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固体物理学で金属中の自由電子モデルを勉強しているのですが、難しくて困っている者です。なので基本的な事から学び直そうと電流を一から勉強しています。

そこで質問なのですが電圧という物は一体何なのでしょうか。高校の時はよく水流モデルに例えられていて、パイプ内に水があってその片方を持ち上げて勾配を作ってあげると、水が流れる。水流が電流で、水を流そうとする勾配が電圧に相当すると理解はしているつもりです。一応、そういうイメージでやってきたのですが、結局電圧とは何なのかが分かっていません。ネットで似たような質問を見てもイメージばかりで何だか腑に落ちません。電圧を掛ける、起電力を与えるとは回路にどんな作用をさせているのですか。水を流すには傾きをつければ水は流れますが、電子に一体何をすれば回路の中を電子は動くのでしょうか。実験でも当然のように電圧調整つまみを回して電圧値を変えていますが、あれは回路内に何をしているのですか。そう色々と考えると、電池の中身はどうなっていて、そもそも回路を閉じると何で電流が流れるのかも分からなくなってしまいました。

どなたかご教授してもらえないでしょうか。

A 回答 (5件)

世の中には、重力<弱い力<電磁力<強い力と、4種類の力とそれに起因するエネルギーがあるとされてます。


そして、それらのエネルギーの保有状態を示すのがpotentialエネルギー(潜在エネルギー)です。
例えば、質量mの物体が有する重力potentialエネルギーは質量mと重力定数gと高さhの積(m g h)で表わされます。その値がmに比例するのは当然ですので、重力エネルギーのpotential(潜在性)は(g h)が示していると言えます。

電磁力に関するpotentialはelectric potentialと呼ばれて、これを和訳したものが"電圧"です。
電磁potentialエネルギーはQ Vで表されます。Qは電荷量で、重力potentialエネルギーのmに当たります。電圧Vは重力potentialの(g h)に相当します。

重力ポテンシャルは質量(例えば地球)があれば発生しますが、electric potentialは正, 負電荷の不平衡があれば発生します。正電荷や負電荷が単独に存在する場合がその典型例です。

ところが、電池の中でもそれが起きています。例えば、銅板と亜鉛板を硫酸銅溶液の入った同じ槽に漬すと、亜鉛板から亜鉛原子が溶液中に溶け出し、逆に銅板には溶液中の銅イオンが析出します。
亜鉛はZn+イオンとして溶け出すので、亜鉛板中には電子が過剰となります。逆に、溶液中のCu+イオンが付着した銅板は、それを電子の-電荷で中和しなければならないので電子が不足します。
この状態で、亜鉛板と銅板の間を電気線路で結ぶと、電子は亜鉛板からこの線路を通って銅板に移動します。
すなわち、亜鉛板を-極、銅板を+極とした電池として働いている訳です。
この時、亜鉛板は銅板よりも電子にとってelectric potentialが高い状態と言えます。もっとも、電圧は正電荷のelectric potentialで表すので、亜鉛板の電位は銅板よりも低い訳です。

この電池の例のように、電圧を加える源(すなわち電源)は、電子にとってのelectric potentialが-極で(+極よりも)高い状況を何らかの形で作り出してます。それが接続された回路では、-極が接続された側から+極が接続された側に電子が動こうとします。
そうして、+極の接続部から-極の接続部に電流が流れる訳です。
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電子は無関係なので電子は忘れてください。


(+の)電荷を持っている粒子を想像してください。
 その電荷が空間にあるとき、もし周囲に電場(電界)があれば、電荷は力を受けます。
 電荷でイメージしにくいなら、磁石のN単極子を想像しても良いです。

 場(工学では界)とは、特定の性質に対して力を及ぼす空間と言う意味です。質量を持つものに対して力を及ぼす重力場、電荷をもつものに対して力を及ぼす電場、磁価を持つものに対して力を及ぼす磁場・・・。私たちがいるこの宇宙という空間が持つ性質のひとつです。

 電場は、正電荷が受ける方向と密度で決定されます。
(磁力線と同じイメージでよいです。N単極子が存在するとして、N単極子が受ける力の方向をつないだものが磁力線でしたね)

>電子に一体何をすれば回路の中を電子は動くのでしょうか。
 電子の存在する空間に電場の傾きがあれば、電子は力を受けます。
ポイント★移動するとは限りません。
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 これは、水の入ったパイプをかたむけたときと同じで、どちらかの出口か両方の蓋がされていたら水は流れません。(パイプにはティッシュペーパーが詰まっていると考えておく)
 単に傾けただけでもティッシュに浸み込んでいるので流れません。

 では電流が流れるとはどういうことかと言うと、電流とは電荷が移動することを言います。
 一方の端から他方へ電荷が移動してはじめて電流が流れたといいます。これはその電線のある点での断面についても同様で、その断面を膜と考えると其の膜の一方から一方へ通過する電荷が電流です。

 もし、一方に電荷を供給し続けるタンクが接続され、他方に電荷を吸い込み続けるタンクが接続され、供給するタンクのほうが高い位置(電位が高い)と、はじめて導体内を電荷が流れ始めます。

 大事なことは、電荷を持つものに常に力がかかっていることが必要です。それは導体なら導体内を{電場が変化したよ!!}という信号が伝わつていることです。
 水の入ったパイプでしたら、蛇口をひねった瞬間に圧力の変化として他方へ伝わっていきます。水の圧力の変化とは音であり水中の音速で其の信号が伝わるように、電場の変化は、其の導体内の光速で信号が伝わっていきます。
 突き鉄砲じゃないです。!!!電子で考えてはならない理由でもあります。

>固体物理学で金属中の自由電子モデルを勉強しているのですが、
 金属中の電子は、あたかも雲のように広がって(言葉以上に深い意味があります^^)、いますが、もし電界が変化--電圧をかけられて--かつ、移動した電子が出て行く先と、なくなった電子を供給するものが接続されれば、電子は一斉に電位の高いほうへ移動し始めます。(先の信号が伝わるタイムラグはあります)

 電圧だけでは電流は流れませんし、電荷を運ぶ電子だけでも電流は流れません。

 電気を考えるときは、電子はあくまで電荷を持つ粒子であって考える必要はない--と言ったら言いすぎですが---電荷、電場と考えましょう。
 
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電子が動く!、この考え方が誤りの一歩ともいえます。


パチンコの玉(鉄球)溝に10個くっつけて並べ、片側に、同じ大きさの玉を転がしてぶつけると、反対側の玉がひとつはじき出されます。
これはぶつかった玉が反対側まで移動して飛び出したのではないですね、ぶつかって受けたエネルギー情報のみ伝わり、伝わるものがなくなったところでエネルギーに変換。
電気の流れは物質(電子)が移動するのではなく、その変位情報が伝わることです、その意味では、波といわれる音や電波と同じです。
音は秒速340m?、空気の分子はその場では振動(動いている)しているが、個々の分子が秒速340mで移動しているわけではありませんね。
波のため伝わるのには媒質が必要です電気の場合は導体がそれです、つながっていないと伝わりません。
電圧、別の言い方、電位差
電池や半導体では化学変化を伴う、通常の導体ではないため、電子の電荷、運動に置き換えられるようです。
例 電池のプラスに銅線をつなぐ、銅線のもう一方にもプラスの情報は伝わっている(電圧は掛かっている状態ともいえるがそのままでは観測できない)、もう一方をマイナスにつないで初めて電位差を生じる、電位差があると、電荷(物質ではなくエネルギー)が移動する。
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>そこで質問なのですが電圧という物は一体何なのでしょうか。

高校の時はよく水流モデルに例えられていて、パイプ内に水があってその片方を持ち上げて勾配を作ってあげると、水が流れる。水流が電流で、水を流そうとする勾配が電圧に相当すると理解はしているつもりです。

ちょっと違います。

勾配は電界強度(電位差/距離)です。

電圧(電位差)は、高低差つまりポテンシャルエネルギーの差です。

例えばk殻とL殻とのポテンシャルエネルギーの差が電圧(電圧)に相当します。


>そもそも回路を閉じると何で電流が流れるのかも分からなくなってしまいました。

電位差があるから電子が移動するだけです。
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電池の作用そのものは


負極から電子を押し出し正極から電子を吸い込む
ことです. たとえば電池に電球をつなぐと
・電池の負極から電線に電子が押し出される
・電線に押し出された電子はさらにその先の電子を押し出す
・そのうち電球のフィラメントにある電子が動き出す (このときに光る)
・さらに電子は押し出す
・最終的に電池の正極付近にある電子が (後ろからは押し出され前からは吸い込まれるので) 正極に吸い込まれていく
という一連の過程が発生します. ひらたくいうと「電池に電球をつなぐと電流が流れて光る」というだけですが.

電池による電圧の違いは「負極から電子を押し出す (あるいは正極から電子を吸い込む)」力の違いと考えれば OK.
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