パナソニックのビエラですが、このようにメッセージされます。
以前から気になっていたのですが、どうも違和感を覚えます。
みなさんはいかがですか。
・まもなく予約された番組を開始します。
or
・まもなく予約された番組が開始されます。
とすべきだと思うのですが、辞書を調べると、「始めること。また、始まること。」と説明されています。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E9%96%8B%E5%A7 …
ということは自動詞扱いも可能ということになるのでしょうか。
であれば「番組が開始します」でも構わないことになるのだろうか・・・、と悩んでおります。
他のメーカーではどのように表示されているのかも興味ありますので、よろしければ合わせて教えてください。
No.15ベストアンサー
- 回答日時:
#12です。
>4.まもなく番組が開始します。
以外は全く違和感を覚えません。
では、「が」「を」の前の名詞をラップさせてみます。
1.○番組が終了する⇔○番組を終了する
○録画を終了する⇔○録画が終了する
自他の「をが」とも問題ない。
2.○番組が中断する⇔○番組を中断する
○録画を中断する⇔△録画が中断する
他動の「が」が、ややぎこちないか。
3.△番組が再開する⇔○番組を再開する
○録画を再開する⇔△録画が再開する
自他とも「が」がぎこちない。
4.△番組が開始する⇔○番組を開始する
○録画を開始する⇔×録画が開始する
自動の「が」もぎこちないが、他動の方の「が」はなお不自然か。
以上のように、「が」「を」の前の名詞が、「番組」のように静的にして事物・状態性を持つ場合の主格=「ガ格」ではただそうだという対象物的性格が強まっているので自動詞的構文が馴染みやすく、一方、「(番組の)録画」のように動的にして動作性に満ちた場合の主格=「を」では動作主や動作目的との動作上での関係の明確さが前面に出てくる他動詞構文が相応しいと見なせます。
他方、それを受ける漢語二字サ変動詞側においても、「終了する」は全くの瞬間動詞であって、「を」では現在形で「が」では完了形を示唆しますが、「開始する」にはその作動主が暗示されやすく、また「(既に)開始している」という継続動詞側面をも持つため、過去形での「試合が開始した」はともかく現在形は意味がボケやすく、更に動作性の名詞とは、いわゆるテンスとアスペクト上での不合や衝突を来たし易いということではないでしょうか。「中断する」や「再開する」はその過渡的位置にあると見なせます。
>5)の記述内容が意味するところは、ちょっと理解できませんでした。
5)で触れたのは次の観点からです。
「終了する」のような事態として状態性の高いサ変動詞は、可能動詞のようにもはや形容詞・形容動詞の構文としての「ガ格」に相応しくなっているものの、他方、「再開する」「開始する」においては、そのままの事態として受け止め易い向きと、どうしてもその動作主との繋がりを拭いきれない向きとの揺らぎが生じているという今日的背景が感じられます。
例の「水が飲みたい」対「水を飲みたい」という表現意図の差異問題です。
「録画が再開する」はOKだが、「番組が開始する」はチョットという人もいれば、「番組が開始する」まではOKだが「録画が開始する」はチョットという許容度の人も、あるいはどれも別に気にならないという人もアリと…。
およそ、「意味は文法に先んずる」だけに、このような個人差とも言うべき言語感覚のズレや揺らぎとしての「表現における意味の問題」を、どう取り込んで行けるのかという──宿題は尽きません。
重ねてご回答ありがとうございます。
>
○録画を中断する⇔△録画が中断する
○録画を再開する⇔△録画が再開する
○録画を開始する⇔×録画が開始する
:
これらの表現に違和感を覚えるのは、主格名詞の性質ということもありましょうが、たとえば、
『「録画」という言葉をどのようなシチュエーションで使っていると想定しているのか』
ということに関わってくるのではないか、という気がします。
具体的に述べますと、
△録画が中断する
「録画=わたしが録画の操作をした録画という動作」という感覚で捉えると違和感を覚えるような気がします。
録画という動作はわたしの行為(指示)によって行なわれているはずなので、わたし以外の指示なくして、勝手に(自動詞的に)再開したり終了したりするわけがない、という感覚です。
△録画が再開する
×録画が開始する
も同様で、特に「開始する」の場合、一体誰が開始という操作をしたのだ?という違和感を生じるのではないかと思います。
「終了」はテープが無くなれば自動的に実行されてもおかしくない、などというイメージを持つことは容易でしょう。
一方、【すでに録画状態に入っているという機器の状態】を前提にして、この発言が為されているとすればどうでしょうか。
・すでに録画状態にあった機器の録画という動作が中断する。
・動作が停止していた機器の録画という動作が再開する。
という意図で解釈できれば、ほとんど違和感はなくなるように思われます。
たとえば、自動的な停電の復活などが無意識的に想定されるのではないか、ということです。
しかし、このような前提の元においても、「録画」という動作が「意志を持たない存在」によって「(自動的に)開始される」という想定は(現在の科学技術に対する認識としては)難しいでしょう。
それが、
×録画が開始する
が、絶対的に不可と判定される理由であるように思いますし、その感覚に同意できます。
>「開始する」にはその作動主が暗示されやすく、また「(既に)開始している」という継続動詞側面をも持つため、過去形での「試合が開始した」はともかく現在形は意味がボケやすく、更に動作性の名詞とは、いわゆるテンスとアスペクト上での不合や衝突を来たし易いということではないでしょうか
:
このご見解にはかなり同意できます。
要するに「テンスとアスペクト上での基準」といったものが、現段階では未だ確立されていないのだから、白黒はつけがたい、という結論になりそうですね。
>「再開する」「開始する」においては、そのままの事態として受け止め易い向きと、どうしてもその動作主との繋がりを拭いきれない向きとの揺らぎが生じているという今日的背景が感じられます。
:
現実的には、それが現状なのかもしれませんね。
みなさんのご見解を元にネットでも色々結構検索してみたのですが、どうも決定的な答えは見つかりませんでした。
『宿題は尽きません。』という謙虚なお言葉に尽きるのでしょう。
他の方々にも、貴重な情報、および ご見解を賜り、心より感謝いたします。
No.14
- 回答日時:
#13です。
>この例の中に「開始する」が含まれているとすっきりするんですけどね・・・。
果たして、「開始する」は自他両用可能なのか否か・・・。
岩波の本書のこの項の筆者は白川博之氏ですが、「受身」の項では別の筆者(須賀一好氏)がカコミ欄にてハッキリ、「他動詞と自動詞が同じ語形の例」として次のように「開始する」も上げています。
窓を開く ⇔窓が開く/開かれる
調査を開始する ⇔調査が開始する/開始される
事態を改善する ⇔事態が改善する/改善される
事業を拡大する ⇔事業が拡大する/拡大される
緊張を緩和する ⇔緊張が緩和する/緩和される
真実を反映する ⇔真実が反映する/反映される
企業を閉鎖する ⇔企業が閉鎖する/閉鎖される
名前を暴露する ⇔名前が暴露する/曝露される
加えて、自動詞文と受身文の相違点にも触れています。
「自動詞文の「窓ガラスが割れる」は、窓ガラスに生じた出来事だけを意味するのに対して、受身文の「窓ガラスが割られる」は、窓ガラスに生じる出来事の原因である行為(=[割る])の存在をも含意している。…」(P55)
「漢語や外来語のサ変動詞の場合は、動詞の自他を語形によって区別することができないことに注意する必要がある。たとえば、「破壊する」「カットする」は能動文の述語、「破壊される」「カットされる」は受身文の述語と、それぞれ区別される。しかし、「実現する」や「汚染する」あるいは「ストップする」といった動詞は、「複線化を実現する」と「複線化が実現する」、「湖を汚染する」と「湖が汚染する」、「生産をストップする」と「生産がストップする」のように自動詞形と他動詞形が同じである。こうした語例の場合は、「湖を汚染する」と「湖が汚染する」では、前者が自動詞文、後者が他動詞「汚染する」の受身文として、すでに述べたような微妙な違いの意味を表現するものとして使われるのである。」(P56)
ご回答ありがとうございます。
専門家の方で、「開始する」の自動詞用法を認めている方がいらっしゃるんですね。
そうすると、広辞苑とは見解を異にしているということになるでしょうが、専門家の間でも見解が定まっていない、ということがおかげさまではっきりしたように思います。
>加えて、自動詞文と受身文の相違点にも触れています。
「自動詞文の「窓ガラスが割れる」は、窓ガラスに生じた出来事だけを意味するのに対して、受身文の「窓ガラスが割られる」は、窓ガラスに生じる出来事の原因である行為(=[割る])の存在をも含意している。…」
:
という箇所も興味深く拝見しました。
No.13
- 回答日時:
#11です。
>「戸が開く」「戸を開く」は自動詞・他動詞として両方使えます。
「働く」も自他同型でしょうが、「知恵が働く」や「悪事を働く」では使えません。
漢語一字のサ変動詞や和語のサ変動詞、まして一般の和語における自他の用法と、このケースのような漢語二字サ変動詞の使い方とは単純に同列視できない側面があります。
やや長いですが「日本語使い方考え方辞典」(岩波書店)の記述を引用します。
「和語の動詞の多くに自他のペアが見られるのと異なり、漢語の動詞(漢語サ変動詞)は、「休息する」「活躍する」のように自動詞としてのみ用いるか、「打倒する」「利用する」のように他動詞としてのみ用いるか、いずれかである場合が多い(「移動する」「消化する」のように自他両用で用いるものもあるが、少数である)。ところが、和語と違って形態的に自他の区別がないために、運用にあたっては、時として自他の混同を犯すことがある。」
「たとえば、「×研究を進展する」「×友の会を発足する」「×紛争を終息する」といった誤用がしばしば見うけられる。これは自動詞であるから、他動詞として使おうとするならば。「進展させる」「発足させる」「終息させる」というように使役の形にしなければならない(他動詞のかわりの使役)。逆に、他動詞を自動詞のように使った誤用もある。「×政界が浄化する」「事態が収拾する」のような例である(→受身)。日本語を母語とする人ならば和語の自他を取り違えることはまずないが、漢語サ変動詞のの自他は、落とし穴だといえる。」((P322-3))
再々のご回答で恐縮です。
いつも参考にさせていただいております。
>やや長いですが「日本語使い方考え方辞典」(岩波書店)の記述を引用します。
:
ありがとうございます。
興味深く拝見しました。
以降は、その内容に関してのコメントになります。
>「和語の動詞の多くに自他のペアが見られる(のと異なり、)
:
というのは、
「助ける・助かる」「折る・折れる」「切る・切れる」などのように接尾辞変化としてペアになっている場合が多い、という意味なのでしょうね。
>漢語の動詞(漢語サ変動詞)は、「休息する」「活躍する」のように自動詞としてのみ用いるか、「打倒する」「利用する」のように他動詞としてのみ用いるか、いずれかである場合が多い
:
なるほど。
>(「移動する」「消化する」のように自他両用で用いるものもあるが、少数である)。
:
ここですね。
この例の中に「開始する」が含まれているとすっきりするんですけどね・・・。
果たして、「開始する」は自他両用可能なのか否か・・・。
>ところが、和語と違って形態的に自他の区別がないために、運用にあたっては、時として自他の混同を犯すことがある。」
:
う~む。(-_-);
かなり核心に近づいてきた感がありますね。
>「たとえば、「×研究を進展する」「×友の会を発足する」「×紛争を終息する」といった誤用がしばしば見うけられる。これは自動詞であるから、他動詞として使おうとするならば。「進展させる」「発足させる」「終息させる」というように使役の形にしなければならない(他動詞のかわりの使役)。
:
口幅ったいですが、全く同感です。
>逆に、他動詞を自動詞のように使った誤用もある。「×政界が浄化する」「事態が収拾する」のような例である(→受身)。日本語を母語とする人ならば和語の自他を取り違えることはまずないが、漢語サ変動詞のの自他は、落とし穴だといえる。」
:
「番組が開始する」は果たして○か×か、疑問の決定的解決とは言えませんが、『漢語サ変動詞のの自他は、落とし穴だといえる。』ということは、一企業が誤用するのもさして不思議ではない、ということになるかもしれませんね。
「番組が開始する」は間違いという持論のわたしとしては心強い専門的見解をお示しいただいたことになると思いますが、感覚で決め付けることは避けておきたいと思います。
その上で、ふと思ったのですが、前回のお話の「終了する」に関してですが、、たとえば「自然に(自動的に)終了する」という事態は想定できますよね。
この意味で自動詞足り得るが、「自然に(自動的に)開始する」という事態は想定しにくいような気がします。
やはり、何らかの意志主体によって『他動的に』開始される、という性質を持った動詞なんじゃないでしょうかね・・・。
その結果自動詞扱いしようとすると不自然になる・・・。
いかがですか?
わたしの独断的妄想かもしれませんが。
いずれにしても、
「漢語サ変動詞の自他は、落とし穴だといえる。」
という見解が存在することを教えていただいたお陰で、一応、気持ちの整理はつきました。
声高に間違いという指摘はできないかもしれないが、本当は違う、と主張できる根拠の一端となり得る、という程度の位置づけをしておきたいと思います。
No.12
- 回答日時:
#11です。
>「まもなく番組が終了します」であれば、まったく違和感は覚えないですよね。
もう少し細かく触れてみます。
1.まもなく番組が終了します。
2.まもなく番組が中断します。
3.まもなく番組が再開します。
4.まもなく番組が開始します。
しっくり度合いにそれぞれ違いが感じられませんか。
終了する:(1)自「試験時間が終了する。」
(2)他「ようやく任務を終了する。」
中断する:(1)自「話が中断する。」
(2)他「仕事を中断する。」
再開する:(1)自「試合が再開する。」
(2)他「審議を再開する。」
開始する:(1)自「モノレールの運行が開始する。」
(2)他「新製品の販売を開始する。」
(例文引用:「表現読解国語辞典」ベネッセ)
この辺が課題で上げた4)や5)と関係しています。
ご回答ありがとうございます。
>しっくり度合いにそれぞれ違いが感じられませんか。
:
4.まもなく番組が開始します。
以外は全く違和感を覚えません。
#4さんから教えていただいた情報なのですが、
角川の(古いそうですが)国語辞典によれば、
「開始」について、
(自他サ変)例文 「試合が開始します」
という解説があるようです。
しかし、広辞苑では他動詞扱いしかしていない、ということです。
(「表現読解国語辞典」ベネッセ)でも、(1)自「モノレールの運行が開始する。」
という例文が挙げられているということは、自動詞としての用法もある、と考えてよいのでしょうかね・・・。
わたしとしては、この表現には非常に違和感を覚えるのですが、kine-oreさんの感覚としてはいかがですか?
>この辺が課題で上げた4)や5)と関係しています。
:
というのは、
4)自動詞といえどもその能動性はそれぞれ異なり、それにつれ意味合いは大きなズレを齎すのか。
5)動作性の名詞に「する」を付けた、いわゆる「サ変動詞」の表現性も、この場合のような状態性の度合いの濃さが異なる名詞での「サ変動詞」の微妙な差異と、その感度における時代性や個人性の推移。
とおっしゃっていただいた箇所ですね。
4)の、能動性が異なるというのは、「蕾が開く」と「戸が開く」では意味合いが異なる、といったことをおっしゃっておられるのでしょうか。
それであれば、他動詞として「木が蕾を開く」とか「先生が戸を開く」などでは、前者が全くと言って良いほど同じ意味になるのに対して、後者は、そうではない。
つまり、木は(その一部であるのだから)蕾と同一視できるが、先生と戸は同一視できない、といったことから、文の示している本質的意味が異なる、ということをおっしゃっておられるのでしたら、なんとなくわかります。
5)の記述内容が意味するところは、ちょっと理解できませんでした。
No.11
- 回答日時:
「まもなく予約された番組が開始します。
」↓
「まもなく、予約された番組がスタートします。」
このように「スタートする」に差し替えるとスンナリ落ち着きます。
逆にいえば、当初の文章での「スタート」という英語の部分をあえて「開始」に翻訳してしまったために違和が生じたようにさえ思えます。
「予約された番組放送への録画機能がまもなく作動します。」あるいは、
「予約された番組の放映・録画がまもなく開始となります。」
「番組が」という、その実は「番組放送」の略なのであって、さらにその「(録画機能が)作動する」や「(録画が)開始となる」というように、論理性を高めていくとテニヲハも生きてきますが、その分すこし言葉が煩わしくなってもきます。
やはり「まもなく、予約された番組がスタートします。」が一番シックリします。
ここにはわかりやすさのための、いくつかの課題が垣間見られます。
1)「予約した」と「予約された」の対比、および、「…された」の用法は完了形(予約済み)か、受身か、尊敬か。
2)「まもなく」には句点を入れるか、位置を本動詞に近づける。
3)他動詞に構文を変えてまで「番組が」を主格として良いのか。「対象語」としての意味を指す自動詞構文のままが望ましいのか。柔らかな強調性としての「が」の機能。
4)自動詞といえどもその能動性はそれぞれ異なり、それにつれ意味合いは大きなズレを齎すのか。
5)動作性の名詞に「する」を付けた、いわゆる「サ変動詞」の表現性も、この場合のような状態性の度合いの濃さが異なる名詞での「サ変動詞」の微妙な差異と、その感度における時代性や個人性の推移。
6)コンピュータ用語など、今日的な分野での独自の英語的表現様式をどのように日常的言葉として取り入れていくのか。これはまた、電子機器に付与する対話型表現における高齢者向け「方言」解読・発話機能の課題とも繋がるでしょう。
(火災や津波警報装置の地域的方言での切迫性付与、電気自動車家電や電子通信機器における書き込み・読み上げ・対話機能における日本語文法の許容性など。)
参考までに、「”が開始”」を使ってググった実際の表現を幾つか添えてみます。
・この人の装置の表示文字では、
「まもなく予約された番組が開始されますの文字」
http://ameblo.jp/miyahan30/day-20120826.html
・こちらはビエラと同じ表示のようです。
「3時になった瞬間「予約された番組が開始します」ってなってバッて画面が突然移り変わったよ。」
http://www.kumagomachan.com/2012/02/cx-30.html
・この特許文では、
「予約した番組が開始されるまでは、」
http://www.patentjp.com/07/T/T100034/DA10049.html
・パナソニックでは
「録画予約された番組が開始する際に、視聴を携帯電話が促すため、」
・こちらでは開始と終了にあたって、「予約した番組が」+「(録画を)開始する」のニュアンスとなっています。
「予約した番組が開始(終了)する、どれくらい前から録画を開始するかの設定を行います。」
「番組の開始(終了)予定時刻と同じ時間に録画を開始します。」
https://www2.mouse-jp.co.jp/ssl/user_support2/sc …」
ここからは「予約した番組<が>」「録画<を>」「開始します。」の構文が見て取れます。
ご回答ありがとうございます。
おっしゃるように「スタートします」とか「始まります」だとすっきりしますね。
「戸が開く」「戸を開く」は自動詞・他動詞として両方使えます。
「働く」も自他同型でしょうが、「知恵が働く」や「悪事を働く」では使えません。
「開始する」は、どちらの分類になるのか・・・色々検索してみましたが、明確な基準も含めて、なかなか見つかりません。
>「番組の開始(終了)予定時刻と同じ時間に録画を開始します。」
:
興味深い例を挙げていただきました。
「まもなく番組が終了します」であれば、まったく違和感は覚えないですよね。
なのに、なぜ、
「まもなく番組が開始します」に違和感を覚えるんですかね・・・。
No.10
- 回答日時:
早々のレスありがとうございます。
「スル」が自動詞であるか他動詞であるかの問題ですが、結論からいえば「両方」といえます。
・「頭痛がする」「予感がする」「音がする」………。
・「工夫をする」「試験をする」「演説をする」………。
前者は見かけ上は自動詞です。しかし後者は自動詞であるとも他動詞であるとも説明できます。それは前者が「頭痛がする」とはいっても「頭痛する」とはならず、逆に後者は「試験をする」はそれ自体でも意味をなしますが、「試験する」でも文意が通ってしまうことによると考えられます。
「見かけ上は」との条件を付したのは理由があります。「頭痛」「予感」「音」これらは何れも「人間が知覚として認識する現象」ですから、実際には「頭痛をおぼえる」「予感を感じる」「音が鳴っているのを聞いている」として、本来ならば他動詞として区分されても不自然ではないでしょう。しかしながら一方で「頭痛がする」も不自然とはいえません。「知覚・感覚動詞」ですから自動詞であるとの説明も可能になることとなります。
こうした一つの動詞で自動詞・他動詞の両方の性質を有する動詞を「自他同型」と呼ぶとの説明が『国文法講座6』所収の森田良行氏の論稿「自動詞と他動詞」に見えます。
日本語の「名詞と動詞の関係」との点に着目するならば、文章構造からみて、名詞+「助詞」+動詞で機能することに対し、外国語では名詞+動詞の形でありまた同時に語順と名詞および冠詞の格変化によって明確に識別されるとの相違点があるとも考えられます。
むろん、英語にも自他同型動詞はあり“want”などはその典型ともいえます。自動詞としては「欠落する、不足する」、他動詞ならば「欲する」です。
「スル」の問題に話がそれてしまいましたが、最初の「まもなく予約された番組が開始します」は一般的な日本語として不自然であることだけは確かといえるでしょうね。僕は「動詞」よりも「助詞の使い方」に問題の原因があると考えますが如何でしょう?。
ご回答ありがとうございます。
色々教えていただきました。
「スル」は自他同型であるということに気づきませんでした。
ということは文の内容によって自他の判別するしかないようですね。
その文が適切かどうか、ということに逆戻りしてしまいますか・・・。
「戸が開く」「戸を開く」は自動詞・他動詞として両方使えます。
「働く」も自他同型でしょうが、「知恵が働く」や「悪事を働く」では使えません。
色々検索してみましたが、多様な見解があることを初めて知りました。
「開始する」は、どちらの分類になるのか・・・引き続き悩み中ですが、難しそうなので保留にしようかと感じているところです。
No.9
- 回答日時:
こんばんは。
ベテランの質問者様からのご質問に私も興味を感じました。「まもなく予約された番組が開始します」は文章としては物主構文であることに疑いの余地はないでしょう。英語の文章ならば物主構文の場合は主語Sを目的語Oとして訳すと自然な日本語になりますが、日本語の文章でもこの考え方は適用できると考えられます。
質問者様がご指摘のように「まもなく予約された番組を開始します」であるならば、「まもなく開始します」…(何を)→「予約された番組を」との順に文章が語彙によって記される形であり、思考過程の順序と一致することで不自然ではありません。したがって「まもなく予約された番組を開始します」が自然な感じをうけることとなり、「まもなく予約された番組が開始します」はこなれた日本語とはいえなくなります。
もう一つの問題は「開始」と「始まる」との関係です。「まもなく予約された番組が開始します」が仮に「まもなく予約された番組が始まります」となった場合は両者の関係が必ずしも等号で結ばれた関係(両者が動詞として識別されるとの認識)とはいえないのではなかろうか、と考えることもできます。「始まる」が明らかに一つの単語を形成する動詞であることに対し「開始する」は一見動詞にみえても実際は「開始(名詞)+スル」であって、双方の性質は明らかに異なる。もしこの「名詞+スル」およびそれに準じる形で違和感を解消するならば、スッキリしない文章ですが「まもなく予約された番組が開始となります」程度の形になると考えられます。如何でしょうか?
ご回答ありがとうございます。
>「始まる」が明らかに一つの単語を形成する動詞であることに対し「開始する」は一見動詞にみえても実際は「開始(名詞)+スル」であって、双方の性質は明らかに異なる。
:
なるほど。
ご指摘を受けてよくよく考えてみたのですが、この「スル」は他動詞ですよね。
そうすると、「開始する」には自動詞としての用法は無い、ということになるでしょうか。
辞書では、「開始」に「始まること」という自動詞的意味が記述されていたので自動詞の可能性も否定できないのか、と思ったわけですが、そういうことでもないのかもしれません。
であれば、やはり、
「まもなく予約された番組が開始します」は(文法的には)間違いと捉えて構わないのでしょうか。
「まもなく予約された番組が開始となります」は許容範囲かもしれませんね。
No.8
- 回答日時:
>録画予約ではなく、単に視聴予約の場合にはどう思われますか。
「しかたが無い」と思うし、ぶっちゃけ「どうでもいい」と思う。
だって、ああいう機器の文章って、日本人が書いてない場合が場合が多いから。
パナのビエラのように、言語設定が出来る民生機器は、表示されてる文章のオオモトは英語で、各国の言語に翻訳して搭載されてます。
翻訳の際には、文字数(プログラムのサイズ)の関係もあり、場合によっては外人が翻訳してたりして、ちょくちょく「訳の判らない日本語」になったりします。
今回のも、そういう例の1つに過ぎない可能性があります。
ネイティブな英語を知らない日本人が英訳すると、翻訳された英語が「訳の判らない英語」になったりするでしょ?
「パナのビエラの日本語の表示文章を日本人が書いている、と言う確証、証拠がある」と言うなら、質問者さんのように議論するのも意味があります。「日本人なのに、なんでこんな表現をしたんだろう?」ってね。
しかし、日本人が書いているという証拠が無い、外人が翻訳して書いている可能性がある場合は、議論そのものが無意味です。
もし外人が書いているとしたら「翻訳間違ってるよね」って言う結論しか出ませんからね。
再度のご回答ありがとうございます。
他の方もおっしゃっておられるのですが、「まもなく予約された番組が始まります」であれば、全く違和感は覚えませんよね。
「まもなく予約された番組が開始します」に違和感を覚えるのは、「開始」を他動詞としてしか捉えてないためだと思います。
「開始」には「始まること」という自動詞の意味もあるようなので、違和感を覚えるわたしの感覚がおかしいと解釈しても良いのかもしれませんが、あるいは、ビエラの表現が間違っているのかもしれない。
仮にビエラの表現がおかしいとすれば、なぜ、どのようにおかしいのか、それを知りたいな・・・ということです。
わたしの感覚がおかしいという納得が得られた時点では諦めますが、「番組が開始します」にはどうしても違和感を覚えてしまうのです。
端的に申し上げると、
これこれこういう理由で「番組が開始します」はおかしい!
あるいは、
これこれこういう理由で、あなたの感覚はおかしい!
というご回答をお待ちしているわけです。
もっと言うと、「開始する」は自動詞なのか?という疑問ですね。
「オリンピックが開始します」とは言わないのではないか・・・、といった感覚です。
No.7
- 回答日時:
[No.3お礼]へのコメント、
》 まもなく予約された番組を開始します
》 まもなく予約された番組が開始します
私は何れも違和感を覚えません。というのは…
「開始します」を、上の場合は「(放送局が)始めます」に、下の場合は「始まります」の意味で(無意識に)読むからだろうと思います。
でも、上の二つの表現は私の好みではありません。私なら…
まもなく予約された番組が始まります
とするでしょう。「開始」より「始まる」の方が優しい表現だから、です。
ご回答ありがとうございます。
>》 まもなく予約された番組を開始します
》 まもなく予約された番組が開始します
私は何れも違和感を覚えません。というのは…
「開始します」を、上の場合は「(放送局が)始めます」に、下の場合は「始まります」の意味で(無意識に)読むからだろうと思います。
:
まさしく、おっしゃるとおりでしょうね。
わたしも、このメッセージがテレビメーカーによって作られたものである、ということがややこしい表現になった根本的な理由ではないかと思っています。
いわゆる苦肉の策といった表現なのでしょう。
メーカーとしては、自分たちが番組を始めるわけではないので「始めます」とは言いづらい。
しかし、「始まります」と他人事のように言ってしまうと、自分たちのシステムによって予約が開始された、という印象が薄まってしまう。
番組はテレビ局が始めるのだが、それを見ることができるのは、あくまで自分たちメーカーのシステムが、もうじき機能するからだ。
といったニュアンスを共存させるために、「番組が開始します」という表現になったようにも感じているわけです。
この場合、「番組が開始します」は「番組が始まります」と(文法的に)同じ意味になり得るのだろうか?という疑問が浮かんだ、ということです。
No.6
- 回答日時:
「開始します」は「(動詞)開始する+ます」ですが、開始を名詞にした場合、「番組を開始です」「試合を開始です」でも「番組が開始です」「試合が開始です」でも多少の違和感程度で済むのであれば、慣れなのではないでしょうか。
始まると始めるとでは、扱いが違います。
「番組が始まります」「番組を始めます」はOKですが、「番組を始まります」「番組が始めます」はNOです。
名詞や体言にするをつけたサ変動詞の場合、審議が停滞する、睡眠が不足する、橋が完成する、堤が崩壊する、番組がスタートする、演技が終了する、、、などのように「が………する」の使い方は多いです。
「番組が、討議が、演技が、連載が」に続くのが、「終了する」「中断する」「再開する」で問題ないのであれば、「開始する」でも構わないはずです。
しかし、「審議が開始する」「番組が開始する」「まもなく予約された番組が開始します」には、私も違和感を覚えます。
「開始する」に対象を先行させるときには「………を」でないと違和感が起きます。
おそらく日本語環境で育った多くの人はそう感じると思います。
「私たちでやります」「私たちがやります」は普通なのに、「私たちはやります」は用途が違う表現です。
「私たちで始めます」「私たちが始めます」も似た表現です。「私たちは始めます」はやや似た状況で使える表現です。
「私たちは始めます」と「私たちは開始します」は似ています。「私たちが開始します」でも「私たちで開始します」でも、私には違和感がないです。
言葉の違和感とか、理解のしやすさは、慣れとか文化とかによるので、辞書や解説書にある説明を組み合わせても説明できないことは沢山あると思います。
違和感を感じる ⇒ 違和感を覚える
昼食を食べましたか? ⇒ 昼食を摂りましたか?
バケツの水をひっくり返したような大雨 ⇒ バケツをひっくり返したような大雨
DVDを観る ⇒ DVDを利用して作品を観る
学校に行ってるの? ⇒ (授業をまじめに受けているの?)
お湯を沸かす ⇒ 水を沸かす (こんなことを言われたら途惑ってしまいます)
言語表現は、社会の中で生きていて、変化しているという面もあると思います。
「年越し」「四時を回る」「錦を飾る」「やっかいを掛ける」などの表現も、他の表現に変化するかもしれません。
パナソニックのビエラのプロダクトマネジャーや最終チェッカーは、「まもなく予約された番組が開始します」で表示した場合(日本人で違和感を覚える人が多くても)状況を誤解する人は少ないし、「{まもなく}+(予約された番組が)+{開始します}」のパターンの方が日本語に不慣れな人を含めた多くの人向けの定型表示としては優れているのではないかと考えたのではないでしょうか。
ご回答ありがとうございます。
>「開始します」は「(動詞)開始する+ます」ですが、開始を名詞にした場合、「番組を開始です」「試合を開始です」でも「番組が開始です」「試合が開始です」でも多少の違和感程度で済むのであれば、慣れなのではないでしょうか。
:
なるほど。
ただ、「開始します」と「開始です」は、意図が異なるような気がしますけど、どうでしょうか。
「これから決勝の試合が開始です」なら、おっしゃるように「慣れ」という要素を加味すれば、一応の許容範囲でしょうか。
しかし、「これから決勝の試合が開始します」だと、どうですかね・・・。
>「私たちは始めます」と「私たちは開始します」は似ています。「私たちが開始します」でも「私たちで開始します」でも、私には違和感がないです。
:
これは、「始めること」という意味が適用されている他動詞の用法ですね。
それは、同意します。
辞書には「始まること」という自動詞的用法も記されているようなので、悩んでいる次第です。
自動詞であれば、「扉が開きます」と同様に、「会議が開きます」「番組が開始します」が(あくまで文法的には)正当化されなければなりませんよね。
この場合、文法的には間違いではないのだが、人口に膾炙する表現ではなくなっているのだ、ということになりますから、回答者さんのおっしゃるような論理が適用されている可能性は大いにあると思うのですが、ただ、現段階ではもうひとつすっきりしません。
つまり、自動詞としての用法は「開始(する)」には無いのだ、となれば一番すっきりするのですが、その根拠、またはそれを否定する根拠を知りたい、ということになりますかね。
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