一様分布と標準不確かさの関係がよくわかりません。
例えば
測定機メーカーのカタログなどで、製品の精度を表す際、「精度:±0.1」と表現されていたとします。
この場合、測定値(例として100)の「出現確率は±0.1を底辺とする長方形の一様分布として表現され、 更に、標準不確かさは±0.1を√3で割った±0.1/√3となる」ようなことをものの本に書いてありました。
この表現(標準不確かさは±0.1/√3)は測定値100に対して、本当の値は100±0.1/√3の範囲にあるということを意味しているのでしょうか?
もしそうだとしたら、0.1/√3~0.1の範囲はどう解釈したらよいのでしょうか?
(確率分布は一様なので何らかの値が出現していたことになると思うのですが。
本当の値ではない嘘の値が存在している範囲??)
さぞかしわかりにく文章で申し訳ありませんが、ご回答くださると幸いです。
よろしくお願いいたします。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
> この表現(標準不確かさは±0.1/√3)は測定値100に対して、真の値は100±0.1/√3の範囲にあるということを意味しているのでしょうか?
そうじゃあないです.たとえば測定値が 100 なら,カタログは真の値が測定値 100 から ± 0.1 の範囲内にあることを保証しています.標準不確かさと呼んでいるものは標準偏差
http://ja.wikipedia.org/wiki/標準偏差
のことです.説明は以下です.
---
測定値が 100 なら,真の値が 99.90 のときも 99.97 のときも 100.00 のときも 100.02 のときも 100.10 のときもある.でも,真の値が 99.8 とか 100.3 とかであることはないと保証する.
これを
(a)「測定値が 100 なら,真の値は 100 ± 0.1 の範囲内に一様分布する」
ことだと解釈します.
この解釈はかなり無理があります.たとえば「測定器が良心的に作ってあれば,測定値が 100 のとき,真の値が 100.01 である確率は,真の値が 99.9 である確率よりは高いだろ」と思うのが普通でしょう.
けど,とりあえず (a) の解釈を認めてしまえば,あとは計算によって標準偏差は 0.1/√3 となります.標準偏差の意味から,これは「測定値が 100 なら,真の値は『平均的には』 100 から ± 0.1/√3 ずれてると思うべきだ」ということになります.
---
以上が標準不確かさの意味で,ANo.2 と同じことを別な言葉で言ってるだけです.測定値が 1 つしかなくて真の値も 1 つしかないなら,「平均的には」ってどういう意味だよ,ということにはなりますけどね.その点について,「ものの本」の説明が無理っぽいことを指摘しておきます.
もとの文は
> 測定値(例として100)の「出現確率は±0.1を底辺とする長方形の一様分布として表現され…」
でした.「測定値の出現確率」の話ですから,上の文の意味は
(b)「真の値が 100 なら,測定値は 100 ± 0.1 の範囲内に一様分布する」
であって,
(a)「測定値が 100 なら,真の値は 100 ± 0.1 の範囲内に一様分布する」
とは違います.
「ものの本」が (b) の解釈を採用した理由は,おそらく「真の値は定数だから,測定値の方が確率変数なはずだ」というわけです.何回も測定すれば,測定値は真の値の周りに分布する.測定を 1 回だけすれば,真の値が測定値の周りに分布するわけではない.
この真の値と測定値とのすりかえが妥当か否かは哲学的にめんどうな話です.20 世紀には「理屈が難しくなるけど,いいだろ」というのが大勢でした.しかし今では「いろんな矛盾が起きて,だめだろ」が大勢になってるように見えます.
> 確率分布は一様なので何らかの値が出現していたことになると思うのですが。
いえ,確実に出現しているのは,100 という測定値だけです.それ以外,具体的には何も出現していません.± 0.1 というのも測定器製作者の主観にすぎません.その主観にはいろいろ客観的な裏付けもあるのでしょうけど.
要するに,標準不確かさの解釈にはいろんな立場があります.
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/主観確率
No.2
- 回答日時:
No1は 誤入力だらけなので完全に無視してください。
(すいません)修正版をのせます。
わかりやすい例で説明してみましょう。
ものさしで物の長さを測るとします。ものさしの最小目盛りは1mmとします。
測ってみると、目盛りにぴったり物の端がくることはまぁないですね。
で、たいていは、近い方の目盛りの値を測定値に取るわけです。本当の長さが126.234mmなら測定値126mm
本当の長さが125.871mmでも測定値126mmです。ではこのものさし(測定値の決め方を含めて)の精度はどのくらいでしょう? そう! ±0.5mmなのです。
126±0.5mmのなかに100%真値があるのです。そして、126±0.5mmの範囲にまんべんなく起きうると仮定するわけです。
で、一様分布の標準偏差は(b-a)/2√3 (bは上限 aは下限) b=+0.5 a=-0.5を代入して、0.5/√3
これの意味するところは、これを標準不確かさとしておくと、他の要因の誤差との合成を考える場合に便利だからです。
一様分布ですからあたりまえですが、強いて言えば、126±0.5/√3 の範囲に58%の確率で真値がある。
>確率分布は一様なので何らかの値が出現していたことになると思うのですが
その通りです。
No.1
- 回答日時:
わかりやすい例で説明してみましょう。
ものさしで物の長さを測るとします。ものさしの最小目盛りは1mmとします。
測ってみると、目盛りにぴったり物の端がくることはまぁないですね。
で、たいていは、近い方の目盛りの値を測定値に取るわけです。本当の長さが12.6234mmなら測定値12.6mm
本当の長さが12.5871mmでも測定値12.6mmです。ではこのものさし(測定値の決め方を含めて)の精度はどのくらいでしょう? そう! ±0.5mmなのです。
12.7±0.5mmのなかに100%真値があるのです。そして、12.7±0.5mmの範囲にまんべんなく起きうると仮定するわけです。
で、一様分布の標準偏差は(b-a)/2√3 (bは上限 aは下限) b=+0.5 a=-0.5を代入して、0.5/√3
これの意味するところは、これを標準不確かさとしておくと、他の要因の誤差との合成を考える場合に便利だからです。
一様分布ですからあたりまえですが、強いて言えば、12.7±0.5/√3 の範囲に58%の確率で真値がある。
>確率分布は一様なので何らかの値が出現していたことになると思うのですが
その通りです。
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