No.8ベストアンサー
- 回答日時:
No.2&5です。
No.5投稿後にNo.2に対する補足を受けましたので。>2枚羽根の一枚を巻いて中心のほうへ持ってきてみました。(中略)
>重心がくるってしまうのでアルミ箔を足してバランスをとりました、
>うまく飛ぶのですが、結局全体の重量が増加したためか、
>あまり飛行能力の向上に寄与しないように見えました。
「プロペラは少ないほど、いっそ1枚が理想」ということから試されたと
思いますが、竹トンボの性質とその方法では性能向上はしないと思います。
1枚プロペラが良いというのは模型レーシングエンジンで取られていた方法で、
出来る紹介例を探しましたが現在見当たりませんでした。しかし、wikiには
この記述があります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%A1%E5%9E%8B% …
ラジコン飛行機やヘリのご相談も複数回答してますが、現物を見ないので全て
想像しかありません。正しく理解して回答しているかは保証できないのですが、
今回の件も推測で性能向上しないと思われる原因を2つ挙げます。
一つは、前回答にしたことを元に考えて頂きたいのですが、単純に片側を無く
してしまうと、翼として見れば、面積は半分になります。これを元の揚力を
得るためには、「残った側の面積を倍にする」か「回転速度を√2倍にする」
か「揚力係数を2倍にする迎え角にする」のいずれかをしないと等価になりません。
確かに抗力も半分になりますが、重量が増えては結局マイナス要因ですし、
前に記したように半径の小さいところに質量を持ってきたのですから、慣性力
も激減させています。これに関連すれば、4枚ブレードも、面積やねじりを
2枚とは変化させないと比較にはならないと思います。
もう一つは「質量の中心」を合わせたとしても、「空力中心」が全く違って
しまっていることです。2枚ならそれぞれ反対方向に抗力が働き、相殺する
ので芯はぶれません。揚力も2枚に均等にかかっています。今、ご自身で
両腕を左右に突き出して何かを反対に押したとします。すると自分はその場で
回る筈です。しかし、片腕のみで押すと押した反対に体も動く筈です。
これと同じように、低速回転では解りにくいのかもしれませんが、竹トンボ
は軸を中心に回っていないと思います。極端に、一枚の羽根の半分の所を軸と
して回ってしまえば、回転半径は半分に(これはブレード速度が半分)、
そして軸に近い側は「逆ピッチ」で回っていることになります。これでは
性能向上は望めません。
1枚プロペラを採用しているのは模型飛行機ですが、この空力的アンバランス
を十分に吸収するプロペラより大きな質量と空力的な力を受ける「機体」に
取り付けられているのです。竹トンボではこれが無いので、採用は困難だと
思います。
ご教示いただくと納得できることばかりでした。独りで試行錯誤しているので考えが及ばないことばかりでした。新たなご教示に従ってさらに実験してみたいと思いました。たいへんお世話になりました。
No.7
- 回答日時:
プロペラの羽根は、枚数が多いほうが強力なわけではありません。
枚数が多いと、隣の(回転方向の前側)の羽根が乱した空気の流れの影響を受けやすく、羽根1枚あたりは効率が悪くなります。
これと、枚数が増えることによるUPとを考えて、エンジンの力、回転数とのかねあいで最適な枚数を選んでいます。
竹とんぼが2枚羽根なのは、経験から2枚がいちばんよく飛ぶということを見つけているのでしょう。
(もしかしたら、3枚羽根ならもっと飛ぶかもしれません。3枚羽根は作りにくいので、あまり試していないと思います。)
No.5
- 回答日時:
No.2です。
既にお礼も頂戴しましたが、もう少し考えました。当初の、タイトルである
>竹トンボの羽根を4枚にしても性能向上は見られない?
には答えていない訳ですが、竹トンボというのは2つの状態がある様に
思います。
一つはプロペラの状態です。例えば、竹トンボを回して真横に飛ばしたと
します。すぐに落ちてしまいますが、この速度を持って移動している、
上面から風を受けている状態は完全にプロペラです。この場合動力で
回されているか、慣性力かは関係がありません。飛行機のエンジンを、
巨大フライホイール(弾み車)だと思えば同じことです。違いは動力を
連続して安定供給出来ないことです。竹トンボはそれ自体全部がフライ
ホイールになっている訳です。上昇させるときはこの状態と考えて、
プロペラの様なピッチ分布が理想になります。即ち、上昇速度と回転数
から「空気中を進むネジ」の様に考えてねじり(twist)を決めます。
この場合は根元で深い角度、徐々に先端で浅くなるようなイメージです。
プロペラなのですから、先回答の様に枚数は少ない方が高効率です。
もう一つはヘリコプターの状態です。上昇が止まり、まだ回転が続いて
いるならこの状態ですが、これはヘリコプターのローター同様に
「止まった空気」を相手にしているものとして考えます。この場合は
一般翼型で揚抗比最大になる5°前後が迎え角になるようなねじり
になっていればいい筈です。誘導速度の違いを考慮すれば「ねじり下げ」
をつけるのも有効です。(以前回答したことがありますが、プロペラと
ヘリコプターのローターのねじれ方は異なり、理由も違います。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/5683030.html )
ヘリコプターなのですから、同じローター推力(揚力)を得る場合は
空力だけ見れば枚数は多く、直径が小さい方が効率はいいことになります。
(ヘリコプターの揚力は飛行機と同様の翼素理論でも、空気を加速した
反動の推力としても、どちらでも計算可能です。)
この相反する条件の間で、急上昇だけして回転が止まり落ちてくるのと、
上昇は鈍いが回り続けるという両極端の中間に製作されているのでは
ないかと思います。後者のヘリコプター状態重視なら、多葉ブレードは
意味があることになります。
「究極の」竹トンボを考えると、上昇時には2ブレードでプロペラ状の
ピッチ分布で、最も効率の良い迎え角となり、上昇が止まるとブレード
が増えてピッチを浅くし、ヘリコプター状態となり、回転が止まりかけると
ヘリコプターのオートローテーションの様に逆にマイナスピッチを取って
降下しながら回転を続ける、ということになるかと考えます。
とても現代では普通サイズの竹トンボでは実現出来そうにありませんが、
素材自体に変形プログラムが出来るようなナノテクノロジーでも完成すれ
ば、未来には普通のオモチャとして売られているかもしれないと思います。
蛇足ですが、以前模型エンジン用プロペラに棒をつけ竹トンボにしたことが
あります。結構飛んだ記憶はあります。機会があれば試してみて下さい。
6x4か7x4(inch)サイズ位だったかと思います。
再度のご教示ありがとうございます。竹トンボを斜めに飛ばすと最後のほうは垂直に飛ばしたような形になることがお話と関係しているかと思いました。羽根のひねり方が大変重要な要素であることは体験的に理解できました。模型エンジン用のプロペラも試したいと思います。
No.2
- 回答日時:
>飛行機のプロペラからの想像だと四枚のほうがよく飛ぶというようなこと
>があるように期待したのですが
この部分についてですが、飛行機のプロペラは枚数が少ないほど良いと
されています。理由は互いのブレードの空気干渉によるものです。
人の乗る実機では、実用上は2枚が最良ですが、エンジン模型飛行機で
究極的にスピードを求める競技用では1枚プロペラというのも使われます。
(この際は一方は錘になっています。)
実機で3枚、4枚と多葉になっている理由は、一つは飛行機が大きくなって
プロペラサイズも大きくするとブレードの回転速度が音速に近づき、抗力の
急増など不都合が出ること、もう一つは機体レイアウト上、大きなプロペラ
では普通の双発機でもV22オスプレイのように翼端に配置して胴体から離さ
ねばならず、さらに地面から離すために長い脚が要ります。これらの理由で
「仕方なく」増やしているのです。
一方ヘリコプターは、ローター枚数は多くして直径を減らす方が翼端部分の
揚力損失面積が結果的に減るので効率が良くなります。ただこれも現実的に
はローターハブ構造も複雑になるのでむやみには増やせませんし、2~3枚
ローターも普通です。こちらも大きくすると音速の関係で回転数を上げられ
なくなり、これは大型ヘリで枚数を増やしている理由でもあります。
竹トンボは回転が慣性力で続く間上昇するのでプロペラに近いかもしれません。
竹トンボの知識は乏しいので何が「よく飛ぶ」竹トンボかも解っていませんが、
勢いよく上がっていく、回転が続く、結果耐空時間が長いということであれば
上昇時の速度と回転数から最適な迎え角、言ってみれば飛行機の揚抗比最大の
状態が存在し、そこを経験的に求めるたものが最良になると思います。
理論的にも多少考えましたが不確定要素が多く複雑すぎて私には解りません
でした。翼素として考えると、揚力は「揚力係数とブレード面積に比例」し、
「回転数(=ブレードの対気速度)の自乗に比例」しますが、同時に抗力も
そっくり同じに増えます。一方回転させる慣性力は「質量と回転半径に比例」
し、「回転角速度の自乗に比例」しますので、これらの兼ね合いだろうとは
想像します。例えば、ブレードを倍にしても、軸が同じものでは回転質量が
倍になったとは言えませんから、倍になった抗力に負けて性能的には下がる、
といったことかと思います。また同じ質量を増やすのでも、半径の大きい先端
の方にウェイトをつけると効果は上がります。
4枚ブレードの竹トンボの製作例はありました。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~waroh/tombo/quad.htm
他にも製作サイトはあります。
http://homepage2.nifty.com/himetombo/
http://www.asahi-net.or.jp/~gr7t-nkzt/
ラジコン模型でも最近多用するカーボンも竹トンボの材料になって来て
いる様です。進化してるんですね。
この回答への補足
私の竹トンボは紙製なので、羽根を簡単に巻けます。2枚羽根の一枚を巻いて中心のほうへ持ってきてみました。ここで気がついたのですが、このままだと重心がくるってしまうのでアルミ箔を足してバランスをとりました、うまく飛ぶのですが、結局全体の重量が増加したためか、あまり飛行能力の向上に寄与しないように見えました。
補足日時:2012/03/18 09:53いろいろな側面から詳しくご説明いただきありがとうございました。ご教示を参考にしてもう少し試行錯誤を続けてみたいと思います。どうもありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
竹トンボは回転の慣性により飛びますが、羽根を2枚から4枚にすることで空気抵抗が増えてしまうので回転数も回転速度も増えません。
飛行機の場合はエンジンで自らプロペラを回すので、竹トンボとは仕組みが異なります。
慣性で回っているので、いつまでもまわり続ける,もしくは羽の受ける空気抵抗に負けないようにすれば良く飛ぶ竹トンボが作れます。
本来の竹で出来た竹トンボであれば、羽根の一部に鉛を仕込んだりして慣性の力を強くしますので、紙の竹トンボなら羽根の外周部分にあまり空気抵抗にならないように紙を何枚か重ねた重りを付けてみてはいかがでしょうか?
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