重複訴訟の先行型と後行型を区別して、相殺の主張に対して142条の類推適用を考えるという説があります。


この説の説明部分で「請求が先行する場合は、別に考えることができる。この場合に重複訴訟
の禁止の定めが類推されるならば、相殺の抗弁を提出するには、先行した請求を取下げるしかない。しかし、取り下げには相手方の同意が必要である。となれば、相殺の担保的機能が奪われるおそれがある。」というところの、「しかし…相殺の担保的機能が奪われるおそれがある。」の部分が理解できません。この学説に精通している方がいらっしゃいました。詳しく解説していただけませんでしょうか。

A 回答 (1件)

 相殺の「担保的機能」という言葉は、民法のテキスト(債権総論)を読むとでできます。

債務者が無資力の場合、強制執行をしたって、債権を回収することはできません。(無い袖は振れぬ)しかし、相殺をすれば、事実上、債権を回収したのと同じになります。これが相殺の担保的機能です。
 重複訴訟の先行型と後行型を区別すべきだという説は、前訴の相手方が取下に同意しない場合、仮に前訴の請求が認容されたとしても、相手方の無資力により強制執行が失敗に終わった場合、相手方からとりはぐれたあげく、後訴では、相殺の抗弁が却下された結果、相手方の請求が認容されて自分が強制執行を受けることになりかねないので、相殺の担保的機能が奪われるおそれがあるということです。
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この回答へのお礼

なるほど。よく理解できました。

お礼日時:2012/07/01 17:23

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Q民法96条3項の類推適用と、94条2項類推適用について

民法96条3項の類推適用と、94条2項類推適用について

質問させていただきます。
民法96条3項の類推適用と、94条2項の類推適用とありますが、第三者を保護したいときに、この2つの制度の使い分けの基準はどこにあるのでしょうか?

錯誤における第三者を保護するときに、96条3項を類推とありましたが、どうして94条2項ではないのかわかりません。

どうかよろしくお願いいたします。

Aベストアンサー

要件、状況などの似ている方、類推適用をするのに都合がよい方を使うとしか言いようがありません。

理論的には、錯誤無効主張前の第三者を94条2項類推で保護するという考え方はあり得ます。内田先生も「余地がある」と言ってますから。ただ、錯誤に気付く前の本人に94条2項を類推する基礎となる帰責性を認めるのが困難ということも言ってます(騙されたのが悪いという程度では、虚偽の概観を知りつつ放置したというほどの強度の帰責性は認められないということです)。つまり本人の帰責性を要しない96条3項の方が第三者保護のためには都合がよいということです。

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内田民法のI[総則・物権]にこの解説があります。大した量でもありませんから、本屋、図書館でよいので一読をお勧めします。

要件、状況などの似ている方、類推適用をするのに都合がよい方を使うとしか言いようがありません。

理論的には、錯誤無効主張前の第三者を94条2項類推で保護するという考え方はあり得ます。内田先生も「余地がある」と言ってますから。ただ、錯誤に気付く前の本人に94条2項を類推する基礎となる帰責性を認めるのが困難ということも言ってます(騙されたのが悪いという程度では、虚偽の概観を知りつつ放置したというほどの強度の帰責性は認められないということです)。つまり本人の帰責性を要しない96条3項の方が...続きを読む

Q【民訴】訴訟行為に私法規定を類推適用できるか

民事訴訟法について質問です。

上田先生の教科書およびその他の教科書に書いてあることで、どうしてもわからないことがあります。

訴訟行為に私法規定を類推適用できるかという論点です。

最近の学説は、原則否定、但し、手続の安定を害さないのであれば、例外的に肯定するという流れのようです。
そして、手続の安定を害さない例として、訴訟を終了させる行為があげられています。これはわかります。訴訟が終了している以上、その後に手続きは積み重なりませんので、手続の安定は害しません。
次に、「代理権授与や証拠契約、管轄」も、訴訟前や訴訟外で行われ、裁判所の面前で行われるものではなく、「手続の安定を害さないので」類推適用が認められるとの記載があります。ここがわかりません。
確かに、管轄は移送すればいいので、手続の安定を害しません。証拠契約はよくわかりません。
しかし、代理権授与はこれが無効とされると、追認がない限り、今までの訴訟行為が無意味なものになってしまうのではないでしょうか。そうれである以上、手続の安定を大きく害すると思います。にもかかわらず、なぜ「手続の安定を害さない」とされているのでしょうか。

もしよろしければ教えてください。

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この命題ですが、論点の範囲が広範かつ多岐にわたるため、個別の事案(論点)についての検討が必要になります。

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関西大学法学部・栗田隆/民事訴訟法講義/口頭弁論3
http://civilpro.law.kansai-u.ac.jp/kurita/procedure/lecture/trial3.html

また、私法の効果を訴訟の弁論において行使できるかどうか、また、行使し、その効果を否定された場合、私法上の効果と訴訟上の効果(判決など)の相違をどう解釈するかという部分の理解が必要になります。

民事訴訟法の争点〔新版〕
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図書館などでご確認ください。

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大雑把ですが、「類推解釈」というと、解釈の拡大。対象となる適用範囲を広げる。グレーゾーンが増えるので、立法などでの対応が必要かと思います。

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ただ、最昭和44年12月18日に判決におけるそれらの解釈は、民法761条の連帯債務について、民法110条の法理を適用することにより、日常家事連帯責任に代理権を加えたと考えることができると思います。
判例検索システム 「土地建物所有権移転登記抹消登記手続請求」
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=27382&hanreiKbn=01

110条を類推・110条の趣旨を類推したのではなく、761条の解釈に、110条の趣旨を類推適用したのではないでしょうか。

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Q不動産を担保に老後の生活費と相殺

テレビで観たのですが、老後、自分の不動産を担保にして借り入れし、
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リバースモーゲージ のことかと推測します。以下参考まで。

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Q民事訴訟法 二重起訴禁止と相殺の抗弁

こんばんは。

以下の文では、後訴である別訴において相殺の抗弁がなされていますが、
いわゆる「別訴先行抗弁後行型」として考えていいのでしょうか?
「別訴先行」ではないので、どう考えればよいのかわかりません。

YのXに対する貸金債権の支払いを求める訴訟が係属している最中に、XのYに対する売買代金の支払いを求める別訴が提起された場合、当該別訴において、Yが同一の貸金債権で、相殺する旨の抗弁を主張することは、許されないとするのが判例の立場である。

ちなみに上の文章の正誤は「正」で間違えないでしょうか?
もし「別訴先行抗弁後行型」であるなら、最三判平3.12.17民集45巻9号1435頁の判例の趣旨と同じ、二重起訴の禁止に触れるため、相殺の抗弁を主張することは許されないはずです。

それと
何を持って「本訴」「別訴」というのでしょうか?
相殺の抗弁と、二重起訴禁止について考える際は、
相殺の抗弁がなされた訴訟を「本訴」と考えるのでしょうか?

しかしこの理論では、上の分の場合「別訴において抗弁・・・」と書かれているため成り立ちません。

よろしくお願いします。

こんばんは。

以下の文では、後訴である別訴において相殺の抗弁がなされていますが、
いわゆる「別訴先行抗弁後行型」として考えていいのでしょうか?
「別訴先行」ではないので、どう考えればよいのかわかりません。

YのXに対する貸金債権の支払いを求める訴訟が係属している最中に、XのYに対する売買代金の支払いを求める別訴が提起された場合、当該別訴において、Yが同一の貸金債権で、相殺する旨の抗弁を主張することは、許されないとするのが判例の立場である。

ちなみに上の文章の正誤は「正」で間...続きを読む

Aベストアンサー

「別訴」という言葉の理解が、悩みの根本と考えました。

「別訴」という言葉は民事訴訟法にあるわけではなく、
「別の訴訟」という一般用語を縮めて読んでいるに過ぎません。

>相殺の抗弁と、二重起訴禁止について考える際は、
>相殺の抗弁がなされた訴訟を「本訴」と考えるのでしょうか?

 →そういうことです。
  だから、引用の問題文は別訴(Y→X貸金請求訴訟)先行型です。

問題文内の「別訴」は貸金請求訴訟に続いて、代金請求訴訟という
「別の訴訟」が提起されたため、それを「別訴」と呼んでいるだけです。


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