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初学者です。

以下につき、よろしくお願いします。

民法15条3項「補助開始の審判は、第十七条第一項の審判又は第八百七十六条の九第一項の審判とともにしなければならない。」とあるのですが、
(1)「第十七条第一項の審判又は第八百七十六条の九第一項の審判とともにしない」ような「補助開始の審判」とは、どのようなものでしょうか
(2)「補助開始の審判は、第十七条第一項の審判又は第八百七十六条の九第一項の審判」のない「被補助人」とは、どのようなものでしょうか

(補助開始の審判)
第十五条  精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人又は検察官の請求により、補助開始の審判をすることができる。ただし、第七条又は第十一条本文に規定する原因がある者については、この限りでない。
2  本人以外の者の請求により補助開始の審判をするには、本人の同意がなければならない。
3  補助開始の審判は、第十七条第一項の審判又は第八百七十六条の九第一項の審判とともにしなければならない。

A 回答 (2件)

専門家ではないので、あまり細かい点を突っこまれると困るのですが、「補足」がついちゃったので回答します。



>(1)つぎのとおりでしょうか(「代理権」の部分について)。

ごめんなさい! 私の誤記です。
誤「代理権」→正「同意権」

>(2)つぎのとおりの理解でよいでしょうか。

その通りです。

>(3)つぎのとおりの理解でよいでしょうか。

民法15条3項が置かれている理由については、その通りです。

以下、おまけです。

条文の文言を忠実に解釈することはもちろん重要なのですが、条文によっては「その文言に忠実とはいえない解釈」がなされているものもあるので注意してください。

行為能力に関係するところで一例を挙げると、

民法11条  精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者については、家庭裁判所は、(中略)保佐開始の審判をすることができる。(以下略)

とされていますが、判例(大判大11.8.4民集1-488)は、そのような者については必ず保佐開始の審判を「しなければならない」としています。
※ この判例は、保佐制度の前身である準禁治産制度についてのものですが、現在の保佐制度についても、なお有効の先例と解されています。

つまり、家庭裁判所は、「精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者」であるか否かを判断することはできるけれど、いったん「精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者」と判断した以上は、必ず保佐開始の審判をしなければならない、ということです。
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この回答へのお礼

補足を含め、重ねてご丁寧な回答をいただき、誠にありがとうございます。
お陰さまで、納得することができ、大変助かりました。
ご専門であるかどうかはともかく、少なくとも、当方からすれば、お人柄も含め、優秀なお方と察するところです(当方が、回答者様を評価するのは、失礼かとも存じますが、あしからず)。
また、よろしくお願いいたします。

お礼日時:2013/10/25 07:51

専門家じゃないんですけど、このカテゴリーで質問したついでに回答します。



民法第17条  家庭裁判所は、第15条第1項本文に規定する者又は補助人若しくは補助監督人の請求により、被補助人が特定の法律行為をするにはその補助人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。ただし、その審判によりその同意を得なければならないものとすることができる行為は、第13条第1項に規定する行為の一部に限る。(以下略)

↑つまり、補助人に同意権を与えるってことですよね。

民法第876条の9  家庭裁判所は、第15条第1項本文に規定する者又は補助人若しくは補助監督人の請求によって、被補助人のために特定の法律行為について補助人に代理権を付与する旨の審判をすることができる。(以下略)

↑つまり、補助人に代理権を与えるってことですよね。

>民法15条3項「補助開始の審判は、第十七条第一項の審判又は第八百七十六条の九第一項の審判とともにしなければならない。」とあるのですが、

そうしないと、同意権も代理権も一切有しない補助人とその被補助人が存在することになって、それでは補助制度の意味がまったくないから、そうゆう審判はしてはいけないってことですよね。

ここで注意したいのは、同意権のみを有する補助人がありえるのはもちろん、『代理権のみを有する補助人』もありえるってことです。

なお、保佐制度では、被保佐人が民法第13条第1項に掲げる行為をするについては当然に保佐人が代理権を有することになるので、いちいち民法第15条3項のような規定は置かれていません。

民法第13条  被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。ただし、第9条ただし書に規定する行為については、この限りでない。(以下略)

上記の補助人との比較ですが、同意権のみを有する保佐人はありえますが、『代理権のみを有する保佐人』はありえません。

この回答への補足

お忙しい中誠に恐縮ですが、以下につき、ご返答よろしくお願いいたします。

(1)つぎのとおりでしょうか(「代理権」の部分について)。
なお、保佐制度では、被保佐人が民法第13条第1項に掲げる行為をするについては当然に保佐人が代理権を有することになるので、いちいち民法第15条3項のような規定は置かれていません。

なお、保佐制度では、被保佐人が民法第13条第1項に掲げる行為をするについては当然に保佐人が同意権を有することになるので、いちいち民法第15条3項のような規定は置かれていません。

(2)つぎのとおりの理解でよいでしょうか。
「被補助人」とは、つぎのいずれかに該当する者である。
※「民法13条第1項に規定する行為の一部を行うにはその補助人の同意を得なければならない」旨の審判を受けた者
※「被補助人のために特定の法律行為について補助人に代理権を付与する」旨の審判を受けた者
※「民法13条第1項に規定する行為の一部を行うにはその補助人の同意を得なければならない」旨の審判と「被補助人のために特定の法律行為について補助人に代理権を付与する」それ(旨の審判)を受けた者

(3)つぎのとおりの理解でよいでしょうか。
つぎの理由により、「補助」の場合には、民法15条3項のような「開始の審判」における「…の審判とともにしなければならない。」といった規定が置かれている。
※「補助」の場合は、「補助人に同意権を与えること」「補助人に代理権を与えること」について、「…することができる。」とあるので、「開始の審判」において、当然には、それ(「補助人に同意権を与えること」「補助人に代理権を与えること」)にはならない
※一方、例えば、「保佐」の場合は、民法13条で、「被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。」とあるので、「開始の審判」において、当然に「保佐人に同意権を与えること」になる

補足日時:2013/10/25 03:53
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この回答へのお礼

回答をいただき、誠にありがとうございました。
また、よろしくお願いいたします。

お礼日時:2013/10/25 02:34

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