No.2ベストアンサー
- 回答日時:
いちいちf^-1じゃ鬱陶しいので、fの逆関数をf~とでも書きましょうか。
「fの逆関数が存在する時」と簡単に仰っていますが、「逆関数」という言葉をどういう意味で使うか、fの定義域Aや値域Bをどのように取るかによって、fの逆関数f~の意味するところは異なり、ご質問の命題
∀x(x∈A⇒f~(f(x))=x)
が正しいかどうかもまた異なります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
まず、以下の例をご覧下さい。
●実数の集合をRと書き、非負の実数の集合をPと書くことにします。
P={x|x∈R ∧ x≧0} (∧はandの意味です)
そして関数f(x)を
f:R→P、f(x)=x^2
と定義します。このとき
g:P→R、g(y)=√y
について、質問者のstripeさんは「gはfの逆関数だ」と言うかどうか。
g(f(x))=√(x^2)=|x| (xに-1を代入してみれば分かります)
であるから、
∀x(x∈R⇒g(f(x))=x)
は偽です。
●しかし、hを
h:P→P、h(x)=x^2
と定義すると
∀x(x∈P⇒g(h(x))=x)
は真ですね。
●ところで
∀x(x∈P⇒f(g(x))=x)
は確かに成り立ちます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さて本筋です。
通常「逆関数」とは以下の意味で使います。
(DEF1): f:A→Bが全単射であるとき、f(a)にaを対応させる写像f~:B→Aをfの「逆関数」と(「逆写像」とも)言う。
(DEF2):「全単射」とは、「全射」であって、しかも「単射」であることです。
(DEF3):f:A→Bが「全射」であるとは、
∀y(y∈B ⇒∃x(x∈A ∧ f(x)=y)
であることです。
言い換えれば、値域Bは、丁度実際にf(x)の値としてあり得る要素の集合である、という意味です。
(DEF4):f:A→Bが「単射」であるとは、
∀x∀y((x∈A ∧ y∈A ∧ x≠y)⇒f(x)≠f(y))
となることです。単射を「1:1対応」と呼ぶこともあります。
これらの定義に従えば、
∀x(x∈A⇒f~(f(x))=x)
∀y(y∈B⇒f(f~(y))=y)
は当たり前で、いやもう、ほとんど定義そのものと言えます。どう証明すればよいかは、定義をきちんと読めば自明と思います。
ここで、先ほどの例に戻ってみますと、
f:R→P, f(x)=x^2
は確かに全射になっています。(もしこれがf:R→R, f(x)=x^2だったら全射ではありません。)
しかし、
f(1)=f(-1)
であるから、単射ではない。このため、逆関数はそもそも定義されません。
g:P→R, g(x)=√x
はどうでしょうか。g(x)は実際には正の値にしかならないのだから、全射ではありません。従って、逆関数は定義されない。
∀x(x∈P⇒f(g(x))=x)
であるにも関わらず、fはgの逆関数ではないのです!
h:P→P, h(x)=x^2
は全射で、そして単射でもありますから、逆関数が定義されます。そのような逆関数は
∀x(x∈P⇒j(h(x))=x)
∀x(x∈P⇒h(j(x))=x)
を満たす関数、ということですから、
j:P→P, j(x)=√x
であって、これも全単射であり、確かに
∀x(x∈P⇒j(h(x))=x)
∀x(x∈P⇒h(j(x))=x)
が成り立つ。
これでようやく、
j=h~, h=j~
と言えるわけです。
ご回答ありがとうございます。
定義域や、値域によって、変ってきちゃうのですね。
ただxとyを入れ替えたものが逆関数かと思ってたので、
よくわからなくなってしまいました。
参考にさせていただきます。
ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
それが逆関数の定義です。
つまり証明することではない。
(もし「証明せよ」という設問があるのなら定義は
どうなっているのか補足してください)
関数f(x)に対してその値域を定義域とする関数gがあって
すべてのy、y=f(x) に対し g(y)=x となるときgをf(x)の逆関数といいf^-1で表します。
g(y)=g(f(x))=x です。
また逆関数はどんな関数に対しても存在するわけではなく
場合によっては制限を加えるとかすれば(たとえばxの範囲とかに)逆関数を作れるときがあります。
ご回答ありがとうございます。
あれが逆関数の定義だったのですね。
逆関数はxとyをいれかえればいいとおもってたので、変な質問をしていしまいました。
参考にさせていただきます。
ありがとうございました。
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