長年オーディオ機器に興味を持っていますが、圧縮による劣化とテープダビングによる劣化の違いが判りません。
圧縮の場合、人間の感覚で感じ取りにくいと思われる成分を間引くため、元のデータより情報量が減ることで音質や画質が劣化することは分っています。しかし、アナログテープへのダビングの場合は何故画質や音質が劣化するかはわからないのが実情です。
アナログだからと言われても、なぜアナログなら劣化するのかという事になり、はっきりわかりません。
アナログによる劣化のメカニズムは、どのようなものなのでしょうか?
また「MDは劣等、カセットは優等」という意見が出ていますが、実際にカセットがMDより音質が良いのかさえ疑問です。上級はおろか中級のカセットデッキでもMDよりずっとましとか、消費電力の大きい機種が音質が良いとかいう意見もありますが、アナログによる劣化のメカニズムがわからない以上、本当にアナログは圧縮より良い絵や音が出せるのかが疑問ですが、実際どうですか?
No.24ベストアンサー
- 回答日時:
No.20のJohn_Papaです。
最初のご相談内容とは懸け離れますが、No.20のお礼に対して補足しておきます。
データ転送におけるパラレルですが、転送レートが低い時代でも危機内ではシリアル←→パラレルの変換は行われていましたね。
8bitパラレルなら、各ビット用の信号線とクロック線とグランド線の最低必要10ラインが一セットで不平衡接続の結線でした。
それを受信側でクロックに応じてラッチを掛けて内部処理用データに復調していた。
その為基本的にクロック線不要で平衡出力のシリアル転送に比べ、シールド問題(ビット間クロストークや外部誘導による妨害など)やタイミングずれが発生しやすく(エラー発生時は複数ビットが影響を受ける為パリティのようなチェック能力も持たない)、路線長を長くできず高速転送に向かなかった。また、転送ケーブルのトラブルなどで転送中に寸断した場合には収集の付かないエラーになりました。
No.20回答の『プリンターに延々と打ち出される意味不明の記号』というのは、どちらかと言えばパラレル転送エラーの方のイメージでしたね。
それから、他の回答者が別の意味で使われている『転写』も劣化の一つの要素です。
磁気テープは巻かれた状態で保管されますので、常に別の時間の録音部分と隣接していることになります。テープ間に磁気シールドとかは有りませんので、隣接するNとS間は磁力線で結ばれ、磁力線の経路はゆっくりと磁化されます。
このために同じ状態で保存期間が長いと、音の無い場所に他の時間の大音量部分が転写(要するにスタンピング)されたり、被側に音があれば音量低下や音質悪化したりします。
塩化ビニルのLPレコードでも、隣接トラックを刻む際の圧力が一周前のトラックを変形させる事もあります。
これが、今までの回答に漏れている、『アナログテープへのダビングの場合は何故画質や音質が劣化するかはわからない』への間接的要因です。
No.26
- 回答日時:
A No.9、19、23 HALTWO です。
Analog に於ける音質劣化の Mechanism と Digital に於ける音質劣化の Mechanism という原点に戻って解説します。
先ず、圧縮型の Digital ですが、MD (Mini Disc) に用いられている ATRAC (Adaptive Transform Acoustic Coding) に於ける圧縮の Mechanism を具体的に御理解されていらっしゃるでしょうか?
「人間の耳には聞こえにくい音を消去して行く」 という漠然としたものではなく、具体的に 88 鍵式の Piano で一番低い A 音を録音する場合を例に採りましょう。
この A 音の主音は A4=440Hz の時に 27.5Hz となっていますが、人間の耳は約 100Hz 以下の音に対して音階を識別できる能力がありませんので 27.5Hz の音を A 音と認識する周波数は 110Hz や 220Hz といった偶数倍の高調波となっています。
そこで 27.5Hz の基音は消去して 55Hz の 2 次高調波音と 110Hz の 3 次高調波音を少し高めの Level に書き換えてしまっても人間の耳にはその違いが殆んど判りません。
こうして MD の場合、最初の録音で 27.5Hz の音は消去され、55Hz と 110Hz の高調波音が書き換えられます。
Digital to Digital の Copy であれば書き換えられた Data がそのまま Copy されるだけなのですが、これを Analog 音に戻して再生しているものを再び MD で録音したら・・・今度は 55Hz の音が消去の対象となり、110Hz と 220Hz が書き換えの対象となります。
27.5Hz の Piano 音の他に 41Hz の ContraBass 音が重なっていたらどうなるでしょうか?
両者の音量に違いがあれば音量の大きい方を優先して音量の小さいほうが消去の対象となります。
こうして低周波が不規則に消去された圧縮型 Digital 音は Amplifier の Bass Tone Controller で低音を強くさせようにも Bass Tone Controller が増強する周波数帯には音の Data がないという事が生じてしまいます。
16Hz~64Hz に音の Data などないのに Graphics Equalizer で 32Hz を一生懸命増幅しようとしたり、30Hz を再生できる Super Woofer を加えてみたりしたところで元の Data にはない歪が盛大に再生されるだけになってしまいます。
一方 Analog 録音の場合は「消去する周波数帯」などありませんので、全ての周波数帯域が含まれてはいるのですが、Tape 録音の場合は無音状態から -20VU まで立ち上がる時間と 0VU まで立ち上がる時間とが一直線に比例しているわけではなく、最終的に Clip してしまう +10VU などという Level に向かって高 Level になるほど立ち上がりが鈍ってきます。
Tape 録音で方形波の立ち上がり速度が 1msec 鈍ったとすると Dubbing による 2 度目の録音では合計 2msec、3 度目には 3msec 鈍って行くわけですね。・・・Digital Code の Copy ではこういうことは起きません。
また Noise Floor が -50VU にあったとすると 2 度目の録音 (Dubbing) では再び Noise が混入することによって Noise Floor が -44dB に上がり、3 度目の Dubbing では -38dB に上がってきます。・・・これも Digital Code の Copy では生じないものです。
100Hz~10kHz ぐらいの範囲で S/N 比 (Signal to Noise Ratio) が 40dB もあれば Pianissimo 演奏のような微弱音でもない限りは Noise Floor を殆んど感じないものですので、Tape Hiss Noise を感じ易い 7kHz 付近での 0VU 録音時 S/N 比が 50dB 近く取れている良質の Cassette Tape Recorder で 1 度くらい Dubbing をしても Noise Floor が目立ってきたなどと感じることは少ないでしょうし、立ち上がり速度の低下もやや Overshoot 気味の性格を持つ Tape を選択したり、Tape Bias Level をいじったり、録音 Level を慎重に選択することによって補正することができます。
Tape Recorder の特性に頼るのみならず、Tape Recorder と Tape Recorder の間に「良い音を奏でる」Amplifier を挟んで Dubbing するという方式もあります。・・・私は DAT (Digital Audio Tape) Recorder や Open Reel Tape Recorder に録音した生録 Source を Cassete Tape に Copy する際に MARANTZ PMD430 という Bias 調整ができる Tape Recorder を愛用したのみならず McIntsoh C34V という個性の強い Amplifier を間に挟んだりもしていました(^_^;)。
一方、圧縮型 Digital 方式である MD は Dubbing を行う以前の初録音で既に「27.5Hz は消去して 55Hz と 110Hz を書き換え!」というようなことが行われ「30Hz の Bass Tone Controller を右一杯に回しても極低音が出てこない!」なんてことになりますので、後から音色を補正したくとも Analog 録音のようには行かないという面もあります。
昔からの録音 Mania で、Analog Tape Dubbing 時の音色補正の仕方を熟知している人であれば比較的簡単に「良い音のまま」Dubbing することができるものですが、圧縮型 Digital 録音で変わって (劣化して) しまった音を補正するには Analog 式の考え方では補正できず、消去された 27.5Hz を 55Hz の信号から新たに作り出す Digital Harmonizer といった補正用の「Digital Application Program」を要することになります。
そうした専用の機材を豊富に揃えている Professinal Studio ならば兎も角も、Armature は Analog の方が音をいじり易い、言い換えれば「劣化する音を補正して良い音の状態で Dubbing する」し易さという点で Analog を好むものなのでしょうね。
近年は DTM (Desk Top Music) 用 PC (Personal Computer) Software に Digital 演算で様々な補正 (或いは Effect) をかけることができるものがありますので、こうしたものの扱いに長けた人であれば Noise や歪などが重畳することのない Digital Code のまま補正することを好むだろうと思います。
素敵な Audio Life を(^_^)/
No.25
- 回答日時:
>連続したデータは様々な要素を組み合わせるので再現が大変、ということでいいでしょうか?
さまざまな要素を組み合わせるというより不確定要素が加わりやすいと言う事でしょうか・・・
ノイズの影響やカセットやレコードなら回転に起因する問題、ホコリ、摩擦など色々あります。
コピー機で文章をコピーする時は読み取り面のホコリや汚れ、コピーする文章の紙のしわ、向きのズレなどが影響しますが
パソコン内で同じ文章をコピーしたファイルを作ってそれをUSBメモリやメールで配ってもそのような事に左右される事はなく全く同じものが出来ます。
No.23
- 回答日時:
A No.19 HALTWO です。
>では Digital Tapeの場合は磁力が一定以上なら1、それ以下なら0と判断できるということでしょうか?
その通りです。
でも、この補足質問は A No.19 の私の回答に対する補足質問ではないように思うのですが(汗)・・・。
それまでの回答を読むのに疲れてしまい、私の回答は読んでいらっしゃらなかったのでは(笑)?
私は Original の質問とその補足質問である
>>>アナログによる劣化のメカニズムは、どのようなものなのでしょうか?
>>ということは、アナログでのコピーは環境に左右されやすいほど(電源や磁性体からの)ノイズ混入などが多いということでしょうか?
についてのみ解説して Digital のことには触れていない筈ですが(^_^;)・・・。
根気よく回答した内容を Through されて別の方への補足質問を Copy & Paste されただけの反応には悲しくなります。
ありがとうございました。
当方の場合、Analogによる劣化のメカニズムをDigitalと「比較」したかったため、別の方の回答についてどう思っているかを聞きたかったのですが…失礼板ひました。
No.22
- 回答日時:
>結局は、0と1だけのデジタルのほうが再現性が高いということでしょうか?
オーディオ的な部分(音質や滑らかさとかいったもの)を除けば元(記録されたデータ)と
同じものを再現すると言う点ではデジタルはアナログよりも再現性が高いといえるでしょう。
No.21
- 回答日時:
御礼を再度有難うございました
※大雑把にいえば、デジタルテープは最大保磁力や最大磁束密度が一定ラインより上か下かで0か1を判別するということでしょうか?
0と1を記憶しますが
その記憶の強さと密度の度合いが
最大保持力と残留磁束密度に表れています
質のよいテープは長期間・強い力で保持します
質の悪いテープは短期間・弱い力でしか保持できません
ここで音質も併せて変化してしまうのです
従いましてデジタルテープには当然質の良いものを使用するのです
アナログは音を強さで記憶します(強い転写)
デジタルは音を1と0の符号に分解して記憶します(単純化した記憶)
申し訳ありません 如何しても御理解戴けないようで残念です
無念です
No.20
- 回答日時:
No.12のJohn_Papaです。
「お礼」に新たな質問
>アナログにはアナログの良さもあるということでしょうか?
が有りますので、これに関しての回答です。
アナログの利点は、連続データであると言うことです。
アナログは連続データですので、どこから再生しても、それにノイズや歪みが多くても、音にならないという事はありません。
アナログの品質は、媒体と、それに記録するトランデューサーの性能に依存する事になります。
また、「歪み」や「ノイズ」は必ずしも不快ではなく、人に快感を起こさせる場合も少なくありません。食事でも出汁や塩・醤油などの調味料で味付けしたほうがおいしく食べられるのと同じです。正確で有ることは必ずしも心地良さに繋がりません。アナログ媒体はそのような選択を受けて来た、より魅力的になるように努力されて来たとも言えます。ただ、アナログダビングを繰り返せば、その度に調味料が加算されます。過ぎたるは及ばざるが如し、というか人によって許容度が違いますが限度を超えると嫌なものになるのです。
さて、デジタル媒体の欠点として挙げられるのは、データが連続ではなく全て細切れのブロック(塊)であるという事です。
一つのブロックが何処から始まり何処で終わるか、明確に切り分けられなければデータの再現は不可能です。
便宜的に仮の4ビットデータとしますが1010,1100という並びが、一つずれて0101,100?と読み出されたら元とは似つかないものになります。
デジタルの初期には、このようなビットズレ原因のトラブルは少なからずありました。
プリンターに延々と打ち出される意味不明の記号やインターネット前の電話回線を使ったパソコン通信時代の文字化けなど、経験した人は少なからず居ます。
一定周期で区切りのシグナルを入れたり、その間の1の数が奇数個か偶数個かを表すパリティビットを入れたりして、ブロック化のタイミングや破棄して再送してもらう為のエラー検査に当てたりして改善され、今日のデジタル技術の基礎が構築されてきました。
デジタルでエラーが生じた場合は、そのデータは破棄されますので、再送が間に合わないとか再送もエラーだったりすれば音になりません。また、連続データではないので、データのブロックに番地を付けて管理する必要があります。本の目次(TOC=Table of contents)に相当する索引データも必須です。頭出しがすぐにできるので、アナログに対しての優位性にもなります。
MDの場合は、No.12回答に述べたとおり、0と1という単純な区別さえ付きにくい媒体だった為に、パリティチェック(ブロックにエラーが一つ以下が必要条件)程度のエラー検査ではすり抜けて音質を著しく劣化させたり、TOC部分でのエラーで、貴重なデータを行方不明にしてしまったりというトラブルが耐えなかったのです。デジタルだからまだ使える場合が有ったものの、アナログ録音用には到底使えない媒体だったでしょう。
ありがとうございました。
思い起こせばデジタルでも、データ転送レートが低かった時代は、パラレル転送(複数の線で並行して情報を転送すること)が広く用いられていましたが…
No.19
- 回答日時:
A No.9 HALTWO です。
>ということは、アナログでのコピーは環境に左右されやすいほど(電源や磁性体からの)ノイズ混入などが多いということでしょうか?
正しくその通りです。
防磁対策されていない一般の Audio Speaker System を CRT (Color Ray Tube:いわゆる Brown 管) 式 TV の左右に置くと Speaker Magnet からの磁場で TV の左右に変な色が映り込んでしまいます。
電導体は高熱になるほど電気抵抗が増えるのですが Audio 機器の回路は熱変化に追従する Servo 機構を持たず、Condenser も Resistor も固定値のものを用いていることから熱変化でどんどん特性が変わって行きます。・・・昔の真空管式 Amplifier などは管が充分に暖まるまでは Idling といって音色を期待できない準備期間でした。・・・昔の自動車も暖機運転をしていましたね。
このため Copy をする場合も厳密に言えば、Analog 機器では機器に電源を通じた瞬間から発熱してアップアップしてくるまでのどの時点で用いるのが一番良い音になるのかという問題が生じます。・・・まあ一般的には暖機運転をして機器が安定動作をしている時が最も良い音になるのですが、酷使し過ぎて熱くなってしまっては元も子もありません。
一方 Digital でやり取りする場合は高熱で部品が異常動作を起こすものでもない限りはどの時間帯に Copy しようとも原理的に Error は起きません。・・・圧縮などによる音質劣化は環境のせいではなく、圧縮 Program によるものですので、どれほど高額の機器を用いようとも Program に起因する質の劣化は同じです。
Digital 時代になってからは「耳で聴いて良い音か否かを判断する」よりも「数値の優劣で音の善し悪しを判ずる」傾向が顕著になった気がするのですが、Analog 時代を経験してきた者にとっては「どんなに数値上の特性が優れていようと耳で聴いて悪い音は『音が悪い』と思うものですし、その逆、つまり「真空管のような性能上は不利なものを用いても耳で聴いて良い音は『良い音』と言い切れる」ものです。
Analog の場合はそんな「耳を信頼して『良い音を追求する』楽しみ」がある点が Digital とは大きく違うところだろうと思います。
遅くなりましたが、再びありがとうございました。
ではDigital Tapeの場合は磁力が一定以上なら1、それ以下なら0と判断できるということでしょうか?
No.18
- 回答日時:
お礼の連絡がありましてページを見ましたが、?と言うのがありましたので。
使えそうなページのアドレスを張っておきます。
何について尋ねているのかが非常に判りにくくなっていますが・。
アナログとデジタルの回路で言えばデジタル回路というのは使うだけで言えば極端なアナログ回路の例と言えるのではないでしょうか?
先に実用化されたのはアナログ信号を持つ装置でした。
これはデジタル回路よりも色々な意味で技術的ハードルが低かったためです。
ただ、信号がノイズの影響を受ける傾向にあるのと抑え込むにはコストがかかることが問題になっていました。
半導体の技術の進歩によりデジタル処理をする回路が作りやすくなり、多くのデバイスに使用されてきました。色々なデバイスは最終的にアナログ信号で出力する必要があり入力信号を装置内でデジタル化して色々な処理をしてアナログ信号で出力します。
アナログだからとかデジタルだからどうだと言うことを論じるのは意味をなしません。結局入力された信号をスピーカーなりで出力されたものについて考える必要があるでしょう。
記録についても、カセットテープとして規格化されたものはアナログ信号を磁気ヘッドで記録するために作られたものです。だからといってDATはテープですがデジタルで記録するために作られたものです。デバイスの形状でどうかというのも的はずれたものではないでしょうか?
だいたいのことは、wikiに書いてあります。
さらにどうかと言うことでは、onkyoのサイトの技術記事を見ると分かったような気になると思います。
あの記事に書いてある背景にはデジタルのノイズ消しのために膨大なマンパワーがかかっています。
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8A% …
ありがとうございました。
ほかでも書きましたが、テープでもデジタルなら磁力の強さが一定以下なら0、それ以上なら1としているのでしょうか?
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