高校化学の基礎レベルについての質問です。
元素の性質として希ガス以外の元素は安定しようとして電子を放出したり受けとろうとしたりします。
放出したがる元素は陽イオンとなり、電子を受け取り電子の数が陽子の数を上回れば元素は陰イオンとなります。
ここまでの理解は合っていますでしょうか?
このとき、この電子の受け渡しをするときなのですが、誰と受け渡しを行うのですか?
他の不安定な元素と行うのでしょうか?
また、原子番号が大きい方が陽イオンになりやすいと書いてあったのですが、これはなぜなのでしょうか?イオン化エネルギーが大きいからですか?電子を失う(相手からすると奪う)のに必要なエネルギーがイオン化エネルギーであると定義すると原子番号が大きい方が陽イオンになりやすいというのが負に落ちません。(電子を失うためにより多くのエネルギーが必要なのに陽イオンになりやすいとは?)
教えてください。
A 回答 (4件)
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No.4
- 回答日時:
>この電子の受け渡しをするときなのですが、誰と受け渡しを行うのですか? 他の不安定な元素と行うのでしょうか?
「意味が無い」、私は電気化学もやります(した)が、相手は「電極」でも構わない、というか電極が「最も精密」な値を与える。
>原子番号が大きい方が陽イオンになりやすいと書いてあったのですが、これはなぜなのでしょうか?
あなたは高校生か、だと面倒だが電子の軌道は「水素類似原子(核の電荷は変わっても良いが、電子はいつも1つだけしかない)」しか「解析的(数学的)に解けない」。電子が増えると「多体問題」になり「数学的に解けないと証明済み」だから、美しい軌道が書いてあっても、余り意味は無い、だが多体問題を計算機で無理やり解くと更に「分けの分らない」軌道を突きつけられて「これなら満足か」と居直られる(悪意はない、非常に正直だ)。暴走しましたが、K殻から始まるのかもう六十年前なので忘れました、s、p、d、f分りますか?軌道の名前です。「遮蔽」と「貫入」をグーグルで見て下さい東大教養学部の資料があります。今は関係ないですが大事です。再度「解けない多体問題」に戻ります、分けが分りませんが重い元素の原子では外の法の電子は「内部」の電子のために「核」がぼやけて見えないし「他の電子」は負の電荷を持っているので、電子は「(原子核の)有効電荷」しか感じていません、そうなれば当然クーロン力は小さく(感じられ)外側の電子は「離れ易くなる」
>電子を失うためにより多くのエネルギーが必要なのに陽イオンになりやすいとは?
これは完全に「誤解」です、あなたは水素類似原子と実際の原子を混同している。上の議論は明らかに水素類似原子の話しで、「他の電子」が無いからクーロン力は原子核の電荷と電子の電荷だけで決まる、だが実際には他の電子があるのです、だから前段で述べた様に重い「元素」の外側(これは正しくないがこの際無視、計算するとトンデモナイ結果が出る)の電子は離れ易くなる。
これで終わりかな?(当方の一方的な理由でこれ書くのに一時間掛かってしまった)
No.3
- 回答日時:
1) 希ガス形の電子配置が最も安定している。
2) それぞれの元素(原子)は希ガス形の電子配置をとろうとする。
周期表を丸めて筒状にしてみると・・
H [He] Li Be B C
C N O F [Ne] Na Mg Al Si
Si P S Cl [Ar] K Ca・・・・
→ [Kr] ←
3) 電子がひきつけられるのは陽電荷を持つ中心の原子核
以上より、希ガスの右側の元素(一族ニ族)は電子を失いやすい。希ガスの左の(七族六族)は電子を受け取りやすい。
周期表の下に行くほど、内側の電子軌道(閉殻)や距離により中心の原子核からの引力が弱くなる。
>放出したがる元素は陽イオンとなり、電子を受け取り電子の数が陽子の数を上回れば元素は陰イオンとなります。
ではなくて、「放出て陽イオンとなりやすく」「電子を受け取り陰イオンになりやすい」です。微妙な差ですが重要な違い。
そのために
>(原子番号が大きい方が陽イオンになりやすいのは)イオン化エネルギーが大きいからですか?
>電子を失う(相手からすると奪う)のに必要なエネルギーがイオン化エネルギーであると定義すると原子番号が大きい方が陽イオンになりやすいというのが負に落ちません。
と混乱する。
イオン化エネルギーは、「電子を取り除くために必要なエネルギー」であって、「イオン化エネルギーが小さいから」と原因ではなく結果です。---科学では常にどちらが原因であるかを間違えないように!!
---周期表の下に行くほど、内側の電子軌道(閉殻)や距離により中心の原子核からの引力が弱くなる。---ために電子を取り除かれて陽イオンになりやすい、それをイオン化エネルギーが小さいというのですよ。
電子を失って陽イオンとなりやすい元素を金属元素、逆に電子を受け取りやすい金属を非金属元素と言う。
金属元素+非金属元素
(電子を失った)陽イオンと(電子を受け取った)陰イオン間のクーロン力による結合
イオン結合
金属元素+金属元素
(電子を失った)陽イオンが流体的に振舞う電子の雲で結びつく
金属結合
非金属元素+非金属元素
(電子を失わない--電子を受け取りやすい)非金属元素が電子を共有することで希ガス形の電子配置をとる。
共有結合
電子がどこから来るかは関係ない。
原因と結果を逆にしないこと
No.2
- 回答日時:
酸化還元反応というのはもう習われてますでしょうか?
元素(より正しくは元素単体というべきでしょうか)が陽イオンになるということは、酸化されているということになります。
いっぽう、陰イオンになるというこは、還元されているということになります。
さて、酸化還元反応のことを教科書でチェックすると、上記の二通りの現象は、それぞれ酸化と還元の”半反応式”で表されます。
つまり、これらの反応が単独で起こることはありません。質問者さんが疑問に感じられたとおりです。
実際の”反応式”を組み立てるには、酸化と還元の半反応式を組み合わせて、電子が余らないように帳尻をあわせることになります。
つまり、陽イオンになる=酸化される、という現象と、陰イオンになる=還元されるという現象が常に同時におこっていることになります。
なお、両者はかならずしも同じ場所で起こる必要はありません。
電池の仕組みを勉強されてみると、酸化と還元、陽イオンの発生と陰イオンの発生、が別の場所で起こることをうまく利用していることが実感されるかもしれません。
さて、後半のご質問についてです。
No.1様もお書きになってますが、これは”同じ族の中では”という但し書きがないとダメです。
イオン化エネルギーは電子を失って陽イオンになるために必要なエネルギーです。
つまり、イオン化エネルギーが小さい方が電子を一個放出しやすいことになります。
この値は、同じ族の中では下に行くほど、つまり原子番号が大きいほど、小さくなっていきます。
なぜでしょうか?
あらかじめ言っておきますが、すごくざっくりとした説明です。説明してない点が多く不正確ですし、かえって誤解を招くかもしれません。他のご回答や、教科書なども良くチェックされることをお願いします。
一個電子を失うとき、どこから電子が飛び出すかというと、最外殻の電子、つまり原子核から一番遠いところにいる電子が飛び出ます。
一番遠いということは、原子核(原子番号と同じ数の正電荷を持っている)との静電引力(距離に反比例します)が弱いから、簡単に飛び出ます。つまり、陽イオンになりやすくなります。
No.1
- 回答日時:
食塩(塩化ナトリウム)は NaCl ですが、水に溶かすと ナトリウムイオン Na+ と塩化物イオン Cl- に分かれます。
ご質問の前半にあるように、希ガスのような電子数になって、陽子とは数が合わなくても、プラスマイナスを帳消しにしてくれる相手が互いにいるからです。
そういう、放出したがる元素と受け取りたがる元素が出会うと、爆発的な激しい反応をしてまで純粋な元素単体でいるのをやめて、イオン化合物になるのです。
そのため、陰イオンは周期表の一番右の希ガスから左に1つ行くごとに、電子が1つ足りない元素、2つ足りない元素、・・・となるので、塩素の列は電子1つ受け取りたがって Cl- のように1価の陰イオンになる性質がある列なのです。
陽イオンも同じなのですが、周期表の一番右の希ガスから右に1つ行くごとに、となると周期表の次の周に入って一番左に来てしまうので、ナトリウムの列が電子1つを放出したがって Na+ のように1価の陽イオンになる性質がある列、マグネシウムの列は電子2つを放出したがる Mg2+ のような2価の陽イオンの列、・・・となるのです。
「原子番号が多いほうが・・・」、というのは、ここだけ聞くとややこしい話になります。同じ列の中でなら、下のほうが、というならまだ成り立つかと思いますが、その列限定にしないと成り立たない話です。
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