No.1ベストアンサー
- 回答日時:
実際に細胞培養をしているものです.
現在多くの細胞培養には,仔ウシ血清ではなくウシ胎児血清が使われています.他に成ウシ血清も使われています.
これらの違いは,胎児→仔ウシ→成ウシの順で高価で,γ-グロブリン(細胞増殖阻害物質)が少ないようです.(ヒトやウマの血清も市販されています)
PDGF,EGF,FGF,HGF等のどれを仔ウシ血清が含んでいるかという質問に関してですが,おそらく全てを含んでいます(メーカーのカタログを見てないので断言はしませんが・・・).
次に,なぜ子牛血清を培地として利用するのでしょうかという質問に関してですが,仔ウシ血清を培地として利用しているわけではありません.培地は培地で別にあります(私が使っているのはDMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)というものです.).
正確には血清を培地に混ぜるのですが,この理由は,血清に細胞の増殖や分化機能発現に必要な種々の成分が含まれているからです.
一方,血清には細胞増殖阻害因子等のマイナス要因もあります.そこで実際に血清を培地に加えるときは非働化(56度で30分間加熱処理)という事をします.
早速に有難うございます。
血清だから素人考えでPDGFしか含まないのかと思っておりましたが,ほとんど含むとなると様々な細胞培養に利用が可能と言うことですね。
成長因子を添加し,合成したものもあるようですが,値段の問題があるわけですか。確かに,研究費少ないですから…
「,.」をお使いのようですが,論文をお書きになっている貴重な時間を有難うございました。
No.2
- 回答日時:
No.1の方が書いてらっしゃるとおり、通常はウシ胎児血清をよく用います。
あとウマの血清を使用することもあります。なぜ利用するのか、ですが、どうやら欧米ではウシの胎児を食する習慣があるらしく、食用で利用される胎児の余り物を使ったところから利用が始まったようです。成長が盛んである胎児には栄養がたくさんあるから、と考えたのでしょう(本当かどうか怪しいかも)。食用だからたくさん取れるし、廃棄物の再利用にもなるし、培養研究で既に実績があり利用法が確立されているし、といいことがたくさんあるので利用するのではないでしょうか。
有難うございます。
本題からはずれますが,「ウシの胎児を食する習慣」とは,胎児ですから母牛ごと殺すのでしょうね。何とも残酷な気がしますが…
動物生理分野は,欧米人の得意とする分野のはずです。日本人の感覚とは違いますね。
化学でどなたかの呼吸鎖の質問に参考URLを付けるのを忘れましたが,お付け頂いたようで有難うございました。
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