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こんにちわ。
私はSE・プログラマーとして連結決算のシステム開発をしているものです。
とは言っても、公認会計士の先生に支援していただき作った為
連結決算に関する知識が不足しております。
社内においてこのシステムの講習会を行う事になりました。
ほとんどの事は参考書などに載っているのですが、開始仕訳についてのみ
載っていません。(まだまだ見足りないのかもしれませんが)
開始仕訳が連結決算においてどのような役割を果たすのか、ご存知でしたら教えて下さい。(システム的レベルの為、P/L、S/Sに係わる仕訳を期首剰余金に置換えて作成するという事しか、解りません。何のためにこの作業が必要なのでしょうか?)
よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

続き


(1)当期の期末剰余金に影響を及ぼさず、次期以降の連結B/Sに影響を及ぼす
(2)当期の期末剰余金に影響を及ぼした仕訳が、次期以降の連結剰余金には影響を及ぼさない
(3)当期の期末剰余金に影響を及ぼした仕訳が、次期以降の連結剰余金にも影響を及ぼす
(4)当期仕訳がどのようなものでも、次期以降の開始仕訳を作成しない

(2)は、システム的には、当期の仕訳のうち、P/L(またはS/S)勘定を連結剰余金期首残高に振り替え、相手勘定を元のP/L(またはS/S)勘定にして、開始仕訳を作成するタイプです。
(B/S同士、P/L同士、S/S同士の仕訳の場合、開始仕訳は作成しません)
具体的には、債権債務消去/損益取引消去/配当金の相殺/貸倒引当金の調整/たな卸未実現損益の消去などです。
例として、たな卸資産未実現利益の消去仕訳で、
当期仕訳 売上原価200/たな卸資産200 の場合、
次期の開始仕訳 連結剰余金200/売上原価200 になります。

(3)は、システム的には当期の仕訳のうち、P/L(またはS/S)勘定を連結剰余金期首残高に振り替え、相手勘定を元のB/S勘定にして、開始仕訳を作成するタイプです。
(B/S同士、P/L同士、S/S同士の仕訳の場合、開始仕訳は作成しません)
具体的には、当期利益(少数株主持分の調整)/連結調整勘定償却/投資差額償却/固定資産未実現損益の消去/未実現損益の消去(持分法適用会社)などです。
例として、固定資産未実現利益の消去仕訳で、
当期仕訳 固定資産売却益300/土地300 の場合、
次期の開始仕訳 連結剰余金期首300/土地300 になります。

どう説明していいかよくわからなくて、システムの処理を考えながら書いていたら長くなってしまいました。
連結のシステム開発は大変だと思いますが、頑張ってください。
良いシステムができることを期待しています。

この回答への補足

補足です。
先ほど、お礼の欄に(2)は作成していないと書いたのですが
良く考えてみたら、戻入れの仕訳として作成していました。
失礼しました。

補足日時:2001/06/01 15:51
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この回答へのお礼

丁寧な回答ありがとうございました。
投稿して本当によかったなって思ってます。
(回答が来るのか半信半疑だったもので...)

今開発してるシステムでは、(1)、(3)の仕訳に関しては自動作成しています。
ただ、(2)の場合、(3)と同様の開始仕訳を作成する仕様となってしまっているので、「連結剰余金期首残高200/たな卸資産200」これに関しては、再度公認会計士の先生に相談してみる事にしたいとおもいます。
また、P/L同士、S/S同士の仕訳において、連結グループ内別会社間取引の場合は、(3)同様開始仕訳を作成しております。
理由については、当期において連結対象外となった会社が発生した場合に関係していたと思います(うる覚えでごめんなさい。)

とても勉強になりました。
本当にありがとうございました。
がんばります。

お礼日時:2001/05/31 23:59

先ほどのコメントを「自信あり」にチェックしてしまいましたが、「自信なし」のチェックが正しいです。


通常何気なく行っている開始仕訳も、実際に説明しようとすると、この理解でいいのかな?と自分で不安になってしまいます。
また、(1)の連結調整勘定償却は間違いです。連結調整勘定償却は(3)になります。申し訳ありません。
他の方、私の説明が間違っていたら、気にせず指摘してください。
この質問を先日から興味深く拝見していたのですが、あまり回答がつかないので、でしゃばってしまって、実は今ちょっと後悔しています。
ですが、書き始めてしまったので、この後引き続き、(2)(3)についても説明させていただきます。
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経理部にて連結を担当している者です。


開始仕訳については、tomoko-tさんのご説明の通りです。

開始仕訳の役割ということですが、役割というよりも、開始仕訳がなく当期の仕訳だけでは、正しい連結財務諸表は作成できないとお考えください。
また、考え方として、「どういうものが開始仕訳か」という観点ではなく、「当期の仕訳の中で、次期の開始仕訳に反映させなければいけない仕訳はどれか」と考えていただいた方が、開始仕訳の意味が明確になると思います。

簡単な例をあげてみます。
A社は1999年に、子会社B社を設立しました。
その際、A社は5千万円出資して、B社は5千万円の資本金で事業を開始します。
1999年度の当期仕訳(資本と投資の消去)、
(1)B社資本金5千万円/A社関係会社株式5千万円

2000年度に上記の取引は発生しないので、当期仕訳として資本と投資の消去仕訳は発生しません。
2000年度になって「ない」と気付くのではなく、システム上は1999年度の(1)の仕訳時に、「これは次期以降の開始仕訳が必要な仕訳である」との認識が必要になるわけです。
それによって、1999年度の仕訳(1)を反映した2000年度の開始仕訳として、
(1-2)B社資本金5千万円/A社関係会社株式5千万円 がシステム上で自動生成されます。

(1)の仕訳は、当期の期末剰余金に影響を及ぼさず、次期以降の連結B/Sに影響を及ぼす(=次期以降の開始仕訳に反映させなければいけない)タイプで、資本と投資の消去以外に、連結調整勘定償却などがあります。
(1)をシステム内部の処理で考えると、P/L(またはS/S)勘定がある仕訳は、P/L(またはS/S)勘定を連結剰余金期首残高に振り替え、相手勘定を元のB/S勘定にして、開始仕訳を作成するという処理方法が取られます。(P/L同士、S/S同士の仕訳の場合、開始仕訳は作成しませんが、B/S同士の仕訳は開始仕訳を作成します)

次期以降の開始仕訳に反映させなければいけない仕訳の中で、(1)以外の仕訳タイプとしては、
(2)当期の期末剰余金に影響を及ぼした仕訳が、次期以降の連結剰余金に影響を及ぼさない
(3)当期の期末剰余金に影響を及ぼした仕訳が、次期以降の連結剰余金にも影響を及ぼす
タイプがあります。
(2)(3)は、開始仕訳の作成時のシステム処理方法が(1)と少し異なります。

長くなってしまったので、(2)(3)については、また後で書きます。
今、会社なので、帰宅してから・・・。
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連結における仕訳は、(1)開始仕訳、(2)実現仕訳、(3)未実現利益の消去仕訳に分けることが出来ます。

このうち(2)と(3)は当年度に関わる仕訳です。ご質問の(1)の開始仕訳は前年度の連結消去・振替仕訳を累積したものです。連結財務諸表は、まず個別財務諸表を合算し、次に必要な連結消去・振替仕訳を行うことによって作成されます。このように連結手続きは各会計年度末の個別財務諸表を合算して行われるのですが、前年度の連結消去・振替仕訳は当年度の個別財務諸表には反映されていません。したがって、連結手続きは親会社が子会社株式を取得してから前年度末までに行った連結消去・振替仕訳の累積からスタートする必要があります。これが開始仕訳です。したがって、開始仕訳は各会計年度における当年度中の連結消去・振替仕訳の分だけ増加していく事になります。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

たしか、回答を頂いた直後にお礼を投稿したつもりだったのですが、
今見たところ投稿できていなかったのでもう一度。
おかげさまで、開始仕訳が連結決算にとってどのような
役割をはたすのか理解できました。
これをもとに、勉強しなおしたいとおもいます。

本当にありがとうございました。

お礼日時:2001/06/01 00:03

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