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文学部は就職に弱いと聞いたことがありますが、それは今でも、今後もそうなのでしょうか。
また、それが事実であればどのような業種においてか、
さらには文学部のどのレベルの大学についていえることなのでしょうか。

あくまで上記の真偽および、ストレートな回答を望んでおります。
(学部を就職で選ぶなとかいった、質問の答えにならないご回答はご遠慮ください)

ご回答宜しくお願い致します。

A 回答 (5件)

元塾講師です。



 教え子の進路を踏まえて書きます。

 確かに、同じ大学では文学部の学生が苦労する傾向はあります。ただ、それは「文学部自体を企業が敬遠する」というものではなく、「文学部を希望する学生の性格が企業向きでない場合が多い」というものです。私自身は商学部出身で、自分の好みと企業の発想が一番近い状態と考えていました。もともと企業等の経済・経営活動を調べるのが好きだっただけで、それが就職活動に一番有利だっただけです。文学部の方に関しては「文学とは…」といったようなある種哲学的な発想や、「○○思想は△が□時代に考えたもの、その理由は…」といった過去の人の考え方を4年間勉強します。商学部は現在の出来事が正義になる部分があり「儲かった人が理論の形成に重要な役割を持つ」学問です。確かに過去の研究はしますが、一番の目的が「将来どうすべきかの理論構築」という未来志向であり、企業の欲するところです。一方文学部には「過去の○○思想が流行したから今後□□が流行する」等の予測はあまりしません。そのため過去の事象の収集が目的になりやすく、未来志向でなく過去志向(○○時代は良かったのに今は…)や現在の実社会とは離れてしまう人がいます。受験期から「歴史の暗記が一番好き」な人はその学問が現在や将来との関連性を考える人は稀で、「歴史そのものが好き」ということから企業が敬遠する場合があります(一つのことにのめり込めるという点で、仕事がそれに入れ替わればとてつもないパフォーマンスを発揮する場合があり、企業ではそこを見る場合もあります)
 ただ文学部の中でも未来志向の学問はあります。例えば、心理学や言語学です。両方とも現状を研究し未来に役立つものを研究しています。心理学部の学生を園研究員として企業が迎えるケースは日本ではほとんどありませんが、性格的な部分で多少向いているということです。
 文学部の就職状況が悪いと思われる理由は他に「そこに理由を見つけたがる人が多い」というものです。法学部の学生では「学部が悪い」等と言いませんが、文学部ではそうした噂があるのでそれに帰結させて「自分の努力不足」としないのです。また、企業の中には(昔は特に多かったですが)女性を嫌う傾向があります(寿退社や産休などが原因)。そのために「女性が就職しにくい状況」は確かに存在します。すると女性の割合が高い文学部はその影響を一番受けていることになります。そうしたことから数字の上で文学部が一人負けになる可能性はありますが、それは「文学部だから」ではなく、「女性の割合が一番高い学部だから」なだけです。

 上のように書いたのは、あくまで同じ大学での話です。それ以上に大事なのは「出身大学」です。名門大学の文学部が非名門大学の非文学部に名前で負けるはずありません。
 こうも学部間での差が注目されるのには理由があります。それは「就職活動状況を報告しあうのが同じ大学の学生間」ということです。もしあなたがある大学の文学部で情報の交換会をしたとしましょう。その場合、多くのケースで同じ大学の学生同士であり、そうすると文学部の実績が悪いことを痛感します。しかし、他の大学の法学部や文学部との交換はほとんどないために、「文学部は就職状況が悪い」という思い込みをします。自分が得ている情報から結論を作るとすると確かにそうなります。あなたの大学の文学部と法学部では仮に違いが10あるとして、大抵はワンランク下の法学部とあなたの文学部では50あり。ワンランク下の法学部と文学部(同じ大学での差)も10程度です。しかし、ワンランク下の情報はあなたの耳には入ってこないので上のような判断になります。
 

 ただ、注意してもらいたいのは、あなたの現在の最終目的が「就職活動の成功」という点です。何も、「就職活動がゴールでない、(あなたも書いている)学問との比較をするな」といいたいのではありません。就職の面接の際に「大学で何を勉強しましたか?」という質問に、自分の興味がない学問に進学した場合は回答の内容がイマイチな場合が多く、採点として低くなる傾向があります。人間は好きなものの話はできますが(極端に嫌いでも話はできますが)、興味ないものには話はできません。そうすると面接官が聞きたい「自主性・積極性」という部分がアピールできないのです。この場合、文学部で興味あることに注力していると(それが企業の仕事に関係なくても)自主性・積極性をアピールできます。「やった内容」は正直あまり関係ありません。そこが学部間の差を気にする必要ない理由であり、嫌々な学部に進学することの弊害です。この受け答えの差は学部間の差を軽く超えてしまいますよ。これが学部を気にする必要ない理由の1つです。
 また、もともと興味がない学部に進学した場合は「留年率・退学率」というリスクが高まります。高校の授業で居眠りこいている授業が、将来に有利だからといって猛勉強し好成績を残せますか?大学の授業は半分はその専攻の授業関連です。物理ほど離れた学問を文系の非文学部ではやりませんがあのような苦行を授業の半分で、しかも4年間かそれ以上やるのです。このような状況では、成績はあまり良くなく、単位を取るにも嫌いな勉強なのではかどりません。そうすれば成績が悪いだけでなく、就職活動時に学校の勉強をしないといけなくなります(卒業できなければ入社できず、それこそ本末転倒になってしまいます)。
長文でいたが参考になれば幸いです。
ご参考までに。
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 再訪です。

どちらかと言えば「文学部」に関していささか勘違いしている回答趣旨が質問者にも回答者側にもあるようですので、その点を補足します。
 現実的に役に立たない、との印象が世間的にもまま見られることも確かですが、文学部は必ずしも「文学作品を読んだり書いたりする」学部とは限らないのも現実です。
 法学部や経済学部の様に「人間の行動によって生じた軌跡」から、社会の動態的構造などを論ずるのが、日本の社会科学系学部が持つ特性でもあるが、その「行動」が「何によってもたらされ、それを何から読み取るか」との基盤的部分にメスを入れるのが海外の大学での「社会科学および人文学系学部」の特性であることが一般的認識です。
 明治維新以後の近代化において、日本が西洋に比肩することを目的とするあまり、その形に目線がいったことが日本の学問にとって不幸な事態を招いたともいえ、たとえば社会科学系学部においても「社会科学概論」や「原論」を専門とする研究者や学生にとっても「片隅に追いやられた存在」との冷ややかな目線で見られていることもご存知でしょうか。
 「即、役に立つ」ことを企業が求めていると、こうした考え方をするなら、開発現場では基礎科学領域を専門とする理学部なども冷や飯を食わされることになるはずですが、場当たり的なニッチ志向の業界を除いてはその様な志向を「過去の形」としてとらえていることも確かで、「違う目線で見たらどうなるか」が開発のポイントにもなっています。
 実際にITと呼ばれる業界でも「人間の意識や社会の動向」を具に観察できる人間を求めていることを巻が手見ますと、強ち「文学部」や「理学部」の卒業者が持つ「基礎的思考および発想」が「非現実的」であるとは申せません。「即効性」や「効率性」を優先し、終末迄の処理過程を不問に付した発想に厳しいメスが入っていることも頭の片隅に置いておくことも必要ですね。
 蓋し「文学部」とはいえ「他の学問領域との接点」に目配りすることも大切です。こうした点で、学部を問わず「オタク」やどっぷりと「タコツボ」に浸かりきった学生はどこからも相手にされません。複眼や和魂洋才などの過去の先人が遺した言葉にはそれなりの重みと説得力があります。
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他の方と大体同じです。


僕は大卒で周囲に各学部卒がいます。
大きく分けて3点。

まず1点目、文学部を志望する時点で教員も学生も就職に余り向いていないと言う点。若いうちは周囲の雰囲気、空気感に染まることは多く、企業サイドもその辺は過敏に見ます。

2点目は
文学部は専門性が無いから採用しない
と言うこと。
正社員であったり、大企業であったりってのは「専門性に対して支払われる高い対価」なんです。
シビアですが現実です。
高校ー大学のうちは先生も含め「学問の徒」と言う考えが強いですが、企業サイドは決してそうは見てない。
『あなたの専門性は私の会社にどれぐらい貢献出来るのですか?』
と言う1点を見ている。
そしてバイトや派遣でできるようなことは安価で賄います。
そうなると「文学部卒」で専門性を発揮しづらいのです。医学部やロースクール、公認会計士などとの違いです。これは日本だけでなく海外でも同様の現象です。
日本は工業立国で、大企業はトヨタ、ソニー、パナソニック、NTTなどです。
仮に1000人採用するとなると600人は理工系、残り200人が法務や会計など専門職で、残り枠がせいぜい200人です。
需給の問題から文学部生は多いわけです。特に強みもなく200人の枠に多くが志望すると多くがこぼれますね。そういう事です。
受け皿になりそうな出版社や新聞社はずっと売上を落としており不況で年に数十人の採用であり、しかも「文学部だから何か専業の免許があるとか、優秀だと言う保証がある」わけでもありません。


3点目は近年の社会構造の変化です。
30年前に求められた能力と、今求められている能力が違うと言うこと。要は文学部のピラミッドは過去に確率されたものであるので需要に対して供給が多すぎると言うことです(一方で新しい分野で需要に対して供給が少ない分野もいくつか有りますよね。例えばバイオテクノリジーやクリーンエネルギーなどを専門的に勉強してる大学、学部はまだまだ少ないです。)

わが国は1867年の明治維新で大きな社会構造を変化させました。
その頃は福沢諭吉や夏目漱石がそうだったように「外国の文化を日本に輸入する能力=語学」が重要でした。彼らが大人物だっただけではなく、そこには「国や民衆の大きな期待や支援」があったわけです。メリットのある人物とされたわけですね。
それ以前は剣術、漢文の素読とか儒教的精神が大事にされてましたよね?
そこでも大きな変化があったわけです(廃業する道場や塾も多かったとか)
だから文学部的能力、読むとか書くとかが大事だったわけです。それでどんどん新設された。新しい文化を吸収するわけで、欧米の哲学や芸術も合わせて勉強しなきゃいけなかった。
だから非常に教養的(リベラルアーツ)であったし、理工系の学問は後回しにされました。
また今のように話す、見せることの重要性は高くなかった。
当時、テレビは無いですし「伝える=書く」ですから。
終戦の1945年以後の10-20年も同様で、やはり欧米の優れた文化を「輸入する」メリットは大きくありました。フランス語なんて誰にもできませんから、プロのミュージシャンがフランス語専攻の学生を捕まえて翻訳をさせる、それでその学生はかなりのバイト代を貰える、そういう時代でした。
今の東南アジアなんかはそういう状況でしょう。
「自国の産業があまり無く、アメリカや日本から輸入した方が速い」場合は理工系学部より、文系学部で事務や貿易をやった方が儲かるし仕事も多いのです。

一方で日本や欧米など成熟した社会になると、簡単な作業はネット1つで頼めるし、日本中、世界中で見積もって1番安いところに頼めます。要するにamazonですね。
そうなるとまともな企業とか、「専門性」なわけです。これは「技術力」や「難関の国家資格」であることが多いんですね。
このように1990頃から社会構造に大きな変化が起こった。だから医師や保育士や社会福祉士や看護士はこの10年ずっと足りないし、事務職や税理士は余ってるのです。
このように社会構造の変化が大きいですね。


もちろん個人差は大きくあるんですが。
古今東西、大成する人物ほど学歴や学部がイマイチと言う人は多いですよ。
ただサラリーマンって結局は保守的ですからね。「面白いから君を採用」って無いですよ。
どうしても「採用され易い」無難な人材が選ばれます。
そういう大人物はサラリーマンにならないし、なっても数年で辞めちゃうことが多いですね。
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 こんばんは夜分に失礼します。

僕は企業勤務と大学教育双方に携わる者で、大学では文学部の教員を務めております。
 なぜ質問者様がこの様な質問をされるのか、そして現在は大学に在籍しているのかそれとも高校生なのかによっても応え方が変わってもきます。正直言って、貴方の質問意図がどこにあるのか理解しづらい。それほど「回答に条件を付けすぎ」ているともいえます。
 一口に「文学部」といっても、文学系から歴史学系、哲学系そして哲学系でも哲学領域・教育学領域・心理学領域などに分かれ、尚且つそれぞれでも固有の領域もあります。こうしたことから「就活で有利か否か」などとは簡単に結論など出せず「本人次第」が正答である、としか応えようがありません。
 たとえ貴方が「質問の答にならない」と考えても、大学が「思索を求める場」であることを僕ら大学の教員は少なからず自負していますので、そうした短絡的な発想の方には僕らは幾度でもダメ出しをします。この程度は御寛恕いただきたいと存じます。
 
 
 
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一般的な認識としても、大学側の報告を見てもそうでしょうね。


某難関大の報告にも「就職といった些事に忖度されないという文学部特有のイメージ」を認める記述があります。

標準的なところで日東駒専クラスの総合大学で見ると、2013年春卒業生の就職率は、

経済 91.3%
商 90.2%
経営 89.5%
情報 88.8%
法 87.5%
文 84.7%

となっています。
長引く不況やグローバル化の影響で企業は即戦力を求めています。
社会に出ることを意識して4年間を過ごした人と、文学や哲学など、ある意味浮世離れしたことを考えて4年間を過ごした人とでは就活時点でのスペックが違うのは当然でしょう。

それに文学部の学生の意識自体、社会に出ることを考えて学部選択をしているわけではない。
特に哲学系はその色合いが濃いですから、そういう就職への意識の低さも就職率が低い原因ですね。

今も今後も一般的な企業に対して文学部の就職率は下位にとどまるでしょう。
ただ、数字でみてもその差は5%程度です。5%というと東大と東北大の大手就職率の差と同じくらい。その程度の差ということです。

逆に言えば、文学部でもしっかり就職の準備をする人は就職できるということ。
たとえば、どの大学どの学部でも男子より女子の就職率のほうが高い傾向にあります。
男に比べ女は現実的でドライかつ計画的です。就職準備も男より女のほうが早く始めます。
4年生になっても暇さえあればサークル活動に首を突っ込むのも男子のほうが多いですからね。

学部間格差というより、個人の意識の問題だと思いますよ。
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