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問題を解いてて、ふと今になって気づいたのですが、
どうも定義を勘違いしてるみたいなんです。

問題;
尿素(CO(NH2)2)を不純物として含むナフタレンの融点が79.1℃のとき、
ナフタレンの純度は何%か。
ただし、純粋なナフタレンの凝固点は80.5℃、モル凝固点降下は6.9とする。
有効数字2桁で答えよ。

ナフタレンの質量を100gとすると、
(80.5-79.1)=6.9×w/60×1000/100
w=1.21
すなわちナフタレン100gに対して不純物(尿素)1.21gが含まれている。
求める純度=100/100+1.21=99%  (答)

ところで、

質量モル濃度mol/kg=w/M[mol/l]×1000/W[kg]

なのですが、

ある本は、
溶媒Wgに溶質wg(分子量M)が溶けていると、溶質の物質量はw/M[mol]だから、
これを 「溶媒1kgあたりに換算すると」 質量モル濃度mが求められる。

また別の参考書は、
分子量Mの非電解質wgを溶媒Wgに溶かした溶液のモル濃度

とありました。

今まで先の定義を参考に問題を解いてたのですが、
「溶媒1kgあたりに換算すると」
とあったので、

質量モル濃度とは
「先に求めた溶質のモル濃度を、今度は溶媒1kgあたりに換算すると
いくらになるのかが求まる」

つまり、

「1kgあたり何molの溶質が含まれているかわかる」

ということだと思ってたのですが、違うのでしょうか?
この問題の解答を読んでてわからなくなってしまいました。

解答の、

ナフタレン100gに対して不純物(尿素)1.21gが含まれている。

という部分を、

「100g??1kgに含まれてるんじゃなくって?」と思うのです。

あと、ナフタレンの質量はどうして勝手に100gと仮定してもよいのでしょうか?

A 回答 (2件)

> どうも定義を勘違いしてるみたいなんです。



 いや,Love1001 さんがお考えの定義で良いですよ。「1kgあたり何molの溶質が含まれているかわかる」であってます。

 一応,手元の「化学辞典」(東京化学同人)や他の教科書を見てみましたが,「質量モル濃度=重量モル濃度」の定義は『溶媒 1000 g 中に溶けている溶質の量(モル)』です。

> 「100g??1kgに含まれてるんじゃなくって?」
> と思うのです。
> あと、ナフタレンの質量はどうして勝手に100gと
> 仮定してもよいのでしょうか?

 そうですね。定義から考えると疑問に思うのが普通です。私はむしろ定義に基づいて考える方が応用も利くし理解しやすいと思うんですが・・・。これは後で述べるとして,まずは回答です。

 「何故 100 g なのか?」や「勝手に 100 g と仮定していいのか?」については,先の方が回答されている通りでしょう。言えば,受験用のテクニックですね。では,適当な仮定を置かずにやるとどうなるか,やってみましょう。ナフタレンの質量を W [g] として,回答と同じ式を立てます。

  (80.5-79.1) = 6.9×(w/60)×(1000/W)

 これを解くと,w = 0.0121×W [g] になります。これはナフタレン W [g] に混ざっている不純物(尿素)の量ですから,ナフタレンの純度は次の様になります。

 純度 = [W/(0.0121W+W)]×100 = 98.80・・・= 99 [%]

 いかがですか,最初に置いたナフタレンの質量 W は純度を出す段階で消えてしまいますね。ですので,いくらでも良い訳です。

 そのため,純度などの%(百分率,百当たりいくらか)表示の場合は 100 と置く事が多いだけです。ですので,1000 [g] 当たりいくらかを考える質量モル濃度の場合では,お書きの 1 [kg] = 1000 [g] と置く方が自然だと思います。

> ナフタレン1kgのときも、100gのときどちらのときでも、
> 不純物は1.21g含まれているということですか?

 そうではありません。お書きの様に,『ナフタレンの質量を100gとすると、(80.5-79.1)=6.9×w/60×1000/100 w=1.21』です。ナフタレン 1 kg に対してであれば, (80.5-79.1) = 6.9×(w/60)×(1000/1000) を解く事になりますから,w = 12.1 と求まります。

 さて,最後に,先に書いた定義にしたがって自然に考える解法をお示ししておきます。

> ナフタレンの純度は何%か。

 求めるナフタレンの純度を x (%) として,凝固点降下の式を書きます。質量モル濃度が必要になりますが,定義からナフタレン 1000 [g] に含まれている不純物(尿素)のモル数で求めます。

 ナフタレンの純度が x (%) ですから,不純物は (100-x) (%) ですね。そして,x (%) が 1000 [g] ですから,(100-x) (%) は 1000×[(100-x)/x] [g] になります。したがって,不純物(尿素)は 1000×[(100-x)/x]/60 [mol] です。これは,ナフタレン(溶媒)1000 [g] に溶けている不純物(尿素)のモル数ですから,質量モル濃度です。これから,次式が得られます。

  (80.5-79.1) = 6.9×[1000×[(100-x)/x]]/60

 これを解けば,ナフタレンの純度 x = 98.79・・・ = 99 (%) と求まります。
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この回答へのお礼

ご回答をありがとうございます。
とてもわかりやすかったです。
改めて定義について確認できましたので、安心しました。
教えて頂いたことを忘れぬよう、さらに問題にあたり、これからもがんばります。

ありがとうございました。

お礼日時:2003/12/06 19:50

【状況】


溶媒W[g]に溶質w[g](分子量M[g/mol])が溶けている。
<ある本>「溶媒1kgあたりに換算する」 
→質量モル濃度m[mol/kg]=(w/M)[mol]×{1/(W/1000)}[/kg]
<別の参考書>「そのまま」
→質量モル濃度m[mol/g]=(w/M)[mol]×(1/W)[/g]


 つまりLove1001さんは、ある本は「溶媒1kgあたり」、別の参考書は「溶媒1gあたり」の溶質の物質量を質量モル濃度としているのでどちらが正しいのか悩んでいるのですね。どちらも
  「質量モル濃度=溶質の物質量/溶媒の質量」
は満たしているので質量モル濃度と言えますが、私は、SI単位がkg基準で成り立っていることから「溶媒1kgあたり」が正式な質量モル濃度の定義だと思います(参考URL参照)。

[mol/kg]と[mol/g]の違いは、「モル濃度」の[mol/L]と[mol/mL]の違いと同じですね。どちらを使うにせよ、1000倍や1/1000倍すれば済む話なので、しっかりと単位を示しておくことが重要です。


 計算に用いるナフタレンの質量についてですが、これは何[g]にしても何[kg]にしても正しく計算できれば結果は同じになります。100[g]としているのはおそらく、 [%]で表示される値を扱う計算の定石として「全体を100とする法(仮)」を用いる習慣があるためではないでしょうか。

 「全体を100とする法(仮)」は例えば、成分A,B,Cそれぞれ23%、56%、21%から成る原料があったとすると、その原料100[g]を使用したと仮定すれば、原料中の各成分の割合[wt%]がそのまま質量[g]となるので計算しやすい、というものです。

 しかし今回のように質量モル濃度関連の計算をする場合は、100[g]とすることにあまり意味はないかも知れません。むしろ1.00[kg]として計算すれば
(80.5-79.1)=6.9×w/60
となって計算が楽になるので、こちらの方がより状況に即していると思います。

参考URL:http://www.ceramic.or.jp/ihensyuj/toukou_j/hyou4 …
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この回答へのお礼

ご回答をありがとうございます。

ナフタレンの質量を100gとすると、
(80.5-79.1)=6.9×w/60×1000/100
w=1.21
すなわちナフタレン100gに対して不純物(尿素)1.21gが含まれている。

この部分は

ナフタレンの質量を100gとすると、
(80.5-79.1)=6.9×w/60×1000/100
w=1.21
すなわちナフタレン1kgに対して不純物(尿素)1.21gが含まれている。

としてもよいということでしょうか?

ナフタレン1kgのときも、100gのときどちらのときでも、不純物は1.21g含まれているということですか?

ナフタレンの質量は異なるのに、不純物の質量が同じというのが、どうもよくわかりません。

お礼日時:2003/12/05 13:03

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