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福島第一原発後のテレビなどでは、放射能と放射線による区別もつかない人が多くいる。
正しい知識を持ち、やみくもに怖がるのではなく、正しく恐れましょう。
と政府機関がテレビから発言していました。
私には、放射能と放射線は変わらないと思っていたのですが、どう違うのでしょう。
詳しく教えて下さい。

A 回答 (7件)

わかりやすいようにたとえで話します。



放射線は飛んでくる弾丸、
放射能はその弾丸を発射する能力・性質をのことです。
だから、
火縄銃も自動小銃も放射能を持ちます。
放射能を持つ物(物質)を放射性物質といいます。
だから、火縄銃も自動小銃も大砲も放射能を持ち、放射性物質です。

放射能の強さは、1秒間に何発撃つことができるかで表します。1秒間に1発撃てるのが1ベクレルです。
火縄銃は1分間に1発、自動小銃は1秒間に1発撃てるとします。
放射能の強さは、自動小銃が火縄銃の60倍ということになります。火縄銃60丁そろえると自動小銃1丁分です。

したがって、放射能の強さは、放射性物質がどれほどあるかを表していることになりますが、それは放射性物質の種類によって変わります。10ベクレルなら、火縄銃なら600丁、自動小銃なら10丁分ということです。

弾丸(放射線)の威力、当たったときのダメージは、放射性物質の種類(火縄銃か自動小銃かによって発射するときの速度(初速)が変わる)、弾丸(放射線)の種類(形や大きさ、重さ(質量))、放射線源(火縄銃や自動小銃)からの距離、あたった位置によって変わります。弾丸が大きくて重く、飛んでくる速度が大きいほうが威力は大きく、大きなダメージを受けます。
そのダメージの大きさを表すのが、「シーベルト」という単位です。詳しくは、弾丸(放射線)の種類、放射性物質の種類(火縄銃か自動小銃かなど)知らなければ計算できないのですが、代表的(一般的)なものについて計算された値が報道されてします。

質問にないことも書きましたが、理解の助けになると思います。「シーベルト」をもっと詳しくとなるとある程度専門的な知識を必要とします。
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 放射線とは高いエネルギーを持った粒子(主にヘリウムの原子核や電子、光子、中性子、陽子など)の流れの事です。


 高エネルギーを持ったヘリウムの原子核の事をα粒子(アルファ粒子)と呼び、無数の光子の流れの事を光と呼ぶのと同様に、α粒子の流れの事をα線と呼びます。
 同様に、高エネルギーを持った電子の流れをβ線(ベータ線)、高エネルギーの光子の中でも特に原子核から放出されたものの流れの事をγ線(ガンマ線)、中性子の流れの事を中性子線、陽子の流れの事を陽子線と呼びます。
 これらの他にも、高エネルギーの(原子核サイズ以下の)粒子の流れであれば、放射線と見做される可能性はありますが、上記のもの以外の放射線は、自然に発生する事はまずありません。(宇宙の彼方から飛来する宇宙線の中に稀に含まれている事はありますが)
 それに、原子力関連の話であれば、陽子線が関わって来る事はまずありませんから、一般的に放射線と言う場合には、α線、β線、γ線、中性子線の4種類の事を言います。
 因みに、原子核ではなく、電子から放出された光子の場合は、例え高エネルギーであったとしてもγ線とは呼ばずに、X線と呼びます。X線もまた、放射線の一種として扱われます。
 尚、これらの放射線の中で電磁波の一種であるのは、γ線とX線だけであり、α線、β線、中性子線、陽子線等は電磁波ではありません。
 
 これらの放射線の粒子は高いエネルギーを持っているため、分子を構成している原子に放射線の粒子が衝突すると、原子の周りを回っている電子がはじき出されてしまい、原子同士の結び付きが壊れてしまう事があります。
 生物の遺伝情報は、DNA(デオキシリボ核酸)という物質の分子に記録されており、このDNA分子に放射線粒子が当たった場合、DNA分子の一部が変質してしまう事があります。
 大抵の場合は、生物が持っているDNAの修復機構が働いて、DNAの破損部分を修復してしまうのですが、DNA分子の破損の仕方によっては、まれに修復出来ない様な壊れ方をする場合がありますので、多数の放射線粒子が飛来して来ますと、遺伝情報の一部が永久に失われてしまい、細胞が正常な働きをする事が出来なくなる事があります。
 放射線を多く浴びると危険であるとされているのはこのためです。


 次に、放射性物質に関してですが、物質は原子の集まりで、原子は原子核と電子によって構成されている事は御存じの事と思います。
 私たちの身の回りにある物質を構成している原子の原子核の殆どは、放っておいても変化する事無く安定していますが、原子核の種類によっては不安定なものも存在します。
 不安定な原子核は、エネルギーを放出した方が安定になりますから、エネルギーを持つα粒子やβ粒子、光子などの放射線粒子を放出して安定になろうとする傾向があります。
 この様な放っておいても自然に放射線粒子を放出する原子核の種類の事を放射性核種と呼び、原子核が放射性核種である物質の事を放射性物質と呼びます。

 前述の通り、放射性物質は放射線を放出しますが、この放射性物質が持っている性質である、「放射線を出す能力」の事を「放射能」と言います。

 日本では、「放射線を出す能力」の事以外にも、放射性物質の事を指して放射能と呼んでいる場合がありますが、その様な言葉の使い方は本来は間違いで、「放射能」とは、あくまで「能力」や「性質」といった類のものであり、「物質」の事ではありません。
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放射線を出す能力を持った物が「放射能」。



放射能から放射されたものが「放射線」です。
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放射能には2つの意味があります。


一つ目は、放射性物質が壊れて、安定な物質になる性質。
二つ目は、1秒あたりに放射性物質が壊れる数。

放射性物質が安定な物質になるときに、そのエネルギーの差を電磁波や粒子といった形で放出するわけですが、この電磁波や粒子を放射線いいます。
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分かりやすいものに強引に置き換えてしまうと



電池が放射能を帯びた物体
電池から流れる電流が放射線


電池の大きさによって、豆電球を光らせることが出来る時間が変化するし
電池の種類によって、豆電球の光の強さも変わる


飛び出した放射線そのモノと
その放射線を放出する事が出来る能力と考えても良いが
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全く別物です。



放射能:放射性同位元素が放射性崩壊を起こして別の元素に変化する性質(能力)。
    この際、放射線が出る。

放射線:α線、β線、γ線、X線、中性子線など高エネルギーを持つ電磁波。

病院で使われるレントゲンは放射線(X線)を利用した物で、高電圧を使って発生させた物。
放射線治療に使われるコバルト60は放射能を持った物質で、γ線源として利用される。
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放射性物質が放射線を発する能力のことを放射能と呼びます。

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