
No.10ベストアンサー
- 回答日時:
アジアという語が差別的に使われた時期があるのは事実ですが,それは18~19世紀以降の事になります。
なので,ご質問の前提である
>アジアと言う言葉は古代ギリシャ人が自分達を「清く美しいヨーロッパ」、エーゲ海の対岸を「邪悪で見にくいアジア」と呼んだのが始まりで差別用語です。
というのが間違いです。
ギリシア語で差別語というか自分たち以外を呼ぶのはバルバロイ(βάρβαροι)です。
英語の「barbarian(蛮族)」の語源ともなったもので,主にバルカン半島東部や不倶戴天の敵ペルシア人を指して使われました。
因みに,ペルシア人に対しては蛮族というよりも敵という意識が強く,むしろ文化的に高水準にある国として認められていました。
あのアレクサンダー大王が東に遠征したのも,西よりも東の方が豊かだったからです。
ローマ時代に入りますと,「オリエント(Orient)=東の意」と「オクシデント(Occident)=西の意」という言葉も使われました。
この時代も,西よりは東の方が文化水準が進んでおり,ローマ帝国時代には東方の総督になるのが出世や資産を築く早道でした。
では,アジアはいつから出るかというと,NO3の方が挙げておられる説に加え,ギリシア神話の神の一人「アシアー(Asia)」です。
ギリシア神話にはゼウスを頂点とする新しい神々(オリンポス神族)と,彼らより早く生まれた古き神々(ティタン神族)とがあります。
アシアーは後者で,オーケアノスとテーテュースの娘であり,アトラース、メノイティオス、プロメーテウス、エピメーテウスを生んだことでも知られます。
この「アシアー」を東方の大陸の名に冠したのではというのが通説です。(で、その語源がNO3さんの回答です)
>文明優位の価値観であり現在の日本人や中国人が何故好んでアジアという言葉を使うのか不思議でなりません。皆様はどう思われますか?
アジアが,差別語的に使われたのは18~19世紀以降で,背景としては植民地獲得競争があります。
典型的なのが「オリエンタリズム」です。
この言葉は,美術の分野で西ヨーロッパにはない異文明の物事・風俗を指す言葉で「東洋」の意も込められていました。
アメリカの批評家エドワード・サイードが,その著書『オリエンタリズム』においてヨーロッパに内包していないものを「異質な」モノとして全て「東洋」に押し付けてきたと批判しています。
東洋的・東洋性などは,しばしば優越感や傲慢さや偏見と結びつき,帝国主義政策につながったと分析しています。
>皆様はどう思われますか?
以上から,「アジア」は別に差別語では無いと思います。
一時期,そうした使われ方はあるものの,歴史的・定義的にはユーラシア大陸の非ヨーロッパ圏をアジアと呼称されるだけですね。
もしかしたら,差別的意味で使う人があるかもしれませんが,それは個々人の価値観ですから別に良いですけど。
社会的価値観としては,まだ差別語にはなっていないと思います。(最近は子供と表記したら差別語にあたるとかなんとか・・・)
ではでは、参考になれば幸いです。
No.9
- 回答日時:
それをいうならば、キリスト教的価値観と非キリスト教的価値観に分けるべきではありませんか?。
ヨーロッパに対してのイスラムというのであれば、イスラム以外はどの様に表現すべきかお示しになられるのが筋というものではありませんか?。
僕は寧ろ「ヨーロッパ」と質問者様が一括りにすることの方が問題であると思われます。哲学ならば、ニーチェによる「アポロン的」と「ディオニュソス的」の分け方もあれば、ハイデガーの『ニーチェ論』では「ニーチェ以前とニーチェ以後」の括りもあり、一方の社会科学的認識からすれば「近代」と「近代以前」にも分かれる。フランスの史家ル・ゴフによれば「中世はヨーロッパにしかない」ともなる。
マルクスの「アジア的生産様式」もあれば、ヴェーバーの『古代社会経済史論』では古典古代とアッシリア・ペルシア・インドを対比させる。
こうした「ヨーロッパ」を支えたのもアフリカであり、中東そして中近東から東アジアとの経済圏でもある。
古代ギリシアの人々がエーゲ海の向こう側にある世界といったのはフェニキアやアフリカ北部のエジプトそして現在のリビアあたりのことであり、少なくとも彼等にはインドまでしか眼中にはなかった。
コロンブス以前が新大陸の存在を理解出来ていなかったこととも似ています。見たことがない=知らない=それは自身と比較して野蛮であり未開であるとの論理は、極東アジアから見ても同じです。西洋との出会いが日本では信長の少し以前からあったものの本格的に直面し始めたのも13世紀の元朝との遣り取りあたりからです。
その極東からしても、未知なる西洋は紅毛人であり南蛮でもある。これすらも中華思想に依拠するものであり、アジア側から見た古典的な価値観ともいえる。
自身から見て異形であるものは「正統に対する異端」を表現したものであり、殊のほかに喧伝するほどの意味はないと考えられるが、どうであろう。
No.8
- 回答日時:
>アジアと言う言葉は古代ギリシャ人が自分達を「清く美しいヨーロッパ」、エーゲ海の対岸を「邪悪で見にくいアジア」と呼んだのが始まりで差別用語です。
初めて聞いた珍説ですが、新種の釣りでしょうか。
ギリシャ人にとってエジプトや小アジアは先進地でした。傭兵や商人としてこうした地域を訪れた古代ギリシャ人はそこで学問や建築を学び、自国に持ち帰ったといわれています。また、小アジアの各地に植民都市を建設しました。トロイなどがその例です。 古代ギリシャ文明における小アジアの影響については、昨年、NHKが放映した『NHK特集 大英博物館 第2部』が興味深い内容です。
一方、現在のフランスやドイツは紅毛碧眼の野蛮人が住む未開の地で、交易の相手にもなりませんでした。
もちろん、古代ギリシャ人は単に東と西という区別だけでなく、政治体制の差異に着目して神聖な君主に隷従するアジアと、自由でな市民社会を基本とするヨーロッパを対比していました。歴史家ヘロドトスが典型です。アイスキュロスもそうです。
質問の最初の2行は無視するとして、3行目以下は当たっている面もあるでしょう。しかし、これはアジアという名称の罪ではありません。アジアに代る名称を探すより、ヨーロッパ優位の世界観が崩れてきた実態を素直に認める時期が来たというべきではないでしょうか。
この回答へのお礼
お礼日時:2013/07/13 07:31
回答有難うございます。
>初めて聞いた珍説ですが、新種の釣りでしょうか。
岡田英弘氏の著書で読んだ記憶がありますが・・(私の記憶違いかも)
No.7
- 回答日時:
>何故好んでアジアという言葉を使うのか不思議でなりません
好んでいるのでしょうか?何も疑問を感じずに踏襲しているだけのように思います。
学問は、学説を提唱したり、発明や発見した者が自分で法則に名称を付ける権利を獲得します。現代でも新種の生物や天体には発見者が自由に名付けることができます。
世界地図が作られ、学問として地理が広めたのは、ヨーロッパ人が最初だったからです。大航海時代に世界に向けて活動を起こした時代のことです。しかしその経緯は時代とともに忘れ去られて、学術用語と提唱者の名前だけが残るものです。学問の後進国の日本としては悔しい気もしますが、それを気にしない人が大部分であるもの事実です。
シナは中華思想の下、隣国である日本を「東夷」「邪馬台国」、指導者を「卑弥呼」と呼んでいました。それと似たり寄ったりですね。一部の人は不快感を示しますが、大部分の人は気にせずにスルーですね。
No.6
- 回答日時:
それが事実かどうかは知りませんが、別にいいのでは…
卑弥呼なんてあからさまな蔑字なのに
教科書に載っちゃってます。
名より実。
大切なのは「日本人や中国人」がどうあるかじゃないですか?
自らを律し、「邪悪で見にく」くなければいいのでは。
No.3
- 回答日時:
それが事実ならば侮蔑的な表現として問題に思います。
ただwiki pediaにはアジアの語源として以下の様に記されてもいますが実際はどうなのでしょうね。
以下 引用
「アジア」の語源
紀元前8世紀から紀元前7世紀にかけての頃、古代メソポタミアのアッシリア人がエーゲ海の東を「アス」 asu (「東」「日の出」の意)、西を「エレブ」 ereb (「西」「日没」の意)と呼称したことにはじまるといわれ、のちに「アス」にラテン語の接尾辞「イア」 ia がついて Asia の語が生まれたといわれる。
以上、引用終
こちらの説が事実ならばアジアの極東に位置する“日出る国”の民としてはアジアという表現もまんざらではないように思われます。
No.1
- 回答日時:
歴史的にいえば、全くその通りですとしか回答できない。
ただし、歴史とは別にして、もうすっかり定着していますし、当のアジア人がそう名乗っているんですよね。ほんの一例を挙げれば以下のとおり。いまさら変えられないし、代わる言葉も無いんです。そうした語源だったとしてもどうしようもありません。復興航空
http://www.flytransasia.jp/
東南アジア諸国連合
Association of South‐East Asian Nations
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