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落下させようとする物体と地面と落下地点に取り付けられたバネがあるとします。

この場合、落下地点に取り付けられたバネのバネ定数が大きいほど、接触時間が短くなるので衝撃力が大きくなり、その分バネの復元力が強くなり、跳ね返った後、より高く跳ね上がると思います。(この認識はあってますでしょうか?)

ここで一つ疑問に思うことがあるのですが、
例えば、鉄球はバネ定数はかなり大きいと思うのですが、鉄球を落下させた場合と、スーパーボール(ゴム製のよく跳ね上がるボール)を落下させた場合とでは、スーパーボールの方がかなり高く跳ね上がります。

明らかに鉄球の方がバネ定数が大きい(押したときの変形量が鉄球の方が小さいため)のにも関わらず、スーパーボールの方が高く跳ね上がるのはなぜなのでしょうか?
(鉄球の方が、バネ定数に加えて質量も大きいので、衝撃力がはるかに大きいのに、なぜ跳ね上がらないのでしょうか)

もしかして、鉄球の方は減衰力が強く働くからなのでしょうか?すなわち、落下物とバネと地面だけで考えるのではなく、そこにダンパ要素も加えて考える必要があるということでしょうか。

どなたかご教示のほど宜しくお願いします。

A 回答 (7件)

 補足、承りました。

#5他です。

 ちょっと、ご質問のご意図を外してしまい、ここまでの回答でピントはずれになっておりました。大変申し訳ありません。

 仰るように、確かにバネが強いほど、落下物が受ける力は大きくなります。
 ただ、バネが比例定数を変えない範囲で力が加わったとしますと(バネで考えるに、まずそういう仮定でいいでしょう)、バネが強くなるほど、力の強さがバネの縮みに比例して強くなり、短い距離で受け止めます。
 力を距離で積分したものが仕事で、これがバネですと、直線的に力が増えますので、バネが落下物の速度を0にするまでを、縦軸に力、横軸に距離として描くと、三角形になります。この三角形の面積が、力学的エネルギーを表します。

 バネ定数によって、力と距離の関係は変わりますが、落下物の運動エネルギーは同じですから、落下物が落ちてくる距離について、バネの縮みの距離が無視できるとすると、三角形の面積は同じです。もちろん、バネの縮みも考慮すると、計算は複雑になりますが、結局は同じ結果となります。

 そして、縮み切ったバネに溜まった力学的エネルギーが全て物体に返されると、物体は元の位置まで上がります。

 しかし、ここまでで無視してきたものがあります。それは、バネに対して物体が非常に重ければどうなるかということです。

 バネ定数kでx縮んだバネの力に対して、物体の質量と重力加速度の積、つまり重さmgが大きければどうなるかということですね。mg≧kxならどうかということです。

 ここでようやく、ご質問において疑問に思われておられる点に到達したのではないかと思います。
 確かに釣り合いの条件まで静かに物体を置けば、バネが縮む力kxと物体の重さmgが釣り合い、物体は跳ね返されません。
 しかし、これは「静かに置く」という、バネの縮む距離の位置エネルギーを手などの外力で引き受け、バネにその位置エネルギーを与えないということです。

 ここで、バネが縮む距離での位置エネルギーを定性的に考え直す必要が出てきます。

 もしバネとの距離がx=0で置いて離せば、どんな重さの物体でも、バネが縮んで、kx=mgの地点を通り過ぎ、沈み込むだけ沈み込むと、逆方向に帰り、kx=mgの地点を通り過ぎて、x=0まで行き、いつまでも振動します。いわゆる単振動ですね。

 こういう最低限の条件でも、つり合いの長さxについて、mg>kxで止まることはありません。x'>xなるx'までバネは縮みます。

 もし、落下距離が0より大きければ、バネはもっと沈み込み、その分の力学的エネルギーを持ちますので、それを返された物体は元の位置まで放り上げられます。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。こちらの質問の仕方が悪かったにも関わらず、丁寧に教えて頂きありがとうございます。
ご回答内容を拝見して、自分の頭の中で全てが繋がり、かなりすっきりしました!
どうもありがとうございました。

お礼日時:2012/01/25 22:29

塑性変形と弾性変形の量の違いだと思います。



先日テレビで面白いことをやっていました。パチンコの玉を作る工場で、どのような工程でパチンコ玉を作るか、というのをやっていたのです。鉄の丸い球を作り、精密に削って球にしたうえで焼きを入れるのです。焼き入れをすると表面が固くなり、釘に当たった時よく弾むようになるのだそうです。実際に焼き入れをしたものとしないものを鉄の台の上に落として比べると、弾む高さが2倍ぐらい差がありました。

焼き入れをしない鉄球は軟らかくて塑性変形を生じやすいので、落とした時に内部に小さな塑性変形を生じてエネルギーを失うのに対して、焼き入れをした方は塑性変形が少なく弾性変形が大きいため高くまで跳ね上がるのだと思います。

鉄球とスーパーボールを落として比較した場合、スーパーボールより鉄球の方が弾性限界が小さいため塑性変形を生じてエネルギーを失います。また、鉄球はスーパーボールよりはるかに重いため、下にあってぶつけられる台の小さな面積に大きな重量がぶつかることになりますから、下の台の弾性限界を超えて塑性変形を生じてエネルギーを失います。また場合によっては下の台に微細なヒビを作ってエネルギーを消費するかもしれません。

結局、鉄球はゴムボールよりもエネルギーを失うので跳ね上がる高さが低くなると考えられます。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。へーそうなんですね!鉄の降伏応力ってゴムよりかなり高いと思うんですけど、微小領域においては、微妙に塑性変形しているのですね。

お礼日時:2012/01/25 22:43

>鉄球の方が、バネ定数に加えて質量も大きいので、衝撃力がはるかに大きいのに、なぜ跳ね上がらないのでしょうか



 すみません、この部分を忘れていました。
 下にバネを置いた場合ですが、バネだとバネが斜めに歪んだりしてやりにくいでしょうから、トランポリンとしておきましょう。理屈は下がバネである場合と同じです。

 トランポリンに落として、トランポリンが凹んで戻る力だけで、跳ね返されるとします。
 これに力学的エネルギーのロスがないとすると、落としたものの重さに関わらず、元の高さまで跳ね返されます。
 これは、力学的エネルギー、つまり位置エネルギーと運動エネルギーの和が保存されるためです。和を0とすれば、質量mの物体が高さhの持つ位置エネルギーmgh(gは地表での重力加速度)、これがトランポリン衝突直前の速度vになりますので、以下のようになります。

 mgh=mv^2/2 ∴gh=v^2/2

 このように物体の質量は無関係になります。

 もちろん、トランポリンをバネとして、バネ定数をkとすれば、物体はいったんバネをxだけ縮めるとしてkx^2/2のエネルギーを与えますので、これがmv^2/2ですので、バネの縮み、つまりトランポリンの沈む深さは大きくなります。

 もし、物体を跳ね返した後に、トランポリンが上下する(バネに振動が残る)ならば、その分の力学的エネルギーはロスして、跳ね返る高さは小さくなります。それが物体の質量や衝突速度と関係する程度により、跳ね返る高さは変わるでしょう。

 また、たとえば物体があまりにも軽く、トランポリンのバネとしての作用より、トランポリンが沈み込む前よりトランポリンの面との衝突の度合いが強くて跳ね返ってしまう場合も、バネではない衝突過程を考える必要があります。

この回答への補足

丁寧にご回答頂きありがとうございます。

エネルギー保存則から、落下させる物体の質量やばねのバネ定数は、跳ね返り高さと関係ないことは理解することができました。

ただ、一つ気になるところがあるのです。
確かにバネ定数などが跳ね返り高さと関係ないことはエネルギー保存則で考えると、理解できます。もちろん仰るとおりだと思います。

ただ、下記のように考えていくと、どうもそうならないのです。

例えば、ある物体をバネ定数K1のばねとバネ定数K2のばね(ただしK1>K2)にそれぞれ落下させるとします。

この場合のバネに掛かる衝撃力を考えると、K1の方がK2よりバネ定数が大きいので、K1の方が接触時間が短くなり、その結果、K1のバネの方が大きな衝撃力を受けると思います。

そうすると、必然的に、ばねから受ける復元力は、K1の方がK2より大きくなると思います。

したがって、バネから受ける復元力が大きいK1のバネに落としたときのほうが、跳ね上がり高さは高くなるのではないでしょうか?

例えば、K1のバネとK2のバネに落下時にそれぞれかかる衝撃力が同じであるならば、それぞれのバネはそれぞれのバネ定数に応じた、それぞれ異なる収縮量を示すものの、復元力がK1とK2は同じであるので、跳ね上がり高さも同じになると思います。

しかしながら、同一の質量のものをバネ定数K1とK2(K1>K2)のバネにそれぞれ落下させるとき、(衝撃力は接触時間が短いほど大きいので、)K1の方が接触時間が短くなる分、衝撃力はK1の方が大きいですよね。

このように考えると、どうも跳ね上がり高さが同じにならないのです。。。

ひょっとして、そもそもバネには衝撃緩衝力は無いのでしょうか?すなわち、物が地面に落下したのと、トランポリンに落下したのとでは、トランポリンに落下した方が衝撃力が小さいのは、粘性減衰力などによるエネルギーロスによるものであって、バネ要素は衝撃力の緩和に全く関係していないのでしょうか?

私はこれまで、衝突面間にバネを介すことによって、接触時間が長くなるので、それによって衝撃力が緩和されるのだと思っていました。

長文となり大変恐縮ですが、ご回答頂ければ幸甚です。

補足日時:2012/01/25 16:47
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 こういう実験をしてみてください。



 10円玉なり100円玉なり、同じ種類の硬貨を何枚か用意します(1円玉だと軽すぎるみたいです)。それを一列に並べたものに、同じ種類の硬貨をぶつけます。
 

 ● →●●●●● … ●●●●● →●
 ●● →●●●● … ●●●● →●●
            ↑衝突地点で静止

 こういう感じで、ぶつけたのと同じ数の硬貨が反対から飛び出すはずです。

 こんどは、硬貨をテープ等でしっかり固定します。するとこうなはずです。

 ● →●●●●● … ● ●●●●●→
 ●● →●●●● … ●● ●●●●→
            ↑衝突地点で静止

 ぶつける方が、ぶつけられるより少ない硬貨ですと、ぶつけたほうは必ず静止し、ぶつけられた方だけが動きます。

 物理でよく行う質点の衝突からすると、上記のようにはなりません。

 これは金属も非常に硬いバネと考えていいのですが、そういうものを弾性体といいます。
 金属のような硬い弾性体同士の衝突では、衝突してすぐには離れず、いったん衝突した部分が縮み、それが波(一種の音)となって反対側へ向かい、反対側で反射されて戻ってきます。

 これは短い方と長い方両方に生じ、同じ硬貨ですから材質は同じですので、波の速さ(弾性体の音速)は同じです。

 そして、戻ってきた波によって衝突地点に力を加えます。
 上記のように、一方が短い場合、短い方に発生した波が早く帰ってきて、長い方を押し出します。そして長い方が動き出して離れて行きます。

 長い方は、その後に波が帰ってきますが、もう離れてしまっているので、何も押す者が無く、波(音波)は減衰して消えるまで、長い方の内部で行ったり来たりを繰り返します。

 つまり、力学的エネルギーは、双方の硬貨の数が同じ、つまり弾性体の衝突による波が同時に帰ってこない限り、ロスがあるわけです。

 もし、鋼球が硬い床にぶつかったとしても、同様に、跳ね返るのに適した条件が成立しないとロスします。

 スーパーボールは、上記のような波よりも、それ自身が鋼球とは比べ物にならないほど時間を掛けて、自分自身が明らかに歪んで元に戻る力で跳ね返ります。
 つまり、バネの中の波ではなく、バネ全体が縮んで伸びるわけで、跳ね返る仕組みが違うと言ってもいいわけです。

 なお、もし土の地面のように凹むものですと、鋼球のようなものは跳ね返るに必要な波が生じ、地面を押しても、地面が凹むだけとなります。ですので、ほとんど跳ね返りません。
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跳ね返りの高さは、衝突時に失われるエネルギーが小さいほど高くなり、エネルギーの損失がゼロなら、落としたときと同じ高さまで跳ね返ります。


エネルギーが損失する原因は、おもに2種類あって、
・粘性抵抗によるもの。
・摩擦または塑性変形によるもの。
(塑性変形というのは、元に戻らない変形で、フックの法則が成り立たない大きな変形のことです。ぶつかった跡がくぼんで残っていたなら、塑性変形を起こしています。力学的には摩擦と同じに扱えます)

鋼の球、鋼のバネは、2種類の損失がたいへん小さいので、バネに鋼球を落とした場合は、ほぼ100%跳ね返るはずですが、実験されたのでしょうか?
バネの固定が不完全な場合(たとえば木の机の上にバネを置いたような場合)には固定部分のエネルギー損失が大きく出る可能性があります。
鋼のほかには、ガラスもエネルギー損失が小さい物質で、厚いガラス板(厚い鋼板、磁器のタイル貼りのコンクリート床でもよいです)にビー玉を落としても、ほぼ100%跳ね返ります。

いっぽう、エネルギー損失の大きい物質に衝突した場合は、変形が大きいほど、エネルギー損失が大きくなる傾向があります。たとえば木の板の上に鋼球とスーパーボールを落とした場合、
・鋼球のほうが重いので、木の変形が大きい。
・スーパーボールはやわらかいので、仮に密度が小さくてスーパーボールと同じ重さと大きさの鋼球があったとしても、木の変形はスーパーボールのほうが小さい。(鉄の壁にぶつかるのと、ゴムの壁にぶつかるのでは、どちらが痛いですか?)

エネルギー損失が小さい、鋼球・スーパーボールは、大きく変形してもあまり跳ね返りに影響しませんが、木の板は変形を小さくおさえたほうが、大きく跳ね返るわけです。

この回答への補足

ご回答ありがとうございました。
>鋼の球、鋼のバネは、2種類の損失がたいへん小さい
>ので、バネに鋼球を落とした場合は、ほぼ100%跳ね
>返るはずですが、実験されたのでしょうか?
すみません、実験していません。砲丸投げの球が地面に落下するイメージからそのように勘違いしてしまいました。

跳ね返りの高さは、落下物と地面のそれぞれのエネルギー損失(粘性抵抗、摩擦、塑性変形)が大きく影響するのですね。
大変勉強になりました。

ただ、一つ疑問があるのですが、例えばある球をそれぞれ2つのバネ(バネA、バネB(バネ定数:A>B))に落とした場合に、
衝突時のエネルギー損失は全くないと仮定した場合、跳ね返り高さは、バネAに落とした場合とバネBに落とした場合とも同じで、100%なのでしょうか?

バネAはバネBよりバネ定数が大きいので、バネAの方が衝突時の衝撃力が大きくなり、その分大きな復元力が発生するので、バネAの方が高く跳ね上がりそうな気がするのですが、そうではないのでしょうか?

補足日時:2012/01/25 11:17
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不十分な回答しか出来ませんが、この問題のキモは「バネとして変形すると考えて良いのか否か」にあるように思えます。



例えバネ常数が大きい素材でも、変形しなければ(たわまなければ)運動エネルギーがバネの歪みとして蓄えられる事はありませんよね。
ゴムならば球状でも簡単に弾性変形しますが、鉄球では非常に変形しづらいし、あえて大きな力をかければ塑性変形してしまうことでしょう。

同じ質量の鉄材であっても、球状ではなく例えばコイル状になっていれば落下・衝突によって十分跳ね上がることが予想できますし、逆にゴムだったらコイル状よりも球状の方が跳ねやすいように思われます。

もっと単純化して片持ちの板バネで考えてみれば、質問者さんのお考え通り、同じ量だけ変形させた時の復元力は鉄の方が大きいわけですが、ご質問の場合は、鉄球をバネとして考えたところに何か問題があるように思われます。
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同じ質量の鉄球とスーパーボールで比較すれば、同じ高さまで跳ね上がらないことはわかると思います。


跳ね上がる力は、球の性質にもよります。
単純に、柔らかさによるというわけでもなく、元に戻る力によります。。

この回答への補足

>跳ね上がる力は、球の性質にもよります。

もちろんその通りだと思っています。

その球の性質を、バネ要素と慣性要素で考えようとしているのですが、なかなかうまく理解できません。

もちろん、直感的には(感覚的には)分かっています。それを物理学的に理解しようとしているのですが、理解できていません。。。

「元に戻る力」はいわゆる「復元力」と呼ばれるもので、これはバネを押したときに発生する反発力であり、この反発力はバネ定数の大きさで決まりますよね。

鉄球の場合、弾性領域のみで考えれば、そのバネ定数がかなり大きい(ヤング率:20×10^10Pa)のに、バネ定数がそれより大分低いスーパーボールの方が高く跳ね上がるのが、理論的に理解できないのです。。。

補足日時:2012/01/24 14:29
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