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大学教授の中には、企業出身者(企業の研究所に勤務していた方達)が意外に多くいることを最近知りました。

このような、企業研究者が大学教授に転身した理由としては、どのような理由が多いのでしょうか?

できれば、実際に、企業研究者から大学教授に転身された方(もしくは、その知人・同僚・友人の方)からご回答頂けるとありがたいです。

A 回答 (7件)

No.1 です.


ついでに,大学側の理由を.

日本の大学は,一般企業の影響もあって,終身雇用の雰囲気が基本にあります.業績をあげなくとも,学生の教育さえしていれば見逃されると考える風潮があるようです.とくに最近は,学生の質が落ち,大学においても高校以下のレベルの補習をやらざるを得ない状況になっています.言わば,大学の高校化です.大学教員と言えども,高校レベルの補習に忙殺され,またそれにどっぷり浸かってしまう傾向があります.現に,最近の大学の論文発表数は大きく減少してきたというデータもあります.

現在の日本の大学では,本来の研究業績をあげ,よく参照されるような論文を,とくに外国の学会誌や学会で多数発表していれば別ですが,その例は極めて少なくなっているのです.
かつて,文部省(今の文科省)が,日本の大学の文系(経済分野を含む)では,外国の模倣で,学問として育っていないと主張していたことがあります.その証拠に,いまだに論文の最初で,外国の誰それがどう言っているので,それを検証・確認した,などという書き方が多いのです.

現在の日本の大学は,私立でも国家予算から補助があり,その意味で文科省の指導から逃げられません.その結果,文科省がやっきになって図っている高等教育の改善のプレッシャーが強くなっています.国際間の大学の競争という観点もあります.その結果,大学の管理サイドは,最近の東大の9月入学提案に代表されるような上からの改革を迫られています.実は,もっと前から(平成16年),国立大学が独立行政法人化し,独自に体質改善を迫られるようになりました.

大学側としては,大学改革のための一つの策として,外部の血を導入することがあります.とくに教員は長期勤続に慣れて保守的な傾向があったり,お山の大将的になる傾向があるので,内部からの改革にはきわめて強い抵抗を示し,困難なので,外部から改善しようとするのでしょう.

外部から教員を入れようとする目的は,ある程度企業経験がある人から,役に立つ実学を導入できる面と,企業である程度までの経験と年齢を重ねていれば,大学に招いても長居はせず,間もなく退職するという速い新陳代謝が期待できる面があります.
つまり,大学側からみても利点があるわけです.
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同期のDr卒の奴は入社当時から、めちゃくちゃ論文発表をしていたよ。

40歳過ぎて、管理職にあきたのか、会社辞めて大学の教授になった。

少し上の人は出世も順調で、部長までいったけど、50歳過ぎたときに、これまでの研究成果をまとめて、共同研究をしてきた東大の知り合いの先生から博士号をとり、地元の大学の教授になった人もいる。

うちの会社の人は会社に入ってから結構博士号を取る人がいるけど、大学教授に転身できた人は少ない。

かなり努力して運がないと難しいと思う。

定年後のことを思いつつ、本当に研究が好きな人が努力してなっているのだと思う。
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個人個人でいろいろの理由がありましょうが、一番の理由は中高年になったら第2の人生に進むことを会社も期待しているということが背景にあります。

研究者個人にとってもこれ以上定年までいても出世はないとなれば外に出たくもなります。仮に大学の給料が企業に比べて多いと言えなくても一般に定年が長いし肩たたきもない良い職場なのです。大学の側も外の風を歓迎する部分があり、文科省も奨励しています。

ただし大学がそのとき欲しい分野でポストが空かねばダメですから、一般に狭き門ですし、少ないチャンスで行けるとなれば全国どこでも行く覚悟も要ります。学会専門誌に載る公募もあれば、内々のケースもあります。会社が斡旋することもあれば個人で探す場合もあります。殆どの場合に博士号が求められます。
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うふふ。

じゃあ,助手から管理職まで叩き上げた人が返歌を書きましょうか。なお,質問に「企業研究者」とあるように,これは主として応用・実学の工学・農学系のはなしでしょう。

No.3の方>部下を持たされ管理職的なことをやらされる・・・

准教授以下は「部下」じゃなく「同僚」ですから,「上からの命令」という概念がなく,教授の意見があっさり黙殺されることもあります。営利企業からみれば,おそろしく緩い組織でしょう。さらに学生にいたっては,そもそもが「金を払って来ている」わけであり,教員側が気に入った指導学生を選ぶのではなく,学生(むろんできの悪い者もいる)が指導教員を選びます。そのほうがもっと苦痛ですよ 笑。

>要するに会社生活のストレスはきつすぎた。まったりと大学人生を、と。

たしかに能無しでも解雇されない不思議な職場ではありますが,一定量の業務をこなすために動いている人間は激務です。途中採用の教員は,「教務委員(ほかに入試委員,学生委員,広報委員・・・膨大にある)なんかしたことがないので,みんなに迷惑をかける」という逃げ口上を使いますが,換言すれば「定年までやる気はない」ということです。この業界にずっといる人間は,准教授までにヒラ委員を次々に経験し,信用をえた教授は委員長・学部長職を歴任することになります。大学には大学の業務があります。

>サラリーマンより教授のほうが世間体が良さそうだ。

銀行から借金するときは,良さそうです 笑。また,「基本的にはバカじゃあるまい」とみなしてくれるでしょう。

>大学だと定年は長くてそれまで減給も無い。当座の年収は減るけど総収入は減らないかちょっと増えるだろう。

むかしは大学教員は定年が遅かったはずですが,年金支給開始年齢が引き上げられるために一般に定年も遅くなり,国立ならうまみはないんじゃないですか。ただし,私立は70歳くらいまであります。なお,国の財政難のために,国立でも減給(運営交付金の減額)が行われていくでしょう。

>非常勤で講義していたが、その分野の大学教育は全国的に歪んでいる。実態を知らない非専門家の講義で、真実が学生に伝わっていない。一石を投じなければならないとちょっとだけ思った。

それは応用・実学系のはなしでしょうね。また,分野をとわず,大学教育は1年生に数学やら語学やら作文やら・・・膨大にある基礎教育から始まりますが,こちらのほうが大変です。「いいとこどり」の専門教育ほど,楽なんですよ。
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私が極めて親しい友人の例ですが、次のような事項の総合で転職した、ということです。



1.一人でこつこつと極めたいのに、部下を持たされ管理職的なことをやらされる。プロジェクトを任されて責任を負わされる。自分が選んだのでもない多くの連中を指揮しなければならない。そんなのは大苦痛。疲れ果てた末に、しかし心身がまだ壊れないうちに、責任を負わされた開発研究の目処が付いた節目で大学へ転職。要するに会社生活のストレスはきつすぎた。まったりと大学人生を、と。

2.サラリーマンより教授のほうが世間体が良さそうだ。

3.会社員だと役職者定年が近くて給与が激減する日も近いのだけど、大学だと定年は長くてそれまで減給も無い。当座の年収は減るけど総収入は減らないかちょっと増えるだろう。

4.非常勤で講義していたが、その分野の大学教育は全国的に歪んでいる。実態を知らない非専門家の講義で、真実が学生に伝わっていない。一石を投じなければならないとちょっとだけ思った。

書いてみたら#1様と少々かぶりますね。
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あ)プレーイングマネジャーでいたいから


管理職として研究の現場に立つな

というのがあるらしいですよ。

い)会社が不景気なので
http://wakabayashi.way-nifty.com/1/2009/09/post- …

最近友人に 教授が増えたなぁ
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技術分野の場合です.



1.ビジネスをある程度こなしたので,個別企業の利益追求だけでなく,そろそろ社会貢献を目指し,その最優先の道として教育を選び,若い人材を育てることを重要と考えたこと.

2.技術的な歴史,背景をもとに,個々の技術テーマのより巨視的な位置づけを行い,自らの学問体系を築き上げ,より深めたいと考えたこと.企業では余裕がないし,その企業の制約もある.

3.大学の教育内容が,とくに技術系では,非現実的であり,学生が単位取得を条件に強制されて学ぶ内容としては不適当な面が多く,改善すべきという義憤.これは教員の多くが現場の企業経験もなく書籍学問(本になったものはすでに古い)のみで育っているからと考えられる.

4.大学の教育方法がおそまつなので,学生があわれに思われたこと.日本の大学教員は教育技法において素人と言って過言でない.旧態依然の講義中心が主で,内容も独断的.最近になって,アメリカのサンデル教授の授業法にショックを受けているような状態で,まさに文明開化の感がある.日本でも,少なくとも企業教育の場合は進んでいる.

5.日本の大学の研究レベルに不満.日本の学界は独自性・創造性よりも論文数で評価される傾向が強く,大学はそれに輪をかけている.中にはノーベル賞で象徴される研究もあるが極めて少なく,創造的な研究をしない教員が圧倒的に多い.

6.企業での定年退職.企業では,一般的に60~65才で定年退職するので,同時に大学に転職した.大学の定年は60~65才であるが,65才で企業を退職した場合でも,転職した大学では70才まで勤務できることがよくある.また,非常勤でさらに勤務を継続できることもある.
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