LIBORの不正問題に関して、2点質問があります。
1点目、2007年の金融危機後は経済の安定のためにBBAはLIBORの不正操作を見逃していたという記事を見かけましたが、それではなぜ2007年以前、多くの金利を得るためにLIBORをより高く操作していたときには是正を促さなかったのでしょうか?
2点目、金融危機後、各金融機関は信用性を高く見せようと低いレートをBBAに提出していたという記述をwikipediaで見かけましたが、公開されないこのレートで誰に対して信用性が高いように見せかけていたのでしょうか?レートを提出する銀行同士がこのレートを見ることができていたとしても、実際のレートを提出しないことがまかり通っていたわけなので、この行為によってどんな利益があったのかが理解できません。
ぜひお答えいただければと思います。
よろしくお願いします。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
質問者bullredさんは、金融関連の話題に詳しい方ではないと推定し、その前提で、類推的比喩的な説明での理解が簡単ではないかと思います。
相撲で八百長が問題になることがあります。それが世間の話題になるときには、以前からあったことだとの説明がつくことが多いです。実態がひどくなって無視できなくなったり、内部関係者情報が外部に漏れて問題視する声が大きくなれば、その時点で社会的な問題にされるということでしょう。いじめ問題、自殺者、覚醒剤、酒酔い運転、不登校、晩婚や不婚なども層です。企業業績の開示にあたり使用される会計方法に関してもこうした問題の発覚や問題視化で評価基準などが見直され規制を強化されます。会計基準が変更強化強制される以前の状態ではその部分の扱いは特に意図的操作が行われていなければ、各企業や業界のやり方でやっているのが自然の状態です。
LIBORに関する英国銀行協会(British Bankers' Association:BBA)のスタンスはどうなのでしょう。日経平均や東証株価指数、あるいは外国為替レートに関する情報、国民所得統計、日銀短観、雇用統計、自動車の出荷台数、毎月勤労統計、物価統計などの数値の発表は機械的にされていて、元データも意図的操作をされていないと考えられます。この発表された数字で状況を判定し投資判断することが多いです。統計データにするために求め収集したデータの一部におかしなデータが混じっていたとして、それを除外する有効で確実性のある方法がなければ、担当機関は淡々と処理することになります。ちょっとおかしいなと思ったにしても、日々の業務を止めることも出来ないし、気分や主観を理由に一部データを除外することも出来ません。また、多くの関係者が失業の低下、経済の活性化・景気上昇を期待している状況のなかであれば、明確な根拠もなくこの数字はおかしいと述べる担当機関はないです。
~~~~~~~ webの引用 ~~~~~~~~~~
http://www.asahi.com/international/gallery_e/vie …
http://www.ifinance.ne.jp/glossary/market/mar005 …
LIBORの具体的な活用例
・デリバティブやスワップなどの計算で必要となる割引率(ディスカウントレート)やリスクフリーレートなどは、LIBORがベースとなる(1年以内はLIBOR、1年超はSWAP)。
・固定金利と変動金利を交換する「金利スワップ」において、スワップレート(スワップ取引における交換レート)には、変動金利の6カ月LIBORがよく用いられる。
・ファンド(投資信託)等で、短期金利を上回ることを運用目標とする際にベンチマークとして用いられる。
・銀行は企業等に融資する際に、LIBORに一定のマージンを上乗せして貸し付けることがあり、この際に調達コストの割高・割安をLIBORとの比較で表現することもある(LIBORと同水準で資金調達ができた時には「LIBORフラット、Lフラット」、LIBORよりも低い水準で資金調達ができた時には「サブLIBOR」などといわれる)。
http://blogos.com/article/44101/
金融危機という大きな危機を通して、今までの不正(サブプライム問題)が明るみに出るとともに、新たな不正も行われていたのです。新たな不正とは、LIBOR問題しかり、日本のインサイダーしかりです。それ以外にも、多分、表面化していない不正もあるのでしょうね。LIBORにせよ、インサイダーにせよ、村の人は、分かっていて黙認していたということです。
いや、村の一部では、あまりにも、よく儲かるから、これらの不正が常態化したのでしょう。分かりやすく言えば、派手になったのです。だから、問題が大きくなってしまったのでしょう。
繰り返しますが、金融危機以前にも、同じもことは行われていたはずです。しかし、悪いことだから、こそこそやっていたのでしょう。しかも、不正から上がる利益は、全体の利益からすれば、大したウェートではなかったのです。金融危機以前は、トレーディング益やサブプライムなどの証券化ビジネスで空前の利益を上げていたのですから。
ところが、金融危機で様子が一変したのです。全体の利益が激減する中で、不正による利益が目立ち始めたのでしょう。担当者としても、止めるに止めれないとは、このことでしょう。また、レートの操作する加減が大きくなったのは間違いないです。やり過ぎは、目立ちますからね。
このような背景があり、結局、不正操作は、大問題となりました。英国では、現在の刑法が適用できると判断しています。これは、英重大不正捜査局が、本格的に刑事事件として、操作するわけで、刑事被告人となれば、信用はがた落ちとなります。これは、バークレーズだけの問題ではなく、業界全体の問題でしょう。すでに、いくつかの投資家が賠償請求の民事訴訟を起こしています。これも、大きな流れになって、業界全体で、数千億単位の損害額が出る可能性があります。
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20 …
日本の国内銀行全体の住宅ローン貸し出し残高は110兆円程度で、0・01%金利を引き上げると110億円収益を増やせる。
もともと、金融とは「チリも積もれば山となる」ビジネスで不正行為は絶え間がない。欧州では金貨や銀貨がお金の主役だった時代では、金銀貨を革袋のなかに入れて揺すって金銀の粉を袋に付着させ、かすめ取る金融業者が多かった。
グローバル金融全盛の現代では、デリバティブ(金融派生商品)が宇宙規模にまで膨張している。デリバティブとは、市場価格の変動により想定されるあらゆるリスクを仮想金融商品として仕立てたもので、コンピューター空間でいくらでも増殖する。2008年9月のリーマン・ショックはデリバティブで巨額の損失を出したリーマンなどの金融機関の経営破綻が引き金になった。
銀行のデリバティブ契約規模は約650兆ドルに上る。このうち金利関連が500兆ドル以上で、円換算すると4京(兆の1万倍)円に上る。地球上で1万円札にして積み上げると月を通り越してしまう。金利が極めて微小、例えば0・01%変動するだけで、金融機関のデリバティブ取引は4兆円の利益または損失が発生する。米ゴールドマン・サックスを筆頭にデリバティブ部門収益が融資など本来の銀行業務の収益をしのぐ米欧の銀行もある。
そうみると、LIBOR不正操作の背景が見えてくる。ドルのLIBORの場合、18の銀行が申告し、このうち中間値に近い10行の平均値をとる。LIBORメンバーの銀行が申告値を実勢値よりも0・1%ごまかすとしよう。10行平均に直すと0・01%に薄まり、通常の変動範囲内に楽々とおさまり虚偽は発覚しにくい。
容疑のように大手銀行複数が談合すれば、操作は完璧だ。金利が急激に変動すれば、巨額損失を出す大手金融機関が続出して金融恐慌につながると恐れるので、容疑のように中央銀行のイングランド銀行幹部が不正申告を教唆する事態もありうる。「監視」どころではない。
~~~~ 損得の整理 ~~~~
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/economy/libor_fi …
不正に金利を報告した目的
【高く報告】
2007年ごろまでは実態よりも高く操作し、それに基づくローン金利を設定し、利益を稼いでいた
バークレイズは、2006年ごろまで自己勘定で取引を行うディーラー部門が利益を出しやすくするため自行の金利を実際より高く報告
【低く報告】
サブプライム問題等からリーマン・ショックにいたる間、金融機関への懸念が極度に高まり、銀行数字が高いのは経営不安の裏返しだと市場に解釈されるのを恐れた
金融危機が深刻化した2008年ごろには調達金利を下げるとともに経営を不安視されないよう金利を実際より低く報告
イギリスの大学に留学中のものです。いきなりLiborの不正問題がなぜおきたかをrepeated gameに関連づけてessayにしなさいとの課題が出まして、日本の新聞で少しばかり読んだことしかなかったLiborに関して基礎的なところから調べ直していたところでした!詳細な回答ありがとうございました!なんとか明日提出できそうです。また何かあったら質問させていただきたいと思います。
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