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 友人と因数定理について話していたところ、因数定理を用いることができる関数について議論になりました。どうやら、三角関数やxが分母にくるような関数ではダメだということはわかりましたが、具体的にどういえばいいのか良くわかりません。専門家の方、なるべく解りやすくそして詳しく教えてください。よろしくお願いします。

A 回答 (8件)

的外れな回答かも知れませんが、そもそも「因数」ってなんでしょうか?


この単語は「因数分解」や「素因数分解」のそれと同じ物です。
因数とは「決められた集合内で、それ以上(単数以外との)積で分解できないもの」のことです。
単数とは1の約数、または集合内で逆数を持つ数のことですがここでは詳しくは割愛します。
ですから、それ以上分解できない数があるところでしか意味をなさないのです。
例えば、

1/2を素因数分解しなさい

という問題は出てこないわけです。
なぜならば、

1/2=(1/3)*(3/2)=(1/5)*(5/2)=…

と無限に分けられます。
もっとも、これらは全部単数の積です。
なぜなら逆数を持ちますから。
つまり「0以外のどんな数も逆数を持つような集合では因数分解はあまり意味がない」のです。

話を質問に戻しましょう。
分母に文字や関数を持ってきた時点で、集合内に逆数を持つ多項式が一気に増えるので上と同じような作用が起こり、先の回答者様方の仰られる通り無限回因数分解が出来てしまいます。
と言うのは、単数の積に分けられるのですからそれらはもう一度単数の積に分けられるのです。

これは「環(ring)」と「体(field)」と呼ばれる概念で、その境目を議論されていたと思われます。
環の代表的な物は、整数(環)や多項式(環)です。
因数定理が成り立つのは一般には多項式環で、分母に文字が来ると有理関数体になってしまいます。
環ならば因数定理は成り立つのですが、高校でやった場合を越えると場合によっては因数分解の形が一通りとは限らないこともあります。
そこまで考慮してのご質問で有ればまた別の「境目の議論」が必要かも知れません。
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siegmund です.



shushou さん:
> すると私の回答の
>> h(x)は定数と分かり
> の部分は大嘘ですね。

まあ,sin x の場合にこのように h(x) を書くなら定数ですから
大嘘ではないですよ.
一般の場合は h(x) が定数でなくて零点を持たない関数になりますがね.

今まで無限乗積展開が因数定理の一般化という見方をしたことがなかったので,
私も勉強になりました.
関数論の本で無限乗積のところを見ると,
Weierstrass の拡張された意味の素因子,Weierstrass の因数分解定理,
などという言葉が出てきますから,
無限乗積表示はは因数分解の拡張という思想なのでしょうね.
今度物理数学の授業持ったときのネタが一つできました.

ところで,最初の質問の
> xが分母にくるような関数ではダメだということはわかりましたが
ですが,有理型関数 f(z) に対して(複素関数を想定しているのでzで書いています),
f(z)の零点だけを零点とする整関数φ(z)と,f(z)の極だけを零点とする整関数χ(z)
を選んで
(1)  f(z) = φ(z)/χ(z)
という形の表示が成り立つようにできる,という定理があります.
有理型とは極以外では正則な関数のこと,整関数とは |z|<∞ で正則な関数のこと.
整関数は 1/Γ(z) の場合に似た無限乗積展開ができますので,
結局(1)の意味するとことは,零点はφ(z)の無限乗積展開の因子で表現され,
極はχ(z)の無限乗積展開の因子で表現される,ということです.
ただし,やっぱり余計な(?)ものはつきます.
これは,有理型関数に対する因数分解の拡張と言えそうです.
例えば,tan z は nを整数として,z = nπ が零点,z = (n-1/2)π が極です.
tan z の無限乗積展開は
(2)  tan z = sin z / cos z
(3)  sin z = z Π (1 - z^2 / n^2 π^2)
(4)  cos z = Π {1 - 4z^2 / (2n-1)^2 π^2)}
で(無限乗積は n=1~∞),零点と極が因子で表現されています.
tan z の場合は余計な(?)ものがつきませんが,これは例外的です.
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なるほど~、sin は特別なんですね。


すると私の回答の
> h(x)は定数と分かり
の部分は大嘘ですね。
また、ガンマ関数の逆数関数の無限乗積展開も解析概論に
載っており、勉強不足で恥ずかしいです。
思いつきと直感で突っ走ってしまう私の悪い癖が
出てしまったようです。
いや~、教えて!gooって勉強になりますね~。
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siegmund です.



関数の無限乗積展開が因数定理の一般化と見なせる,
という shushou さんの話が面白かったので,もう少しコメントします.
私は今まで無限乗積展開が因数定理の一般化という見方は考えたことが
ありませんでした.

多項式
(1)  f(x) = a0 x^n + a1 x^(n-1) + ・・・ + an
x-αで割り切れるための必要十分条件が
(2)  f(α) = 0
というのが元々の因数定理です.
割り切れるのだから
(3)  f(x) = (x-α) g(x)
となって,g(x) は f(x) より1次だけ次数が下がった多項式になります.
代数学の基本定理により,n次の代数方程式は複素数の範囲でn個の根
(2重根は2個の根,3重根は3個の根,...,とみなす)
を持ちますので,それらをα1,α2,...,と書くことにすると,
次々同じことができて,結局
(4)  f(x) = a0 (x-α1)(x-α2)・・・(x-αn)
と因数分解できます.
(4)の特徴は,f(x) が零点を与える1次式 x-α の因子の積だけで書けている
(定数は別にして)ということです.

さて,shushou さんの例の sin x は零点が x = 0, ±nπ (n=1,2,3,....)で,
無限乗積展開が
(5)  sin x = x Π{1-x^2/(n^2 π^2)}
になっていますので,上に述べた(4)の特徴を持っています.

sin x を見ると,無限乗積展開が因数定理の素直な拡張になっているように
見えるのですが,sin x はむしろ例外です.
例えば,
(6)  F(x) = x e^x - e^x = (x-1) e^x
ですと,零点は x=1 だけで,他にはありません.
(6)は零点を与える因子以外に e^x という余計なもの(?)がついてしまいます.

零点が無限個ある場合して,ガンマ関数Γ(x) の逆数関数 1/Γ(x)を例示しましょう.
1/Γ(x) は x=0,-1,-2,・・・に1位の零点を持ち,
他には複素平面上で零点はありません.
1/Γ(x) の無限乗積展開は Weierstrass の標準積表示として知られていて
(7)  1/Γ(x) = x exp(γx) Π(n=1~∞) {(1+x/n) exp(-x/n)}
です.γは Euler の定数で γ = 0.5772....
(1-x/n) の因子だけだといいのですが,やはり余計な(?)ものがついています.

一般にはこの種の余計な(?)ものがつくのが普通で,
sin x の場合はΠの前の因子がたまたま定数,
exp(-x/n) に相当する因子がnの正負でキャンセルし,
正負まとめて{1-x^2/(n^2 π^2)}となったのです.
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siegmundさんのご指摘のとうりです。

私のミスでした。
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shushou さんの,因数定理を無限乗積展開まで拡張する,


はなかなか面白い話ですが,いくつか注意が必要と思います.

もともと,因数定理は多項式(整式)についてのもので,
任意の関数では f(x)=(x-a)g(x) と書いたときの「割り切れる」の意味が
はっきりしません.
g(x) = f(x)/(x-a) とすればいつでもこの形に書けるわけですから,
g(x) の性質に関する制限などを明確にする必要があると思います.

ところで,単純なうっかりと思いますが,shushou さんの
> sin x=0の解はx=±nπ (n=1,2,3,....)しかないので

sin x=0の解はx=0,±nπ (n=1,2,3,....)しかないので
ですね.
したがって,
> sin x=(x-π)(x+π)(x-2π)(x+2π)(x-3π)......×h(x)

sin x=x(x-π)(x+π)(x-2π)(x+2π)(x-3π)......×h(x)
と修正しないといけません.
最終結果の
sin x = xΠ(1-x^2/(n^2×π^2))
はOKですが.
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友人と数学のはなしができるなんていいですね。

私も高校のころ友人と議論したかったな。うらやましいです。

さて、三角関数にも因数定理使えるんですよ。しかも無限回も!
因数定理というのはそもそも関数f(x)があったとき、f(a)=0をみたすaについて
f(x)がx-aで割れて、f(x)=(x-a)g(x)とかける、というものでした。

f(x)=sin x としましょう。f(x)=0をみたすxを求めると
まずx=π(これは円周率のパイです)がありますね。
だからsin xはx-πで割れて
sin x=(x-π)g(x)
とかけるはずです。g(x)がどんな関数なのか気になりますが、とりあえず不問
にしといてください。
ところでx=-π、±2π、±3π、±4π、......
もf(x)=0をみたします。ということは
sin x=(x-π)(x+π)(x-2π)(x+2π)(x-3π)......×h(x)
とかける!と思いませんか。
ここから先は大学の範囲ですが
sin x=0の解はx=±nπ (n=1,2,3,....)しかないので(複素数解も含めて)
h(x)は定数と分かり、h(x)を求めてちょっと変形すると

sin x = xΠ(1-x^2/(n^2×π^2))

となります。Π は乗積記号でn=1から∞までです。
テイラー展開というのを知っていればsin xがこんな風にかけるのも
ちょっと納得がいくかも。
なお、bascoさんがまだ数学(3)を学習していない場合は次のことに注意。
上で頻繁にでてくる円周率π は180度のことです。弧度法とよばれるもので、
物理にもでてきます。
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簡単に1変数のみで話をします.



因数定理は多項式
(1)  f(x) = a0 x^n + a1 x^(n-1) + ・・・ + an
に対して成立する話で,(1)が x-αで割り切れるための必要十分条件が
(2)  f(α) = 0
である,というものです.
つでに,f(x) を x-α で割ったときの余りをβとしますと
(3)  f(x) = (x-α) g(x) + β
です.g(x) もxの多項式.
(3)の両辺に x=αを代入すると f(α)=βですね.
これは剰余定理と言われていて,
因数定理は剰余定理の特別な場合(β=0)になっています.
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