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機械製造業の組立工程での傾向管理による品質管理について質問があります。

予測できない変化点について、傾向管理による予測を行い、品質異常を発見することを考えています。
そのソリューションとして、SPC(Statistical Process Control:統計的工程管理)のパッケージの導入を考えていますが、具体的にどのような項目を、どのような条件でSPCすると効果があるのかよくわかりません。

半導体や液晶の加工工程の経験はあり、どのような項目をSPCしたら良いのかは理解しているのですが、機械製造業の組立工程で、具体的にどのような項目をSPCしたら良いのか、ご存知の方がおられたら教えていただけないでしょうか。

以上、よろしくお願い致します。

A 回答 (2件)

品質管理屋です。



何を見たら良いかの例に「条件的な項目」がありましたが、量産工程において加工条件は固定ではないのですか。加工条件が毎回変わるような工程は、一品料理と同じですから、管理するといっても無理ですよ。

加工条件が一定基準であるというならば製品の出来栄え管理はできます。あるいは、基準に対してフィードフォワード、フィードバック制御が入っている場合でもその係数が記録されていれば、その影響を数学的に取り除くことにより、出来栄え管理はできます。
ところで、個々の製品の出来栄えは、各工程で全数測定されて記録され、QRコードか何かで読みだせるようになっていますか。まず、複数の加工ステーションのデータが対応付けられていないと管理は無理です。
あとは、ライン構成として、複数の部品ラインが統合されて総組ラインへ入っていきませんか。途中で連続性が断たれるようなライン構成では傾向管理は難しいですね。ある部品ラインがチョコ停でもラインを止めずにストック品でつなぐと、そこで連続性が断たれ傾向管理などできなくなります。
また、部品のランダム投入はありませんか(例えばパーツフィーダーなど)。このようなラインもデータは大暴れします。ガラガラポンで作っているようなラインは、部品ロットが混ざろうが、そんなことは影響ないと思っているのだから、傾向管理して異常を発見しようなんて無理です。

高度な傾向管理で不良発生を抑えている例は、製鉄所の連鋳とか、半導体製造ライン、石油コンビナートの化学プラントなどです。これらは、ひとつ間違うと全滅という被害が出るからです。

変化点があると、数分後にはオンラインで検出され、工程条件調節やラインスピードを落とすなどの是正処置が自動的に取られ不良を防止します。また生産技術者は現場に急行し、班長やアインシュテラーと復旧を検討します。

方法ですが、全数データで各製品が独立とみなせるならば、CusumかT^2-Q管理図、
製品がシリアルに流れていて(あるいはパイプを流れるような製品)、フィードバック制御やオートアップなど工程条件を自動で変更しているような場合はEWMA管理図、多変量の場合はm-EWMAでしょうね。

変化傾向として、CusumやEWMAは非常に敏感で、検出能力が高いですが、機械加工の段替えなどの直後のちょっとした変化も捉まえますので狼少年になるかもしれません。

名工大の仁科健先生が書かれた「統計的工程管理」にこれら最新手法が解説されています。

このような管理手法の差で、管理方法は全く変わってきます。最新のJISは、ISOに準拠して全数データを用いた管理図を取り上げましたが、日本製統計ソフトはまだ対応できていません。Rでqccというライブラリを使うしか手はありません。
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この回答へのお礼

品質管理屋様、いろいろな視点から回答頂、ありがとうございました。
なかなか難しい内容なので、消化できるようにもう少し勉強します。

お礼日時:2014/05/26 16:49

具体的に何を見たいかで少々ニュアンスは変わるのですが、原則をひとつ。



傾向管理をするときに、目観測で判断する人が驚くほど多いのでソフトがあるのです。
観測結果は、その瞬間の環境条件や計測器の精度のばらつきで異常とおもわれる数値がときどき出てきます。

したがって、統計管理の原理に立ち戻ったことをする必要があります。

移動平均をとるということです。
移動平均のカーブは傾向そのものですよね、思い出してください。
もっと性格にいえば2次の傾向曲線といいます。
これは3次4次もあるということです。
が、あまりぼけたことをすると事態の輪郭がわからなくなるので普通は2次でとめます。

その原理をもとに、何を見るのかは現場にかかわる立場の違う数人で相談してください。
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この回答へのお礼

適格な説明ありがとうございます。
原則論としての考え方は、理解できました。

その上で、もう少し突っ込んで、具体的にどんな項目をSPCしたらよいのか、ご存じであればご教示いただけないでしょうか。

たとえば、電流・電圧・温度・機械の異音 などなど

組立工程での予防品質のための分析項目がわからなくて困っております。

お礼日時:2014/05/23 17:34

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