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例えば、甲が乙に100万円貸したかどうかが争われている場合において、
1.主要事実とは、甲は乙に100万円貸した、もしくは貸していないということ。
2.間接事実とは、金銭の受け渡しがあった、甲から乙に100万円振り込まれた、借用書を書いた、領収書を受け取ったとか、これらの書面の存在そのもの
3.補助事実とは、何月何日に甲の家に行った、100万円を丙に返済している。銀行口座の100万円預けた。
ということで正しいですか?これでは「事実」と「証拠」がごっちゃになっていますか?

A 回答 (1件)

甲が乙に対して100万円の貸金返還請求訴訟を提起したとして考えて見ましょう。


1.主要事実とは、法律要件を構成する事実(要件事実という)の事で、この例では甲が乙に対して100万円の貸金返還請求権があると主張するための事実、すなわち、「100万返せ」と言えるための事実です。それは、
 (1)甲が乙に100万円交付した、という事実。 
 (2)その返還を約束した、という事実。(これが無い  と贈与になってしまい、「返せ」といえなくな
  る)
 (3)弁済期が到来した。という事実。(これが無いと  弁済期未到来なので、返せとはいえない)
 そして、これらの主要事実を直接証明する証拠の事 を「直接証拠」といいます。この例では、上記(1)~ (3)の事実を一括で証明するための「金銭消費貸借契 約書」等が、これに当たります。 
2.間接事実とは、上の主要事実を推定するのに役立つ事実の事で、例えば「甲が乙に100万円交付した日に、乙がその金額相当の債務を丙に返済しているとか、買い物をした」等の事実です。そして、この間接事実を証明するための証拠を「間接証拠」といいます。この例では、乙が丙の債務を支払った事を証明する「債務支払い証明書」等がこれに当たります。
3.補助事実とは、証拠の信用性に影響を与える事実の事で、この例では、例えば甲が乙に100万円交付したという事実を、それを見ていたAという証人によって甲が証明しようとしているときに、乙から出される「Aは金さえあれば平気で嘘をつく男だ」といった事実の事です。以上、お分かりいただければ幸いです。
(参考文献 有斐閣 新民事訴訟法概要 林屋礼二著)
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この回答へのお礼

どうもありがとうございます。
大変よく分かりました。
私の理解は、ずいぶん間違っていたようです。

お礼日時:2004/05/12 14:25

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