科学の考え方についてお尋ねします。科学の考え方の概要は知っているつもりですが、一つ気になることがあります。科学は何かの現象を説明するために使われるわけですが、説明の際にうまく(効果的に)説明しようとする傾向を持っているように思います。つまり、有効性の観念といったようなものが科学の考え方に付随しているように思います。付随と言うより、内包されていると言った方がいいのかも知れません。
それとも、科学を使って何かを説明しようとする人が、説明の際に自分の心の中の有効性の観念を働かせるのでしょうか。ご教示お願いします。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
質問者さんのおっしゃる「説明の際にうまく(効果的に)説明しようとする傾向」とは、具体的にどのようなことを指しているのでしょうか。
直接当てはまらないようなことにも、「説明」の内容が当てはまるようにこじつけたり、「特殊」な事例をあたかも「一般的」「普遍的なように取り扱ったり、というようなことですか?
もしそうであれば、それは「科学の考え方」ではなく、科学の方法論を装った詭弁、似非科学です。
それは、素人や門外漢はだませても、本当の科学の論理的思考を持ってすれば論破、あるいは反証できることだと思います。
そうではなく、逆に「1つの理論で、いろいろな現象を統一的に説明しようと試みる」というアプローチ、たとえば「光速度一定の原理」から出発して全ての現象を説明しようとする相対性理論のようなものに対してそう考えているのだとすれば、それは「うまく(効果的に)説明しようとする」ということではなく、「統一的な理論で全てが説明できないか」という「仮説」の提示です。
「あの現象はこの理論」「この現象はこっちの理論」といった「八百万の理論」ではなく、この世は統一的な一つの理論で説明できるはず、というアプローチの中で、「理論の不備を、都合よくつじつまを合わせるための説明」のような説明をしている例は確かにあります。いろいろな素粒子の存在を仮定したり(ヒッグス粒子だとか、ニュートリノだとか)、宇宙の成り立ちに「超ひも理論」だの「インフレーション」といったものを持ちこんでいるなど。
もしそういったことを指しているのだとすると、それは「統一理論完成までの、いろいろな試行錯誤のなかで提示された仮説」ということであって、決して「うまく(効果的に)説明しようとする傾向」とは違うと思います。
一つの仮説が、いろいろな現象をうまく説明できれば、それは正しいのです。本当に正しいかどうかは、いろいろな実験や観測された事実で検証あるいは反証されて行くのです。その仮説が正しいと分かれば、それがどうやって成り立つのか、因果関係をさらに深めていけば、統一理論に到達できる可能性があるのです。
これは「うまく(効果的に)説明しようとする傾向」ではなく、その仮説の提案者が「その仮説で、広く一般的に説明できることを主張する」ということです。世に公表して、第三者の検証や反証を呼びかけるのです。「広く一般的には適用できない、特殊な事例」であることがわかれば、何の価値もないので消えて行きます。
質問内容が不明のため、私なりの「仮説」で説明してみましたが、違っていたら無視してください。
この回答への補足
--「1つの理論で、いろいろな現象を統一的に説明しようと試みる」というアプローチ、たとえば「光速度一定の原理」から出発して全ての現象を説明しようとする相対性理論のようなものに対してそう考えているのだとすれば、それは「うまく(効果的に)説明しようとする」ということではなく、「統一的な理論で全てが説明できないか」という「仮説」の提示です--ということですが、もちろん、そういう趣旨の質問だったのですが、こちらの舌足らずでした。
--いろいろな現象を統一的に説明しようとする--ということですが、説明に成功した時点で(目的を果たした時点で)、説明行為が効果的だったと言えるのかなと思うわけです。
なお、効果と言うとき、科学技術において効果的であることが優先されて、人類の幸福を破壊するような兵器が作られていることと対比して、両者の効果的な方法が質的にどのような異なるのか、それとも同根のものなのかを考えているところなのです。
やはり、前者の方法については「うまく(効果的に)説明しようとする」ということではないのかも知れませんね。
No.9
- 回答日時:
いわゆるオッカムの剃刀の話しですよね。
原理で何かを説明しようとするとそうなるのかな?
数学の公理のように必要な最少の仮定で説明したいですよね。そうすることで一般性が増すことは確かですから。そうすることで、どういう前提がどんな影響をもたらすかも明らかになり、還元主義的な意味でも科学のありようと合致しているように思います。
ただ、計算の効率や説明の分かりやすさは、ちょっと別の観点ですかね。
No.8
- 回答日時:
教えを学習する能力からですね。
そこに批判精神が加わると科学です。日本人は科学じゃないのです。
科学の方は先生がどんなに偉い人でも現実的に使えないとダメだそりゃで。宗教者がからまない世界では神の意志を振り回して誤魔化せないので素直に外れたら外れになります。外れたという報告が出てこないよう一般化に配慮します。
本能的にではなく学習結果の文化による精神活動です。本能的というか記憶に付随、内在ですね。つまり記憶です。
No.7
- 回答日時:
#2です。
>・・・、ただし、方法が科学の方法であるためには「効果的に説明するという目的」が方法自体に付随するものなのかということです。
付随しないと思います。ただそうは見えます。それはここ数世紀の、科学的と言われる方法の実績から来ていると思われます。現状では、(現世利益において)一番安定して生産的で、現象を記述する手段として最も成功したのが、科学的方法だったからです。
人は「効果的な説明をしたい」ので、ここ数世紀の実績から科学的と思えたり呼ばれたりする方法を、たいがい選択するのだと思います。でも選択は、あくまで人間の側です。
その意味で「効果的な説明をしたい」という目的だけから言うと、別に科学でなくても良い訳です。科学的方法が普及したのは、本当にここ数世紀の事で、数千年の歴史の中では魔術や占星術や聖書が「効果的な説明」だった時代は、確かにありました。それらには、その時代の科学的方法論よりも実績があったからですし、じつはそれらも、今で言う科学的手法も、それなりに取り入れているんですよ。
現在科学的手法の比重が大きい事について、ニュートン力学が包括的に成功した、という歴史的事実は無視できません。それに伴って、数理原理が重要視される傾向にもなりました。ニュートン力学の成功と軌を一にして発展したのが、実験科学の考えです。論理的にどうのこうの言ったところで、事実を説明できてナンボだと・・・。
付随しないと思います。ただそうは見えます-ということですが、だとすると、人間の側に生まれつき合理的であろうとする態度や生活の知恵みたいなものがあって、それが動因になって科学を作り、発展させたと考えてよいのでしょうか?
また、科学はもともとは事実を発見したり、説明するのに使われる単なる方法に過ぎなくて、それに効果的なものを人間の側が加えていったと言うことなのでしょうか?
とりあえず、そのように理解しておきます。ありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
大学院カテゴリで関連質問されたら解決するのですよ。
日本政府が認めている大学教授らはプロの科学者です。効率的な処理のされ方が気に入らないという事でしょ。科学に期待しすぎなんです。そういう短絡的な説明をする理科教師が多い事と科学自体が短絡的な統一を望んでいるかは別。短絡的な科学者が多いだけ。
自然科学に統一の義務などない。ある種の循環論理がないとやってられないものがあります。その方便が逆転している宗教的科学者がどんなに多くても具体的な科学は対象の議論に終始するのだから宗教的科学者の宗教的な科学思想はそのまんまです。
科学は道具ですから。その道具の材質が言語や数学。道具が神様になるコンピューター近未来社会みたいな脳ミソの人らはたくさんいるわけです。
大学院カテゴリには日本のトップクラスの大学教員がいるようです。その専門家自身が互いに保証人になっていますから追試的にも万全でしょう。質問して意見を聞ける貴重な機会を、正しい知識を広めるこのサイトで体験されるべきです。
大学院カテゴリで関連質問されたら解決するとのことですが、そうしてみます。問題が科学というより人間の認知活動というか、生活の知恵というか、とにかく科学と少しずれているような気がします。ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
>科学は何かの現象を説明するために使われるわけですが、
それは、迷信だろうが宗教だろうが同じですよ。
人はなぜこの世に存在するのか??・・・神が自身に似せて創ったと言うのも説明ですし、科学以上に目的に対する「有効性の観念」があるのではないですか?
科学を大きく誤解されているようです。
確かに、高校までの受験を目的とした教育の中で、
・科学的な見方や考え方を養う。
( http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youry … )
( http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youry … )
という目的を達成するのは難しく、どうしても現場では(科学の)知識を持って現象を説明する形にならざるを得ない。特に理科教育が何を目的とするかを知らない指導者に指導されるとそうなってしまう傾向があります。受験のための、いわゆる予備校的な授業。
>科学を使って何かを説明しようとする人が、説明の際に自分の心の中の有効性の観念を働かせるのでしょうか。
実際に科学(理科)を学び論文を書いた経験があると、科学的手法を用いて何かを説明することになりますから、その経験があればそのような疑問はでてこないと思います。小中高等学校でも、理科の先生はそのことに腐心されているはずです。あなたが使用している(使用してきてた)教科書の最初と最後にも書かれている。
すなわち、何かの現象を説明しようとしたとき
1) それを説明しうる原理を推論し
2) 客観的事実、実験、観察を行い---誰もが追試できる!!
3) 推論が正しいことを証明していく
という手法をとるのが科学なのです。
当然、推論の時点と、それを証明するに足る観察や実験を考案する時点で「目的」はあります。しかし、その結果は気体と反することもありますし、他者の追試で否定されることもある。逆に、他人の結論をたった一つの追試によって否定することもできる。
宇宙人が実在することを科学で説明するには、「誰でも宇宙人と出会える実験方法を提示すれば事足りる。」・・それが科学です。
あなたは科学は単に知識だと誤解している。知識ではありません、手法であり方法論なのです。
この回答への補足
少々舌足らずな面がありました。また、質問内容が科学の方法そのものについてのものではありませんでしたから、全然的はずれな質問に思われたことと思います。私の意図するところは、NO 1 ~NO 3の回答者の補足欄に記しておきました。
補足日時:2013/12/25 18:37No.4
- 回答日時:
私は質問者に対して何が言いたいのかは分からないと分からないと言い返すの避けたい方なのですが言い返したいですね。
思考とは何かみたいな観点から科学について語りやがれでしょうか。噛み合わなくても一方的に物語をしてくれる症状のプロの科学者が大学院カテゴリーで貴方を待っていますよ。よく知りませんが文系も科学であり科学的思考をする事になっているようで我々は日本のトップクラスだと自己紹介されているプロの科学者ですから参考になる事を多いはずです。冗談ではなくて科学者に聞いた方がいいです。皮肉ではなく物凄く親切な人達です。素人の考えは科学者の考え方と大分違うようですから科学者に聞かなければ間違った結論になりかねません。大学院カテゴリーで気楽に質問投稿して構いませんよ。
感想になってしまいますが、心は頭にあって、頭で思考しないことには科学にも雑談にもなりませんので、説明するのは、包含というか記述の原本になる分離精製可能な精神的実体はありませんし、人が説明しようと思ってするから説明が始まる、それ以外の説明は存在しないのではありませんか。要するに有用性の観念という切り口が観念遊びすぎて議論にならないような。大学院カテゴリーなら一発で解決するかもしれませんよ。
この回答への補足
--有用性の観念という切り口が観念遊びすぎて議論にならないような--ということですが、確かにその通りかも知れませんね。私の意図するところは、NO 1 ~NO 3の回答者の補足欄に記しておきました。
補足日時:2013/12/25 18:33No.2
- 回答日時:
>科学は何かの現象を説明するために使われるわけですが、説明の際にうまく(効果的に)説明しようとする傾向を持っているように思います。
これは科学に限った事ではないでしょう。「何かを説明する」という意図は、「効果的に説明する、という目的」を含みます。なので、その説明に都合の良い事(有効な考えや事実)ばっかり並べる訳ですよ。でもそれをやめたら、「何かを説明する」という意図そのものが、おじゃんです。説明とはそういうものです(科学に限らず)。
むしろ大事なのは、その都合の良さを論理的に徹底的に追い詰める事です。そうすると妥当でない説明は大抵、どこかで馬脚を現します。
もう一つは、一つだけの説明に拘らず、可能性のありそうな複数の説明に上記を適用し、競合させる事です。そうやって最後まで破綻しなかった説明を、とりあえず受け入れます。
以上のようなテストは、我々のようなアマチュアが思うよりも激しいものです。プロがよってたかってやりますからね(^^;)。現在残っている科学理論は、そのようなテストで残っているものです(現時点で定説と言われるもの)。そうでないのは、テスト途上です。
それでも科学理論は、絶対に正しい訳ではありません。「とりあえず受け入れる」だけですからね(^^;)。間違いの発見や修正は、常に起こります。人間活動一般が、そうであるように。人間なんて、頭悪いんですから・・・(^^)。
この回答への補足
科学理論に対するテストについては知っています。--それでも科学理論は、絶対に正しい訳ではありません。「とりあえず受け入れる」だけですからね---そのことも知っています。一応、ポッパーの考え方を読んで知っています。
科学は純然たる方法に過ぎないと思うのですが、ただし、方法が科学の方法であるためには「効果的に説明するという目的」が方法自体に付随するものなのかということです。科学というより哲学的な話になってしまっているのでしょうか。いかがでしょうか。
No.1
- 回答日時:
何かを主張する科学者は、当然自分の主張が正しいというバイアスに囚われています。
当然のことですよね。
しかし、それを疑ってみる他の多くの科学者から猛烈な追試を受けます。
ここで再現できなければ、ただの戯言扱いです。
ですから、誰かが何かを主張することは問題にならず、他の多くのそれを信用しない人々、何の利害関係のない、場合によっては足を引っ張ることを目的とする人たちをすら、やはりどう考えても正しいと納得させて初めてそれは確からしい科学的事実として共有可能な人類の知見に加わるわけです。
誠実な科学的態度を持つ科学者はこのメカニズムを受け入れますが、巷の多くの自称科学者とは、ここが全く異なります。乳酸菌が放射能を分解するとか水が人間の心を理解するとか砂糖水が健康に良いとか自然の放射能は悪影響がないなどと主張するゴミのような人間のことです。
この回答への補足
--他の多くのそれを信用しない人々、何の利害関係のない、場合によっては足を引っ張ることを目的とする人たちをすら、やはりどう考えても正しいと納得させて初めてそれは確からしい科学的事実として共有可能な人類の知見に加わるわけです--とのことですが、その通りだと思います。ただ、私は科学というものを無色透明の単なる方法に過ぎないと常々思っているのですが、単なる方法と言っても、正しいと納得させるという明確な目的意識があるように思います。その目的のために手段を尽くすわけですが、できるだけ効果的な手段を尽くそうとするのであれば、科学の方法として、効果的であろうとすることが無条件に前提されているのかなと思った次第です。
--それを疑ってみる他の多くの科学者から猛烈な追試を受けます--とのことですが、追試が何のために行われるのかということを考えるに、提示された考えが妥当なもの(効果的に事象を説明できるもの)であることを実証するためではなかろうかと考えるわけです。
科学技術の発展において見られるような、目先のbetterな結果をねらった発想を想定して言っているわけではありません。いかがでしょうか。
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