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オクテット則的な共有結合の説明では、

原子と原子が結合すると、
元の原子軌道の一部が重なって電子を共有するイメージですが、

現実には元の軌道は消えて、分子軌道が出来ると知りました。

この時、結合に関与しない内側の原子軌道も
消えるか変形するかしてしまうのでしょうか?

A 回答 (3件)

結合に関与しない内側の原子軌道は、消えませんけど少し変形します。




物質にX線を照射すると、物質中の原子から蛍光X線と光電子が放出されます。

放出される蛍光X線は元素に固有のエネルギーを持つので、この蛍光X線を分析することにより、その物質にどんな元素がどれだけ含まれているかを調べることができます。
https://www.google.co.jp/search?tbm=isch&q=%E8%9 …
蛍光X線分析は、結合に関与しない内側の原子軌道が、化合物中でも消えてなくならないことを利用しています。

蛍光X線は元素に固有のエネルギーを持つ、とはいうものの、そのエネルギーは物質によって若干シフトします。ただし、装置上の都合のため、X線エネルギーの物質による違いはあまり明確にはみえません。それに対して、光電子スペクトルでは、原子の周りの環境の違いによる原子軌道エネルギーの変化を、光電子の運動エネルギーの違いとして検出することができます。
https://www.google.co.jp/search?tbm=isch&q=XPS+% …
http://www.nanoscience.co.jp/knowledge/XPS/knowl …

内殻の原子軌道が消えないことは、蛍光X線と光電子のエネルギーが、元素に固有の値で、物質にほとんど依らないことから分かります。
内殻の原子軌道が少し変形していることは、蛍光X線と光電子のエネルギーが、元素に固有の値だけど、物質によって少しだけ変化することから分かります。
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今晩は!


既にお答が出ているので、付け加える事は何もありません。
おなじみの方々が出て来られて居ますので、これ以上開けておく必要は無いでしょう。
特に#2様は、物理化学か物理がご専門で、議論は精密で正確、出ておいでになったら
「有り難うございました」と言うしか無い、
だが最近余りお出ましにならない、健康が心配だ。

#1様も論客として有名な方ですが、#2様に比べると少し「理論」が雑に見えてしまう。
今回、文句は言いたくないが(しっかり言っている)少し雑然としていないでしょうか?
水素分子の分子軌道のお話で議論が精密では無い、間違ってはいないが少し変。
>そこに二個の電子が存在する
σ結合であることも、結合軌道と反結合軌道がある事もその通り、だが電子対が(通常は)
結合軌道に入っている、と書いていない、最後に上記引用部が来るので読者は混乱する、
もちろんσ「結合」だから、電子対は結合軌道に入っているのは当たり前とご本人は
思っておいでだろうが、ここは「解答」する場所だから、くどい方が親切だと思う。
結合軌道の形状に触れられたのは立派だが、それならσ^*の反結合軌道が、回転対称で
さらに形は面対称だがケンカ中の二人の様にそっぽを向いており量子化学では位相が
逆であることも書くべきでしょう。

遷移金属元素の結合様式も厳密さに欠けるのではないでしょうか?
>最外殻の電子軌道(s軌道p軌道)を越えて他の原子との結合に関わることがあります
これは言葉の定義がおかしいか、あるいは自己撞着と言っても良い、d軌道が
他の軌道を越えて作用するなら、既に他の軌道「s軌道p軌道」を最外殻と呼ぶことには
非常な違和感がある。

結論、ご質問者様は#1様の事は忘れるべきだ、d軌道まで知る必要は無い。
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この回答へのお礼

アドバイスありがとうございます。
>最外殻の電子軌道(s軌道p軌道)を越えて他の原子との結合に関わることがあります
は、順番通りじゃない事をおっしゃりたかったのでしょうが混乱しました。
spdと言っても、KLM殻にそれぞれあるので1s2s2p3s3p3dまで詳細に書いて頂かないと
よく分かりません。

お礼日時:2014/09/27 23:16

内側の起動が結合にまったく関与しないわけではありません。


オクテット則は典型元素の最外殻電子の説明には簡単でよいのですが、あくまで便宜的なものです。
>オクテット則的な共有結合の説明では、・・・電子を共有するイメージですが、
 電子が存在しうる状態は、電子を波として考えないとなりませんでした。
理由: 電荷を持つもの(電子)が軌道を運動しているとするとその運動のため電磁波
   という形でエネルギーを失い落下してしまうはず
   エネルギーが飛び飛びの値しか持たない
 電子は波のエネルギーとして存在していると考えると、それらが説明できる。

・電子は原子の中では粒子ではなく波の振動として考える。
・波ですから、そのエネルギーと電場により固有の振動数・波形をもつ
・その波形が電子が存在している空間を表す。

 基底状態の水素原子の周囲には球形の波--s軌道--として存在する。一つの軌道に2個の電子が存在しうる。(一つの形の波にスピンの異なる二つの起動と考えても良い)
 ふたつの水素原子があるとき、その周囲に回転楕円径のσ結合結合とその反結合軌道が考えられる。そこに二個の電子が存在する。
 典型元素では内側の軌道の電子は縮重して結合に関与しませんが、遷移元素は、内側の電子軌道(d軌道f軌道)が高い位置にあり、最外殻の電子軌道(s軌道p軌道)を越えて他の原子との結合に関わることがあります。金属は金属接合なのですが、それを超えて共有結合的な結合を起こす。---内側の電子軌道にある電子が結合に関わるということ。だから金属の癖にとても硬いものがあったりする。

 いずれにしても、電子軌道を学ぶ段階になったら一旦オクテット則とか共有結合とかは忘れて、ゼロからは結合を学び変えた方が良いです。
 それを学んでいくうちに、オクテット則とはそういうことだったのか、共有結合とはそういうことだったのか、金属結合とは・・・と結びつけることができるようになります。

  
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