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ある本によると、ドイツ語の語順は、同系統のゲルマン語に当たるオランダ語同様SOVであると書いてあります。これについては長らく論争が続いているものの、ほぼ、SOV説に傾きつつあるとのことです。これが今一つよく分かりません。以下の理由からです。

単純文系、つまり副文がない文系では英語やロマンス語同様のSVOであり、これがやはりドイツ語の神髄とも言える基本的語順だと思います。特に副文を構築する際、初めてSOVで日本語の語順に似てきます(これを根拠に日本語と語順がそっくりとする参考書もありますが)。なぜこれをもってSOV言語と呼べるのでしょうか。主文よりも副文のそれを基本に考えることに違和感を覚えます。

確かにドイツ語は副文が大変よく出てきます。熟語等でも(S)OV的な語順を呈しています。

実際、やはりSOV言語と考えるのが妥当なのでしょうか、またその決定的理由はどこにあるのでしょうか。また、ついでですが、ドイツ語の熟語の不定形の語順にも今一つすっきりしません。英語の様に主文となる場合のように語順を当てはめるのではいけないのでしょうか。

また、ドイツ人自身は、ドイツ語をSVO言語、それともSOV言語のどちらと考えているのでしょうか。

宜しくお願いします。

A 回答 (3件)

文ではなく、不定句の語順こそが一番基本的なものだと考えれば何も問題はなくなります。



日本語-映画に行く
ドイツ語-ins Kino gehen

いずれも何の疑問もない表現です。しかし

英語-go to the cinema

絶対に to the cinema go ではおかしいのです。誰もそんなことは言いません。

同様に、ドイツ語では、gehen ins Kino という不定句はあり得ません。ドイツ人じゃなくても、それは気持ち悪いのです。

副文では不定句がそのままの語順で使われ、主文においてはその文の種類に応じて定形の位置が決まる。
不定句から動詞の部分だけが定形になって第2位とか第1位に飛んでいく。
分離動詞なら前つづりを残したまま飛んでいく。
それ以外の部分は文末に残り、定形との間で枠構造を形成する。

その場合にたまたま主語と基本的な不定句以外の要素がない場合に限り、Ich gehe ins Kino. という語順が現れるだけの話で、それが基本的なドイツ語の語順だというわけではないと言うことです。
定形は、平叙文とか疑問文とか、そういう文を作る役割のために決まった場所にいるだけで、いわば公用のために家から出ている形です。家の中ではかかあ天下でも、町内会長としては先頭に立つようなものです。

これは別に何かの文法書で読んだという話ではありませんが、このように考えたときにドイツ語は一番スッキリ理解できます。
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生成文法の見方によるらしいのですが、あいにく専門外でよく分かりません。



ただ、SOV語順が根底にあると考えればいくつかの、ドイツ語に初めて接したときに感じる「疑問」の理由が分かる場合があります。

・nicht の位置

全文否定は原則的に nicht を文末に置きますが、nicht は否定する語の前に置くという原則もあり、また否定であることは早く言った方がいいのにと感じることがあります。

Er kommt heute nicht. 彼は今日来ない。
cf. 部分否定 Er kommt nicht heute. 今日は来ない

SOV にすると

Er heute nicht kommt.
Er nicht heute kommt.

全文否定とは動詞を打ち消すことですから、直後の語を否定するという原則に合っています。

・分離動詞

Er geht heute aus - Er heute ausgeht

・助動詞構文

Er ist gestern ausgegangen - Er gestern ausgegangen ist

・副詞(句)の順番

Er geht heute zur Schule - Er heute zur Schule geht
cf. 英語 He goes to school today.

動詞と nicht、分離動詞、助動詞と本動詞という本来結びつきが強いものをなぜ前と後ろに離すのか、また副詞(句)の順番において gehen との結びつきが強い方の zur Schule が後ろにあるのか(zur Schule gehen は「生徒である」という熟語でもあり)、は動詞を文末に置くとその「結びつきの強い」ものが隣り合うことが分かります。
また、副詞(句)や目的語は動詞を修飾するもの(連用修飾語)と見ることができるので、修飾語は被修飾語の前に置くという原則にもかなっています。


不定詞句の語順は、例えば (zu) gehen zur Schule が現れることがなく(不定詞は助動詞とともに使ったり、es を使った仮主語、仮目的語構文でも ,zur Schule (zu) gehen のように書かれるため)、ありえない形を辞書などに載せるのはかえって不自然と感じます。
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普通の文だと主動詞が2番目に来ます。

1番目は主語でも目的語でも副詞句でもよいですね。
ですから、英語的な意味でのSVOではなく、V2構文といいます。しかしSOVでもないですね。
ドイツ語がSOVといわれるのは、副文で主動詞が最後にくるのが本来の形で、V2はその後
に発展したと考えれているからのようです。古ゲルマン語知りませんのでこの辺は良く解りま
せんが。ともかく、現代ドイツ語についていえばV2と考えた方が良いと思います。
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