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「~ばかりに・・・・」も「~せいで・・・・」も、ある原因で悪い結果になったことを述べる表現だが、その使い分けがよくわからない。(1)「父が動物嫌いだったせいで、私は子どもの頃、犬を飼えなかった。」の「せいで」のところを「ばかりに」と言い換えてもOKだろうか。日本語の問題では、正答は「せいで」になっていたが。(2)「彼のことばを信じたばかりに、ひどい目にあった」の文では、「ばかりに」のところに「せいで」もOKだろうか。(3)「彼が遅刻したせいで、みんなが新幹線に乗れなかった」では「せいで」を「ばかりに」に置き換えてもOKだろうか。私は3文とも、置き換えOKのように感じる。

A 回答 (5件)

両者の意味を辞書で確認してみると、


「ばかりに」は、
「ある原因・理由では考えもしなかった悪い結果になることを表す。」
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E3%81%B0%E3%81 …
「せい」は、
「上の言葉を受け、それが原因・理由であることを表す。」
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%8 …
となっています。
どちらも原因・理由に関する言葉ですが、大きな違いは、「ばかりに」は「(ある原因・理由では)考えもしなかった悪い結果」になるという点です。
「○○ばかりに△△」と言う場合、○○という理由が△△という結果をもたらすとは、基本的に想定していないことになります。

(1)
「父が動物嫌い」という理由は、「犬を飼えない」という結果を容易に推測できるので、
「父が動物嫌いだったせいで、私は子どもの頃、犬を飼えなかった。」
と表現するのが一般的なのでしょう。
しかし、たとえば、父が動物嫌いとだとしても、自分が世話をすれば良いのだし、そもそも、父が動物嫌いだという理由で自分まで好きな犬を飼うことができないのはおかしい!
という見解があっても構わないと思います。
こうした見解を持っていれば、犬を飼えないというのは「考えもしなかった悪い結果」になるわけですから、
「父が動物嫌いだったばかりに、私は子どもの頃、犬を飼えなかった。」
という表現は十分成立します。

(2)
一般的に言って、他人の言葉を信じるからこそ会話が成立するわけなので、
「彼のことばを信じた」ことが原因でひどい目に会うことは、「考えもしなかった悪い結果」と言えます。したがって、この場合は、
「彼のことばを信じたばかりに、ひどい目にあった」という表現になります。
しかし、他人の言うことが必ずしも正しいとは限らないわけで、また、あまり信用していたわけではない相手の言葉だった場合には、「考えもしなかった悪い結果」という印象は薄くなることでしょう。この場合には、「彼のことばを信じたせいで、ひどい目にあった」と単純に因果関係を述べる表現が成立します。

(3)
一人が遅刻したら、みんなが新幹線に乗れないのは容易に推測できる結果なので、
「彼が遅刻したせいで、みんなが新幹線に乗れなかった」が一般的な表現になると思います。
しかし、たとえば、遅刻した人は置き去りにすればいいではないか、という見解も当然あると思います。
この見解に立てば、みんなが新幹線に乗れないというのは、「考えもしなかった悪い結果」ということになりますから、
「彼が遅刻したばかりに、みんなが新幹線に乗れなかった」
という表現も十分に成立するでしょう。

「ばかりに」は理由・原因の対象となっている人や事柄に対する強い不満の表明。
「せいで」は単純な因果関係。
をそれぞれ表わしているように思います。
  
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「~ばかりに」は副助詞「ばかり」+接続助詞「に」であり、(2)「彼のことばを信じたばかりに、」の例のように、その前の句を受けて「ただそれだけの原因となって」、後に続く文句では「話し手が後悔したり残念に思ったりしている気持ちを伴っている。

」(「使い方の分かる類語例解辞典」小学館)

一方、「~せいで」は名詞「せい(所為)」+接続助詞「で」であり、(1)「父の動物嫌いのせいで、」。(3)「彼が遅刻したせいで、」の例のように、その前の句を受けて「その影響を齎した責任の所在」を取り上げ、その結果が続く文句での悪い結果に至ったという指摘に繋がっています。「~せいか」とすれば、責任の所在が曖昧になり、多分そのことだろうという推定に留まっています。本来は良い影響としての「恩恵」であるはずの「~おかげで」も、悪い原因に用いて価値が逆転させ、「彼が遅刻したおかげで、」といった言い方も多くなっています。まあ「お礼参り」的なニュアンスでしょうか。

このように、「~ばかりに」は話者が関係するそれだけの原因から、後段において話者の後悔や無念の表明が主眼になっているのに対し、「~せいで」は特に前段を取り立てての「齎した責任の所在」とその追及にポイントが置かれていると見てはいかがでしょう。
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「のせいで」は、単純に原因を表しているだけですが、「ばかりに」は、他はすべてうまくいっているのに、たったひとつ良くないことがあって、それが原因で失敗したような場合に使いますから、状況しだいでは、置き換えると意味がおかしくなることもありそうです。



あと、「のせいで」は名詞にも使いますが、「ばかりに」は動作を表す言葉にしか使いませんね。
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広辞苑には、次のように記載されています。


(1)「~ばかりに・・・・」
それがもとになって次の事態が生じた意を表す。
(2)「~せいで・・・・」
上の語句を受けて、それがある物事(多くは、よくない物事)の原因・理由であることを示す。

多くは、(1)と(2)との間で言い換えが可能で、例文もどちらの言い方でも可能だと思います。

ただし、個人的な感覚では、~の部分と・・・・の部分のどちらを強調したいのかによって、使い分ける方が望ましいと感じます。
「~ばかりに・・・・」では、~の部分が主として言いたいことであり、それに伴って引き起こされた・・・・は補足部分と感じます。
一方、「~せいで・・・・」では、・・・・の部分が主として言いたいことであって、原因・理由にあたる~は補足部分と感じます。

(1)「父が動物嫌いだったせいで、私は子どもの頃、犬を飼えなかった。」の文は、犬を飼えなかったことが主として言いたい部分であると感じられるので、「~せいで・・・・」の文が適切と感じます。
(2)「彼のことばを信じたばかりに、ひどい目にあった」の文は、彼のことばを信じたことに対して強い後悔が感じられ、こちらが主であり、「~ばかりに・・・・」の文が適切と感じます。
(3)「彼が遅刻したせいで、みんなが新幹線に乗れなかった」の文は、「彼が遅刻した」という原因部分と「新幹線に乗れなかった」という結果部分のどちらを強調したいのかによって、「~ばかりに・・・・」と「~せいで・・・・」のどちらにするかを使い分けるべきだと思います。
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こんにちは。



全てokです。
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