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法曹界とりわけ裁判所の内情に詳しい方にお尋ねします。

「無罪判決を言い渡した裁判官は、出世が遠のく」みたいな話を聞いた事がありますが、本当でしょうか。
本当だとしたら、その理由は次のうちどれでしょうか?

(1)無罪自体、普通なら出さない判決だから。

(2)検事や検察組織の面目を損なったから。

(3)無罪が増えると、犯罪立証が容易でなくなり、治安悪化につながる可能性があるから。

(4)被告人から訴訟費用を徴収できない上、刑事補償金を払うハメになり、財政負担が増えるから。

(5)その他

また、仮に無罪判決を書いても、それが上級審で破棄されなければ、裁判官の評価に影響を与える事はないでしょうか?

A 回答 (7件)

 無罪判決をたびたび出している裁判官の方と、呑んだことがあります。


 彼は、そういうことは現実にある、と仰っていました。完全に上に睨まれ、終に後輩に追い抜かれた。昇給も、何年も据え置かれている。と吐き捨てていました。
 そういう扱いがされる理由は、完全に(2)。言い換えれば、しょせん裁判所は政府の一組織。同じ政府組織である検察の側に立つのが当たり前だ、との「圧力」が上からかかってくるそうです。これが行政訴訟で、政府側を敗訴させたりしたら、もう覿面。だとも言われていました。
 安倍晴彦「犬になれなかった裁判官」日本放送出版協会(2001) なんて本も出ています。ぜひ一読下さい。
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この回答へのお礼

回答、ありがとうございました。

やはり、司法も「組織」ですからね。

>これが行政訴訟で、政府側を敗訴させたりしたら、もう覿面。

でしょうね。無罪は一個人の問題ですが、行政訴訟は政府に直接ダメージを与えますから。
ちなみに、海外でも行政寄りの判決が多いでしょうか?

ご紹介下さった本も、機械があれば読んでみます。

お礼日時:2012/01/25 22:22

1.補足



行政官出身でも、外務省国際法局(条約局)出身者が、
最高裁に入るのは許容範囲でしょう。
条約は、国内法と異なる政治的理由で制定されています。
条約の解釈が問題となるときに、
外務省国際法局出身者の判断が尊重されるべきと考えます。

2.ソトマイヤー判事

ソトマイヤー判事は、検察官としては
キャリア形成の最初の4年間、勤務しただけですね。

その後の弁護士の期間の方が長いです。
弁護士として警察の暴力に対する訴訟も担当しています。
当然、様々な事案を担当していますが。

日本と異なり、
ソトマイヤー判事は、検察の組織に染まってはいないでしょう。

日本では、最高裁入りした元検察官も
下級審の裁判官に人事権がありますからね。
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この回答へのお礼

詳しい解説、ありがとうございました。

お礼日時:2012/02/01 21:37

「検察出身の裁判官がいることは、近代的な司法制度を確立した欧米諸国では考えられません」というのは不思議な見解です。

米国で、ヒスパニック系で初めて最高裁判事になったソニア・ソトマイヨール判事は元検察官なのですが。
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この回答へのお礼

回答、ありがとうございました。

お礼日時:2012/01/25 22:37

(2)でしょう。



最高裁判事は15人います。そして、人事権も握っています。
15人の中には検察官出身者もいます。
検察出身の最高裁判事は、
無罪判決をした判事に
どのような人事評定をするかは
明らかです。

ところで、検察出身の裁判官がいることは、
近代的な司法制度を確立した欧米諸国では考えられません。
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この回答へのお礼

回答、ありがとうございました。

個人的には、検察官がやる以上に、裁判の実務が豊富でない行政官などが終審裁判を担当する事の方が、問題だと思いますが、回答者さんも同感ですか?

私は昔、高裁で十分な経験を積んだ裁判官だけで、最高裁を構成していると思っていました。

お礼日時:2012/01/25 22:37

○「無罪判決を言い渡した裁判官は、出世が遠のく」みたいな話を聞いた事がありますが、本当でしょうか。



本当ではないですね。

無罪判決を出す人が出世できないのであれば、最高裁は無罪判決を出さない裁判官の集まり、ということになってしまいますが、実際のところ最高裁は無罪判決をいくつも出すのですが、なぜでしょうか。


(参考)
http://globe.asahi.com/feature/091102/01_3.html
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この回答へのお礼

回答、ありがとうございました。

おっしゃる通り、最高裁で無罪判決がいくつも出ていましたね。
今後は、裁判員との絡みで、無罪率が変動し、下級審にも影響を与えるかも知れません。

先日も覚せい剤事件で、裁判員は無罪、控訴審で有罪となった被告の上告審があり、弁論が開かれました。
最高裁で再逆転無罪となる可能性が高いわけですが、これも「裁判員の無罪を尊重する」とのスタンスでしょうね。

お礼日時:2012/01/25 22:31

そういう話はよく聞きます。


本当はどうなのか、てのは確かめたことは無いですが。

1,ベテランの某検察官に本音を聞いたことがあります。

その検察官によると
無罪になった、といっても多くは証拠が
足りなかっただけで、犯人に間違いない
てのが多いそうです。

そもそも裁判に引っぱり出されるような輩は
普段から素行が悪く、同情に値しない
奴ばかりだ、と。

裁判官ももちろんそんなことは知っている。
それなのに、無罪にしやがって。

あいつは、反体制派ではないのか、危ない奴だ、
左巻きじゃないのか、
と評価される場合がある、ということでした。

2,私は、無罪判決など出てしまうと、司法全体に
対する信頼が失われるから、つまり通常の会社の不祥事と
同じ感覚で、組織防衛の意識が働くからじゃないか、
と思っています。
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この回答へのお礼

回答、ありがとうございました。

>そもそも裁判に引っぱり出されるような輩は
普段から素行が悪く、同情に値しない
奴ばかりだ、と。

偏見のような気もしますが、正しいような気もしますね。
実際、無職者などの犯罪が多いですからね・・・

>無罪判決など出てしまうと、司法全体に
対する信頼が失われるから・・・

上級審で無罪判決が出たり、検察が控訴を断念するケースもありますが、もしかしてこれも、頂いた回答とは別の意味で「組織防衛」なのでしょうか?
つまり、「有罪にすると国民から”冤罪”との批判を受けそうだから」
無罪にしたという事?

でも、JR福知山線の脱線事故で、社長の無罪判決に対し、検察は控訴を断念しそうです。

お礼日時:2012/01/25 22:15

>「無罪判決を言い渡した裁判官は、出世が遠のく」



これは正しくないです。
ただし、一般論でいえば有罪か無罪かが争いになっている事件では
無罪判決を書くより有罪判決を書く方が難しいという事はいえると
思います。つまり、難しい事件ほど優秀な裁判官や裁判指揮が必要。
その結果として厳しい判決を出す裁判官が上にあがっていくという
事はありそうです。

一般論で考えるより個々の事象を眺めた方が全体に近づけるという
事もあります。そういう意味で↓を眺めてみたらどうでしょう。
何かわかることがあるかも。(これもある視点からの主観的な情報
でしかありませんが)
http://terremoto.blog79.fc2.com/
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この回答へのお礼

回答、ありがとうございました。
確かに、裁判官の能力と判決の内容には、何らかの相関関係があるだろうとは、思います。

教えて頂いたような、裁判官の評価をしているサイトがあるとは、知りませんでした。

お礼日時:2012/01/25 22:06

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