれたら、なんと答えたらいいのでしょうか?この方法に名前はありますか?



今回のようなデータを見ることがあまりなかったので、両方を反映する方法として考えた私の思いつきです。
なので、名前も裏付けもありませんので、それを納得していただけるなら、ご自身でお考えになった、でいいですよ。
まさか「orrorin(2011)による」とか書けないでしょう(笑)。

> 僕は大学院生(博士課程)なんですが、今まで何をやっていたんだという感じです・・・。

私は心理の修士まででしたが、まあ専門外だとそんなもんでしょう。
私も言語学関係の質問には触れないようにします。怖いので。

麺類の例は私の指導教授が好んでよく使っていたものです。
人間は論理的な概念操作や推論が結構苦手なのですが、具体例で考えるとそれがだいぶ促進されるという研究もありますので、なるべく置き換えて考えるように癖をつけています。
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この回答へのお礼

なるほど、ありがとうございました!

お礼日時:2011/12/25 08:59

この手のデータでしたら平均値でもさほど問題ないと思います。


「平均値より中央値」というのは外れ値の影響を低減する為ですが、そもそも7段階評価である時点で、極端な外れ値は出ないようになっています。

全ての合計を出すかどうかはその後の分析をどう進めるか、すなわち仮説がどうなっているかによります。
結果をグラフで見せるだけなら、平均して7段階の尺度と対応させ、それぞれがどのあたりに位置するかを載せたほうがわかりやすいでしょう。

ところで、瑣末な疑問ですが「英語のどの母音にもあてはまらない」と「超外国語っぽい」というのは、検討される理論上どのような点で違うのでしょうか。
例に挙げられているものは全員何かしらの母音を選択していますが、これが100%でないときのデータの解釈が厄介そうな気がします。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。まだ勉強不足ですが、取り急ぎご返事致します。

なるほど、平均値でも問題ないのですね。すごく勉強になりました。

>全ての合計を出すかどうかはその後の分析をどう進めるか、すなわち仮説がどうなっているかによります。

お手数ですが、参考のためにこの状況を教えていただいてもいいでしょうか?仮説というのは、例えば、H0:7段階評価で、(例えば)6である。 H1:6ではない。といった類のことでしょうか??すみません、シロートすぎて。

そもそも実験の目的は、
例えば日本語の母音(仮に)J1は、高い確率で英語の(仮に)E1に聞こえ、7段階評価も高い。(つまり英語の音としてそのまま使える)
日本語のJ2は高い確率で英語のE2に聞こえるが、7段階評価は低い。(つまり通じるけど、日本語なまりが強い)
日本語のJ3とJ4は、どちらも同じくらいの確率で英語のE3に聞こえるが、J3の方が7段階評価で高いので、J3を使う方が望ましい。
日本語のJ5は、英語のE5に聞かれることが一番多いが確率は低い。でも7段階評価は悪くない。(解釈が難しい・・・)

という類のことを調べることなんです。


>「英語のどの母音にもあてはまらない」と「超外国語っぽい」というのは、検討される理論上どのような点で違うのでしょうか。

「超外国語っぽい」は、「英語の音にあてはめればこの音だが、英語ネイティブの発音とはほど遠い。」ということです。こちらは、「通じはする発音」、望みのある音だと僕は解釈します。

「英語のどの母音にもあてはまらない」というのは、例えば「英語の母音E1にもE2にもE3にも聞こえ、どれか1つを選べない」とか、「もはや英語ではなくフランス語のF1に聞こえる」とか、「もはや母音ではなく子音に聞こえる」という類のケースをひっくるめたものです。こちらは望みゼロの「英語としては使えない音」だと僕は解釈します。この場合、7段階評価は付けようがなくなります。

「どの母音にもあてはまらない」は厄介なんでしょうか・・・汗汗


では、ちょっと調子にのって、厄介なデータを書かせていただきます。ひとまず先ほどの「エー」は置いておいて、
「どの母音にもあてはまらない」があるケースです。

●日本語の「アー」は英語の
/a:/ as in "hot" 36%  7段階評価の平均 5.6 (以下「評価」)
/ae/ as in "hat" 21%  評価 3.4
/A/ as in "hut" 17%  評価 3.7
/au/ as in "how" 3%  評価 3
/ou/ as in "hope" 1%  評価 6
/ei/ as in "hate" 1%  評価 3
どの母音にもあてはまらない 19%


●日本語の「オア」は英語の
/a:/ as in "hot" 40% 7段階評価の平均 4.7
/au/ as in "how" 4% 評価 2.7
/U/ as in "hook" 4% 評価 2.3
/ou/ as in "hope" 3% 評価 3
/u:/ as in "food" 3% 評価 3
/A/ as in "hut" 1% 評価 5
どの母音にもあてはまらない 42%


「アー」も、「オア」も、英語の/a:/に似せようと試みたものです。
たしかに思惑通り、どちらも/a:/に聞こえるとの回答が一番多かった(ただし「オア」は「どの母音にもあてはまらない」が42%%でトップ)のはよかったのですが、、、

疑問1 どちらも50%をはるか下回っているので、「計画通り!」と喜んでいいのか。

疑問2 英語の/a:/の代用として使うには、「アー」と「オア」どっちがいいのか。「アー」の方が確率は36%と低いが、7段階評価の平均が5.6とまあまあ高い。「オア」は確率は40%で「アー」を上回るが、評価の平均は4.7と下回る。はたしてこれらの差は有意なのか?しかも「オア」は「どの母音にもあてはまらない」が42%と、相当に高い。

疑問3 例えば「アー」が/ou/に聞こえたという回答が1例、(「アー」の刺激の総数が72なので、1.4%。上では四捨五入して1%と書きました。)ただし、7段階評価で6とかなり高い数値。これは表に書き表すべきか?無視して排除すべきか?排除するとしたら、排除する基準はどうしたらいいのか。


ということなんです。。。

「アー」と「オア」以上の確率で/a:/に聞こえる日本語の母音が無かったので、/a:/に対応するものとしてこのどちらかで決めたい所なんですが。

お礼日時:2011/12/17 18:49

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