準・究極の選択

エンドトキシンは、空気中に浮遊していて、オープンの環境で(つまり安全キャビネットの外で)容器のふたを開けると、容器の中に入ってくるのでしょうか。そうだとしたら、たとえばエンドトキシンフリーの溶液の分注をするにも、安全キャビネットの中でやらなければならない、ということになります。また、容器をエンドトキシンフリーにする方法としてアルカリ処理がありますが、アルカリ処理の後でエンドトキシンフリー水(たとえば注射用水)ですすいで、さかさまにして乾燥機で乾かす際にも、容器の口から空気中のエンドトキシンが入っていくとしたら、苦労してアルカリ処理した意味がありません。エンドトキシンの混入とは、どういうふうにして起きるのでしょうか。お詳しいかた、教えてください。

A 回答 (1件)

ご存じだと思いますが、エンドトキシンは、


グラム陰性菌の細胞壁に存在する発熱性物質です。

「エンドトキシンが空中を浮遊している」というより
空中を浮遊する微粒子や細菌が汚染源になるイメージをしてみてください。

私は水や製品のエンドトキシン試験を担当していますが
エンドトキシンの測定試験は一般のオープンで実施して差し支えありません。
(ただし、埃を立てない、試験管の口に触れない等無菌的な手技は必要です)

無菌的な操作で行えば、一般環境(クリンベンチの外・清浄な試験室レベル)
で偽陽性が起こることはまずありません。

しかし、細胞培養の組織や緩衝液、投与液の調製である場合、
(こちらは経験がないので詳しくは分かりませんが)
一般環境で行えば容易にエンドトキシン汚染が起こると考えます。

空気中を浮遊する細菌が混入した場合、細菌の増殖によって
エンドトキシンの再汚染が起こります。
一般環境であれば、まず間違いなく細菌の混入は起こるでしょう。

それから、感覚的なことですが
微生物試験(エンドトキシン試験も含む)において
最大の注意事項は「水」です。
汚染源になるということです。

滅菌したはず、エンドトキシンフリーであるはずと思っても
器具などが湿った状態であれば容易に汚染されると思います。

安全キャビネットを使用する場合でも、
無菌操作(容器の口まわりに触れない、開口部の上を手などかざさない等)
でなければ細菌汚染からエンドトキシンの再汚染が考えられます。

作成した液をすぐさま使いきってしまうのであれば
エンドトキシンの除去のみに着目して良いのかもしれませんが
保存を行う場合はエンドトキシンだけでなく
細菌の汚染にも注意を払う必要があると思います。

「エンドトキシン除去」で検索されましたか?
フィルター除去などの方法もあります。

具体的な試験内容が分からないので
的外れであればごめんなさい。
参考になれば幸いです。
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