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安本美典氏の「新・朝鮮語で万葉集は解読できない」を読んでいます。
その47から48ページに次のような趣旨が記されています。

(1)58の言語の距離の近さを数字で測定した。

(2)東京方言と首里方言の近さの度合いはフランス語とスペイン語との近さの度合いよりも低い(遠い)
英語とドイツ語との関係ん度合いよりも高い(近い])

(3)(2)はフランス語とスペイン語とが1500~600年前に分裂し、東京方言と首里方言とが1700年前ごろに分裂し、英語とドイツ語が2000年前に分裂したことによく対応している。

(4)日本語と朝鮮語との関係は、「日本語と台湾のアタヤル語」「日本語とカンボジア語」「日本語と中国語」との関係よりも低い。

(5)日本とと朝鮮語が同じ祖語から分裂したとしても分裂の時期は少なくみても6~7000年以上のむかしとなる。

(5)に6~7000年以上前とありますが、この数字はどのようにして導きだされたのでしょうか。
(説明がありません。)

A 回答 (6件)

1。

この数字はどのようにして導きだされたのでしょうか。(説明がありません。)    

     おそらく、言語年代学(glottochronology)、語彙統計学 (lexicostatistics)などの数字でしょう。方法については下記などをご覧ください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A8%80%E8%AA%9E% …
    安本氏の批評には下記などがあります。
    http://www.geocities.jp/ikoh12/honnronn5/005_03n …

2。朝鮮半島には、はじめて中国の歴史に出る『魏志』の時代でさえ、複数の言語「群」があり、そのうちの1言語(半島の東南隅の新羅語)が現在の朝鮮語となったわけで、それと日本語を、比べても、数字は出るが、いったい何を意味するのか、と言う点では問題がありそうです。

    これだけでも、朝鮮語で万葉集は解読できない、のは明らかです。

   

この回答への補足

http://www.geocities.jp/ikoh12/honnronn5/005_03n …
上記、サイトじっくり読ませていただきました。
欧米で発展した比較言語学をふまえて、日本語のルーツを探ろうとする研究がなされていることなどわかりました。
ただ、やはり言葉が別れた年代などの算出方法が明確に示されていないですね。
また、言葉の変化といったものには個別の事情があるのではないか、
このようなものに数学はどれだけ有益なのか、数学では計算できないのではないか、と思ったりもします。
あと基礎語彙の一致についてですが、言葉には単語のほかに文法もあります。
基礎語彙の研究においては文法は無視されていますが、文法も計算にいれて考えないといけないのではないかと思ったりもします。

大変参考になりました。ありがとうございます。

補足日時:2012/05/23 12:54
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この回答へのお礼

「基礎的な語彙は比較的一定した速度で変化する」という仮定のもとに、2つの言語が共通祖語から分岐した年代を、C14による有機物の年代測定と同様に、推定された語彙の「半減期」から算出するのですね。

はっていただいたサイトはとても興味深いです。
じっくり読んでみて、あらためて補足のところにお礼を書かせていただきます。

回答ありがとうございました。

お礼日時:2012/05/22 09:29

    #3です。

補足です。

>>>基礎語彙自体に、自己矛盾がある可能性もあります。

>>すいません、これは調べてはみたんですが、ちょっと意味がわからないんです!基礎語彙の自己矛盾とはどういうことでしょうか?よろしくお願いします!

    これは僕個人の意見ですが、「基礎語彙」と言うのはどのような文化にも共通して存在する(はずの)語彙、と言う事でもともと、Morris Swadesh (下記)が作った物です。
http://en.wikipedia.org/wiki/Swadesh_list
    一寸考えれば実在するようですが、もう一寸、考えるとそんな物はあるようで無い。と言うのが僕の意見です。それを基礎にいくら数字を積み重ねても、いわば砂上の楼閣のような気がします。
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この回答へのお礼

何度もありがとうございます!
なるほど、そういわれてみれば、基礎語彙に数字というのがありますが
数字のない文化というのもあるかもしれませんね。
まあ、それは極端な例としても、おっしゃる通りと思います。
ありがとうございました!

お礼日時:2012/05/27 00:39

    #3です。

補足です。

1。>>やはり言葉が別れた年代などの算出方法が明確に示されていないですね。

    僕はこの本を読んでいませんが、数式はかなり単純なものだったと記憶しています。著者は前著を読んだものと予期して書かなかったのか、題からしてポピュラーな旧著の反論ですから、読者には興味が無いと判断(これは著者の判断か出版社の判断かは分かりません)ま。学問の正面から向き合う人は対象でないのかもしれません。

2。>>また、言葉の変化といったものには個別の事情があるのではないか、このようなものに数学はどれだけ有益なのか、数学では計算できないのではないか、と思ったりもします。

    おっしゃる通りです。

3>>あと基礎語彙の一致についてですが、言葉には単語のほかに文法もあります。基礎語彙の研究においては文法は無視されていますが、文法も計算にいれて考えないといけないのではないかと思ったりもします。

    そうですね。文法も数千年の間には変わりますので(英語が数百年の間に屈折語尾の大半を無くしたのはその例)何とも言えませんが、、、、

4。  もうひとつ、基礎語彙自体に、自己矛盾がある可能性もあります。
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この回答へのお礼

何度もありがとうございます。

なるほど、数式はあるにはあるのですね。
ネットなどで探してみることにします。

英語は屈折語尾の大半をなくしたんですか。
屈折語尾って初めて聴きましたが、
ウィキペディアなどで調べてなんとなくわかりました。

>基礎語彙自体に、自己矛盾がある可能性もあります。

すいません、これは調べてはみたんですが、ちょっと意味がわからないんです!
基礎語彙の自己矛盾とはどういうことでしょうか?
よろしくお願いします!

お礼日時:2012/05/24 15:51

 各言語の距離の近さを数字で測定したというのであれば,単純にその数字から割り出したのではないですか。


 著者としては,おそらく「日本語と朝鮮語の関係性は低いことから,両者が同じ祖語から派生した可能性は低く,仮に派生したとしても分裂したのは相当昔のことだろう」と言いたいだけであり,数字の根拠について特に説明がないということは,根拠もそれほど具体的なものはないと思いますよ。
 歴史上,ローマ帝国・ラテン語という共通の祖先があったことの明らかな英語・ドイツ語・フランス語・ドイツ語などの類と,そういった共通の祖先がない東アジアの言語を数値化して単純比較すること自体,かなり杜撰な研究だと思いますし。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
単純に数字からわりだしたのかもしれないですね。
安本さんは計算方法を示しておくべきでしたね。
こうだ、と結果だけ押し付けられても納得できる人は少ないでしょう。

> 著者としては,おそらく「日本語と朝鮮語の関係性は低いことから,両者が同じ祖語から派生した可能性は低く,仮に派生したとしても分裂したのは相当昔のことだろう」と言いたいだけであり,

相当昔のことだと言うためには、年代が重要になってくると思うんです。

>数字の根拠について特に説明がないということは,根拠もそれほど具体的なものはないと思いますよ。

そうかもしれませんね。
説得力に欠ける本だという印象を持っています。

> 歴史上,ローマ帝国・ラテン語という共通の祖先があったことの明らかな英語・ドイツ語・フランス語・ドイツ語などの類と,そういった共通の祖先がない東アジアの言語を数値化して単純比較すること自体,かなり杜撰な研究だと思いますし。

同感です。
安本氏自身、日本語はヨーロッパの言葉の形成とは異なっていると名言しています。
形成がちがうのに、なぜヨーロッパの言語の研究手法を用いるのかと思います。

また、イヨンヒ氏の著書の批判においては、
イヨンヒ氏の万葉集の訳はエロだ、文学はエロではない、したがってイヨンヒ氏の訳はまちがいである
といっています。
しかし、これを言うためには文学はエロではない、ということの証明が必要だと思いました。


もちろん日本語は韓国語から生まれたなどとは思っていませんけれどね。

たいへん参考になりました。

お礼日時:2012/05/23 13:11

>説明がありません。



御指摘通りです。
論法が幼稚でありますし、当時同じであったと言う説得力がまるでありません。


逆に、
万葉集の時代には、日本人と朝鮮人とは通訳なしでも話が通じたとか、
万葉集は朝鮮人が作ったと言う本もあります。

これを否定する本もバカ本の一種です。


東京方言と首里方言(沖縄方言)は姉妹語とみなされています。
それを、仏語スペイン語や英語ドイツ語と比較しています。

日本語と台湾のアタヤル語、日本語とカンボジア語、日本語と中国語
との類似点も指摘があり、研究が盛んに行われています。


逆にバカ本も1から10まで全て嘘ではありませんから読むにも学力が人一倍必要です。


http://mitsusima.jugem.jp/?eid=243
東南アジアとは古くから分離していますし、半島とは1万年以上前から分離していますから
6~7000年前と言う根拠には疑念が生じます。

また、
台湾島とは更に古代より分離していますから比較法にも疑問があります。


中国からの文字輸入や文化交流、東南アジアとの貿易。
こう言った歴史的認識を持った著者の本を読みましょう。
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この回答へのお礼

>御指摘通りです。

ということは、安本氏は何の根拠もなく、日本語と朝鮮語が分かれた時期を推測されているのでしょうか。

安本氏は自分の本は売れないのに、こじつけ本がベストセラーになっていると
愚痴っておられますが、
安本さんの本が売れないのは、説明不足だからではないかと、読んでいて思いました。
(日本語が韓国語から派生したものだなどとは思っていませんが)

> 東南アジアとは古くから分離していますし、半島とは1万年以上前から分離していますから
6~7000年前と言う根拠には疑念が生じます。

Verhaltenさんがおっしゃることは筋がとおっていて、はるかに説得力があると思いました。

>中国からの文字輸入や文化交流、東南アジアとの貿易。
こう言った歴史的認識を持った著者の本を読みましょう。

たとえば、どのような研究者の本がおすすめでしょうか。
よろしければ教えて下さい。

回答ありがとうございました。

お礼日時:2012/05/22 09:16

朝鮮語同系説や高句麗語分裂説ですね。


しかしながらこの説は言語の比較研究をされた上で支持者は少なく、
否定的な学者のほうが多いですよ。
ここで言う学者とは日本・韓国・朝鮮の学者だけでは無く日本や韓国・朝鮮とは関係の無い他の国の学者も含みます。
但し、両言語ともアルタイ語起源説を支持する学説の支持者が多いです。

因みに、言語学上で日本語の起源や系統はかなり謎だそうです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
安本氏も支持はしていないようで、
「もしも、分裂したとするなら」と前置きしています。
知りたいのは彼がどのように計算して
6~7000年以上のむかしとしたのかについてです。

支持者が多いとか少ないとかいうことを言ってもしかたないです。
支持者が多ければ正しいなどとは言えませんので。

お礼日時:2012/05/21 22:43

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