共同組合で所有している建物内で、テナントとして賃貸し、20年以上営業しております。数年前より建て替えの話がありましたが、この度、新築決定に伴い、新店舗への参加/不参加の回答を求められています。周辺環境の変化、競合スーパーの進出により、この機会に移転しようと考えておりましたが、不参加者に対する補償の説明がなく、回答を求めたところ、組合員でないため(=あくまでも店子である)、一切権利を主張できないといわれ、いつ出て行くか明確にして欲しいとさえ言われました。もちろん、営業補償もないとのことです。
 通常の賃貸借契約では考えられない扱いだと思いますが、共同組合において、当方が非組合員の場合は、しょうがない事なのでしょうか?

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A 回答 (3件)

 お話の内容を「建替え決議」に関する問題と、「賃貸借契約解除に伴う立退き料」の問題に分け、それぞれ順番にご説明いたします。




1.「建替え決議」について

>今回は組合員の半数以上の賛成があって、建て替えが決まった

とのことですが、前回も申し上げました通り、組合員の方のお立場が、「建物の区分所有に関する法律」が適用される区分所有関係である場合には、

(1)建物の老朽、損傷、一部の滅失その他の事由より、建物の価額損他の事情に照らし、
 建物がその効用を維持し、または回復するのに過分の費用を要するに至った場合で、
(2)区分所有者および議決権の各々5分の4以上の賛成

が無ければ「建替え決議」というものはできないことになっております(同法62条1項)。

 また、この「建物の区分所有に関する法律」の適用を受けない、通常の共有関係(民法249~264条)であるならば、「共有者全員の同意」が無ければ建替えのような共有物そのものの変更となるような行為はすることができません(民法251条)。

 これらの規定に違反した決議である場合には、本来決議自体がそもそも無効なのですが、それを誰に対してでも明らかにするために、区分所有者または共有者は、裁判所に対して『建替え決議無効確認の訴え』を起こすことができます。

 単なる賃借人が、この訴えを提起できるかどうかは微妙なところで、場合によっては認められないことも考えられます。
 しかし、建物の区分所有に関する法律44条において、『利害関係を有する区分所有建物の専有部分の占有者(つまりテナントのような賃借人)に管理組合の集会において意見を述べる権利』を認めており、この意見を述べる機会が全く与えられていなかったり、他にmax-liveさんの権利保全の方法が認められないと考えられる場合には、単なる賃借人であっても上記の訴えを提起することは十分可能であると私は考えます。


2.「賃貸借契約解除に伴う立退き料」の問題について

 上記(1)の条件のように、現在の建物が老朽化などにより使用に耐えない状況であるような場合を除き、建物を新築して土地を有効利用することを目的として「賃借人を追い出そう(つまり賃貸借契約の更新拒絶をしよう)」とするような場合には、通常は立退き料を支払わない限り、借地借家法28条にいう「正当事由」とは認められない傾向にあります。
 しかし、建物新築後の借家権(つまり賃貸借契約の更新)を相手方が認めているにもかかわらず、建替え後の形態が気に入らないから建替え後の賃貸借契約を締結しないとするのは、借家人側の自己都合による契約更新拒絶ということになり、これに対して貸主側は立退き料などを支払う必要は無い、という結論になるものと考えます。


3.まとめ

 以上をまとめますと、

(1)貸主側が建替え後の賃借権を保証していることから、訴訟になった場合には
 max-liveさんの側の「敗訴」となり、「立ち退きせよ」との判決が出ることを
 覚悟の上で、「現在の建物のまま自分はは営業を続けたいのだ」とあくまでも
 主張して居座りつづけ、賃料を支払い続けるか
 (貸主側が受け取らない場合には供託所へ供託。場合によっては、訴訟の費用や
 手間を考えて相手方が立退き料を支払ってくれるかもしれません。相当相手からは
 憎まれるとは思いますが・・・。)

または、
(2)上記の行動と共に、max-liveさんの方から『建替え決議無効確認の訴え』を提起して
 「建替え決議」そのものを無に帰せしめるよう努めるか
 (区分所有者または共有者の方達の協力が得られればベストです)

あとは、全く発想を変えて、
(3)この建物と場所には早々に見切りをつけて、次の場所をなるだけ早く見つけ、
 次の営業のために準備を進めるか

くらいしか今の私には思いつきません。

 上記の(1)もしくは(2)(特に(2))の場合を選択なさる場合には、契約内容・組合の決議内容・建物の老朽化などの状況について詳細に検討する必要があると思いますので、ご自分で勝手に判断なさらず、どなたか弁護士に正式に相談なされた方が宜しいかと存じます。相談の結果、max-liveさんにとって悪い見通ししか出なくても、それはそれでご納得できるのではないでしょうか?

 あまりお役に立てずに申し訳ありませんでしたが、以上、ご参考まで。

 max-liveさんにとって、より良き解決が図られんことをお祈り致します。
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 や、や、や!? 申し訳ありません。


 私はとんでもない見当違いの回答をしておりました。

 max-liveさんは、賃貸借契約を「継続」したいのではなく、「解約」したいとお考えだったのですね!
 申し訳ありませんでした。よくご質問の内容を確認せずに、ご質問の最後の「通常の賃貸借契約では考えられない扱いだと思いますが、」の言葉に引きずられてとんでもない見当違いの回答をしてしまいました。

 私がご説明申し上げたのは、借主が契約を継続したいと考えているにもかかわらず、貸主側が明渡しを請求してきた場合の説明です。

 今回の場合、max-liveさんは賃借契約を解約しようとなさっておられるわけですから、この場合に『立退き料』云々の問題は発生しません。
 通常の賃貸借契約においてもそうです。

 借主が自分の意思で、「もう借りたくない」と言っている場合に、その借主に対して貸主がお金を払って出て行ってもらうというのは理屈に合いませんでしょう?
 あくまでも、出て行きたくない借主に対し、どうしても貸主側が出て行って欲しい時にお金を払って出て行ってもらうという考え方です。

 今回の『立退き料』云々のお話は、「インターネット上で知り合ったロクでもない奴から変なことを吹き込まれて請求してしまいました」くらいのことを相手方に言ってお詫びしてください。本当に申し訳ありませんでした。


 ところで、max-liveさんが納得がいかないと憤ってらっしゃる「どうして組合員と非組合員とで扱いがの違うのか?」ということについてですが、推測いたしますに、賃貸借の関係ではなく、所有権の関係なのではないでしょうか?

 つまり、今回話題になっている問題の建物は、組合員全員の共有物(それぞれが建物全体についてのある割合で所有権を有している「民法上の共有」か、ある区画された部分ごとに所有権を有している「建物の区分所有に関する法律上の区分所有物(例えばマンションをお考えになれば分かり易いと思います)」なのではないでしょうか?
 そうであるならば、話として合点が行きます。

 その建物が組合員の共有物、具体的には『建物の区分所有に関する法律』の適用を受ける『区分所有物』であったとしますと、「建物の老朽、損傷、一部の滅失その他の事由より、建物の価額損他の事情に照らし、建物がその効用を維持し、または回復するのに過分の費用を要するに至った場合」にのみ、区分所有者および議決権の各々5分の4以上の多数の賛成があれば、建物を建て直して、従来と同一の目的に使用することができます(建物の区分所有に関する法律62条)。

 区分所有者の中でこの決議に反対の者は、建替えに参加するか、建替えに参加する者からの時価による売渡請求に応じて自己の区分所有分を売り渡し、出て行かなければなりません(同法63条)。
 つまり、区分所有者であれば、同じ出て行くにしても、自己が所有していた区分所有物の時価評価額だけは現金が確保されることになります。(とは言っても、建替えなければならないほどの老朽建物の一部の区分所有物の時価評価などほとんど無いに等しくなりますが・・・)。

 組合員と非組合員の違いというのは、上記のように、所有者(兼賃貸人?)と賃借人の違いなのではないでしょうか?


 私の軽率な発言で大変ご迷惑をお掛け致しました。
 深くお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。

この回答への補足

 いろいろとご親切にありがとうございます。当方の情報が少なく、いろいろお手数かけており、申し訳ありません。
 当方の事情を補足するとすれば、「現状のままであれば営業は継続していきたいが、建て替え後の形態には賛同できず(建て替えに投資してもとても競合に勝ち残っていける計画ではないし、建て替えに関する一連の決議に不透明さがあり、不満があるため)、建て替えるならば、出て行くしかないという状況です。
このような状況で、撤退を迫られている場合に、立退き料を請求できるか・・?というのが今の私の悩みです。

 また、お答えの中には【その建物が組合員の共有物、具体的には『建物の区分所有に関する法律』の適用を受ける『区分所有物』であったとしますと、「建物の老朽、損傷、一部の滅失その他の事由より、建物の価額損他の事情に照らし、建物がその効用を維持し、または回復するのに過分の費用を要するに至った場合」にのみ、区分所有者および議決権の各々5分の4以上の多数の賛成があれば、建物を建て直して、従来と同一の目的に使用することができます(建物の区分所有に関する法律62条)。】とありましたが、今回は組合員の半数以上の賛成があって、建て替えが決まったと聞いております。このような場合、所有権のない非組合員(店子)は、黙ってそれに従うしかないのでしょうか?
 お手数おかけ致しますが、時間がありましたらご助言いただきたく、よろしくお願い申し上げます。

 

補足日時:2001/06/11 22:06
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>通常の賃貸借契約では考えられない扱いだと思いますが、共同組合において、


>当方が非組合員の場合は、しょうがない事なのでしょうか?

 所有者が個人であるか、企業であるか、共同組合であるか、店子が組合員であるか否かによって基本的に貸主や借主の地位が変わるというものではありません。
 賃貸借契約の具体的内容が判らないので正確なことは言えませんが、20年間借りているというお話から考えても、おそらく借家法もしくは借地借家法の適用があるケースだと思います。

 原則として、借家契約に期限がない場合はもちろんのこと、期限を付してある場合でも、「正当事由」がないと明渡しを求めることができません(借家法1条の2、借地借家法28条)。
 但し、現在の借地借家法では、この規定に対する例外規定が3つ設けられております。

 一つは、『定期建物賃貸借(同法38条)』といって、「正当事由」の有無に関係なく、一定期間経過によって当然に明渡しを求めることができるというものです。
 しかし、この契約のためには、一定期間経過によって明渡しを求めなければならないやむを得ない事情を記載した書面によって契約がなされることが要求されております(同条2項)。
 従って、このやむを得ない事情を記載した書面による契約でない限り、明け渡しを要求するためには原則通り「正当事由」が要求されます。

 二つ目は、『取り壊し予定の建物の賃貸借(同法39条)』といって、一定期間を経過した後に建物を取り壊すべきことが明らかな場合に、建物を取り壊すこととなる時に賃貸借が終了する旨の契約です。
 しかし、これも先程と同様に、建物を取り壊すべき事由を明記した書面によって契約が行われなければこの条文の適用はなく、明け渡しを要求するためには原則通り「正当事由」が要求されます。

 三つ目は、『一時使用目的が明らかな建物の賃貸借(同法40条)』です。この場合は借地借家法の適用自体が排除され、民法の原則(民法617条)に戻って契約の解約ができます。
 しかし、今回は、おそらくこれは全く関係ないでしょう。

 今回の場合、上記の一つ目か二つ目の事由が明記された契約書によって契約がなされていない場合には、共同組合側は、「正当事由」がない限りmax-liveさんに明け渡しを求めることはできません。

 では、ここでいう「正当事由」とは何か、ということですが、要は賃貸人と賃借人の双方の事情を比較衡量して決められるとするのが現在の判例の考え方です。
 つまり、現在の建物を新しくして経営をしたいと考える共同組合側の事情と、max-liveさんの資力やその場所で営業することの事情等、公益上、社会上その他諸々の事情を総合的に判断してこの「正当事由」の有無を判断します。

 以前の借家法においては明記されていませんでしたが、現在の借地借家法では『財産上の給付』としていわゆる『立退き料』を貸主側が支払った場合にも、それを「正当事由」の一つとして考慮する旨規定されました(同法28条)。
 従いまして、共同組合側に対して「明渡す替わりに『立退き料』を支払え」と要求することは可能です。

 要求金額は、新しい場所への引越し費用、引越しにかかる器官の営業ができないことによる損失に見合う金額、新しい場所を借りるにあたっての敷金、礼金、権利金などの費用全額あたりではないでしょうか。

 もし、もめるようであれば、調停や訴訟になります。その時には、弁護士の先生のどなたかに正式にお願いなされた方が宜しいかもしれません。

 以上、ご参考まで。
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この回答へのお礼

早速ありがとうございました。
この建て替え事業は、150名ほどの組合員の半数以上賛成で決議されたと聞いていますので、私としてはご助言の中の「正当事由」にあたるのではないかと思い、弱気になっておりました。

ただし、契約書は2年ごとに更新しているもので、定期借家ではなく、もちろん、建て替えによる立ち退きの条項も一切ありませんので、アドバイスどおり、立退き料の交渉をしたいと考えます。

尚、依然立退き料はもらえるか聞いたところ、「理事会で建て替えが決まったことだから、払うことはない」の一点張りでした。こんなわからずやの理事だけだとすれば、今後は正式に弁護士にお願いしたほうがいいですね。ありがとうございました。

お礼日時:2001/06/09 07:56

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私も、区画整理の移転補償の窓口になったのは2回、再開発に伴う移転交渉も2回ありますが、その計画の事業規模と、自社の権利がその計画に占める割合で、ある程度の余地はあると思います。ただ、質問文を読む限りは、周囲は区画整理事業ありきで動いており、収益低下傾向にあるという事ですから、交渉が長引いたとしても行政側としては補償すべき損失単価が減少するということになりかねませんか?

行政も鬼でもなければ仏でもないですから、諸事情を検討して質問者様よりの裁量をしてくれる可能性もありますし、所謂『ゴネ得』のニオイを感じた時には過剰に反応する可能性もアリマス。
高額な買い物をする場合の値引き交渉のようなモノで、誰かが上手くいったケースが、今回当てはまるかどうかは誰も保証してくれません。どこら辺が着地点なのかを状況を客観的に判断できそうな人に相談してみるのも手かも知れませんね。

例えば道路拡幅などの都市計画があった場合に、計画決定後には拡幅部分あたる土地には木造2階建程度しか新築できなくなり、事業決定になると新規の建物は何も建てられず、事業決定時に存在している建物に対しての補償をすることになります。すると、計画決定の期間が長くなれば、その土地上に補償の必要な建物が存在する可能性が低くなることになりますよね。

私も、区画整理の移転補償の窓口になったのは2回、再開発に伴う移転交渉も2回ありますが、その計画の事業規模と、自社の権利がその計画に占める割合で...続きを読む


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